流浪の月のレビュー・感想・評価
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2人だけがわかること。
目に見えてるものがすべて真実とは限らなくて
自分が思ったことは自分にしかわからない
出会ってしまったが故にお互いを傷つけてしまったけど、
出会ったことによって幸せだと思うことができた。
これまでも、今も、自分を肯定してくれる人に出会ったことがなかったからこそ、自分とは違う相手に出会ってお互いが惹かれていった。
でもそれは他者からすれば気味が悪い、吐き気がするという風にみられてしまう。
その人が見たいようにみられてしまう。
自分には必要だったあの時間、あの場所を否定されて。
あなたに何がわかるのって思う気持ちを押し殺してまた嘘の微笑みを撒き散らす。
すごく苦しくて、すごく切ない。
心が重くなってしまうシーンが多かったけど、見終わって引きずるくらいの重みではなく何故か心が軽くなった。
その理由は自分でもわからないけど、きっとずっと2人だった文と更紗がもう一度再会し、やっと自分を受け止めてくれる人と巡り会えたからなのかなと思った。
私にとってこの映画はとても見応えがあって、響きました。
それぞれの気持ちを考えると苦しくて、先が見えなかったけど、観て良かったです。
詩的で叙情的な映像、余韻。
緊張感のある、圧巻の映像
光と影、雲、雨など
しっとりと詩的で叙情的な静寂
役者さんはまるで憑依かのように
原作さながらそのひと達を生きていた
松坂桃李さん 広瀬すずさんは呼吸まで文と更紗そのもののようで苦しくて、
横浜流星さんが見たことのない目つきで怖いくらいにモラハラDV彼氏になっていたのも印象的
他、脇を固めるキャストも実力派揃いだった
内田也哉子さんが出演しているのを知らずに鑑賞していたが、映った瞬間に樹木希林さんの空気感のようなそれを感じてハッとしてしまった
社会の抑圧と偏見
深淵をのぞくとき 深淵もまたこちらをのぞきているのだ と思った
原作を読んでいても胸が締め付けられる
余韻を残す作品だった
広瀬すずちゃんの成長を感じます
広瀬すずさんの演技がなかなか難しい役なのに、無理なく自然に演じられていて、良かったです。まだ23歳と若いのに、大変な役を演じられていて、女優さんとしてステップアップした印象を受けました。優等生でアイドル的な王道の役が多かったすずちゃんから大変身です。凄いなぁと思います。すずちゃん大変お疲れ様でした。
松坂桃李さんは、体張っててガリガリ。よくあそこまで絞れたなぁとびっくり‼️
役者さんって大変ですね!命がけですよ!
重めな題材ですが、観て良かったです。横浜流星さんは、めちゃくちゃ怖かった。イケメンで爽やか系なので、そんな役を演じられるといいのに、この役は、よく受けられたなぁと思うくらいイメージ良くないです。なんか気の毒。気持ち悪くなるほどでした。
とにかく、役者さん達、与えられた役に全力投球されてました。大変見応えありました。ありがとうございました。
ふたりの幸せを願わずにはいられない。
上映時間150分という長さに尻込みしていましたが、時間があったので公開からだいぶ経ちますが観賞。こんな面白い映画、見逃さなくて良かったです。
さすが本屋大賞授賞した原作ということで、ストーリーの展開が先が見えずに長い上映時間も気にならずに最後までのめり込んで観れました。
インターネットは便利だけど、人のプライバシーを晒したり壊していく凶器にもなりえる。
