バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版のレビュー・感想・評価
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最後の最後でようやく・・・といった感じ
演者がキレキレのパフォーンマンスをしている割には、映像は緩い印象で、終始引いた面持ちで見ていた気がします。
音が結構ひどい印象で、しっかりとした映像空間を感じられなかったような・・・
ゆえに正直、あまり面白いとは思えないなぁ、なんて思っていながらの観賞でしたが、まぁ最後の最後はしっかりと取り戻してくれたような気がします。
原作は素晴らしいが…
テレビ番組として放映された『シャーロック』の劇場版。テレビ版は観ていなかったが、原作は、子供時代から大好きな、コナン・ドイルのシャーロック・ホームズ・シリーズということで鑑賞。中でも人気を博す、『バスカヴェル家の犬』をモチーフにしたミステリー・サスペンス。
2つの誘拐事件に連続殺人事件と、なかなか重い内容の展開であり、その舞台となるのが、離島に佇む洋館の大豪邸。そこに集いし登場人物も、早々と死んでしまう大富豪で豪邸の主を筆頭に、常軌を逸した車椅子の妻、遺産を狙う子供達、怪しげな執事、そして、なぜか豪邸のリフォームを請け負う業者と、ミステリーとしては、鉄板とも言えるシチュエーション。
そこに、最近起きた大富豪の娘の誘拐事件の真相を突き止めるように、依頼されたのが、ホームズとワトソンならぬ、探偵の獅子雄と若宮。豪邸内で潜入捜査をする間にも、その島に昔から伝わる黒犬の祟りに擬えた、新たな殺人事件が起きる。そして、事件の真相を突き止めていく中で、17年前に起きた誘拐事件との関りが浮かび上がってくる。
主演のディーン・フジオカの衣装は、ホームズのマントを模しているのだろうし、感情に揺さぶりがあるのも、ホームズの性格と合わせているのだろう。また、常に客観的に見守る態度の精神科医・若宮役の岩田剛典は、ホームズの助手・ワトソンをイメージしているのもよくわかる。
出演者もなかなか豪華。誘拐される娘役には新木優子、執事役に椎名桔平、他にも広末涼子、村上虹郎、佐々木蔵之介、小泉孝太郎、稲森いずみ等が脇を固めている。その分、初っ端から、犯人像も何となく見えてしまうのも事実。
物語の内容も、出演者も悪くないのだが、今ひとつテレビ番組の延長でしかないと感じてしまうのはなぜだろう…。劇場で同じお金を払って『トップ・ガン』を観た後だけに、日本映画の物足りなさを感じてしまう。同じような背景でのカットばかりで、舞台にしても、ロケにしても、掛ける所にお金がかかっていないのが、見え見えでもある。離島の孤島というのに、普通の街が出てきて、現実離れした、祟りに纏わるホラー・ミステリー的な様子も影を潜めている。
原作自体が1889年のイギリスで起きた事件なだけに、本作の設定が、全てにおいて、重厚感が伝わってこなかったのが残念だ。
新木優子は美しい
テレビドラマが極上のエンタメになって帰ってきた!
ドラマシリーズが大好物だったし、西谷弘監督作品が好きなので原作未読で観たらめちゃくちゃ哀しいヒューマンミステリーだった。
日本版シャーロックにあたる獅子雄とワトソンの若宮が巻き込まれていく事件の謎解きを離島の廃墟を舞台にフルスピードで展開していく緊張感が凄まじい。
何よりも全員が容疑者でその演技力が素晴らしいので、気がつくと涙が頬を伝わりやるせない感情に揺さぶられる。
ラストはバッドエンドだと自分は思わなかった。西谷弘監督作品の中では「容疑者Xの献身」と鑑賞後の気持ちのあり方が似ている。傑作だ。
テンポの良い推理モノ
脚本の散らかり。もっと整理を。
ドラマ版が存在するのかな?
