劇場公開日 2023年1月13日

「人間のあいまいさをうまく描いている」そして僕は途方に暮れる みかさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5人間のあいまいさをうまく描いている

2023年1月26日
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泣ける

幸せ

共感と反感の120分と謳っているとおり、100%共感を抱くものでもなければ、100%反感だけが芽生えるというものでもなかった。
ちょうど半分ずつ。
そんな映画だと思う。
終盤で藤ヶ谷太輔演じる主人公が、逃げ続けてきたこれまでの自分に終止符を打ち、変わろうとするのだが、どう変わってよいのかが分からない。何かしなくてはいけないのは分かるのに、どう言葉で表現してよいかが分からない、と泣いて謝るシーンの見応えが凄かった。人間の弱さ、小ささ、あいまいさをとても繊細にリアルに描き出していると思う。
見終わった後、爽快感とは真反対の感情に包まれるが、不思議と、自分の人生の節目で見返したくなるような、そんな映画だった。

みか