松坂桃李さんの演技はさすがに素晴らしかったですし、横浜流星さんも大変頑張られていました。
そして何より広瀬すずさんがとても難しい役どころを見事に演じられていて、なんか女優としてのステージがひとつ上がったように感じました。
あと出演時間は短かったですが多部未華子さんの演技もさすがと思いました(多部未華子さんのシーンが一番切なくてほろり)。
すごいものを観た
広瀬すずの演技の幅広さをこの作品の中だけでたくさん見せてもらいました。その演技力を高く評価されていいと思います。松坂さんは終始淡々とした物静かな役柄ながら醸し出すものがすごくて、誰にでもできるものではないと思います。
内容としては、人は見たいと思うようにしか見ない。そういうことを描いているのかなと。終わりそうでなかなか終わらない長い作品でした。
これは切ない純愛映画だと思います。
こんなにも重厚でやるせない、終始胸を締め付け続ける作品だなんて!いいぞーいいぞー。映像もよかったなぁ。撮影監督の力量なのでしょうか?映像が綺麗なんですが残酷で冷徹な雰囲気が溢れ出ているんです。それが作品をビシーっと締めてくれるんですよね。いやぁ、なかなか味わえない雰囲気でした。
原作未読です。早速読みたくなってます。自身ではどうしようもない事が起因にもかかわらず、正義感と一般的には優しいと言われる対応をする無責任な世間の波に追いやられる。どうかどうか救われるようにと願い続ける上映時間150分。これが不思議に長いと感じません。なんというのでしょうね、小説を1ページ1ページ読み進めて行っているような感覚になりました。
俳優陣、よかったですね。特に松坂桃李さんと横浜流星さん。見事でした。本作の柱をしっかり作ったなぁって思いました。他の演者さんもよかったですけどね。
なんでこんなに切ないんだろう?やるせないんだろう?きっと更紗の迷走する小さな心の行方にぐいぐいと引き寄せられたのだろうなぁ。そうなんだよなぁ、本作は世間の常識と良識に監視される袋小路に迷い込んだ男女の純愛恋愛物語なんだよなぁ。ただただ、生まれ持ったネガティブ状況から逃れ、自分らしく居られる場所を探し求めているだけなのに。けど、ボタンのかけ違いが続くってこういうことなのかなぁ?
個人的にはあのカミングアウト結末は・・・ちょっと残念だったなー。原作も同じなのかな?
うん、それは要因ではあるだろうけどさ、その特徴があるから心に何が生まれて、例の行動の動機につながったのか?が僕の中では結びつきにくかったんです。
あとは、たった一人でもいいから「いい人」を出して欲しかったなぁ。「良い大人」を。彼らに本当に寄り添う大人を。ちょっとね追い込みすぎな気がしました。
けどけど、上半期の邦画でベスト級でした。
ぼんやりした輪郭の映画
李相日監督の作品。
悪人とか怒りで突きつけられたような理不尽な悪意が足りない分、何だかぼんやりした輪郭の映画でした
(原作読んでないのでわからないけど、もともとそんな話なのかも?)
興業的成功が必要な作品では難しいのかも知れないけど、美男美女じゃない人が二人の役をやった方が見る側にもっと切実な作品になった気がします
例えば、そこのみにて光輝くの綾野剛と池脇千鶴のような救いのなさ感みたいな
広瀬すずと松坂桃李だと、やっぱり見る側からするとヒーローヒロインに見えてしまう…どうしても
その役ではなくて、広瀬すずと松坂桃李として見えてしまう
たまたま渋谷で見たけど、観客は高校生くらいの女子たちが中心でした(場所柄?)
彼女たちはこの作品からなにを持ち帰るのかな?
