クライ・マッチョのレビュー・感想・評価
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あわあわという名の幸せ
結局最後までそこか。
平日の昼前の映画館、平日休みで映画でも思ったら、結構人が来てた。もっともこの映画はイーストウッドが出てるから、客層は高いと見たがここまで中高齢男性が一人とは。まあそりゃ、そうだ。
良い映画だった、と思ったら監督がイーストウッドだった事が何度かあったので、観に来た。でも今回はちょっと違った。事前に調べて観ない自分も悪かったが、彼が出ているだけの映画だったかもしれない。
高齢になってきたもうすぐ還暦の自分に何か今後の人生の啓示があれば、と来たが、最後までそれが必要か。 それを持ってなさそうな男客の一人ばかりの集団は肩を落として足速に退館するのであった。
それでない答えを求めていたのに、一般中高年の精神世界の夢を砕く結末だったのではないか。小難しい講釈より一般大衆が単純にどう観たか?といえばそうなる。
愛すべきOldman
いいね、いいね、いいね! これですよ、コレ。
イーストウッドファンに贈る最高のプレゼントです。
大好きな「グラン・トリノ」と同じく、老人と少年の心温まる交流の物語。少年は、アジア系からメキシカンとなったが、白人でも黒人でもないところが、イーストウッド作品のこだわりか。少年の想いに感化されて、頑固老人は影を潜め、友情を紡いでいくところは同じ構成だが、今度は退役軍人ではなく、カウボーイ。あの時代の強きアメリカの象徴であることは同じだ。
追われながらのロードムービーの仕立てで、ハラハラ感あり、追手を巻いた時の安堵感あり。100分ほどと時間は短いが、エンタメとして押さえるべきツボをきちんと押さえた良作だ。さすがに、大きな爆発や派手なアクションなどは無いが、ヨボヨボの老人が、時折見せるキリリとした眼差しや振る舞いが、物語としてのイーストウッド節を際立たせる。
今回も、アメリカの男はかくありたいという理想像を、綺麗に描き出していて、やっぱりカッコいいのである。彼が言うと「力が強いということは、空しいこと」みたいなセリフがバシッと決まるのだ。
少年に物事を教えながら、自立を促すその在り方は、古き良きアメリカそのものであり、そうありたいと願う今のアメリカの本音ではなかろうか。タイトルと最後の最後に出てくる雄叫びは、なかなかエスプリが効いる。こう言うのがほんとのお洒落というものだ。
ネタバレとなるが、「グラン・トリノ」では主人公は自己犠牲を選んだが、今回は幸せな場所を見つけてそこへ向かった。そんなラストも時代の移り変わりを見せている気がした。
うーん!なんか物足りない!
#05 監督自身の話のようでもあり
全世界の全ての人に当てはまる話のようでもある。
特にどこにも居場所を感じれないラフォは現代の全ての人が抱える悩みだよね。
そんな2人に一見楽園のように見えたメキシコ国境近くの小さな町。
まだ若いラフォは前に進み、マイクは楽園に留まるところが泣けるね。しかもマッチョと共に。
カントリーミュージック♪とクライ•マッチョ
マッチョ!
男の更生の物語
御年91才(撮影時90才)のクリント・イーストウッド監督・出演作品。
かつてカウボーイとして名を馳せたマイク・マイロ(クリント・イーストウッド)も年を重ねた今はすっかり落ちぶれていた。
そんな時友人に自分の息子をメキシコの妻の元から連れ戻して欲しい、と頼まれメキシコへ向かうが――
連れ戻すべき友人の息子は盗みやギャンブルに溺れる堕落した青年になっていた。
父親の元へ戻る為にメキシコを旅する中で青年はかつてのカウボーイから男としての生き様を学んでいく。
一人の男の成長物語がメキシコの人々の素朴な暮らしと共に淡々と描かれていく。
作品から娯楽を与えられると言うよりは、観客が作品から何かを感じ取るタイプの作品。
とても良い映画
何とも男臭く、正にタイトル通り"マッチョ"で、アメリカンな作品でした。
でも、こういう映画嫌いじゃない(笑)
昔は、こんなアメリカ映画が一杯あったような気がする…。
黄昏のマッチョ…背中に哀愁が溢れすぎていて、素敵過ぎました!笑
*挿入歌"Sabor A Mi"にもう涙腺緩みっぱなしでした(笑)
*クリント・イーストウッドの年齢を知って、ちょっとびっくりした…現在91歳との事(笑)
それを考えると、この役は年齢的にはもう合わない…と言うか、かなり無理がある(元々はアーノルド・シュワルツネッガーを配役していたとの事)。
しかし、そんな91歳の彼が追っ手を殴り倒したり、荒馬に乗って見事手懐(てなず)けてしまっても、「クリント・イーストウッドならありうるかも…」と思って観ている自分がいる。
そうなのだ…クリント・イーストウッドと言えば、時に無法者のガンマンであったり、時に荒くれ刑事であったのだ…かつては。マイクという役をこなす91歳の爺さんに、在りし日の栄光を知らず知らずの内に重ねて観ていたようだ…。
この人はいくつになっても、本当にいつまでもカッコイイ映画スターだと、改めて思った。
ヨボヨボジジイここに極まれり
1970年代のテキサスから舞台から始まり、メキシコにいる息子を取り返してほしいと牧場のオーナーから依頼された老人マイクは単身メキシコへ向かう。闘鶏所で不良となったラフォを見つけたマイクは急いでメキシコを去ろうとする。しかし、毒親とでも呼ぶべき母がラフォを手放そうとしない。彼らを追って警察やマフィアから追われながらメキシコの地を転々とする。マイクは無事にアメリカに連れて帰ることができるのか?
