プロミシング・ヤング・ウーマンのレビュー・感想・評価
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年率4.5~17.8%
中々のホラー。主人公の女はサイコパス。日々恨みを消化しているよう。
加害側・被害側、同時に両方の立場で見ることのできる作品。
年齢設定がやや苦しいが、そこに目をつむれば良作であろう。
良い点
・心理掌握術
・脚本
悪い点
・ローマ数字の1がアイとややこしい
・ヤング?(ちなみに日本の平均年齢は48歳。48歳以下はヤングと言えうる)
その他点
・ややクルエラ
この不思議な感覚、快感でもなく、嫌悪でもなく...
彼女はなぜ、医学生という輝かしい大学時代を中退してあきらめ、バイトをしながら暮らし、夜な夜な酒場でへべれけに酔ったふりをして彼女の体を求めて寄ってくる男たちを懲らしめているのか?
この映画の主題はすべてここにある。そして俺たちは、その主題を追体験していく。
「有望な若い女性」なんという皮肉なタイトルか。「有望な若い男性」に対して彼女たちはいかに細い糸の上を渡らせられているのか。医学生という成功間違いないルートの上に乗ったかと思える境遇であっても、容易に陥るこんな落とし穴。非がなくても追い込まれる男女差、そして資本差。どんなところにもある性差別。
静かな厭世的な日常と劇的な夜の世界のリフレイン、そして意外なエンディングまで、観ていてなんだか不思議な気持ちになることかけあいなので、是非あなたも本作にダイブしてみてください。
おまけ
途中から章立てになり、「Ⅲ」と表示される。あれ、いつから章立てになったんだろうと思っていると、次は「IIII」に。「IV」じゃないんだ、と思っていると、最終章は「IIII」に横線。最初の手帳に記録していたシーンを思い出して、「最後の仕事が終わった」という意味だったんだ、と腑に落ちる、という仕組みは面白かったです。
エンタメにする必要があるか?
パーフェクトじゃないアンバランスさが魅力
「酔っていたから」「ガキだったから」
とかの言い訳、反吐がでるわ。
「傍観者」という逃げ道は、現実世界でも卑怯者の常套句。
こんな輩は、成敗してくれる!という気持ちは、痛いほど解るのですが…。
キャシーの正義への執着と制裁の仕方、怖さと滑稽さが入り交じっていて、
監督のコメントに
「ふと笑ってから、笑うところじゃなかった気がして笑いを引っ込める」
まさにそうで、
「あっ、笑っちゃった…」って、周りを伺う部分が多々ありました。
そんなパーフェクトじゃない彼女のアンバランスさが、とても魅力なのです。
決して、女の代表とかでもないし、
ニーナとの前途有望な未来を奪われたことが、大きな闇となって彼女を包んでしまった感。
キャシーは、ニーナにちょい依存気味だったのかな…。
しかし、この復讐劇のラストは称賛すべきなのか?!
この犠牲があっての復讐の幕に、何とも言えないモヤモヤが残りました。
彼女が描く最終的なハッピーエンドは、どんなだったんだろうなぁ…。
そこはそれとして、
映画としての題材、脚本、衣装、音楽、ポップさとダークさ、全てがセンス良く、記憶に残る作品でした。
「ゾッ」とするくらい面白かった
チラシにも書いてある通り、痛快復讐エンターテインメントでした。
正直、主役を演じたキャリー・マリガンの年齢設定には無理があるかなと思いましたが、序盤からの無敵さは充分楽しめました。
まるで”ハーレイ・クイン”のようなルックでの登場シーンは、制作陣にマーゴットロビーがいるのを考えるとうなずけます。
男たちを騙しながら誘い、打ちのめす展開に共感できないという感想もあるようですが、それだけ「やり場のない怒り」があるということだと思います。
僕は共感できました。
制作陣の多くを女性で固めながら、社会派的表現ではなく、エンタメ的表で”この”テーマを描き切ることの意味は大きいと感じました。
アカデミー賞の脚本賞を受賞とのことで影響を受けているかもしれませんが、本当に最後の最後まで良くできた作品です。
明るめに描いてる重い映画
後味の悪さが良い!
