劇場公開日 2021年5月21日

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「石井裕也の本気を観た、コロナ禍で黙殺される弱者の生き様を見よ」茜色に焼かれる たいよーさんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5石井裕也の本気を観た、コロナ禍で黙殺される弱者の生き様を見よ

2021年5月14日
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鑑賞方法:試写会

泣ける

悲しい

難しい

ジリジリと焦がれる様に傷を抉る世界。奇跡も逆転も叶わない。無情だ。その世界に何を叫ぶ?コロナ禍を落とし込んだ眩しい傑作。

暗く閉ざされた日々はマスクと共に覆われる。弱者に反撃の暇もない。懸命に生きること、尽くすことがこんなにもカッコいいとは。前半、息の詰まるような無情さに歯をただ食いしばる。息ができぬような閉塞感がひたすらに続く。貧乏ゆすりや体育座りで閉塞感を誤魔化す。しかし、観終わった今、不思議と光を感じている。決して快方に向かうような世界ではなかったはずだ。意識ひとつ、いや、生き方ひとつで変わるのかもしれない。変わらない事の方が多くとも。それが私の生きる道。そう言わんばかりに強く睨みつけた良子は、間違いなく無敵で強かった。
この作品は、尾野真千子と心中し、片山友希に光を預け、永瀬正敏に道を照らしてもらう。そこを和田庵は歩く。前半から片山友希が脱いでおり、そこから既に生ぬるい作品は作るつもりがないのだと確信した。他にも、目の覆いたくなるような理不尽ばかりで苦しいのだが、個々の叫びや生き様がスクリーンいっぱいに溢れるとき、翼のような強さが内在しているように見えた。

この作品が映画館の今のよう。圧力にただ潰されそうになる。でも抗えるんだ。生きているのだから。ルールがなんだ。ルールに殺されるなら、殺してやる。マスク越しに傑作を噛み締めて。

たいよーさん。
wakakusuさんのコメント
2021年5月30日

メッセージ無しで2回送ってしまいました。お詫び申し上げます。

wakakusu
wakakusuさんのコメント
2021年5月30日

レスありがとうございます。後、いのちの停車場も追加させていただきます。この作品も共通点があります。

wakakusu
たいよーさん。さんのコメント
2021年5月30日

おはようございます。フォローありがとうございます。
確かにそういう傾向の映画が多いですね。今作もオススメですのでぜひ。

たいよーさん。
wakakusuさんのコメント
2021年5月30日

おはようございます。はじめましてレスさせていただきます。自分もこの映画を是非観て行きたいと思います。最近の世界中で公開される📽️映画には、格差、人種差別、デジタル化等諸問題を考える作品が多くあります。ミナリ、ノマドランド、SNS少女たちの10日間、茜色に焼かれる、明日の食卓、サンドラの小さな家等です。自分もこの上記作品を観て行きたいと思います。

wakakusu
たいよーさん。さんのコメント
2021年5月21日

ありがとうございます!そう言っていただけて光栄です…。照

たいよーさん。
あささんのコメント
2021年5月21日

見終わった後に再度このレビューを読むと泣けてきます。
いつも素晴らしくいいレビュー!

あさ