クーリエ 最高機密の運び屋のレビュー・感想・評価
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緊張感と言うよりも泣ける映画
いや~面白かったな・・・
前評判は、「凄い緊張感」なんて言葉が多かったので、硬派なスパイ映画、クリントイーストウッドの「ファイヤーフォックス」のような臨場感がある映画なのかと思って見たんですが・・・
緊張感があると言うよりも、泣ける映画でした・・・・
本作品、実話なので大変にびっくりしています。こんなお話が有ったんですね。
劇中の中で、国の政治家同士は仲が悪くても、一般の人には関係が無く、意外にこう言う人が平和を作る的な台詞が有るのですが、このシーンだけでも感動です。
結局、現代でも当てはめられるのですが、普通に生活し、普通に家族を持って、普通に人生を楽しんでいる人達は、どの国の人も平和を願っているのモノで、一部の野心があり過ぎる奴の為に、色々な人が迷惑な思いをしたり、苦痛な思いをしたり・・・・
韓国映画の「工作 黒金星と呼ばれた男」のように、国の方針により避けられているけど、異国の人で有っても想いはひとつ・・・その友情と言うか・・・・その想いに感動したな・・・・
アレックスは英雄だよ、当時のソビエトは、アレックスのような人間を処刑した事を恥じるべきだと思うね。
ソ連の俳優さんなのかな、メラーブ・ニニッゼも存在感が有って良い俳優さんですね。
ベネディクト・カンバーバッチも良かったな、スーパーヒーローなんて辞めちゃえよと思う位良かった。
本作品、泣ける1本だね、大変に良かった。
欲深いのは資本主義者か
キューバ危機に際し素人ながらスパイ活動に手を貸したイギリス人セールスマンの話。
1962年10月、ソ連にいる内通者との連絡係として、仕事で海外出張をすることの多い一般人の主人公に白羽の矢が立てられ、CIAとMI6の協力者としてスパイ活動に参加して行くストーリー。
上手いこと口車に乗せられた感のある最初の渡航から、脅しに近い文句で落とされたりと、いやあ、政府機関て汚いよね…なんて思いもありながら、自分から必死に動いたのはアレックスとの親交による情なのか、スジを通したいという信念なのか。
キューバ危機の裏で実際にあったこの作品で描かれている出来事も、主人公についても存じ上げなかったけれど、こんな人間ドラマ的な展開になるとは予想していなかったし、なかなか熱くて面白かった。
MI6のジェームズ!ボンドじゃないのか?!
007のことばっかり考えていたら、CIAの女性エミリー(=ヘレン)の名前がレイチェル・ブロスナンに見えてしまった。あれ?ピアース・ブロスナンの娘なのか?と、気が気でなくなったのですが、“ハ”の字がついてました・・・(汗) それにしてもCIAはちょっとお粗末。ピッグス湾の失敗(『グッド・シェパード』参照)のあとは亡命幇助も失敗か?などと、やっぱりスパイはMI6だよな~などと、ますます007が楽しみに。
ラブ&ピースのマークも見えたりして、反戦・反核のテーマもある骨太のスパイ実話。キューバ危機なんてのは東西冷戦の象徴のような事件でもあり、アメリカ大統領ケネディとソ連フルシチョフとの対立だけかと思っていたら、もう水面下ではスパイの攻防戦、それにソ連国内では粛清、処刑が頻繁に・・・。この作品を鑑賞するために『13デイズ』を復習してみたのですが、比較するだけで面白い。
