「平成でも令和でも」孤狼の血 LEVEL2 aMacleanさんの映画レビュー(感想・評価)
平成でも令和でも
令和にヤクザ映画を堪能できるとは。
前作は平成30年の公開で、平成にヤクザもの? という少し違和感ありながら劇場へ行ったが、観たらどっぷり。今作、中身も前作に続く物語なので、入りやすい。暴力を前面に出しているのは変わらないが、ヤクザ映画の範疇を越えた狂気ぶりが加わり、少し趣向が変わった。
前作では、大上(役所広司)という破天荒な刑事を軸に展開。警察組織にも汲みせず、ヤクザを相手に孤高の闘いを続けた。彼とコンビを組んだ新人の日岡(松坂桃李)が、その後を継いで本作に至る。大上の暗躍でヤクザの抗争は納まったが、刑期を終えて出所した上林(鈴木亮平)がヤクザ組織を力づくで奪いとり、抗争を再開する。
さすがに役所広司(大上)の存在感には敵わないが、松坂桃李(日岡)もなかなかの猛者ぶり。そこに鈴木亮平(上林)の狂気が加わり、なかなかの緊張感をもたらす。鈴木亮平の狂いっぷりがかなりの迫力。他のドラマなどでの優しい笑顔など吹き飛んでしまう豹変ぶりが見もの。そこに、巻き込まれる村上虹郎がアクセントになり、西野七瀬が清涼剤のように効いていた。
それなりに暴力描写やグロい映像もあるので、苦手な方は遠慮した方が良いかもです。コンゲーム的どんでん返しもあり、情緒的なシーンもあり、強烈なひとりのキャラで引っ張る前作とは違う楽しみができる作品でした。
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