THE FIRST SLAM DUNKのレビュー・感想・評価
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夢のような奇跡
失礼ながら最近の連載作品の状況など見て「井上雄彦の全盛期はだいぶ前に過ぎたんだろうな」と思ってました。映画の話を聞いた時も「初監督大丈夫なのかな〜まあ期待せず…」、公開初日もスルーし「信者は大袈裟だから何割か減で聞くとしてがっかりはしなさそうだな」と観に行ってしっかり打ちのめされました。たまに呻き声も出てしまいました。あまりにすごくて。
衝撃大きくて1回観ただけでは受け止めきれず帰りもう次観に行くのいつにするか考えていました。(現在14回観に行き済)
何がすごかったのか。映像が革新的で構成が緻密でありながらそれらを見せることを目的とするのではなく普遍的なテーマを物語るためのあくまで有効な手段であるところ、また四半世紀以上前に完結した会った人作品で大変思い入れのある人が多くいる作品でありながらものすごく「開かれた」作品であることかなと個人的に思います。その上で多くの昔からのファンにも受け入れられている。
自分は連載中に中高生だったド世代なんですが=氷河期世代なんですよね。年齢アラフォー↑で色々辛いことやしんどいことそれぞれあったと思うんですけど色んな喪失を経験した上でリョータの最後の回想からの2回目のあのシーンのカタルシスはちょっと筆舌に尽くしがたいです。が、そういう救いをフィクションに求めていない人や初見の人、若い人にも同じように心動かされている。理想的なエンタメ作品のあり方過ぎる。井上雄彦の作家としての力量をまさか畑違いの映画という舞台でここまで見せつけられるとは思わなかったです。
そして原作に対する想いが強くて受け入れられない人がいるのも把握しているし分かるところもあるんですが、そういう人もいつかこの映画が人生で必要になる時が来るんじゃないかと思います。来ない場合は原作で救われきってるってことなんだろうと思うのでどっちにしてもイノタケすごいんですよね。
続編を望む声も多いみたいですが、個人的には今回の映画があまりに美しく終わったので満足してただありがとうという感謝の言葉しか浮かばないです。本当に奇跡みたいな作品だと思います。
あとはバガボンドとリアル完結待ってます。結局強欲。いやでも物語は終わってこそなので。
日本アニメの未来にワクワクする
私にとっては初めての、何度も映画館に足を運んだ作品です。
素晴らしい完成度です。
シナリオ、アニメーション、声の演技、サウンド、すべてが一体となっています。
選手たちの重量感、躍動感、肌の質感、ユニフォームの肌ざわりまで伝わるような質感が表現されています。
声優陣のはたらきにも脱帽です。
モノローグは少なくセリフもそう多くない、映像やサウンドで多くを語る構成でしたが、キャラクターに命を吹き込むのは声の力だと感じさせられます。
彼らの行動に意思が宿り、作品世界の解像度がぐっと上がります。
作品を構成するすべてが一体になって、圧倒的な完成度です。
脳裏に焼き付くあのシーンをまた観たいと、何度も映画館に足を運んでしまいます。
こんな作品が作れるのならば、今後の日本アニメが楽しみすぎる!とワクワクしています。
【スポーツアニメ、全部これでいいじゃん】※超長文
まず前提として、全国公開している映画である以上は一見さんお断りの単なるファンムービーではなく、大衆が楽しめる映画なのかという観点で考えている。
また私自身原作ファンではあるが、一部のファンの“原作漫画との間違い探しをしているだけ”的な感想は、映画レビューとしてはほとんど無意味だと思っている。
そもそも公開前から井上監督は「新たな視点で描いたスラムダンク」と明言していたし、原作と同じであることと映画が面白いかどうかは全く関係が無いし、原作漫画と違う点があったら駄目というのはあまりにも原理主義的または懐古主義的だと思うからである。
