ミナリのレビュー・感想・評価
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家族も個人の集まりだから。
このおばあちゃん、確かに魅力的かも。こうでなきゃいけない、なんて固定観念がもともと無くならないといけない。家族の描き方が魅力的。バラバラになりそうになりながら誰かが助け出す。音楽も全編優しい。なんか良い映画だった。好き。
何故、韓国人なのか?
57本目。
スティーブン・ユァンはウォーキングデッド以来か?
あんな終わり方だったから、今でもニーガンを生かしている事に納得できない。
でもまあ、ドラマ事情だから。
覚悟の違いなのかと思ったけど、後戻り出来ないもどかしさもあるのかと思う。
正直、アカデミー賞候補とか色付いた状態で観るのは好きじゃない。
でも何故、韓国人なのか?あの時、あの時代に何かあったのかと思ったりもしたし、日本人じゃダメとも思ってしまう。
それってやっぱ英語の壁なのか?
城島、泉ピン子なんか、この作品にピッタリだと思うんだけど。
説教くさいはない、映像もよい、ただ退屈
この手のA24は自分に合わないと思いながらも鑑賞。やっぱりダメだった。1980年代のアメリカ片田舎のメンタリティとか住民の雰囲気を知ることができという収穫はあったが、ストーリーに抑揚がなく、ラスト近くは作為的な脚本の匂いがする。
構図も決まっていて、説教くさくないところは好感が持てるが、ただ退屈。
ソフトなキムチ
本場激辛キムチを、アメリカ人の口に合う様にソフトなキムチにした、そんな感じの作品でした。80年代のアメリカの田舎は、今よりももっとアジア差別がきつく、それをベースに描いているのかなと思っていたので、ちょっと期待外れ。80年代は、日本ではバブル前夜のイケイケな時代でしたが、韓国は住みにくい時代だったんだろうな、仕方なく故郷を出たんだろうなと感じて鑑賞しました。
そんなか?
アカデミー賞ノミネートやら宣伝の煽り文句が
やたら大きくてなら観てみるかと観賞
昨今話題のインディペンデント系A24や
ブラピの制作会社と共作ということですし
感想としては
・・・で?というのが正直な感想
人種?宗教?高齢者?どのテーマに触れたいのか
わからず中途半端な印象を受けました
80年代のアメリカが舞台
アーカンソーの田舎に越してきた韓国人一家
無神論者で現実主義で在米韓国人向けの野菜を
開拓して栽培しようとする旦那
看護師っぽい心得もあり息子の疾患を心配し
田舎への移住に否定的な妻
しっかりものの姉
先天的な心疾患(たぶん卵円孔開存症みたいの)
を抱え人見知りが激しいデビッド
とそれぞれの家族に妻が祖母を韓国から
呼び寄せますがこの祖母がなかなか破天荒で
デビッドも最初は馴染みませんが
デビッドのいたずらをかばった
(いたずらにしては度を越してますが)
事がきっかけで徐々に懐いていきます
旦那は変わったキリスト教信者の隣人の
力を借りて菜園を進めていきますがうまくいかず
たびたび金銭的な困窮を迎えます
・・しかし結局どう解決したのかがわからず
行動があんまりわかりません
教会に行くと言うのでてっきり
韓国教会(アメリカの教会は移民にとって駆け込み寺)
のコミュニティに助けを求めると思ったら
普通の教会に行ったりわけがわかりません
旦那が神を信じる気になったってレベルの話?
いちいち行動の理由が大げさな割にしょぼい
人種的な差別とかもその教会でアメリカ人の
子供がなんで顔が平たいんだって言うくらい
とりわけ何か問題となるレベルの感じもない
菜園がうまくいかないことにも特に関係ない
妻の心配とうらはらに息子の病気は良くなり
旦那の野菜も引き取り手が見つかりひと段落
しかし都会に帰りたいという妻に旦那は
田舎で頑張りたいと言ったので妻は
あんたは結局家族より菜園を取ったと
別れるような話をしたり
日本のドラマでいくらでも見てきた
ただの家族間の話になっていってます
韓国人の監督だから登場人物が韓国人
なのはまあいいんですが
80年代とか舞台設定が別に話のテーマに
そう関わってきておらず訴えたいことも
よくわからない映画でした
スタッフロールの「すべてのおばあちゃんに捧ぐ」
なんですかその大雑把なメッセージ
この監督が君の名は。の実写版を
撮るそうですがこれでは不安ですね・・
まあ全く期待してませんのでいいですけど
退屈
韓国から家族を連れてアメリカのアーカンソーに移住してきた夫婦と2人の子供(娘、息子)の4人家族が農業を始め、夫婦でいろいろ揉めて、お婆ちゃん(妻の母さん)も韓国からやってきて・・・という話。
一言で言うとつまらなかった。もっと苦労した移民も多く居るだろう、共感するシーンもあまりなく、どこがアカデミー賞最有力作品なのかわからなかった。
ミナリって作品名もピンとこない。
終始退屈な作品だった。
駄作ではないんでしょうが・・・
誰に向けて作られたのか?