どちらもいきなりの核ミサイル配置から始まってますが、立場は違えど、核戦争、第三次世界大戦を阻止するために動いていたというもの。この作品ではフルシチョフの気が触れたような映像もありましたが、アメリカ空軍だって戦争をやりたくてしょうがない幹部がいたことで話をこじらせている。そして、カンパーバッチ演ずるウィンがペンコフスキーから核弾頭ミサイル配備の資料を受け取ったことで、ソ連の意図が明確になる様子が描かれている。アドレーとゾリンの対決もアーカイブ映像だったのでびっくりです。
そして、俳優魂を感じるほどのカンパーバッチの激やせぶりやペンコフスキーが裏切らないことを信じる男心に心打たれます。彼らの行為がなければ核戦争が起こっていたかもしれないのだ。互いの家族を思いやり、仕事が終われば生涯の親友として生きていたかもしれないのに・・・ということで感涙。演技力はさすが。去年の『ワイルド・ローズ』でも感動させてくれた嫁さんも良かった。また見よっと。
すごく良かったものの減点材料はあった。アメリカの非が「トルコに核配備」してるひと言のみだったこと。核施設が見つかっただけで先制攻撃しろ!というタカ派の言葉なんかもあればよかったな。被爆国である日本にも核配備せよというバカな意見もあることだし・・・もっと反核テーマが欲しいところ。
よかった
冷戦下のソ連は怖いもの見たさでワクワクする。あんな感じで行き来するのは楽しそう。
東西を超えた熱い友情と信頼が描かれている。モンタナでカーボーイ生活をさせてあげたかった。
それほど過酷な暴力は描かれないが、充分骨身に応えそうな収容所ぶり。特に毛布を取り上げられて切れるのは、本当につらそう。
最後のご本人登場は、明るい人柄がうかがえる。
ただちょっと眠くなるところもあり、嘘くさくならない範囲でもうちょっとハラハラしたかった。
餓死寸前の役作りに脱帽
カンバーバッチ、杉田玄白かよ!と思った。
ジェシー・バックリーも前作、前前作に比べると、他人と見違えるほど絞ってきた。時代と年齢に合わせた枯れメイクも見事だった。
アレックス役もやつれかたが凄かった。
凄い、役者魂。
満足しましたが、キューバ危機の勉強のためと思い、パンフ買いました。これから読みます。
スパイに仕立てられた男の物語
政府にスパイに仕立てられた男の奮闘劇。
この物語、スパイをさせられたサラリーマンの逃げれない人生かと思いきや話が進むにつれ、立場は違えど互いに未来を描こうとする2人の男の友情物語であることがこの作品の裏にあることが語られます。そして最後の2人の会話に目頭が熱くなるものを感じました。
当時のイギリス、ソ連、アメリカの事情等も随所に見え隠れすることで、情報がこの様に取得されてたといった史実の確認も出来、良かったです。また政府と個人のそれぞれの考えの違いや、後半に掛けてサスペンスの緊迫感も増し面白かったです。
この物語、史実を元にしてるのですがその史実を知らないで見た方が楽しめると思います。
全然知らんかった
キューバ危機の映画では「JFK」が有名だけど、キューバ危機の裏でこんな物語があるとは知らなかった。ソ連の情報提供者との友情、クライマックスのハラハラ感。カンバーバッチさんのラストは役作りで痩せたのかな?それともCG?
