キル・チーム
劇場公開日:2021年1月22日
解説
アフガニスタンで米兵が一般市民を殺害していたという実話をベースにしたドラマ。ドキュメンタリー作家としてアカデミー賞に2度ノミネートされ、2010年に起きたこの事件を題材にしたドキュメンタリーを手がけたダン・クラウスが自身のメガホンで劇映画化。正義感と愛国心に燃えて、アフガニスタンに渡ったアンドリュー二等兵。地雷により爆死した上官に代わり、新たに小隊に赴任したディークス軍曹は、治安を守ることを口実に無実の民間人に罪を着せ殺害し続けていた。その事実を知りながらも、捨てきることのできない軍人としてのデュークスへの尊敬の念と良心の呵責に苦しむアンドリュー。一方、異変に気づいたデュークスはアンドリューの忠誠心を疑い始める。アンドリュー役をアメリカ版「Death Note デスノート」のナット・ウルフ、デュークス役を「ターザン:REBORN」のアレクサンダー・スカルスガルドがそれぞれ演じる。
2019年製作/88分/PG12/アメリカ
原題:The Kill Team
配給:クロックワークス
スタッフ・キャスト
全てのスタッフ・キャストを見る
2021年1月21日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会
本作を監督したダン・クラウスは短編ドキュメンタリーから出発した人で、アカデミー賞短編部門に2作品がノミネート。初の長編ドキュメンタリーとなった2014年の「The Kill Team」では複数の映画賞を受賞している。さらに同じ題材で今度は劇映画の監督に初挑戦したのがこの「キル・チーム」だ(米では2019年公開)。
アフガニスタンでの「メイワンド地区殺人」は米国民に大きな衝撃を与えたという。イラク戦争時の米兵による捕虜の拷問や虐待は日本でも大きく報じられたが、より罪深い同事件については、この劇映画で初めて知る人が大半ではないか。アフガンで任務に就いている小隊の兵士らが、新たに着任した軍曹にそそのかされ、無実の住民を殺害していく(射殺した後で遺体に武器を持たせるなどのやり方で正当化する)。この小隊の連中は自ら“キル・チーム”を名乗っていたというから驚くやら呆れるやら。
主人公の若者は、上官や仲間に認められたい思いと良心の呵責との間で葛藤する。“密告屋”と疑われ、身の危険も感じる。彼の視点でストーリーを語り、追い詰められていく状況を観客に疑似体験させる点で、やはりドラマの表現力が勝るのだろう。派手さはないものの、確かな心理描写でじわじわと戦争の暗部をつきつけてくる力作だ。
2022年8月22日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
アフガニスタンで民間人虐殺事件に巻き込まれた新兵の苦悩を描く物語。
シリアスな人間ドラマです。
私ならどうしたでしょう。貴方ならどうしましたか?そんな問いかけをしたくなる映画です。
「戦争」、「隣り合わせの死」、「明らかな殺人」。
それを詭弁を弄して正当化する古参兵、それに同調する戦友、リンチ。
新兵の受けるプレッシャーがしっかりと描かれていて、好感が持てる映画です。
ラストは、やや簡単過ぎるように感じられたのが残念。実話をもとにしているので仕方ないのでしょうが、映画としてみた場合は面白味に欠けるように感じられとても勿体なく感じました。
私的評価は3.5にしました。
2022年4月28日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
2021年11月26日
iPhoneアプリから投稿
新しく来た軍曹は、敵の軍人ではなく、武器も持たないなんの罪もない一般人を襲う。不抵抗な人をゲーム感覚で部下に殺させる。反感を覚える主人公はほとんど仲間はずれ的なイジメを受ける。
結局は先にリンチを受けて病院送りになったメンバーに軍曹はじめチーム全員訴えられるんだが、もし、それがなかったら主人公も病院送りか殺されていたかも。
こんな人物が軍曹になってはいけないよな。