何を伝えたかったのか?
何も響かないままエンディング。
レビューを見ると皆さん評価が高く、見る角度や視点によっては、なるほどと思うこともあるのですが、静かに静かに、淡々と流れ進んだ作品でした。
なぜこれがアカデミー候補に?
普通にどこにでもありそうな家族の話。
特筆するものもなければ、特筆する演技でもない。
それどころか、伏線らしきものをあちこちに散りばめながら、何も回収しないままエンディング。
何故これがアカデミーの候補に?
単なるポリコレ枠?
韓国系の作品はタイトルが秀逸
ある韓国移民の苦難の人生を描く映画。タイトルと内容がなるほどの繋がりをみせているし、確かに良い作品だと思う。
けれど、この家族のここに至るまでの経緯や背景があまり描かれておらず、いまいちしっくりこない。
エンドロールに流れるメッセージにも少し違和感を覚えた。そこなのか?
【すべてのおばあちゃんに捧ぐ】
あの水源を見つける方法は、ダウジングだ。
日本では、L字型の針金のロッドを使ったりすると思う。
解き明かされてはいないが、昔から語り継がれる先人の知恵だ。
(以下ネタバレ)
僕は、エンドロールで流れる
「すべてのおばあちゃんに捧ぐ」
が、なんか重要なメッセージのような気がしてならない。
おそらく祖国では、
父や母に従い、
結婚しては、
夫に従い、
そして、移民として見ず知らずのアメリカにやって来て、
子供に従い、
子供を励まし、
孫を励まし、
家族を照らし、
時には日陰となり、
家族を結び付け、
挫けず、
逞しく、
祈り、
皆を導き、
それに、もしかしたら、奇跡も起こしていて。
この作品のおばあちゃんほどじゃなくても、多くのおばあちゃんは、雑草のように、そう、ミナリ(セリ)のように、強く生きてきたのだ。
祖母を思い出す。
多くの人に届くメッセージがあるのではないかと思う。
ありり?これ、普通にただのA24じゃないですか。
良かった。
けど。
過度の期待は禁物、ってことで。
一家には深く共感するし、将来が心配で堪らないんですが、いかんせん。シナリオがテンプレ過ぎるw
画も、脚本も、演出も、演技も、全てが普通だった。期待値上げ過ぎた俺が悪いw
韓国映画の特徴と言えば、喜怒哀楽のデフォルメ。最近は、それを排除した「はちどり」みたいな淡々とした語り口の映画もボチボチ有りますが、ミナリもそっち系。地味にニヤリとさせるエピソードを挟んで来ます。タッチは期待通りだし好きなんですが、刺さらないw
何処にでも根付き生きて行く「ミナリ」がテーマならですよ、そこに重心があって、静かに話を結ぶ様なシナリオにならんのでしょうか。毎年、韓国から移住して来る韓国の人達が、異国で自分の足で立って生活して行く様の生々しい話や、感動する話を期待しとりました。
おばあちゃんと孫のエピソードや、ダウジングを断った男の末路とオチとか、魅力あります。が、テーマ性が薄過ぎないどすかね?
家族よりも農業を取るのかと、妻が迫る件とかも有耶無耶。
タイトルへのこだわりの無さも、韓国らしいって言えば韓国らしいかもw
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5/3 追記
登場人物の名前で「あぁ、聖書やね」ってのは判ります。
聖書をモチーフとした映画脚本はたまにありますよね。【物語の結末を示唆】していたり、【登場人物たちの言下の精神世界を象徴】していたり、【テーマ性の軸】になっていたりします。
ミナリの場合、登場人物の行動に聖書を引用しているのだと思いますが、上記の【 】に相当するものが感じられません。よって、聖書をモチーフにしてる割には物足りないし、知的じゃない聖書の使い方にしか見えないんですよ。
私も、聖書に詳しいわけではありませんので【 】の要素に関しての見落としがあるのかもしれませんが。
いずれにしても「ばーちゃんとボク」以上のものには見えないw
韓国映画ではなく、アメリカの映画だ。皆大好きなブラッド・ピットも関...