“1本の映画としてどうだったか”という観点で語っていく。
とにかく題名の通りなのだが、そう思ってしまうほど圧倒的な映像表現だった。
線画がアニメーションに変わっていくあのオープニングが示す通り、井上雄彦の漫画がそのまま動き出す。
それも平面的に絵が動くのではなく、奥行きのあるコートで選手達がリアルにバスケの試合をしている。
それをフィクションでしか撮れないようなカメラアングル、音響、演出で見せてくれる。
今まではどんなに有名なスポーツアニメでも選手の動きがカクついたり、メイン以外の周りの選手の動きが止まっていたり、腕や脚がムチのように異常にしなったり、そういう表現も「まあ、アニメだし」という妥協込みで楽しんでいた。
しかし今作はそういう妥協を一切感じずに観ることができた。
モーションキャプチャを使い、バスケ選手達が実際に湘北vs山王戦を再現し、その動きをアニメーションに落とし込んでいる。
しかしそのままでは使い物にならなかったため、井上監督本人が恐らくほぼ全てのカット手描きで細かい修正の指示を出し、それを元にアニメーターが手直しをしている。
そうした作業を何度も繰り返して完成した試合シーンは、まさに2Dと3Dの良いところ取りをしたハイブリッドなアニメーションである。
リアルなバスケの動き、アニメ的なタメやツメ、漫画的な効果線、それらが絶妙なバランスで組み合わさり迫力と臨場感を生み出している。
特にそれらの表現が凝縮された試合終盤、徐々に音が無くなっていくシーンは思わず呼吸を止めて見入ってしまう。
満員の劇場で誰1人として呼吸音すら漏らさず、皆が固唾を飲んで見守っているという感覚が味わえたのは人生で初めてだった。
一方観客の描き込みはコート内に比べると薄めだが、観客は薄めないと画面がごちゃついて肝心のコート内にピントが合わない。
わざわざコストをかけて選手の動きを見辛くする必要はないだろう。
他の有名なスポーツアニメでも、それほど観客を描き込まないのには同じような理由があるのだと思う。
次にストーリーについて。
湘北と山王のメンバーそれぞれの活躍を描きつつも、宮城リョータのストーリーという1本の軸を通すことで映画としてのまとまりが良くなり、スラムダンク初見の人でも理解しやすい内容になっているのが素晴らしい。
単行本31巻かけて描いた桜木花道の物語を映画の尺にまとめるのは無理があるため、どのような脚本になるのか興味深かったが、潔く主人公を変更し映画用に物語を再構築したことで1本の映画として完成度を増している。
背が低く、言ってしまえば凡才である青年が壁を乗り越えようともがくストーリーは単純明快であり、2時間という限られた尺の中でまとめやすい。
また、原作で宮城は湘北スタメンで唯一その背景を描かれてこなかった人物のため、彼を深掘りするということが理にかなっている。
周りを常によく見ているポイントガード(司令塔)の視点から、周りのメンバーを同時に描きやすいという利点もある。
試合と回想を交互に描いていく構成については、試合の盛り上がりのブレーキになるという意見も少しわかる。
しかし個人的にはあれで良かったと思う。
ただ1試合を描いて終わりではなく合間に回想を入れることで、登場人物達の人間性やドラマを知ることができるため、徐々に彼らに感情移入していく。
「挫折や喪失の痛みを乗り越える」という意味が試合に加わり、1つ1つのプレーがよりドラマチックになる。
特筆すべきは、試合の時間軸と回想の時間軸が重なり、10-FEETの劇伴とともに宮城がプレスを突破するプレーだろう。
心の壁をぶち破ると同時にプレスをぶち破るという演出に、大きなカタルシスを感じて身震いした。
