「そのうちハリウッドにマスクドライダーとしてやられる」シン・仮面ライダー ジュリエッタさんの映画レビュー(感想・評価)
そのうちハリウッドにマスクドライダーとしてやられる
子供の頃大好きだったので当然観に行ったわけですが、
観にいく前から予告を観てこれは、、、、と不安になっていたましたが
案の定でした。
初っ端、本郷猛は博士に勝手に改造させられショッカーと戦えと言われて
あっさりとその異常な状況を受け入れてしまう。どう考えても怪物にさせられて
ああ、そうですかと受け入れらせる人間は居ないと思う。
無理やり改造させられ人間で無くなった悲しみや、オーグと戦わなければならない
葛藤など仮面ライダーの悲哀が全くないのがドラマとしてどうなのか相当疑問だった。
またショッカーは世界征服というか人類滅亡を図る巨大組織であるにもかかわらず、
その規模の大きさは微塵も感じず、それに対してたった二人で戦うルリ子の計画性のなさ、
政府組織の二人がショッカーと戦おうという姿勢が全く見えない態度も非常の子供っぽかった。
一番気になったのは庵野監督が時間の流れを意識してなさすぎる事だ。
あの物語の時間は1年かけてなのか?3日の物語なのか?3日ならば呆気なさすぎるし、
1年ならば季節の移り変わりも描かれておらず、ルリ子が本郷に対して冷たかった態度が、
最終的に信頼に変わる過程が唐突すぎて戸惑った。
その他にもプラーナとかハビタット世界も説明不足というか適当というか
地獄といつつ天国っぽい感じで話してるし、固定化させることで話せるとか曖昧すぎて
もう少し設定をよく見直して欲しかった。
庵野監督はノスタルジーを大事にするということを言ってたし、
シンウルトラマンでも同様に元の作品のイメージをそのまま取り込むことを
しているので、元の仮面ライダーの撮影方法や演出が盛り込まれることは
想像してました。
しかし、ノスタルジックをそのままに盛り込んだばかりに、東映まんがまつり(知らないか😅)ばりに安っぽいものが完成。血こそ飛び出るけどCGも戦いもほんと子供騙し。
あくまでもパートパートでオマージュすれば良いわけで、ハリウッドでやっている
アベンジャーズより素材はずっと上なはずなのに足元にも及ばない作品になってしまっている。
ハリウッドはどアイデア不足で日本の漫画や映画にもいいものはないかと
目を向けている状況。数年後仮面ライダーもハリウッドで映画化されハリウッドの方が
優れているという時代が来てしまうことが目に見えている。
そうならないためにも、日本は映画に対してもっと真剣に向き合うべきだと思った。
ハチオーグのデザインだけはよかったな。
ハリウッド版の聖闘士星矢は大コケしましたね。
やはりシナリオや脚本はキチンと聖闘士星矢を理解しているスタッフが関わらないといけませんね。
フランス版「シティーハンター実写版」が大変参考になります。
仮面ライダーやゴジラ、まだ観てませんが聖闘士星矢とかどんどんハリウッドでやればイイ。スピルバーグが言っていたように、リスペクトの無い作品は受け入れられないでしょう。