「新井「辛いです」たしかに辛いと幸せは紙一重」シン・仮面ライダー 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)
新井「辛いです」たしかに辛いと幸せは紙一重
2023年映画館鑑賞13作品目
3月25日(土)イオンシネマ新利府
ACチケット1000円
原作は『仮面ライダー』シリーズ『戦隊モノ』シリーズ『サイボーグ009』『がんばれロボコン』『人造人間キカイダー』の石ノ森章太郎
監督は『トップをねらえ』『ラブ&ポップ』『式日』『キューティーハニー』の庵野秀明
脚本は『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生』『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』序破Q三部作『シン・ゴジラ』『シン・エヴァンゲリオン劇場版』『シン・ウルトラマン』の庵野秀明
「辛」の字に一本足すと「幸」になる
辛いと幸せは紙一重
優しさと弱さも紙一重
秘密結社ショッカーの方針に疑問を感じ組織を裏切り改造されたばかりのバッタオーグを誘ってバイクの後ろに乗り込み逃亡を図った緑川ルリ子
裏切りを許さないショッカーだがルリ子は特別な存在で当初は生け捕りするつもりもやがて命を狙うようになる
バッタオーグは仮面ライダーと名乗りルリ子を守りながら襲ってくるショッカーの刺客たちと戦う
仮面ライダーファンのおじさんたちなら大体の人たちがそこそこ満足できる出来じゃないかな
仮面ライダーファンなら観て損はないよ
映画館のDolby Atmosで感じてほしい
オーグとはオーグメントの略
改造人間のことだ
男とか女とかじゃなく怪人じゃなくましてや禍威人でなくオーグ
王蟲?
正直ピンとこない
キャッチーじゃない
難解な専門用語が飛び交うことによってその世界観というか緊張感を感じ取れるそれは良い意味で庵野秀明の悪い癖
飛び交う言葉といえば「プラーナ」も重要なキーワード
生命エネルギーというか魂というかよくわからない
戦闘員に対してはなにもそこまでやらなくても
瞬殺である
PG12
仮面ライダーの圧倒的な強さが伝わるが
敵のオーグの手強さも伝わってくる
今回の仮面ライダー1号2号は身長差がはっきりしているので区別がつきやすくて良い
柄本佑って意外と背が高い
でも主人公顔ではない
サイクロン号というバイクがゆっくり追いかけてるのは地味に気持ち悪い
長澤まさみは思いのほかチョイ役
退治される描写がないのはいただけない
西野七瀬はもう少し大袈裟な演技をさせた方が良かった
やればそれなりにできる子だと思う
ボスキャラの森山未來はダンスのポテンシャルの高さを生かした動きを見せてる
最新のVFXは良いが早すぎてごちゃごちゃしているような気がする
年配の方は目と脳が疲れそう
特に黒い仮面ライダー数名と対決するシーンは
昔の作品をリメイクして最新の技術で駆使するのはいいがほどほどにしないとオタクはいいが多くの一般の映画ファンは離れかねない
僕は嫌いじゃないけど
原作版仮面ライダーをベースにラストはだいぶ変更されている
バッドエンドだけどバッドエンドではない
1人だけど1人じゃない
泡と消えるが水の泡じゃない
原作はラストがあまりにも悲惨すぎるので改変は大賛成
だいたいにして石ノ森作品はバッドエンドが多い
そういえば永井豪も
あんな温厚そうに見えて漫画家というものは団体の抗議とか打ち切りとかアニメや実写の大胆なアレンジに対し怒りを作品にぶつけてしまう性格を内に秘めている怖い人たちなんだろう
リメイクではなくリブート
改変を抗議するのはお門違いかもしれない
小ネタだが「お見せしよう」とか「立花」「滝」など『仮面ライダー』をリスペクトする姿勢は好感が持てる
ありがちな爆発でなくて泡になって消えてゆく初期設定を踏襲したのが良かった
エンドロールは平凡そのものでちょっと長めのような気もするがエンディング曲が4曲でそのうち3曲がテレビ版『仮面ライダー』のテーマソング
わりと楽しめた
こうしてみると悪役が板についている悪役俳優が激減したような気がする
月形龍之介とか成田三樹夫とか菅貫太郎とか汐路章とか潮健児とか中田博久とか丹古母鬼馬二とか
中田さんと丹古母さんはまだご存命だったと思うが
悪役のイメージはあまりないが女優でいえば江波杏子とか中原早苗には独特の迫力があった
優しい性格の仮面ライダー1号(第1バッタオーグ)本郷猛に池松壮亮
SHOCKERに反旗を翻し本郷を引き連れて逃亡した機械的生命体の緑川ルリ子に浜辺美波
敵として登場するがルリ子の能力によって覚醒し1号に加勢する仮面ライダー第2号(第2バッタオーグ)フリージャーナリスト一文字隼人に柄本佑
本郷猛を改造したルリ子の父の緑川弘に塚本晋也
SHOCKERの創設者に松尾スズキ
ウイルス学の学者のコウモリオーグに手塚とおる
ルリ子の幼馴染のヒロミことハチオーグに西野七瀬
姿を消す能力がある三種結合タイプのカマキリ・カメレオン(K.K)オーグに本郷奏多
猛毒を持っているテンションが高いサソリオーグに長澤まさみ
人殺しに幸福を感じるクモオーグの声に大森南朋
犯人の説得に失敗し殉職した本郷猛の父に仲村トオル
本郷の父を刺し殺してしまう犯人に安田顕
殺された緑川イチローの母に市川実日子
ショッカーのロボット幹部ケイの声に松坂桃李
黄色い背広を着たハチオーグの部下に上杉柊平
政府の男「立花」に竹野内豊
情報機関の男「滝」に斎藤工
ショッカーの首領的存在でルリ子の兄の仮面ライダー第0号(チョウオーグ)緑川イチローに 森山未來