今年173本目(合計449本目/今月(2022年6月度)20本目)。
もととなる小説自体があることは知っていましたが、ドラマ版があるとは知らず。もっとももとの小説も読んだことはないですが…。
…といって始まったレビューなのですが、結局のところこの手の映画ってレビューがムチャクチャ難しいんですよね…。「ナイル川~」と同じでいわゆるミステリーものなので、誰が犯人だのどうやって完遂したかなど書き始めると全部ネタバレになっちゃいますし(下手すると、その気がなくてもネタバレになりうる)。「レビューサイトなのにレビューが書きづらい」映画の一つの類型かなぁ…と正直思います。
※ こういう映画は一定数存在するので、公式も何かしらガイドラインが欲しいです。
かつ外国映画でないので英語の聞き取りうんぬんといった私がよくする話も出てこず、純粋たる日本映画なので、結局のところ「ドラマ版を見たことがあり興味がある」「単純に謎解きが好き」「出演している誰それが好き」の3類型に分かれるんじゃないかとは思う一方、今週(17日の週)は本数こそ多いものの本映画がほぼ本命にきそうな状況(対抗はプラン75なのでしょうが、あれは私も書いた通り、とても法律系資格持ちとしては押せない…)で、何を書いてもネタバレな状況では何を書くのも難しいです。
結局、公式サイトはまだしも、ネットでいろいろ調べると「読んだ本紹介」など、今は懐かしい「ホームページ」(2000年ごろは個人がホームページを開設しているのが当たり前だった)に答えが書いてある場合さえあり、それもそれで楽しみを奪うような気がします。
個人的にはラストあたりのいわゆる「動機の開示」の部分において、違法性・不法性が異常に高いようには思いましたが、plan75のような問題提起型の映画で「法律的に支離滅裂」というのとは違う(ミステリー映画である以上、このような発言が出ることは前提というのが普通の解釈だし、それで誰も減点はしない)ので、そこは減点なしにしました(逆に数か所気になる点もなくはないが、それを書くと誰が犯人だ何だに全部突っ込むことになるので、結果、採点した結果「犯人がわかってしまう」という妙な採点になるからです。
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(減点なし/特殊事情(上記))
・ 一部、極端に違法性や不法性が強い内容を含みますが、いわゆるミステリーものの範囲としては妥当な範囲か「若干超えるかなぁ」程度であり、「ここは日本ですか?」というような状況になっていない(一応、犯人の言い分も理解できる)ことを考えると、それをあれこれ全部指摘するとネタバレしているのと同じになるので、あえて減点なしにしています。
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推理面はかなりガバガバだが
終盤まで我慢すれば
これが「あの」シャーロック!?
シリーズ化しますか?
魔犬の呪い?
そのオチは好きじゃない
映画の長尺ならでは
2022年劇場鑑賞138本目。
この映画のために録画だけしておいたテレビドラマ版イッキ見。妖怪シェアハウスもイッキ見したのできつかった・・・(笑)
ドラマ版では最初原作で言うシャーロックもワトソンもレストレードもどうも好きになれなかったのですが、シャーロックこと獅子雄は最初がすごくサイコパスかと思うくらい人間味がなかった反動か、少しずつ人間くさいところが出てきて好きになってきました。レストレードこと江藤は逆になんかだんだんめんどくせえやっちゃなと(笑)
ほとんど原作を読んでいて、ジェレミー・ブレットのドラマも全部見ているのですが意外と細部は覚えておらず、ドラマ版を見ても全然記憶と一致しなかったのですが(アレンジ加えられているので当然なのてすけれど)、バスカヴィル家の犬はさすがに覚えてるぜ!と思い消化試合のつもりで観に行ったのですが、全然違ってたよ!
犯人の動機に共感しつつ、うっかりだまされて泣いてしまい、最後無理矢理感のある収め方でモヤっとはしたのですが全体的にはこの長尺を生かしたストーリーになっていたと思います。
罪が暴かれた時、崩れ行くものがある。
それぞれの人物が犯した罪が絡み合い、目が離せない。危うい均衡で成り立っている蓮壁家の関係者たち。その絡み合った糸が解ける時、謎が解けた高揚感を得ながらも、それぞれの登場人物の苦しさや葛藤に心を掴まれてしまい、鑑賞後良い意味で感情を整理するのが大変だった。自分の居場所を求め必死に行動している姿に心が揺り動かされたのかもしれない。
獅子雄と若宮のバディの掛け合いはテンポ良く、ずっと見ていたくなってしまう。獅子雄の一見不思議な行動に理由があったことが明らかになる度に爽快感を覚え、一般人枠の若宮が等身大に事件と格闘してはドジを踏む姿に緊張感が癒される。
また映画ながら、絵画のようにも思える程美しさを凝縮したようなカットに魅せられた。獅子雄の慟哭、若宮の涙、紅の笑み。それこそ紅が描いていた印象的な絵に匹敵するようなシーンが散りばめられていて最後まで楽しめた映画だった。
ディーン・フジオカの当たり役
最後に爆発で終わるアメリカ映画を思い出しました
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