「繊細さと儚さ、美しさと危うさが融合した問題作」流浪の月 あささんの映画レビュー(感想・評価)
繊細さと儚さ、美しさと危うさが融合した問題作
本作には“流れる”表現が多く用いられている。風で大きく揺れるカーテン、水、雲、そして満ち欠けによって姿を変える月。
色調、切り取り方、カメラワーク、全てにおいてため息が出るほど美しい。文の部屋や文のカフェも味がある。
原作未読ですが、脚本もグイグイとのめり込んで見てしまう。
更紗という役に見事にハマった広瀬すずや、松坂桃李の身体作りまで含めた役者魂は言うまでもなく、更紗に歪んだ愛を向ける亮を演じた横浜流星の怪演っぷりにはお見事!
複雑な環境に置かれていた更紗にとって、文は唯一の安らぎの場所、自然体でいられる相手だった。
愛にも様々な形がある。
二人の関係が周りからは歪んだ愛、異常に見えたとしても、二人の愛を貫けば良いのだと。
ラストで更紗が言う「その時はまたどこかに流れていこう」
他者には理解されない二人の強い絆があるのだ。
文の秘密が最後に明かされるが…ちょっと衝撃的だった(文のお母さん役に内田也哉子とは!意外な配役に驚きと嬉しさが)。
文は「誘拐事件」の加害者になってしまうが、そもそも本作の題材がかなり危ういテーマ。実際に痛ましい事件も耳にするし、特に小さな子を持つ親は、そういった人たちから子どもたちが危険な目に合わないように、と常に気をつけているはず。
だけど本作を見るとそれが一概に“悪”とも言えず、無くはない話だよねとも思ったり…
善悪二元論では語れないとても難しい内容(レビュー書くにもかなり言葉を選んで書いたつもりですが、、、)。
非常に難しいテーマを観客に投げかけている。
ラストは映画版のほうが現実味があるってことですね😉
トミーさん、返信ありがとうございます!原作読まねばと思いまだ手をつけておらずで😅
結構売れ行きがよいみたいですね!
あささん!
コメントありがとうございます
内容のないレビューにコメントしていただき恐縮いたしますが
流星くんのラブシーンにきゅんきゅん❤️だったので
コメントいただき嬉しかったです。
こんにちは、あささん
みかずきです
絶賛レビューが多い中で、自然体の率直なレビューですね。
あささんのレビューの中で、
他者には理解されない二人の強い絆とありますが、
ポジティブに表現すれば、分かり合える二人の強い絆となります。
一人でも、自分のことを分かってくれる人がいれば人は生きていけます。
らすとの流れるという台詞も、
ポジティブに捉えれば、生きることを前提にしています。
二人はどんなことがあっても、死の選択はしないと思います。
分かってくれる人がいるので。
本作の表のテーマではないですが、ベースになっているテーマとして
強い絆があると思います。強い愛と言ってもいいかもしれません。
二人が強い絆で生き続けていれば、いつの日が必ず希望の光が灯る時がくると信じたいです。
-以上-
今晩は。
李監督作品は、「フラガール」以降、ほぼ鑑賞していますが、内容及びテーマ性がドンドン重くなってきてますね。けれど、私はそれを否定する気は毛頭なく、監督の人間観察が深化(進化)した故だと思っています。
今作は、(も)実に見応えがある作品だなと思いました。それと共に、メイン俳優さん達の頑張り(個人的には、若き邦画を代表する役者だと思っている松坂桃李さんかなあ‥。)にも、瞠目した作品でもありました。
現況下の中、このようなハイレベルの作品を生み出す邦画界の頑張りも嬉しかったですね。
今作は、私にとっては久方ぶりに客電が上がってからも席に座って余韻に浸った映画でもありました。
■余計な事:最近、自分のレビューの在り方に疑問を持ち、ネタバレなしに簡潔に書きたいのですが、ナカナカ出来ず。(特に好きな作品ほど。)
文章を書くのは好きなので、20分程度で1500字から2000字程度は書けますが、誰も読んでくれないよなあ・・、と思っています。
簡潔明瞭に、観賞作品の魅力を伝えられるようになりたいモノです。では、又。
あささん。イイねコメントありがとうございました。ご賛同ありがとうございます😊😭😭。後半の警察。確かにイラッときました。ド共感です。「舞台挨拶」面白いですねぇ。基本シナリオありきの建前の世界なのですが、さすが「役者」各自がサービス心旺盛で裏話的な話準備しています。舞台挨拶は良いですねぇ。ありがとうございました。今後もよろしくお願いいたします🙇♂️🙇♂️🙇♂️😊😊。
あささん、コメントありがとうございます。
この原作、個人的には過去の本屋大賞受賞作に比べると、暗目で盛り上がりに欠け少し苦手でした。なにしろ、こんな作品ばかりでしたから。
舟を編む、そしてバトンは渡された、一瞬の風になれ、告白、博士の愛した数式、ゴールデンスランパー、蜜蜂と遠雷…
自然とハードルは上がるわけです😂
でも、松坂桃李さん、広瀬すずさんの気魄でとてもいい作品になりましたね。
あささん、コメントありがとうございます!
確かに、流れ行くイメージの表現が多用されてましたね。
レビューに言葉を選ぶ、その通りです。とてもデリケートなテーマで、見る側が試される面もあるような気がしました。