そういったものを感じられるかは映画やアニメに期待している1つの要素なのだが、今作は構成の妙によってそれを実現していた。
原作からの取捨選択も上手い。
山王戦前半は控えめに描き重要な後半をガッツリ描いていること、ファン以外が理解できないシーンは削られていること、
例えば
・魚住のかつらむき
・桜木「大好きです。今度は嘘じゃないっす。」
などは削られている。
いち原作ファンとしてそれらは非常に好きなシーンだが、今作ではそこに至るまでの前フリ自体がなく、初見では訳がわからないシーンになってしまうので削って正解だろう。
その代わり、魚住がかつらむきをしたであろうシーンの前後でしっかり席を移動していたり、海南、愛和、大栄、テツ沢北などが観戦していたり、ファンだけが気付くカットは散りばめられている。
初見勢のノイズにならない範囲でファンサービス的なカットを入れているのがスマートである。
一方、桜木が怪我を押して試合に出るという部分は現代の倫理観に反しているから変えてほしかったという意見も稀にあるようで、なるほどそういう考えもあるのかと思った。
しかし私はその部分については2つの理由で許容できている。
1つは、安西先生が桜木を出し続けていたことを懺悔し「指導者失格です。」と言っていること。(おまけに最終盤でもう1度桜木を交代させようとしている。)
その行為自体は否定的に描いているためだ。
もう1つは、競技としてスポーツに本気で打ち込む人なら、絶対に勝ちたい試合があれば怪我をしようが体が動く限りプレーするのがリアルだと思うからだ。
NBAファイナルでマイケルジョーダンが高熱を出しながらプレーしたり、スコッティピッペンが腰痛に顔を歪めながらプレーしたりして、シカゴ・ブルズを優勝に導いたように。
それらは現代でも名シーンとして語り継がれているし、時代関係なく人々を感動させるものなのではないだろうか。
ここではたまたま私が詳しい領域であるNBAを例に挙げたが、アマチュア選手であっても同様だと思う。
映像、脚本、構成などの話は終わり。
最後に、原作にはない映画だけの要素について個人的に印象深かったものをザッと書き出していきたい。
・宮城が試合残り1分でスタメン達に円陣を促し指示を出すシーン
・宮城が最後のオフェンスで赤木→流川へのスローインを誘導するカット
宮城が司令塔として成長したことを実感できるシーンだし、たった1カット足しただけで彼が最後までオフェンスの起点となっていたことが分かる。
ラストプレーでもしっかりと主人公としての存在感を放っていた。
・沢北が神社でのお参りを思い出して泣くシーン
必要な経験が“敗北”だったという伏線回収。
堂本監督の「負けたことがあるというのがいつか大きな財産になる」というセリフにも繋がる。
また、沢北が涙を流す前に一瞬鼻を震わせる表情の描き方が上手い。
このシーンに限らずではあるが、今作はキャラが思っていることを逐一口頭で喋るような説明過剰なところがない。
身体動作や表情で人物の感情を表現するのが上手い。
・声優の演技
2次元のキャラクター的な演技ではなく、井上雄彦が描く写実的な登場人物に合った演技なのが良かった。
・ソータのバッシュとボールの色
黄と紫の2色はNBAのロサンゼルス・レイカーズのチームカラーと同様である。
わざわざこの配色にしたのには何かしら理由があると思う。
これは2020年にレイカーズのレジェンド、コービーブライアントが事故で亡くなったことに対して、さりげなく追悼の意を示しているのではないだろうか。
バスケファンとしては、ソータとコービーを重ね合わせてよりグッときてしまう。
・ラスト
アメリカのプレップスクール(もしくは大学)でプレーしている沢北、その視線の先には兄が亡くなった海を越えアメリカに挑戦しにきた宮城がいる。
これ以上ない締め方だった。
現実でも田臥選手がNBAでプレーしているし、スラムダンク奨学金によって低身長の選手などが渡米し日本人対決も実現している。
