BLUE ブルーのレビュー・感想・評価
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カッコ良かったです。
好きだけじゃ報われないし、努力しても報われないところが現実的で、寂しいし悔しいけど仕方ないって受け入れなきゃいけない時って本当にある。でもその人の生き様が人に影響を与えているし、夢中になることってかっこいいんだなーって思った。自分の今までを少し肯定してくれた気がしました。
自分の目標を叶えるべく泥臭くても努力している姿って結果がどうであれやっぱかっこいいんだなって思った。
快作だが地味だ。「聖の青春」を再見したい。
ベタな話しを物語る量の最適で快作に仕上げた。
推せるが地味だ。
もっと泣かせて欲しかったが、それをこそしないのが吉田恵輔。
ハズレ無しのboxing映画と将棋映画(聖の青春)で松ケン東出ペア好演。
美しくも儚い男達の巣窟から一定の距離を強いられる女を木村文乃に演らす新味。
【派手さはないが、ボクシングの虜になった三者三様の生きる姿が、ボディーブローのように効いてくる作品。柄本時生を始め、メインの4人の俳優が良い味を出している作品でもある。】
ー 吉田惠輔監督は、オリジナル脚本で勝負出来る数少ない邦画監督である。吉田監督が自ら続けているボクシングをどのように映画として描いたのか興味があり、仕事終わりに劇場に足を運んだ・・。ー
■感想
1.メイン3人のキャラの違いが、相乗効果を生んでいる。
1)瓜田(松山ケンイチ)は、ボクシングを心から愛し、ボクシング理論も優れており、そのコーチングぶりは的確だが、自らがリングに立つと、連戦連敗の日々。
だが、彼は町のボクシングジムでは、頼れるコーチとしてボクシングに取り組む日々を”明るい顔”で送っている。
ー 瓜田が一番強そうなのだが・・。吉田監督は、敢えて瓜田を松山ケンイチに演じさせたのだろう・・。
2)ジムの後輩、小川(東出昌大:ここから、復活して欲しい・・)は、天才ボクサー。瓜田の指導を受けながら、スーパーウエルター級チャンピオンを目指す。だが、パンチドランカーの兆候が表れている事に悩まされている。
3)同僚の女の子にモテたいためにボクシングを始めた楢崎(柄本時生:今作でも、見事なサブキャラ振りを発揮している。)
当初は同じ練習生赤く髪をそめた洞口に馬鹿にされながらも、そしてビビりの性格を抱えながらも、瓜田の的確なコーチングにより、徐々に実力を付けていく。
ー 楢崎と洞口の関係性も面白い。洞口が散々馬鹿にしていた楢崎がプロテストに合格し、洞口は不合格。そして、二人のスパーリングで起きた事故。だが、洞口はボクシングを辞めてからも、楢崎を責めずに、試合に応援に来る。
事故後、洞口の表情は、憑き物が取れたように健全な良い顔をしている。楢崎の頑張りを認め、自ら諦めざるを得なかったボクシングの夢を楢崎に託しているからであろう・・。根は良い男なのである。ー
2.千佳(木村文乃:美しさに変わりはないが、顔つきが、柔和になった気がする。)と、瓜田と小川の関係性の描き方が、絶妙である。
千佳は瓜田の初恋の人だが、今では小川の恋人である。だが、三人の関係性は”表面上”は良好である、あの夜までは・・。
◆小川が、”チャンピオンになったら千佳と結婚する”と告げ、見事にチャンピオンになった祝勝会の帰り、千佳と瓜田と小川が三人で帰るシーン。
瓜田が、俯きながら小川に言った言葉。
”俺は、お前が負ければ良いと、ずっと思っていたよ・・”
