明日に向かって笑え!

劇場公開日:

明日に向かって笑え!

解説

アルゼンチン映画「瞳の奥の秘密」の脚本家エドゥアルド・サチェリと主演リカルド・ダリンが再タッグを組み、金融危機のおかげで夢も財産も奪われた小さな町の人々の奇想天外な復讐計画を描いた痛快ヒューマンドラマ。2001年、アルゼンチンの寂れた田舎町。元サッカー選手のフェルミンら住民たちは、放置されていた農業施設を復活させるため、貯金を出し合うことに。しかしその金を銀行に預けた翌日、金融危機で預金が凍結されてしまう。しかもこの状況を悪用した銀行と弁護士に預金を騙し取られ、住民たちは一文無しに。奪われた夢と財産を取り戻すべく、驚きの作戦を練る彼らだったが……。リカルド・ダリンの息子で、「永遠に僕のもの」で知られるチノ・ダリンが出演し、父子共演を果たした。

2019年製作/116分/G/アルゼンチン
原題または英題:La odisea de los Giles
配給:ギャガ
劇場公開日:2021年8月6日

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(C)2019 CAPITAL INTELECTUAL S.A./KENYA FILMS/MOD Pictures S.L.

映画レビュー

4.0時代背景は暗いが、ほどよい笑いと鮮やかな展開が楽しく、コロナ禍の時代に勇気をもらえる

2021年8月7日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

笑える

楽しい

興奮

アルゼンチン映画は(合作も含め)日本で劇場公開される機会が少ないが、「人生スイッチ」(2015)や「家(うち)へ帰ろう」(2018)など、何年かに1本はユニークで長く記憶に残る傑作、好作に出会える。この「明日に向かって笑え!」もそんなリストに加えたい1本だ。

宣伝コピーでは“アルゼンチン版オーシャンズ11”なんて言葉も踊るが、盗みや詐欺についてはまったくの素人集団であり、なけなしの手持ち資金を奪われた高齢の庶民たちがお金を奪還しようと奮闘する点でモーガン・フリーマンやマイケル・ケインらが共演した「ジーサンズ はじめての強盗」を想起させるし、大金を狙うメンバーのポンコツぶりはソダーバーグ監督の「オーシャンズ」シリーズよりは「ローガン・ラッキー」に近い。

元サッカー選手で今はガソリンスタンドを営むフェルミンは、さびれた町を立て直すために農協を作って皆で運営しようと思い立ち、仲間から集めた設立資金を銀行に預けるが、金融危機の混乱に乗じた銀行支店長と悪徳弁護士によって資金全額を奪い取られてしまう。弁護士が所有する農場の敷地内に地下金庫を作ったという情報を得たフェルミンらが、資金奪還のために動き出す…という筋は、国境を越えて広く観客の共感を得られるものだが、2001年8月に政府が債務不履行(デフォルト)を宣言するという暗い時代を物語の背景にしたことで、登場人物らの心情に説得力が増した。苦しい状況だからこそ手を取り合って難関に立ち向かっていこうというメッセージは、今のコロナ禍の時代に一層強く響く。

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高森 郁哉

2.5警察はまったく仕事をしていない

2024年12月15日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

楽しい

単純

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トダー・オートマタ

4.0無い知恵も絞れば決行出てくる

2024年9月3日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

知的

一生懸命、考えて考えていざ、決行!
素晴らしいチームワークだった。が・・・

大型ブルドーザは農道に横向きに止め車を通らせない作戦かと思ったら、ブレードで道を掘って段差を付けるためだった。
頭良いじゃん!
成功して喜んでいるみんなの笑顔を前半にしか出てこなかった主人公のかわいい奥さんに見せてあげたかった。

どんなに緻密な作戦でも計画変更は起こりうるもので、ただ、変電所に車で突っ込んでいったら絶対にばれるし、おまけに車内に携帯まで忘れて。
ただ、誰も捕まっていないのは映画ならではか?

エンディングは皆さん、幸せそうで良かった。(一人おらんけど)

悪徳弁護士さん、何度も何度も畑の往復、ご苦労さんでした!

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♪エルトン シン

4.0今まで観たアルゼンチン映画で一番面白いかも

2023年12月8日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

国民性が合わないからかイマイチ面白くないアルゼンチン映画の中にあって本作は初めてと言っていいくらい面白かった。
アルゼンチン人らしさみたいなものは残っているものの、作品の面白さに影響するほどでもなく、コメディサスペンス作品として充分な娯楽性を持っている。

アルゼンチンはよく破綻する。ちょっと調べたところ、去年もなんとかギリギリで10回目のデフォルトを回避したらしい。
経済の区分で言われているネタがある。世界には4つの経済区分がある。先進国と振興国、そして日本とアルゼンチンだ。
それだけアルゼンチンの経済はボロボロガタガタなわけだけれど、それでも農協を作る前に今より悪くなることはないと言えちゃうキャラクターの胆力には驚く。本作の時代のときすでに7回ほどデフォルトを経験しているというのに。
この辺のノー天気さがアルゼンチン人の気質なのかもしれない。サッカーW杯で盛り上がって浮かれてる場合じゃねーぞ。

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つとみ