ソ連の痺れる恐怖
無事に亡命したら、どうする? との問いかけに、 GRUの大佐は答える。
『モンタナに行ってカーボーイになる』
もう、その答えで、映画ファンなら『レッドオクトーバーを探せ』でショーン・コネリーとサム・ニールのシーンが暗示されて、密やかな宣告を受けるだろう。
このロイヤル・シェークスピア・カンパニー出身の監督ドミニク・クックの映画ファンをくすぐるサービス精神に驚かされるのは、それだけでない 役者の充て方 メラーブ・ニニッゼもジェシー・バックリー も、見事に変身していて、 水を得た魚のように名演をしていた。
そして、あの収容所のジワジワする冷酷さ 寒い国から帰ってきたスパイの国の映画スタッフは未だに世界一のスパイ映画を作ると感嘆した。
あり得ないような実話
東西冷戦下の実話を基にして描かれたスパイ映画。核戦争を回避するために平凡なセールスマンが突然スパイ任務を依頼されるという有り得ないような実話。ストーリーは平凡な内容ですが主人公を演じたベネディクト・カンバーバッチの役者魂が素晴らしく終盤の減量した姿には別人かと思うような変化に驚きました。
2021-140
【脱線王】史上最高のファースト・レディ
感想文のタイトルが、いきなり映画から脱線してるんですがw
「キューバ危機」と言うと、記憶に残る最も衝撃的な人物は、ケネディ大統領夫人であるジャクリーンなんです。高高度偵察機U-2のキューバへの偵察飛行で、準中距離弾道ミサイル1基、中距離弾道ミサイル3基の存在が確認された後、ホワイトハウスは、後にエクスコムと呼ばれることになる国家安全保障会議執行委員会を立ち上げ対応の協議を開始します。しかしながら、結論を得るには至らず、協議は紛糾。最悪の事態をも覚悟した警護担当のクリント・ヒルは、大統領夫人であるジャクリーンに状況を打ち明け、その時が来たらホワイトハウス内の核シェルターへの退避の説明をしようとした、その夜。ヒルの言葉を制して、ジャクリーンは毅然として言い放ったとされています。
「核シェルターへの避難を求められた時、私が取る行動について、あなたに知らせておきます。私はキャロラインとジョンJr.の手を取り南庭に出ます。兵士の様に、そこに立ち、全てのアメリカ人と同じ運命に立ち向かいます。」
いや、あなた立場考えて下さいよぉ。って言いたくなりますけどね。鳥肌もんですし、ファースト・レディの決意たるや。歴代の大統領は、この言葉を噛みしめて欲しい。
映画の話に戻りますと。
物語の主役は、運び屋のグレビル・ワインですが、歴史を変えた仕事をしたのは、GRU大佐オレグ・ペンコフスキーであり、核戦争の回避に、彼が提供した情報も寄与しているのは間違いありません。
◆アナルディ作戦
1962年のソ連・キューバの軍事協定後、キューバには秘密裡に大量の物資と要員が運び込まれます(アナルディ作戦)が、アメリカは「まさか核兵器が持ち込まれているはずはない」と捉えていました。実際には、60発の弾道ミサイル、42機の爆撃機が搬入済み。ただし、この時点では肝心の「核弾頭」はミサイルに装着されておらず、ミサイル基地にも搬入されていませんでした。
多数の貨物船の出入りを不審に思ったアメリカは、偵察機を飛ばし続けますが、CIAは、制裁を受けているキューバへの支援物資と言う結論付けを繰り返します。
この段階で、キューバに核ミサイルの配備計画がある事を確信しているものは、CIAの中にはいませんでした。ただ一人、長官であるマコーンだけは、その疑いを持っており、そこに「キューバにおける諜報活動で得られた情報」が届きます。サンクリストバル一帯に、ただならぬ質量物が搬入された情報を受け、U-2偵察機による偵察飛行を実施。
ペコンフスキーが提供した見取り図・仕様書に記載されている寸法・質量、と、キューバからの情報、偵察飛行による写真を突き合わせて分析を行い、CIAは「アメリカ本土を攻撃可能な弾道ミサイルがすでに配備済みである」と結論付けます。
映画では、ペコンフスキーがミサイル基地の位置がわかる地図を入手したと描写されていましたが、場所の情報はキューバ国内の諜報活動で得たものと見られている、と言うのが史実です。無論、そこにミサイルがあるという推測は、情報解析の結果であり、ペコンフスキーからの技術仕様の情報が無ければ、アメリカ本土に届くミサイルの配備の有無は分かりませんでした。