現実でも起こっていることだからこそ納得感があるし、山王戦を乗り越えた宮城がその舞台に立っていることが感慨深い。
現実でいう八村選手や渡邊選手、スラムダンクでいう桜木や流川のような逸材はほんの一握りだが、宮城のような言わば普通の選手でも努力すればアメリカに挑戦できるチャンスがあるから頑張れ…という監督なりのエールが込められているように思えた。
連載当時、アメリカ挑戦を否定的に描いてしまったことを後悔していたという監督が施したアップデート。
連載終了から25年以上経った今だからこそ描けたものだし、わざわざ映画を作った意味がこのシーンに詰まっているように感じた。
総括
「バガボンド」や「リアル」を経た監督が描く人間ドラマと、世界一のスポーツアニメーションをまとめて観ることができる最高傑作。
間違いなく人生ベスト級。
今作を生み出してくれた井上雄彦さんはじめ制作陣の皆様、ありがとうございました。
その他、好きなオリジナルシーン雑メモ
・宮城と三井の1on1
・宮城から桜木へ「待ってたぜ問題児」
・赤木が目を開けると湘北スタメンが覗き込んでいるところ
・秘密基地でリョータがソータを思い出してひとしきり泣き奮起するところ
・彩子「手のひらを見るとか」
・ユニフォーム姿のリョータがソータよりも歩を進め母を抱きしめるところ(兄を超え山王を倒すことの比喩)
・手紙「母上様」
・過去と現在がリンクしていき宮城母と彩子の「行け!」が重なり「ドリブルこそチビの生きる道なんだよ」に繋がるところ
・ずっとゲームをいじってた少年が終盤で試合を見ているところ
・ソータの死を受け入れた宮城母がリョータから赤いリストバンドを渡され海を見渡すところ
試合シーンはめっちゃよかったけど暗い過去パート多すぎてキツイ
試合のシーンとかオープニングの演出とかはクオリティ高くてなんの不満もないです。
ただ頻繁に挿入される宮城の過去シーンは、最初はみてられるんだけど後半も頻繁に出てきて、正直原作のギャグのノリとかカラッとしたのが好きな自分としては「またか…」ってなって過去パート入るたびに萎えてました。
大人になって沖縄に帰ってお兄ちゃんのリストバンド見つけて立ち直るところまでかいたらもう母親パートとかいらんかな。と思う…
陰湿としてるのは車椅子バスケの「リアル」のほうだけにしてスラムダンクはスラムダンクでわけてほしかったですね
試合シーン5点で宮城の過去パートウンザリ減点1.5点で3.5点かとおもいます。原作通りにこのクオリティでやってたら五点満点でした
宮城リョータの物語を描きたいのか原作再現をしたいのかどっちつかずな印象
タイトルの通りで、どちらにしても中途半端という印象が一番大きかった。
原作再現としては、赤木異変のくだりを描写しながら魚住の「泥にまみれろよ」が無かったり、「あの流川がパス!?」のくだりを描写しながら「二本のパスは布石。次は抜ける」のセリフが無かったりと、「フリ」だけ描いて本来の目的であるはずの「名シーン(名セリフ)」がカットされてたり、こっちの回想(エピソード)は描写されるのにこっちの回想は描写されない、ということがあったり、そもそもが名シーン、名セリフがかなりサラッと流されてたりかなり聞き取りにくかったりと、満足度がやや劣る部分があった。
一方でリョータの物語としては、中途半端に原作再現をしてるせいで、リョータが主人公として見た場合に不要な「ノイズ」がどうしても多々挟まるので、そっち側の物語として洗練されてる訳でもない。
(例えば、初見の人がリョータを主人公として見た場合、終盤は明らかに桜木が主人公してるし、最後に桜木と流川でゲームを決めるのもモヤっとすると思う)