韓国映画ではなく、アメリカの映画だ。皆大好きなブラッド・ピットも関わっている。
アカデミー賞の噂からかなり期待していた。
が、そこまで面白いと言える映画には感じなかった。
映像は美しく、素晴らしい。
冒頭のアメリカの家に到着するまでのシーンでは、その美しさから期待せずにはいられなかった。
先日、藁にもすがる獣たちを鑑賞したのだが、スンジャを演じるユン・ヨジョンが出演していて、初めて彼女の存在を知る。韓国国内では人気の高い実力俳優のようだ。本作でもその力を発揮している。スンジャは物語後半で脳卒中で倒れてしまい、体が不自由になり会話も難しくなってしまうのだが、見事に演じていたと思う。
本作の家族は、親が離婚危機である。口論が絶えないので、子供たちはケンカをやめてと書いた紙飛行機を飛ばしたりするが効果ないようだ。私はこういう両親の下に生まれなくて良かったと思う。きっとケンカの絶えない夫婦の子供たちは悪影響を受けていくだろう。
ジェイコブが農業を始めるにあたり、アメリカ人のポールが手を貸した。ポールは休日になると木の大きな十字架を背負って歩くのだが、何故かは理解出来なかった。
孵卵場でヒヨコの選別を行う仕事がある。選別をしながらも、不要なオスのヒヨコは焼却処分されていく。何故このシーンを入れたのか?を考えると、言わば役に立たない人間は要らないと言う、現代社会を表しているように感じた。現代では生産性が求められるので、能力の低い人はこぼれ落ちていく。
映画では仕事を求めていたポールは自分をアピールして農業の仕事を得たし、地下水を当てる仕事をしてる人も生きるのに必死なようだった。ジェイコブも同じで農業が成立させないと貧困へ落ちていくだろう。スンジャも病気でありながらも家族の為に家事をしていた。
イ家は四人家族。父ジェイコブ、母モニカ、長女アン、長男デビッド。時代は1980年代で大統領はレーガンだ。当時は毎年3万人の韓国人が渡米していた。イ家もその中の一つ。物語が進むとモニカの母スンジャが韓国から合流する。
モニカはジェイコブの計画を何も知らずただジェイコブに付いてきた。だから、アメリカの家、と言ってもトレーラーハウスのような、車輪が付いた家を見て、ショックのようだった。
ジェイコブがデビッドに大きな庭を作ろうと言うと、すかさず小さくていいとモニカは口を挟んだ。
ジェイコブとモニカは口論が絶えない。子供たちも2人が離婚したらどちらと暮らすかと会話している。
ジェイコブの計画は、アメリカで農業で成功することにある。だから、大きな庭と言うのは、農園を指している。作ろうとしている農作物は韓国の野菜だ。移民の韓国人向けに韓国の野菜を作れば儲かるだろうと算段している。これ程大きな話なのに、妻モニカは何も聞かされていない。
農業はすんなりと始まるわけではない。まず、畑を耕し水を引かなければならない。ジェイコブは井戸を掘って地下水で野菜を育てようとした。水の確保は上手くいって地下水を掘り当てた。畑は中古の耕作機を買い、開墾した。
野菜を作って農家として生計が立つまで、ジェイコブとモニカはヒヨコの選別で生計を立てる。メスは貴重だがオスは殺処分される。デビッドが孵卵場からモクモクと立ち上る煙を見て、父にあれは何かと聞くと、ジェイコブは廃棄と答えた。廃棄とは?と聞かれると、ジェイコブは役に立たなければならないと答えた。
韓国からモニカの母スンジャが渡米してくる。デビッドはスンジャのことを好きになれない。ある日デビッドはスンジャに連れられ山林の小川に行くと、スンジャはミナリを植える。ミナリとはセリのことで韓国人はよく食べるようだ。
農作物のための地下水が枯れてしまい、ジェイコブは仕方なく水道水を使った。お金が無いのでやがて水は止められてしまう。
ジェイコブとモニカは口論が絶えない。アンとデビッドは親が離婚した後のことを考え、どっちと暮らすか会話している。
ある日スンジャは起きれなくなる。病院で診てもらうと、脳卒中と診断される。その日からスンジャの体は動きが悪くなり、会話もまともに出来なくなった。
農作物が収穫出来たので、スンジャを家に残し家族で街の店舗に営業へ行く。取引が成功しこれからジェイコブ達は成功するかもしれないと思われたのだが、店を出るとモニカはジェイコブとの別れを告げる。家族のことより商売を優先していることが受け入れられないようだ。
デビッドには心臓病がある。デビッドの容態はアメリカに来てから順調に回復していて、医者は今の生活を続けるようモニカに促していたのだが、モニカは今の生活を続けることを拒否する形となった。
