「20年間が報われた」スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム キレンジャーさんの映画レビュー(感想・評価)
20年間が報われた
(多少ネタバレなのでご注意)
まずは、これまでの「スパイダーマルチバース」をちゃんと『成仏』させてくれたことに、心から感謝を送りたい。
自由の女神の足場の上での座談会なんて、(ちょっと長かったけど)ファンにとってはニヤニヤしか出てこない。
「あの」シーンでは、
(そうだよ!ここはお前がキメるんだよ!)
そんな思いが無意識に沸いて、胸がグッと熱くなった。
そして、ラスト。
こんなに優しくて幸せなはずの結末が、こんなに切ないなんて。
個人的には、この「HOME」シリーズは(大変名残惜しいが)これで終わり、くらいの感じが良いな。
この後、また記憶を取り戻す…ってのも、なんか白々しいし。
正直私も、MCUの広がり続ける世界観にはウンザリしているクチだが、このスパイダーマンシリーズは過去2回の断絶があり、20年間追いかけてきたファンにとって、そんな無自覚に残る遺恨のようなものについて「魂の救済」を与えてくれる。まさに『成仏』。
ほんとは★5つでも良いんだけど、結局このマルチバースの収め方がこんなに切なくなるのって、Dr.ストレンジ、ひいては作り手の胸三寸。言わばマッチポンプなんだよなぁ…と思うとさすがに満点というワケにはいかないかな。
あと、前の2シリーズを観てないとちゃんと理解できないってのも、我々古参のファンとしては喜びがあるものの、そうでない方には申し訳ないし(これだけ「曰くありげ」に登場する膨大な小ネタをスルーさせられるのはやはり気分の良いものではないよね)。
でも、サイコーに良い作品でした。
グエンを失ったアンドリューピーターがMJを救ったシーンにぐっと来てしまいましたね
アメイジング未見の人でも分かるようにその前にセリフで言うシーンがありましたが、あれはあのシーンを入れれてて良かったと思いました