個人的には、「試合シーン」の迫力であったりスピード感は良い感じに原作で表現できない部分を表現していい作品といして作り上げてると思ったし、また原作だとどうしても「全体像」が分からなかった部分が鮮明に描かれることで、「リアルさ」を感じられたのも良かった。
だからこそ、原作を忠実になぞって、「原作ファンは満場一致で大絶賛」するような作品に仕上げて欲しかったなと思った。
パンフレットでの井上先生のインタビューで、どうせやるなら新しいことをやりたかった、原作の完全再現は目指してなかったと言っていることから、井上先生が全面的にかかわることになった時点でその望みは薄かったのだとは思うが…
しかし、この「多くのファンが待ち望んでいた再映像化」ということが実現するまでにかかった年月が長すぎるせいで、このタイミングでやるんだったら「完全再現」が見たかった、というのが正直な感想だった。
あと気になった部分というと、桜木花道の声。
元から声優の名前を見て不安には思ってたが不安的中。びっくりするほど合って無い。
というより、あまりにも以前のアニメの声のイメージが強すぎるせいなのかもしれないが…
草尾毅を使えとは言わないが、最低限、もっと高い声を出せる人じゃないと合わないでしょう。
また、その他の声も、かなりBGMやSEなどに紛れてセリフが聞き取れないことが多々あり、せっかくの名セリフが…と思うことも多々あり、残念だったポイントだ。
また、一番最後、リョータが主人公だからリョータが出てくるのは良いのだが、
沢北と対を成す形で登場するのは非常に違和感。いや、沢北に対しては流川でしょうよ…
かなり不満点を書いたものの、原作再現の部分と試合の演出はかなり良かったし、
改めて配信などされたらもう一度見たいかな、とは思ったので、間を取って星3としました。
長男をなくした母と次男の
コミックスとテレビアニメをすべてみてますが、この映画もとてもよかった 花道ではなくリョータが主役だったが、最愛の兄を失ったリョータのがんばりと長い時間をかけて 少しだけ心がほぐれた母の姿に感動
スポーツのすべてが詰まってる
高校生の頃ジャンプで読んだ漫画。
中学時代にバスケをやっていたこともあり、
中学の終わりからNBAをテレビで
観るようになった頃。
そして、ジョーダン率いるシカゴブルズ
の黄金時代の入り口で、かつオリンピック
バルセロナ大会でアメリカのドリームチーム
が金メダルを取った時に、モロかぶる。
「トップガン マーベリクス」を観た時
のように、青春のひとコマとしての
思い出が蘇り、感慨に耽るのかと思いきや、
そういうことではなく、むしろバスケの
試合を通して、スポーツの楽しさを
伝えてるぐらいのいち種目を超越した
完成度に、度肝を抜かれた。
モーションキャプチャによるリアルな
人物描写がそうさせたのかも。
そしてサッカーワールドカップ日本代表が
見せた新たな景色への興奮の余韻が、
身体の中に残っているのかもしれない。
いずれにせよ、完全にもってかれた。
最高傑作の山王戦なのに
スラムダンクのガワだけを纏った全然別物の映画。
宮城の過去話を試合途中に挟まれてテンポが悪い。しかもその過去話がありがちな御涙頂戴話なために全く響いてこない。
最高傑作の山王戦なのに、大事なシーンが悉く削られていて試合としても中途半端、キャラクターの魅力も伝わらない。
宮城を無理矢理主人公にしたせいで、物語として本来の主人公の桜木の魅力が薄く、ストーリーももあべこべになってしまってる。あと桜木花道の声優だけは最後まで受け付けなかった。
映画を観て思ったことは、井上雄彦先生はアニメ版のスラムダンクは相当嫌いだったって事と、ファンの観たいものよりも、自分がしたい・やりたい事を優先させるようになってしまったって事。
読者がいるから漫画を描ける。大物になりすぎてそんな事も忘れてしまったのかな。
最初から最後まで熱いバスケの試合が観たかった。
Awesome Sports Animation Movie!!