家ではスンジャがゴミを集め、庭で燃やしている。燃やす場所は収穫物が沢山置いてある小屋の近くであったため、火のついたゴミがドラム缶から飛び出すと、瞬く間に小屋に飛び火した。
ジェイコブ達が帰宅の道中、焦げ臭さを感じた。家に着くと小屋が燃えている。ジェイコブとモニカは急いで収穫物を外へと移動するのだが、煙の量が多く呼吸が難しく視界も悪くなっていく。
ジェイコブはモニカを見失い、苦しみながらも大声で名前を呼んでモニカを探す。モニカの声が聞こえると、ジェイコブは収穫物を残してモニカと小屋を出た。
スンジャは申し訳なさそうに、家から離れていく。子供たちがスンジャを引き止めた。
後日、ジェイコブは農業を再開しようとする。隣にはモニカがいる。モニカにとって、火事の時にジェイコブが収穫物より自身の事を優先したことが嬉しかったように感じた。
スンジャが植えていたミナリは、自然に増殖していた。ジェイコブとデビッドはミナリを収穫し生活費に立てるのだろうか。ここで映画は終わる。
【"アメリカンドリームを追い求めて・・" 辛い事があっても、家族で”セリ”の様に逞しく生きて行こう。移民として大地に根を張り、懸命に夢を叶えるために生きる家族の姿を描いた、アーティスティックな作品。】
- 韓国、軍事政権時代にジェイコブとモニカは豊かな生活を夢見て、心臓に病を抱えるデビッドとしっかり者の娘アンと4人で、アメリカ・アーカンソー州の片田舎に移り住む。韓国野菜農業での成功を夢見て・・。-
■感想
・年代は、レーガン大統領が一瞬映されるので、1980年代であろう。
韓国では、”漢江の奇跡”と呼ばれた高度経済成長が続いていたが、一方では光州事件に代表される軍事政権が国を支配していた。
ジェイコブ達が、アメリカに来た背景は特に語られていないが・・。
物語は淡々と進む。彼らが漸く到着した家は、トレーラーハウス。愕然とした表情のモニカ。
- 喧嘩の絶えない二人に子供達が"喧嘩は止めて"と書いた紙飛行機を必死に投げる姿が、沁みる。広大な土地に君たちしかいないのだから、力を合わせようよ・・。-
・ジェイコブが、購入した土地の土を握りしめて言う言葉。”アメリカ最高の土地だ。だから、ここを購入したんだ・・。”確かに、肥沃な土の様に見える。そして、自力で水源を探すジェイコブの姿。
ー 彼の開拓者精神が、良く分かるシーンである。トレーラーハウスの周囲の緑が印象的である。が、そこには嵐もやってくる。自然の脅威との共存。ー
・ギスギスした夫婦関係に中、韓国からモニカの母がやって来て・・。
- 文盲で、明るくて賭け事の好きなおばあちゃんの姿が良い。彼女が、近くの川辺に植えたセリ。生命力の強いセリは移民してきたジェイコブ一家の逞しさの”象徴”であろう。
ラストシーンとの繋がりも、良い。-
・最初は、おばあちゃんを遠ざけていたデビッドが、徐々におばあちゃん子になって行く姿。
ー おばあちゃんと亡きおじいちゃんは、朝鮮戦争で国を守った人たちなのである。
そして、ジェイコブを手伝うポールが、毎週日曜日に十字架を背負って歩く姿。彼も、朝鮮戦争に従軍した際に心に傷を負ったのであろうか・・。ー
・そのおばあちゃんが、脳梗塞になってしまい、起きてしまった悲劇。
ー 自分の侵してしまった事に驚き、家とは反対側に歩いていくおばあちゃんを必死で、引きとめるデビッドとアンの姿。きっと、ジェイコブ一家は、おばあちゃんを責めることなどせず、逞しく生きていくだろう、と思う。ー
・そして、ジェイコブとデビッドがおばあちゃんが撒いたセリの種から、立派に成長したセリを刈り取るシーン。親から子へ。子から孫へ、生命力が引き継がれていく様子を表した見事なシーンである。
<韓国移民の一家が、様々な経験をしながらアメリカの土地で、苦労しながらも逞しく生きていく姿を静かなトーンで描いた作品。
エンドロールで流れる”すべてのおばあちゃんに捧ぐ”という言葉が、儒教思想が浸透している、韓国の強さを示している作品でもある。>
早く日本/日本人を題材にA24で映画撮ってくれ〜
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80年代、農業で成功することを夢見てアメリカに来た韓国人一家の話。
