劇場公開日 2021年5月21日

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茜色に焼かれるのレビュー・感想・評価

全186件中、181~186件目を表示

3.5関係スタッフの気合いは感じました。

2021年5月22日
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上映時間はやや長めですが、石井裕也監督の気合が凄く見応えはありました。
コロナ禍で苦しんでいる現代に向けて力の入ったオリジナル脚本で真正面から勝負しています。
尾野真千子演じるシングルマザーの不器用な生き様と熱演に感動できました。
ただお金に不器用過ぎて後半になればなるほど辛い環境に陥ってしまうのは見てて辛かったです。
救いは真面目な息子とのやり取りですがいじめ問題も絡みこちらも一筋縄には解決せず。
最後に親子に多少の救いはありますが爽快感は感じなかったです。最後に息子の成功した姿でも見たかったかも。
社会のルールを守る事が最低限の生き方という親子の姿に胸を打たれる人は多い気がしますが風俗で働く同僚のケイを演じる片山友希はかなり良い味を出してました。
とにかく石井裕也監督が脚本を書き作品を完成させて、一般公開するスピード感と労力は関係者は相当大変だったと思います。
渋谷が主な舞台でしたので渋谷ユーロスペースで見たのもとても良かったです。
辛いシーンが多いですが良心的な作品です。

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Yoji

4.0クソな社会で…

2021年5月21日
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鑑賞方法:映画館

「ルール」という言葉に代表される日本の嫌〜なところを凝縮したようなお話。
こんなクソな社会で、懸命にしかししなやかに生きる母子を活き活きと描いている。
尾野真千子の渾身の芝居も素晴らしいが、なによりも純平とケイが愛おしい…
クソオブクソな話なのに何故かなんだかスッキリする。
なんだか不思議な映画…

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ぱんちょ

4.5現代を生き抜くのに必要な強さとは。

2021年5月21日
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「生きる理由がなくなる」「神様を探してる」そんな台詞があふれた。

観ているあいだ、自分の生きる理由はまだまだ長くもちそうなのか、そんなことを思ってみたりもした。

「まぁ、がんばりましょう」。こんな台詞も多かった。ヒロインが自分にも言い聞かせるようなこの言葉は大した社会じゃない、そんな簡単じゃない、でも生きたい、そんな風に聞こえた。

ありのままを見つめて、そこそこにきちんと生きて寿命をまっとうする。命を大切にして生きて、次の人たちに任せたい、できればささやかな何かを残したい、そんな素朴な自分の生きる理由をちょっぴり肯定してもらった気になった。

それにしても、この作品には弱みにつけこむ人間がわんさか登場する。そしてそのすべての人間にある意味そうなる正しい理由が存在する。

翻って自分をみれば、自分にもそんなところがある。

そして、ヒロインも最後、ちょっぴりズルくなる。

そんなもの、でもある。

面白かった。素晴らしい映画体験になった。

それにしても、尾野真千子がすごい。新しい今を生きる等身大のヒロイン役が新鮮だった。これまでの強さでない、孤独な現代に立ち続ける難しさと強さを、見せつけた。

そして片山友希、なんとキュートなことか。見た目の幼さが傷に見えて、切なくなった。
あの『セトウツミ』のキュートだった女優さんだという。出てきたね。

石井裕也作品、近年ではピカイチによかった気がする。

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エク

5.0まぁ、頑張りましょう。

2021年5月21日
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あさき

5.0今、観ないとダメな作品

2021年5月21日
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鑑賞方法:映画館

「まあ頑張りましょう」劇中で良子が何度も呟く言葉!
生きていくために呟く言葉。

映画を観た後から余韻が押し寄せてくる。
映画を観に行ける心の余裕がある自分はまだ幸せかなぁ~?とか・・
辛いことがてんこ盛りの映画だけど、今観たいとダメでしょう。

それにしても、役者尾野真千子は凄いよ!

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ねね

4.5石井裕也の本気を観た、コロナ禍で黙殺される弱者の生き様を見よ

2021年5月14日
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鑑賞方法:試写会

泣ける

悲しい

難しい

ジリジリと焦がれる様に傷を抉る世界。奇跡も逆転も叶わない。無情だ。その世界に何を叫ぶ?コロナ禍を落とし込んだ眩しい傑作。

暗く閉ざされた日々はマスクと共に覆われる。弱者に反撃の暇もない。懸命に生きること、尽くすことがこんなにもカッコいいとは。前半、息の詰まるような無情さに歯をただ食いしばる。息ができぬような閉塞感がひたすらに続く。貧乏ゆすりや体育座りで閉塞感を誤魔化す。しかし、観終わった今、不思議と光を感じている。決して快方に向かうような世界ではなかったはずだ。意識ひとつ、いや、生き方ひとつで変わるのかもしれない。変わらない事の方が多くとも。それが私の生きる道。そう言わんばかりに強く睨みつけた良子は、間違いなく無敵で強かった。
この作品は、尾野真千子と心中し、片山友希に光を預け、永瀬正敏に道を照らしてもらう。そこを和田庵は歩く。前半から片山友希が脱いでおり、そこから既に生ぬるい作品は作るつもりがないのだと確信した。他にも、目の覆いたくなるような理不尽ばかりで苦しいのだが、個々の叫びや生き様がスクリーンいっぱいに溢れるとき、翼のような強さが内在しているように見えた。

この作品が映画館の今のよう。圧力にただ潰されそうになる。でも抗えるんだ。生きているのだから。ルールがなんだ。ルールに殺されるなら、殺してやる。マスク越しに傑作を噛み締めて。

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たいよーさん。