FUNNY BUNNY

劇場公開日:

FUNNY BUNNY

解説

「ステップ」「虹色デイズ」の飯塚健監督によるオリジナル戯曲で、2012年に上演された舞台劇を、飯塚監督自らのメガホンで映画化。「虹色デイズ」でも飯塚監督と組んだ中川大志が主演を務め、自殺志願者を見分ける能力を持つ自称小説家の男が自らの正義のもとに巻き起こす奇想天外な騒動を描く。自称小説家の剣持聡と親友の漆原聡は、ウサギの着ぐるみに身を包んで区立図書館へ向かう。彼らの目的は、図書館を襲撃することだった。数年後、もう1つの事件である「ラジオ局電波ジャック」が起きる。やがて、2つの事件に隠された謎と悲しい真実が明らかになる。剣持の相棒・漆原役に「ポエトリーエンジェル」の岡山天音。

2021年製作/103分/G/日本
配給:「FUNNY BUNNY」製作委員会
劇場公開日:2021年4月29日

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(C)2021「FUNNY BUNNY」製作委員会

映画レビュー

3.0舞台劇と映画、抽象と具体のさじ加減

2021年4月18日
PCから投稿

予備知識なしで観始めて、図書館を襲撃した剣持(中川大志)と漆原(岡山天音)が拘束していたはずの司書(関めぐみ)らから“反撃”されて膠着状態になり、延々と台詞の応酬が続くあたりで「これは舞台劇の映画化だな」と気づいた。元になった戯曲を書き、映画化に際して脚本も兼ねた飯塚健監督は「言葉の力」を信じているのだろう、人物が考え方を改めたり生き方を変えたりするような重要な場面でのダイナミズムがほぼすべて“対話”によってもたらされる。そこで語られる言葉に共感できるかできないかが評価の分かれ目になるだろう。

舞台は抽象化の表現芸術だ。例えば図書館のシーンなら、書棚の一つもあってカウンターの向こうに司書然とした役者がいたら、劇場の空間を共有する観客は想像力で補完して「ここは図書館」と思い込んでくれる。演劇空間ではリアルな背景の再現が不可能だからこそ成立するのだが、実写映画で本物の図書館でロケ撮影を行うと、どうしたって具体性、リアルさが必要になる。実際、2階まである広大な公立図書館の閉館時刻に女性司書がワンオペになるなどあり得ない(深夜のコンビニや牛丼店じゃないんだから)。後半のFM放送局での電波ジャックにしてもそう。雑居ビルの一室でやっているようなローカルFM局ならいざしらず、自社ビルを構える大手の局に誰にも会わずにやすやすと侵入して、放送機材の扱いも知らないはずなのになぜ収録スタジオでの生演奏をオンエアできてしまうのか(無許可放送が始まってからも局側や警察などの介入は一切なし)。本来なら困難なはずの大規模施設の乗っ取りを、若者がいたずらを仕掛ける軽いノリで実行できてしまうご都合主義。

物語も劇も、突き詰めれば“嘘の話”だが、それを真実だとつかの間信じさせてくれるのが演劇であり映画ではないか。おそらく舞台では問題にならなかった細部の抽象を、映画化に際して具体に、リアルに寄せなかったために、嘘の話が嘘の話にとどまっている。ましてや本作は終盤の重要な部分でファンタジックな要素が出てくるので、なおさらそれ以外の細部では納得しやすいリアルさを追求してほしかった。

それと、「ニルヴァーナの再来」と呼ばれてデビューしたバンドのボーカルと、デビュー直前のボーカル担当だった人物がそれぞれ歌うシーンがあるのだが、これもまた本気で観客を感動させる気があるのかと疑うレベルで、残念に感じた。

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高森 郁哉

2.0あらすじが面白そうなので鑑賞。元は舞台らしいが、映画でも舞台感がか...

2024年3月25日
PCから投稿

あらすじが面白そうなので鑑賞。元は舞台らしいが、映画でも舞台感がかなり強い。前半の図書館のくだりは面白かったが、途中からついていけなくなった。セリフの癖が強いので、好みが分かれそう。最後の歌も個人的にはあんまり響かなかった。

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ぬおーん

4.5思わぬ宝石。今年のベスト級

2023年12月4日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD
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つとみ

3.0後半の時間軸がよくわからなくなる

2023年8月10日
iPhoneアプリから投稿

全般通してのセリフ、特に岡山天音の言い回しがいい。

図書館での出来事から芽生えた四人の繋がり。
その四人で角田の中華屋に行く。

ガードレールを中川大志が飛び越えてトラックが行き過ぎる。

で?
4年が経過。 は?
ださーーい展開。
今までの冗長だが尖り気味のセリフや非尋常の行動とは なんか相容れない物を感じてしまう。

そしてこの四年の出来事を振り返るように
自分の大学時代の話からバンドの話をし始める図書館書士。

中川大志は自販機前で補充員の彼と話してる。
その時に彼は彼が彼であると知るんだけれど、四人だったとかtheがつくきっかけだったとか、いつ聞いたのか?
岡山天音は彼女が自分がファンだったグループと彼女が知り合い(実際はそれ以上)だった事をその中華屋で初めて聞くのに。
そのよくわからない回想との行き来で頭が混乱して来て
挙句の めっちゃ下手な歌。

セリフが好きなだけに後半 が鳴り立てる歌声に辟易。

皇居内堀通りに立つあのFMラジオ局(だよね)のスタジオジャック。
もーー図書館以上に非現実的で 冷めてしまった。

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asica
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