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まず80年代は、『ワンダーウーマン1984』でちょっと勉強したんだけど、「アメリカをもう一度偉大に」と歌ったレーガン政権の時代で、アメリカンドリームを信じてバンバンお金を使ったアメリカのバブル期。今のトランプ政権(もう元だね)と似てる保守的な時代。
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『ワンダーウーマン1984』のマックスが息子に成功した自分を見せたい余り、どんどんダークサイドにハマっていくように、この『ミナリ』のお父さんも成功するために頑張っているけど、、という感じ。
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冒頭、役に立たないオスは処分されると息子に教えるお父さんは、「男らしさ」「男としての役割」に取りつかれた父親。自分の仕事が安定している時はついてこいと家族に言えるのに、状況が悪くなった途端に嫌なら出てっても良いという。まさに男のエゴだよなぁ。別にどんな時でも一緒にいてくれって言えば良いのに。
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その反面、おばあちゃんなのにおばあちゃんらしい素振りをしない『ミナリ』のおばあちゃんは、この家族の中でおばあちゃんとしての役割を演じていない存在。時に孫の良き友であり、時にとんでもない迷惑をかけてしまうお年寄りでもあり、時に愛情深く家族を包み込むおばあちゃんでもある。
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お年寄りという古い価値観的な存在なのに、そういう位置におばあちゃんを置いているのがすごい良い映画だなと思った。
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公式ではミナリの意味は、「2度目の旬が最もおいしいことから、子供世代の幸せのために、親の世代が懸命に生きる」と書いてあったけど、私は、何に入れても美味しいミナリは、家族のそれぞれが父親みたいだったり友達みたいだったり役割に囚われなくても良いことを象徴してるのかなと。ヘビの出る危険な場所に植えないといけないのも、時に家族は迷惑をかけるものだということにかかってる気もする。
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穏やかな川の流れを眺めているような映画
決して派手な映画ではない。
ある家族の幸せの見つけ方を、そーっと眺めていた感じ。
穏やかな川の流れの中でも、
少し大きな石にぶつかったり、
魚が跳ねたり、鳥が飛んで来たり。
身近な幸せを大事にしたいと思える映画でした。
「ユン食堂」ファンとしては、
ユンさんの演技をじっくり観られたのは良かったです。
人生を切り拓こうともがく家族の物語
1980年代のアメリカの片田舎を舞台に、美しく手付かずの自然と共に奮闘し、悩み、それぞれのかたちで家族を想う姿を丁寧に映しています。
本作は、自分の夢のためにガムシャラに己を貫く夫と、現実を見て手堅く生きてほしい妻の夫婦の物語であり、口が悪くてちょっと風変わりなおばあちゃんと、体が弱いけど男の子な孫の、不思議な触れ合いの物語でもあります。
人と人との交流、交わされる会話一つ一つに意味を持たせ、時代背景や心情を伝えるのが見事で、会話量が多くなくても情報量は多く、一場面で様々な感情を抱きました。
中でも、おばあちゃんの存在が印象的で、前半の破天荒で、でも憎めなくて、実は良い影響もたくさん与えていたりする感じが本作の癒しでした。なので、終盤は辛かった…。
正直、物語の展開は辛くてもどかしくて、救いが欲しいと思ってしまいましたが、それでも強く前を向く家族が、ミナリのように逞しく生きているのだと信じたいです。
アメリカのカントリー映画韓国版
韓国映画ではない。と思って見ないといけない。
なのでこのレビューを見た人は嘘と思わずに、「韓国映画ではない」と思って見て欲しい。
「とはいえ韓国映画なんでしょ」と思ってはいけない。これは韓国映画ではないのだから。
この話は家族、人生、家族、農業そして家族の話だ。
そしてアメリカ映画だ。
韓国映画ではないからね。ほんとに。まあ韓国人出るんだけど。
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