◆フルシチョフの本音を読む
キューバ危機は、最終的にフルシチョフが譲歩したと認識しています。「キューバにソ連のミサイルがあり、それは、アメリカ本土を攻撃可能な飛距離を有したものである」と言う事実に対して、当時、すでにソ連を直接核攻撃可能なICBMを有していたアメリカが、キューバに対して過激な制裁を即発動しなかったのは、ExCOM(国家安全保障会議執行委員会)におけるリュウェリン・E・トンプソン(当時国務省のソ連問題担当顧問)の発言と提言があったからです。「フルシチョフに交渉の機会を与えるべき」。ペコンフスキーなどのソ連から収集した情報を分析していた彼らは、「フルシチョフは何らかの取引を目的にミサイルを配備した」と考えていたからです。
この提言が無ければ、一気に空爆と侵攻に傾き、少なくともソ連領内からトルコ・西欧のアメリカ軍核ミサイル基地への攻撃は、不可避だったでしょうから。
1962年10月28日、ワシントンD.C.のソ連大使館は、ケネディが開戦を決意したとの誤報をクレムリンに発しますが、フルシチョフはミサイルの撤去を発表しました。冷静になり譲歩したんです。
キューバ危機の教訓は、その後のアメリカの外交戦略に活きています。
常に、じゃないけど。
結局、脱線したままになったけど、十分に長文になったので終わりです。
映画は、とってもリアルで、怖くて、満足の行くクオリティでした。
良かった。
同ジャンルの過去作と比較しても、上位に入るレベルだったと思います。
犠牲の上にある平和
カンバーバッチはどこを取り上げても素晴らしい。アレックスとの最後の握手にも心打たれた。肉体を持って過酷さを表現するのは、映像ならではである。
スパイ映画は状況把握が難しくなりがちだが、必要最低限のセリフしかないのに理解に窮することがなかった。
ドラマチックだから映画になるわけだが、同じような境遇に置かれて命を落とした語られない人間は幾多といることも忘れてはならない。
米ソ対立の映画はいつも何故こんなに面白いのか
まず、カンバーバッチ伯父貴の身体を張った演技に喝采。
ソ連スパイを演じた俳優さん、英語もロシア語も上手くて、調べて見たらジョージア国籍だった。良い俳優。
KGBの俳優はジェレミー・レナーに見えた。
内容は事実をベースにしたもののようで、ハイテク機器満載のスパイ映画ではなく、リアルな造り。こういう構図の映画はほんと緊迫感あって面白い。ちょっと違うけどレッドスパローやアナなど。
二時間の価値あり!
ペルソナ・ノン・グラータ‼️
CIAのエミリーがロシアの官憲に言われてました。
あなたは、ペルソナ・ノン・グラータである。
すぐに帰国するように❗️
学生の頃、ピンと来ないまま、テスト前に覚えたことば。
スープの中の球体は、他の囚人の眼玉⁉️
出所前の最後のシャワーでの痩せ細った身体は、『オデッセイ』の時の木星生活で痩せ細ったマット・デイモン(他のシーンではそれほど痩せてなかったので、あの背中姿は吹替ではないか、と私の中ではマット・デイモンは痩せなかった疑惑がずーっとあります😁)と重なりました。
色々と断片的にしか浮かんでこないのは、直前に見た『MINAMATA』の余韻が抜け切らないからだと思います。
主人公より相棒の方が胸を打つ
雰囲気だけで鑑賞を決めたので、直前でベネディクト・カンバーバッチ主演と知った程度。
内容は冷戦時代、キューバ危機の頃のイギリスとソビエト連邦の間でのスパイ活動をした人の実話でした。
多分主人公の人が書いた自伝を元に作られたのでしょうから、主人公をよく描こうとしているんだろうな、と思いますが、やはりそれよりソビエト連邦所属でありながら世界平和を願ってスパイになることを自ら選んだペンコフスキーの方がすごいなと思いました。確かにカンバーバッチも「それクリスチャン・ベールの仕事だよ・・・」というくらい体張っていましたが。まぁソ連側の人間という事で資料も用意しづらく、あくまでカンバーバッチ演じるウィンから見たペンコフスキーという描き方をせざるを得なかったのは分かりますが、そこが少し地味に感じてしまったのかもしれません。
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