私はバスケットボールにはあまり興味がなかったけど(ルールも知らないので桜木君に共感できる)、凄くヒットしている映画ということで観に行ったところ大当たりでした!期待を遥かに上回る出来に驚きました。
キャラクターはセルアニメ風に描かれていながらもCGを最大限に活用した途轍もない迫力ある動きでバスケットボールゲームを凄まじく魅力的に描き出していてそのクオリティの高さに感銘を覚えた。
日本のアニメーションスタジオのレベル高さはやはり素晴らしいと思いました。スタジオジブリ作品がなくなっても鬼滅の刃や進撃の巨人などまだまだこれほどハイレベルなアニメを作れるのだと思い知りました。
個人的には原作漫画やTVアニメはほぼ見ていないのでまさにタイトル通りこの映画がTHE FIRST SLAM DUNKだったので声優のちがいは気にならなかったし、むしろこの映画でストーリーやキャラクターの魅力ハマって原作漫画やTVアニメを見たいと思ったし、バスケットボールを実際に自分でプレイしたいとさえ思わせてくれた。
そしてなによりラストの畳み掛ける演出と10-FEETの音楽が絶妙にマッチしたストーリーに参りました。パーフェクト!!こんなに感動した映画は鬼滅の刃以来です!きっとこの映画もロングランヒットを記録すると思いますね。すでに上映開始から3ヶ月が経っていますが私のように初めて観に行った観客もいるので。
もう一度見に行きたいですね今度はIMAXか、ドルビーアトモスの映画館で。是非また上映してほしいです!あの迫力はやはり3Dで見てみたいですし。
最高に満足できた作品でした。東映アニメーションさんとダンデライオンアニメーションスタジオさんと全てのスタッフ、キャストさんたちに感謝しています。ありがとうございました。
懐かしい!そして、新鮮な映画!
スラムダンクは、小学生の頃にアニメ版をチラホラ観ていて、、。その後、高校生の時に漫画版を読んでいました。
上映中とても懐かしい気持ちになり、同時にCGで動くアニメや躍動感のある音楽に新鮮さを感じました。
昔のアニメ版では、不良だった桜木花道がバスケを通じて成長する、どちらかと言うとギャグ路線が強い印象でした。
新作映画は、最終巻の山王戦ということもあって白熱した試合の部分がメインです。
試合の中で成長していく5人の姿は、観ている側も嬉しい気持ちになります。
映画では、新たに宮城リョータの過去から現在までを通したサクセスストーリーが描写されていて、ヒューマンドラマ的な内容にもなっています。
こんなに泣ける設定だったのか…。
宮城を主役にしたのは等身大で一番、現実に居そうな人物で感情移入しやすいからなのかな。
令和版というか製作の意図なのか、少し大人向けの映画という感じがありました。
10-FEETの第ゼロ感もロックテイストで良かった。
旧作でもスラムダンクは主題歌が良くて、再び聴きたくなりました。ZARDのマイフレンドは特に懐かしくて。
感動して数日、余韻が残っています。
観に行って本当に良かったです。
井上先生の才能にただ脱帽する作品
漫画原作は全巻集めた普通程度のファンです。
CGが用いられているとのことで多少の不安もありましたが、映画の評判も良く、どのような作品に仕上がっているのかワクワクしながら先日やっと映画館に見に行きました。
原作、脚本、監督の井上先生がただすごすぎる。
映画では宮城リョータを主人公に切り替え、映画の尺の中に原作のスラムダンクの素晴らしさを濃縮しつつ、新たな物語をきっちり描き切っています。
試合中の現在と、リョータの過去とが切り替わりながら物語が進んでいくのですが、違和感なくグイグイと「読者」を引き込んでいきます。
CG映像に違和感を抱く瞬間がないわけではないものの、漫画の絵そのままです。動く漫画。
現時点において、漫画の映画化でこれ以上望めないのではと思える作品でした。
映画って、結局はストーリーボードがきっちり描けていたら半分成功しているようなもので、漫画の絵コンテに通じているものがありますよね。井上先生が映像的にどう見せたいのかはっきり分かっているのがビンビン伝わってきて、もう本当にすごいの一言です。