キャリー
キャシーが赤いピンヒールで向かった先には…
前途有望なキャシーと親友ニーナにおこった悲劇。
加害者は口を揃えて、若かったから、良くわからなかったから、どうする事もできなかったと言い訳を並べる。そして、加害者たちは無かった事として封印してしまう。
キャシーは、街で会う男たちに復讐をするようなサイコパス。必ず白のシャツで感情を消し狂気的でたる。しかし、昼の服は大人の女性のキャシーが少女の様なパステルカラーで小花柄やフルーツ柄の服をまとい、そして髪にはリボン。時間がニーナといた楽しかったあの少女時代で時が止まったままなのである。1人ずつ、1人ずつ追いつめていくキャシーが赤いピンヒールで向かう先は、最後の仕上げなのか…と思う色彩効果がピッタリハマる映画でした。
背負い続ける十字架のような映画
変わった作品ですね。
最高の結婚式へ
夜な夜な酔ったふりをして男にお持ち帰りさせ、そんなクズ男たちに制裁を加えるキャシーの復讐劇。
彼女は何故男を誑かして復讐をするのか?
前途有望なはずの彼女の身に何が起きたのか?
バー→酔うふり→お持ち帰り→復讐のワンパターンで終わると思っていたら、ラストで思いっきりカウンターパンチを食らった。
正直、淡々と続く前半は退屈で、復讐モノにしては弱い印象。
ウトウトしてしまったこともあってなかなか設定が入ってこない。
でもそれが後の復讐へと活きてくるとは⁉︎
淡々としたプチ復讐が、ラストにかけて加速するテンポに上手い具合に効いてくる。
そして、あの展開はあまりにも呆気なくて、「まさかそのまま終わるってことはないよね」と思っていたらそのまま終わった。
そして、予想とは違う形での最後の復讐に嬉しくもあり悲しくもあり。
気持ち良いようで気持ち悪い、あのラストはなんと形容すれば良いか。
ただのフェミニズム映画で終わらせたくない。
ってかフェミニズム映画でも、復讐映画でもない気もする。
流石に自分はこんなじゃないと思いたいけど、現場に居合わせたら、気づけば傍観者になっているかもしれないし。
クズ男どもは口を開けば言い訳ばかり。
「あの時はガキだった…」
本当に男辞めたい。男女どうこうの問題ではないかもしれないのだけど。
キャリー・マリガンはおばさんにも少女にも見える年齢不詳さとなんとも言えない色気。
彼女の行き場のない叫びや苦しみが、あのナース姿に全て現れているような気がした。
またすごいもん観させてもらいました。
すごくいい
なぜアカデミー賞取れなかったのかと思うほど感動した。セリフがいい...
なぜアカデミー賞取れなかったのかと思うほど感動した。セリフがいいし、脚本賞は納得。映像、衣装、音楽もいい。主演が最高。もともとファンだったから彼女を見に来た。
人生を変えて恋人とサイコーの時間を過ごす中に現れた映像のトラウマ。すごいトラウマを描いている。ノマドランドなんかぶっ飛ばすくらいの力、フラフラになって女が立ち上がってる話なのに。十七歳が評価されるヨーロッパと、これが評価できないアメリカの差だ。
死んだ後、男たちを震え上がらせるのもサイコー。
彼女を殺した男たちが処理し抹殺する場面でロマンチックな音楽が流れるところがすごい。男性の幻想で世界を覆う物語性。
彼女は、強くもないのに、正気だったと見せるだけで男たちが萎えるという設定が面白い。
酒に入れるドラッグの話も、医学部の話も、過去なら許されたとされる話も、男の未来を奪うなという話も、トレンディなのに。
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