屈託した思いを抱えつつ、小川にボクシング指導をしていた瓜田。それは、彼が何よりボクシングを愛していた証である。
少し、涙腺が緩んだシーンである。
そして、小川の前座試合で負けた瓜田は、ボクシングジムから姿を消す・・・。ー
<瓜田が後楽園スタジアムの後方で見守る中、小川も、タイトルを奪取され、引退する。
一番弱かった筈の楢崎のみが、ボクシングを続けている。
瓜田は楢崎にボクシングのコーチングのノートを渡し、楢崎の試合を見ている。
引退した筈の小川は、早朝、川沿いの土手の道をランニングしている。
そこで、楢崎と会う・・。
ボクサーで、チャンピオンになり、名を残す選手は数少ない。多数の者は、敗者である。
だが、彼らは、決して人生の敗者ではないと、私は思う。
鑑賞中、ジワリジワリと沁みて来ます・・。>
自分でも訳の分からない所でなぜか涙が流れる
アスリートとそうじゃない人との「何を大切にするか」の基準は違うのだなと感じた。
そして言葉ではなく、瞳や間合いで語るキャラクターたちの熱い人間性の様々な場面に、知らず知らずに涙が出た。
「なんで今自分は泣いているんだろう」と思うような場所で涙が出たのは多分初めてだ。
個人的にはチカは瓜田と結婚した方が絶対幸せだろうなと思う。
自分の感情を操れる・・・操って平静をなるべく保とうとしている瓜田は、他人に対して相当優しい人物だし、相当「大人」。
そして割と真面目な話なのに随所に噴き出す箇所が紛れており、特に時生君の場面にそれが多くうっかり声を出して笑いそうになってしまった。
まだこの映画は始まったばかりだし、また観るチャンスはありそう。きっと2回観ても泣けるところはやっぱり泣けるだろうし、1回では気づけなかったところも何か感じられるはず。
良い映画だった。
アンダードッグの衝撃から比したら・・・
コロナであらゆるエンターテイメントが失われつつあっていよいよと思う中、また東京都民は苦渋の日々が訪れる。久々に参加した舞台挨拶。何より東出昌大くん、背が高く手脚の長さ、顔の小さいバランスが美し過ぎてカッコよすぎた。ボクシング映画は物語性が高く鑑賞意欲が高まる、去年の『アンダードッグ』のあまりの素晴らしさも相まって。その後のハードルが上がった感受性からなのか物語性が薄い、日常すぎて感情移入しない。役に入り切ってボクシングライセンスまで取得して迫真の殺陣を演じた森山未來さんとの覚悟の違いか。
笑顔の奥
三者三様のボクサーの生き様が、切実に伝わる作品でした。
連敗ボクサー瓜田役の松山ケンイチ、穏やかな笑顔の奥に様々な想いを抱えている、そんな表情や仕草など、自然で素晴らしい演技でした。
自信家の天才ボクサー小川役の東出昌大、テキトーな感じでボクシングを始めた楢崎役の柄本時生、小川に寄り添う千佳役の木村文乃も、それぞれに想いが伝わる演技で良かったです。
多くを語らずとも、表情や仕草で伝わる演技に、丁寧に表情や仕草を捉え伝える映像と、真摯なつくりの映画だと思います。
音楽は少なく、日常を淡々と見つめるような感じですが、緊迫感やユーモアが適度に織り込まれ、最後まで引き込まれました。
やはり、柄本時生の笑えるキャラクターが良いスパイスになっていると思います。
ボクシングに魅了されてゆき変化する様子にも、ぐっときます。
ラストは、なんというか、本当にじーんときました。
何とも言えない余韻が残ります。
複雑な人間模様を解りやすい物語にしてみせた佳作