自分が殴られてると思って観るべき
最近よく邦画すごいなと思う、本作もそう
広瀬すずの炸裂した狂気性がグイグイきて喉がカラカラ、こんなに圧の強い俳優さんだったけかね、周りもみなさん分厚いしテーマも重いからほんとずっしりくる
公園で行き場を失ってた10歳女児を、雨も降ってたから自宅に招き入れた19歳男子大学生
その外型だけならば誘拐事案の加害者被害者の関係だし世間もそう消化する、そしてその15年後に、偶然が二人を引き合わせる
みんな井戸端話が好きなのは昔から
ても、すぐにそれが日本中に無造作に拡散する、かつ何も知らない匿名が正義感ぶれるのはつい最近の話、民放が窮してる事情もあるから、当事者に与えるダメージへの感受性を時代全体が欠いてる
されて嫌なことはしちゃいけない、皆でこれ貫き通せる社会を
誰だって言いたくないことはある、その当たり前を認める社会を
そろそろ上映終了時期だけど満席
そりゃそうだろうこれだけ素晴らしい作品だから
真実は2人にしかわからない
原作を読んでいなかったので、映画は諦めようと思っていたが、なんとか読み終え、なんとか鑑賞できた。映画も良い出来でした。
更紗は広瀬すずとわかっていながら、本を読んでいる間、どうしても私の脳内では更紗が有村架純だった。でも映画を観て、広瀬すずはしっかり更紗でした。いつの間にかしっかりした女優さんになったなあ、と驚いた。ラブシーンも驚き。いつの間にか大人になったんだなあ。
松坂桃李はさすがです。少し前からなんかすごく痩せたなあと思っていたが、この映画のために痩せたとか。確かに原作で背が高く、スラーとして立ち姿はカラーの花のよう、と表現されていたから、痩せてないとダメですもんね。体型もそうだが、繊細な雰囲気も文そのもので、やはり松坂桃李はただものではない。
一つ残念だったのは、多部未華子。原作通り顎のラインで、すっぱり切り揃えられたショートボブだったらもっとよかったのに。
更紗もお母さんが子供を置いて家を出てしまったことが更紗の不幸の始まりだし、文も家族と溝があったことが不幸の始まり。思春期の息子の身体の異変にお父さんもお兄さんも気付いてあげられなかったことが悲しい。そしてお母さん、トネリコを引き抜いた時、文の問いかけに、せめて文の眼をみて、お前は失敗作なんかではないよと、言ってあげていたらまた違った未来があったのではないか?
誰にも理解されなくても、2人には確かに愛があり、身体の繋がりは無くても、遥かそれ以上の心の繋がりがある。もう離れる事はできないだろう。
横浜流星よ!!
イケメン俳優なんでしょ。カッコいいー!って女性が話題にしてるくらいは知ってますよ。
売れててフェラーリとか乗ってモテモテなんでしょ。
ごめん君に対するイメージはこんなもんです。
して、この映画の亮くん、クソじゃ無いですか。
田舎ヤンキー思想丸出しだし、セックスすりゃオールオッケーだと思ってるし、前戯にイライラして二本指舐める演技とかもう見てらんない!
挙句の最後に、僕メンヘラ病なんで許して下さいー。ですよ。
もうこんなヤツ居なくなればいいのに!
と、俺ら観客全員そう思った筈です。
てね、この映画って、知りもしないクセして人を勝手にカテゴライズするな!って話じゃないすか。
俺らの利己的な判断と、時に善意だったとしてもその思いが他者の世界を踏み躙るノンデリカシーなんだよと。
演出も丁寧で絵も音も観客に理解を求める良い映画だったじゃないですか。
人への理解は難しくても、思い計る事は出来るんじゃ無いか。
俺らはそれをこの映画で勉強した訳ですよ。
たぶんこの映画見た人の大半は更紗 や文側じゃ無く、亮くんの側の人間だと思うんですよ。
アイツはあー言うヤツだからとか、職場の、学校のあの人はあんな感じだからと。
たぶん俺らがここで少しづつでも理解を示す事が、更紗 と文の未来を照らす明かりになると思うんですよ。
だって更紗と文には幸せになって欲しいじゃ無いですか。
だからこんな役を買って出てくれた横浜流星って最高のヤツなんですよ、一気に好きです!横浜流星。
雰囲気から始まる伏線
いきなり始まる広瀬すずと横浜流星の濡れ場。しかしながら強く残る違和感。
