コットンテール

劇場公開日:

解説

リリー・フランキー演じる妻を亡くした男の家族再生を描いた日英合作映画。

兼三郎は妻・明子の葬式でしばらく疎遠となっていた一人息子の慧(トシ)とその妻さつき、孫のエミに久しぶりに会う。酒に酔い、だらしない態度をとる喪主の兼三郎に、トシは苛立ちつつも気にかけていた。開封された明子の遺言状には、明子が子どもの頃に好きだった「ピーターラビット」の発祥地であり、夫婦で行きたいと思っていたイギリスのウィンダミア湖に散骨して欲しいという内容が描かれていた。兼三郎とトシ一家は、明子の願いをかなえるため、イギリス北部の湖水地方にあるウィンダミア湖へ旅立つ。兼三郎役のリリーのほか、錦戸亮、木村多江、高梨臨らが顔をそろえる。

監督・脚本は、英国アカデミー賞US学生映画賞とヨーロッパ人として初めて学生エミー賞をドラマ部門で受賞したパトリック・ディキンソン。

2023年製作/94分/G/イギリス・日本合作
原題または英題:Cottontail
配給:ロングライド
劇場公開日:2024年3月1日

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(C)2023 Magnolia Mae/ Office Shirous

映画レビュー

5.0よく見れば、良い家族、良い映画

2024年3月1日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
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共感した! 8件)
猿田猿太郎

3.5ウィンダミア湖畔への旅‼️

2024年12月1日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

泣ける

悲しい

幸せ

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共感した! 17件)
活動写真愛好家

3.5老年の機微を丁寧に描いた秀作

2024年11月6日
PCから投稿
鑑賞方法:その他

泣ける

老年の機微を丁寧に描いた秀作だが、助けられた英国人との別れの交流がごっそり切り落とされていたようで納得ができなかった。

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共感した! 0件)
アトム

3.5愛妻を亡くした初老の夫の寂しさを切々と

2024年9月12日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

それを形にして演じるリリー・フランキーがいました。
・・・髭が白くなったなぁ。
・・・不安げな表情、上手いなぁ、
と改めて感心する映画でした。

《ストーリー》
長年アルツハイマーを患っていた妻(木村多江)が亡くなった。
看病疲れと喪失感から茫然自失の夫・謙三郎(リリー・フランキー)
看病を一人で抱え込んでいた謙三郎は、葬儀の迎えに来た一人息子の
彗(トシ=錦戸亮)に喪服のネクタイまで形作って貰うほど疲れていた。

3年前までは意思疎通も出来た妻。
その明子の遺書を住職から渡される。
そこには「遺骨をピーターラビットの里、
・・・ウィンダミア湖に散骨して・・・」と
書いてあった。

1966年に撮影した明子が若かった頃に一度だけ訪れた際に写した
一枚の写真。
それを頼りに、息子と嫁(高梨臨)孫娘の4人で
謙三郎はイギリスに向かった。

異国の地で謙三郎は自分の無力をまざまざと思い知る。
息子任せにしたせいでウインダミア湖の正確な位置も頭に
入れてこなかった。
ロンドンのホテルで、気持ちばかりせいて、若い人のペースに
乗れない。
単独行動で湖水地帯を目指すものの、反対方向の電車に乗っていた。
慌てて電車を降りて、とある駅で夜明かしすることになる。
ここで謙三郎がユニークなのは、自転車で闇雲に走り出すこと。
川崎では値札の付いてないタコのぶつ切りを、持って来たり、
英国でも誰かの自転車に勝手に乗り、どこかで乗り捨てる。
朝から缶ビール、今時なのに、歩きタバコ、くわえタバコ・・・
常識が無くて、なんかハラハラする。
英語教師をしていた過去(いつまでだろう?)
発音がめちゃめちゃカタカナの棒読み。
(日本語を封印されたリリーさんは、手足がもがれたように
心もとない)
おまけにガラケーときている。
(いつの時代の話なんだろう?)

やはり高齢で地域社会から孤立していると情報から取り残されている
姿が浮かび上がる。
湖水地帯から300マイルも離れた場所で雷雨に濡れて途方に暮れていたら、
牧場主の父娘に親切にされる。
(お風呂まで入れるなんて、私にはとても出来ないよ)
(そうでもないかな?人畜無害そうだから、もしかしたら出来るかな?)

謙三郎は息子が書いたくしゃくしゃにした電話番号メモに、
なんとか公衆電話から連絡をする。

良く巡り会えたものだよ。
レンタカーにカーナビがついていたってどうやって
探したんだろう?
奇跡のように思える。

一枚の写真から、場所を特定するなんて不可能だ。
地形も変わる、樹木なんか生え茂ったり朽ち果てたり流動的だ。
ウィンダミア湖地域は2017年に世界遺産に登録されたという景勝地。
ピーターラビットの作者ビアトリクス・ポーターが、こよなく愛した
湖水地帯だ。

【安堵】
息子とも再会して、謙三郎がここで良いと満足した地に遺灰を静かに
撒いて沈める。
嫁と孫はピーターラビットそっくりの兎を見つけて、はしゃいだ声を
あげている。
好むと好まざるに関わらず、優しい息子の側を、離れないで、
「老いては子に従え」
この言葉は真理である・・・そう謙三郎も思っただろう。

(寡黙な映画でしたので、心情を推測しました)

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琥珀糖