相手選手と激しいコンタクトがあるスポーツでは、程度の差こそあれ間違いなくスポーツ禍が発生している。ウィル・スミスが主演した映画「コンカッション」では、アメリカンフットボールの試合で発生する脳震盪(コンカッション)によって、その後の人生に深刻な影響を受けた事例と、そういう事例を隠そうとしているスポーツ界を扱っていた。
公開の格闘技は、相手選手とのより強いコンタクトを目的とすることから、スポーツ禍の中でも特に「リング禍」と呼ばれている。それだけ事例が多いということだ。特にプロボクシングは、相手選手にどれだけ多くのダメージを与えるか、自分がどれだけダメージを受けないかを争う格闘技だから、必然的にリング禍が発生する確率が高い。
ボクシングは打たれないで打つ、または打たれる前に打つのが理想だが、彼我の差が大きい場合を別として、多少は打たれてしまう。そこで求められるのが打たれ強さと、相手選手の打たれ強さを超えるパンチの強さである。それに加えて長時間の試合を戦い抜くスタミナだ。この3つを極限まで高めるために、プロボクサーの練習は過酷を極める。試合の戦略を考えるのはそのあとだ。
さてボクシング談義はこれくらいにして、本作品だが、ボクシングの奥深さを上手に表現しつつ、ジムに通う人々の複雑な人間模様を解りやすく物語にしてみせた佳作だと思う。
ボクサー役の三人はいずれも引き締まった体つきで、役作りのためにトレーニングに励んだのだろうと推測される。特に松山ケンイチは、痩せこけているように見えるほど、ストイックに身体を絞っていた。あの顔と身体はもうボクサーにしか見えない。流石の役者根性である。演じた瓜田は、所謂ヤンキー上がりのボクサーとは一線を画す温厚な人柄で、格闘家に必要なある種の残虐さに欠けている。それでもボクシングを続けているところに、瓜田の心の闇がある。
東出昌大は複雑な人格を表現するのには向いていないが、思い込みの激しい単純な役柄は上手にこなす。そしてそういう役柄は大抵の映画に登場する。背が高くてスクリーン映えするから、今後もオファーが絶えないだろう。
柄本時生がよかった。劣等感と虚栄心と臆病さと図々しさがせめぎ合っているようなややこしい青年が、物語が進むにつれて徐々に勇気を得ていく様子を見事に演じていた。
脇役陣も例外なく好演。特にボクシングのシーンはリアルで迫力があった。松山ケンイチをはじめとする役者たちの頑張りに見事な演出が加わって、登場人物の心の機微が手に取るよう伝わる素晴らしい作品に仕上がっていると思う。
ボクシングは残酷だ
ラジオで吉田監督が言っていた通り、家族や友人を背負ったり、自分の人生すらそこに賭けているわけではなく、自然体・日常のボクシング映画。
主演三人(松山・東出・柄本)の演技が素晴らしく、その表情から彼らボクサーは本当にただ、ボクシングがやりたくて、拳を交わしたくて、そしてやっぱり勝ちたいんだな、ということが良く伝わってくる。
そしてボクシングは結果的に、そんな彼らにすべての情熱や、時には人生そのものを捧げることを求める。ボクシングとはなんて残酷なんだろう、と思うし、彼らはなんて幸福なんだろう、とも思う。
映画
映画って 本来こーゆーものだよなあと思いました
手の込んだ映像はそれはそれで魅せられる
けど こーゆー人間が表現するものが前に出てくるのっていい
マツケン君はホントにうまい役者さんだなあって改めて思う。出すぎず引きすぎず。
展開は シンプルに ボクシングをする人々のそれぞれの話
なんだけど
生々しくはないけど リアルだなぁと思った
後半けっこう泣きながら観ました
これはスクリーンで観てほしいなぁ
忘れられない作品
またもや大傑作作っていただきありがとうございます!