ずーっと違和感。少しずつ明らかになってゆく、しかしながら深まってゆく。
第三者の目がなければ、きれいな恋愛ストーリーだったのか。
愛とは何なのか、色々な気持ちを色々な角度から見て、きれいな見方を真実と伝えるのか。真実とは何かとても考えさせられた。
この映画とは逆で、醜い真実をきれいに伝えるニュースも怖い。
結局、人は自分にとって都合がよい見方を真実と言うのか。
役者の生々しく、鬼気迫る、それでいて物凄く繊細な演技にに終始ひきこまれた。
この生々しさは、逃げられない映画館という空間でで味わってほしい。
渾身の演技に圧倒
全ての役者陣の渾身の演技にただ圧倒された。
異形の愛のようで実は愛の本質を見せつけられた。
誰にも言えない辱めを晒せること、それを受け入れること、それが愛だなぁ。
あと、子役に広瀬すずが憑依してた。
何をか思わんかの映画です。
好きな役者さんが集結の映画だったので観たかった映画。名優陣の名演とカメラワークが素晴らしすぎて沈黙をここまで退屈させないそれぞれの演技力、とにかく終始切ない。
何をか思わんかの映画です。
松坂桃李さんに圧倒されました。
私は李相日監督と相性良いのかもしれません。過去作同様に、悪と現実と切なさのバランスに共鳴しました。
本屋大賞受賞の原作は未読ですが、映画は文芸作でもありファンタジー部分もあり現代社会の歪んだ側面も描いていて、静かに涙が溢れていました。
雨や風などの描写が素晴らしくて映像はとても美しい。揺れるカーテンを下から見上げる角度で撮ってるのが印象的。美術が種田陽平さんだけあって、作りこんだセットも素敵。
いきなりのベッドシーンは(そこまでの生々しさいる?)って思いましたが徐々にいろいろ明らかになってきて、なるほどそういうコトでしたか、と納得しました。
キャストは全員良かったです。広瀬すずさんは可愛いだけじゃなくて今やすっかり大人の女優さん。横浜流星さんはDV男を熱演されていました。
が!!なんといっても松坂桃李さんが凄まじかったです!“性”を全く感じさせず、横浜さんのような“動”のない“静”の存在という難しい役を演じきっていて圧倒されました。昨年は「空白」「孤狼の血LEVEL2」と真逆の役を演じられていましたが、いつからこんなに演技派俳優さんになられたのでしょう。「新聞記者」のときも驚きましたが、よくこの仕事引き受けましたね、とリスクのある役(作品)を選んでいてその眼識もお見事だなぁと。
ただ、残念だったのは柄本明さんの使い方。原作ではもう少し背景が描かれていたようですが、骨董品屋さんの描写が中途半端になってしまっていて映画ではよくわからない存在でしたね。
それだけが本当に残念でした。
役者が良かったからいいけど、 ストーリーとしては・・・。
松坂桃李や広瀬すずなど役者の演技と映像はすごく良かったと思う。
さすが映画だと思いました。
でも、ずっと見てきて終盤に、「すべての起因はこれか」となると少しがっかり。
もっと心的なものがかかわっていると思ってました。
ま、「原作ありき」だから仕方がないですけど。
不寛容な世界…誰かを知らず知らずに傷つけていないか
久しぶりに傑作邦画を鑑賞できました。一流の制作陣と役者陣の魂の演技に心を揺さぶられしばらく引き摺られてしまいました。映像・音楽・音・表情・光・景色を丁寧に高度に使って台詞は重要な言葉に絞り説明台詞もなく視聴者の感覚や心を信じ静かに美しく強く訴えかける作品です。映画が始まったら一瞬たりとも目を離すことは出来ません。
広瀬すずがすごい!!
本屋大賞を獲った原作もリアルタイムで読了して、素晴らしい小説だと思いました。
映画化されると知ったとき、主人公に広瀬すずがキャスティングされていて少し不安を覚えました。松坂桃李はめちゃくちゃ好きだけど、広瀬すずはそんなに演技がうまいという印象がなく、この主人公の繊細な心情を表現できるのかと思ったからです。
しかし、この映画での広瀬すずはすごい!まさに迫真の演技で、彼女の演技の中でも最高のレベルなのではないかと思いました!
「流浪の月」の広瀬すず、本当にすごいです!!
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