冷戦真っ只中のアメリカとメキシコの生活や情勢について詳しく語られたロードムービーでした。不動産事業や警察官の汚職・麻薬の蔓延、血統問題・信仰心の有無などクリント・イーストウッドのような半世紀生きた人でないと表現できない映像体験でした。
マフィアの下っ端とのケンカシーンは八百長プンプンですがイーストウッドの「かっこいい老人」を演出するためと思えば許せる展開でした。
物足りない感じでしたが、ハッピーエンドな内容でした。
少し捻りがほしかった気がした
・高齢でメキシコまで行かされるけど、逮捕されずにいい出会いがあって良かったけど、イーストウッドが滅茶モテる感じや、連れ帰りにきた息子が母親の性格を物凄く悪く振っておいて大きく下回る真面目な少年だったり、盗難車を追って連邦警察が追い立てるのかと思ったら全然なかったり、道中立ち寄った町の未亡人とすぐ恋仲になったり想像を優しい感じに裏切られまくって体調もあってか、やや眠くなってしまった。
・父親が金銭目的なのに息子は愛情を期待してっていうのが切ないなぁと思った。
・恩を返さないとって相手が微妙なクズみたいな人物だと色々大変だなぁと思った。
・ラストの警察が尾行してドラッグか?って雑な尋問を受けてる最中にイーストウッドが愚痴を吐きまくるシーンが面白かった。パスポートとかの問題は一体?と思いつつ簡単に国境を越えてたのが謎だった。
・イーストウッドが高齢でも清潔な感じでモテて感情移入できず遠い世界の話に感じられた。
渋いのに可愛いイーストウッド
運び屋で、正直これが最後かもしれないと観に行ったのが懐かしい。
イーストウッド健在!!
唇や手は年齢を重ねて微妙に震えてはいるけど、それがまたいい味を出しているし、役者としての色気はちっとも衰えていない。
あぁ素敵だなぁ
って心底思った。
周りの役者さんでさえ魅了されているようで、イーストウッドと共演出来る喜びを芝居から感じとる事ができた。(悪役含め)
イーストウッドのしぐさ、表情、見逃すものかと意識はしてるけどストーリーもしっかり面白いので飽きることは一切なかった。
(礼拝堂のイーストウッドの一筋の涙、ダンスシーンがお気に入り)
お願いだから、みんな幸せになってくれーと最後まで若干ドキドキしていた。
メキシコが舞台の作品っていつも容赦なく悲しいことあるから(汗)
しかし話では結構劣悪な環境にいる感じだったのに男の子がピュアで幸せを願わずにはいられなかった。連れに来てくれたのがマイクで本当に良かったよ。
車の中でほっぺた膨らましてプクプクしてるのはあまりに可愛すぎて微笑ましかった。日本人に近い顔立ちしてるから余計に親近感。
イーストウッドとの相性がとても良かった気がする。あまりにも歳の差があるからこそ、変な気遣いがなく自然体の演技だったのではないかなと。それだけ二人の空気感が心地よかった。
いつまでも余韻に浸れる良質な作品。
イーストウッドさん、どうかこれからもお元気で。偉大な監督、俳優さんの作品をリアルタイムで観賞できる喜びをありがとうございます。
91
イーストウッド監督作品は「リチャード・ジュエル」に続き2作目です。
全体的に粗い作りではありましたが、何だか好きだなぁと思える作品でした。
自分が競馬にハマっているというのもあり、馬が多く出演しているのが嬉しかったです。マスクを被せる時の難しさだったり、人と馬の気持ちを共有する場面など、馬が出演しているシーンはとてもほんわかしていました。牧場や道から見える背景も美しかったです。
マイクとラフォの互いの心情を理解する流れもくどすぎずにロードムービーと並行して進んでいくのも作り手の優しさが詰まっていました。父にも母にも捨てられたラフォを慰めつつも厳しく接するマイクの姿は擬似的ながらも父親そのものでした。昔のイーストウッド映画らしく、女性と戯れたりもしていてフフっと笑ってしまいました。
割と普通というか王道という感じの映画でしたが、個人的には好きだなぁと思える作品でした。オチはなんとも言えないくらい薄味でしたが、そこまでの人や動物との交流が魅力的でした。御年91歳ながらまだまだ現役のイーストウッド。次の作品も楽しみにしています。
鑑賞日 1/15
鑑賞時間 11:10〜13:05
座席 H-11
これでいい
Cry Macho
・クリントイーストウッド作品は毎回派手さはないが彼のセリフには毎回心揺さぶられる(+1)
・知らず知らずのうちに感情移入し、自分も映画のなかで人生の選択と決断をしていたことで、共に旅をしていた気分になった(+1)
・ゆったりと物語が進行するとともに、自分の人生の選択と決断をあたらめて振り返ることができた(+1)
・マッチョが活躍するたび笑いが起きる(+1)
・たとえ理由がどうであれ、子は自分の親しかいないということ(+1)
歳重ねたなりの良作。
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