吉田恵介監督に足向けて寝れない。
30年のボクシング経験ある監督だけあってむちゃくちゃリアルで、ボクシング経験者やボクシングファンは皆こうゆうボクシング映画を求めてました。って思える内容です。
まじでこの作品は文章にできないぐらい、心抉られたし、救われた。
全作品に通ずるけど、弱者に寄り添い、時に厳しく現実を突きつけたり、また意地悪にいじって笑いにしたりするけど、最終的には応援して送り出してくれる
ここ数年、吉田監督は俺にとって教祖様になってる
映画見終わった後、運転して帰ってたらずっとブルーが脳内再生されて運転に集中できず東出と違う意味で事故りそうになったw
僕自身が高校時代ボクシング部で才能もなく、何も成し遂げず途中で挫折した身なので、瓜田が才能ないと自分でわかっててもボクシングが好きでしょうがないから、辞めずに一勝のために精一杯頑張ってる姿や、仲間のためにアドバイスやフォローする瓜田は僕にとって輝いて見えたし、身につまされる思いにもなった。でもいつか違う形で瓜田には幸せが訪れると思う。
強さってなんだ
ボクシングに魅せられた男達の話。
基本を大切にし直向きに取り組むけれと勝てないボクサー。
日本タイトルを目前に酔い始めるボクサー。
自信満々で基本を疎かにするプロ志望。
ボクシングやってると言いたかっただけなのにハマって行くど素人。
みんなそれぞれ自分なりにボクシングに向き合いぶつかって行く。
上手いから強い訳じゃないし、好きだから強い訳じゃないし、強いから偉い訳じゃない。
人生に於いてもそうだし、決して不条理ではなく「そういうもの」である。という摂理や悟り的なものや、それでも不幸ではなく幸せを感じさせる、哀しさと温かさがとても良かった。
それが好きな理由はわからないが・・☆
舞台は、ボクシングですが もしこれが役者を目指したり、ミュージシャンを目指すとなって
シチュエーションが少し変わってもありえるかも・・
松山ケンイチ・東出昌大・柄本時生、三人ともすごく良かった。
本当にそれぞれの個性が生きていて、監督・脚本ともに吉田恵輔が上手い。
三人ともが何かを背負っていて、それがしつこくなく現れれ来る。
ボクシング物語にありがちな、すごくやったー!という勝利感もなく淡々と描かれるがゆえに
却ってボクシングからの離れられなさがにじみ出る。
物語はある意味地味かもしれないが、何とも言えない雰囲気。
印象に残る映画だった。
あの人、ほんと強ぇよ。
どこまでもお人好し。最後に本音を言っても嫌味にならない。どこまでいいんだ、松山ケンイチ。どうしようもなく弱くて、人を怒ったこともなくて、いつも誰かの役に立とうと優しくて。そんな役、他に誰がうまく立ち回れるっていうのか。
もともと才能あって負けず嫌い。だけど先輩に懐いて可愛がられる。見た目もいいし、ボクシングスタイルもスマート。いけ好かなさそうなんだけど憎らしさがない。そこをサラっとこなす、今の東出昌大。ひと騒動を越えてからの彼が、どんどん円熟味を増している。
恋人役の木村文乃も、後輩役の柄本時生も、持ち味十分。結局爽快な気分にさせてはくれないが、じわっと感動が残る。なにもいいことで終わっていないのに。
ボクシング映画は数あれど、しっかりとボクシングも魅せてくれて、勝ち負けだけじゃない、まさしく人生劇場。その舞台を彼らは、いま、駆け抜けている最中なのだ。人はいろんな道をたどって強くなっていく。たぶん瓜田がどんなときでも笑顔でいられるのは、彼が人として強いからだ。そう思わせる、まことに絶妙な脚本と配役の妙。
ボクシング映画特有の熱さは感じられた。
あ~荒野やアンダードッグなどボクシング映画にありがちな手に汗握る演出はお見事。
お三方もしっかりトレーニングしていて痛さもスクリーンから感じた。
時間の制限があるから仕方ないが恋愛要素や家庭の要素がもっと描けたらさらに深みが
それでもスッキリとまとまっていて熱くなれました。
ラストシーンは必見!!
オトコ臭いな
ボクシング映画をそのままイメージするようなオトコ臭い映画だね。
ボクシングは野蛮だね、、
男は馬鹿だね、、
でもとてもカッコイイね。
特に松山ケンイチは過去一ぐらいカッコイイね。
哀愁も色気もすごい。
ボクシングシーンも、なかなかリアル。
当たってるからね。
映像も演出とカッコイイね。
映画らしい映画です。
余談、、帰ってもう1人の松山を見ないと、、、今日は松山尽くしだね。
かなり良かった!
題材はボクシングだけど、何かを心から好きになった人々に送る応援歌というかラブレターというか。
成功を掴めなくても、それでも好きなものは好きなんだよね。
松山ケンイチ:どこにでもいる Only One
柄本時生:カッコ悪いカッコ良さ
東出昌大:天才バカ
木村文乃:気づいてるけど気づいてない
みんな最高だった。
ラストシーン、心の中でずっと「瓜ちゃーーーーーん!」って叫んだよ。
日本のいろんなところに瓜ちゃんはきっといて、少しだけ困ったような笑顔を浮かべているような気がする。
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