ただ、作品単体として観た場合、映画の尺的に宮城リョータを主人公にしたことは理解できるものの、その弊害として、本来の主人公である桜木花道の活躍が唐突でアンバランスに感じます。なぜ素人同然の花道が試合に出ているのか、なぜ突然活躍して試合の流れを変えることができたのか。わずかなフラッシュバックではカバーしきれず、唐突で都合良すぎると感じてしまうのです。主人公パワーですからね(笑)。
声については、花道以外は違和感を感じませんでした。テレビシリーズの花道の声も違和感があったので、原作を読んだときの個人的なイメージが邪魔しているようです(あくまで声質的な違和感で、演技面での問題ではありません)。
展開が速くて「ああ”、5秒戻して観たい!」シーンが何度もあったので、動画配信などでゆっくり観れるときを今から楽しみにしています。
驚くべき臨場感
あれだけの臨場感をアニメで表現するのはホントにすごい。スポーツを観戦する楽しさも味わいながら、物語に没入できる感覚だった。声優さんの声もとても良かったですね。映画館でこそ、より楽しめるエンターテイメント作品に仕上がっていたと思う。
スラダンに出会えた作品
知ってはいたものの、今までスラダンに触れてこなかったのですが、映画が公開したのをきっかけにマンガを全て読んで、映画を観に行きました。まず、井上先生の絵がそのまま動いているような作画に驚きました。バスケ素人には、マンガだけではイメージしづらいプレーが、違和感なく再現されていてアニメならではの良さを感じます。前情報を入れてなかったので、リョータが主人公なのは意外だったけど、マンガではリョータの過去にほぼ触れていないので、新鮮だったし、今までよりリョータがカッコよく見えた!
ストーリー的には、泣かせにきてるなと感じる部分もあるけど、音や音楽も良く、また映画館で観たいと思える作品でした。映画の本を読むと、井上先生がどれだけこだわって苦労して映画を作ったか分かり、より感動します。映画作ってくれて感謝、スラダンに出会えてよかった!
ぜひマンガを読んでから、映画を観ることをおすすめします。マンガとの違いやこだわり、キャラやストーリーの背景、あの名台詞!てのがよくわかり、より深く楽しめると思います。
世間じゃ評価は高い、 実際に面白かった。でもなんだかなぁが残っている。そんな作品
実際面白かった。
宮城の過去、三井の過去。
赤城と小暮で支えた湘北バスケ部
そこの部分が保管されたのは良いよ。
でも個人的には花道がメインなのよ。
名シーンを幾つか削ってまで宮城を主にする意味がわかんない。
ストーリー以外でも
オープニングは正直めちゃくちゃ格好いいし、個々のキャラクターの作りも良いよ。
でも動きとしては背景が1枚絵の中での動きに魅力を感じない。
具体的にどうしたら良いとまでは言えないけどアニメならではの動きって有るんじゃないだろうか?
あと決定的に要らなかったのが、
宮城のエンディング。
5人それぞれをクローズアップするなら兎も角、ここまで宮城を主にした事がただただ不思議でならない。
モヤモヤが残ってならない。
正にスラムダンクの最新作(しっかり映画仕様)
スラムダンクの良さと言えばキャラの魅力やストーリーの秀逸さなど様々ありますが、中でも井上先生の画力が上がる度に進化する試合シーンの迫力はとても印象的で、是非最新のアニメーション技術で映像化して欲しいと長年切望していました。
結果期待以上の出来で、CGと井上先生の絵が絶妙にマッチしていました。やはり動画だと選手たちの凄みがより伝わりやすいです。
内容としては、宮城が主人公であったことで映画として成立したと感じました。桜木の場合、漫画だと初心者が急成長する様がじっくり描かれていてとても面白いのですが、映画の尺だと試合を素人目線で描くと難解になってしまって初見がさらに置いてけぼりになるのでは、と思っていたのでポイントガード目線は他の選手にフォーカスもできるので手法として上手いなと。
漫画にないストーリーがあり、作画も漫画そのものなので原作ファンもスラムダンクの新作を楽しめる感覚があって新鮮かと。2、3年生やOBの関係性が深掘りされていて感慨深いものでした。
原作を知ってる人は漫画を見返したくなる、そしてまた映画館に足を運びたくなる映画です。
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