ドライブ・マイ・カーのレビュー・感想・評価
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子の喪失、妻の浮気…妻の喪失…
子供を失ってから妻と間に隙間ができてしまった。体の関係はあり、繋がっていると思ったものの、他人との浮気を目撃してしまい、動揺する。しかし、それを責めることもせず、できないまま、妻は死んでしまう。正直に妻と向き合わず、どこか遠慮してしまって、ぶつかっていかなかったことに妻は感じていただろうし、死んでしまった今となっては後悔しながら生きていくしかない。それをドライバーであるミサキの境遇話を聞いたことで気付き、人生を取り戻していくというストーリー。ラストは二人共、韓国で暮らしているのだろうか。互いの人生の傷をなめあってという言い方は適切ではないかも知れないが。
おもしろかった
準新作になってたのでレンタルしました
物語の展開が面白くて飽きなかった
舞台の元ネタとか知ってたらもっと楽しめたのかな
日本の道を進むシーンがよく出てて「ああ日本や」って思った。
西島秀俊さんのポーカーフェイスの演技よかった
手話の女性役の方が綺麗だった
そして岡田将生さんはいい役だった。キーパーソン的な
多くは語られてなかったけど、彼も気性が荒かったりして色々とあったのだろうか。と思ったけども、さすがに荒れすぎ笑
奥さんは死ぬ前に何を伝えたかったのか分からんかった。離婚かな?
そしてちなみに、さらにネタバレですがR15に沿った濡れ場があります
緻密な仕掛けとデザイン
映画館に行きそびれていたら配信になった!
ラッキー
まずこの車、何?古い外車
そう思ったら気になってしょうがない
止めて調べる SAAB900turboふむふむ
こういうところが配信の良さなのよ
ロードムービーだと思ってたからなんか意外で
おされなマンションとセクシーシーン…
かと思えばチェーホフ、しかも他言語
軽くいなされている感覚
だけど賞をとってるので腹を立てず冷静に見る
(笑)
全体的に細微に至り美学が感じられ丁寧だと思うけど
白けたことを言えば
2日間で北海道往復を車ではキツイ
どこでスノータイヤに履き替えたのか?
序盤でも
急な変更で家に帰る時は奥さんに連絡して!
と強く思ってしまってたけど
あとで一度や二度ではなかったのかぁ〜と理解
車とカセット、だけどスマホやビデオ通話
時代がいつのドラマなのかちょっと分かりにくかった気がする…
あらゆるパーツがしっかり機能した映画
3時間に及ぶ大作ということでかなり構えてたんですが、見てみたらのめり込みやすくて2日連続で見ちゃいました。
ドライバーと主人公の信頼関係が増していく過程が丁寧に描かれていて、
特にふたりが初めて車内でタバコを吸うシーンで、サンルーフからタバコの煙を逃がすように2人揃って手を上げているシーンが妙に沁みた。
ゴミ処理場やドライバーの故郷をはじめ、背景もひとつひとつ印象に残してくるし、
石橋英子の音楽も、それ以外のBGMが全く無いのもあって素晴らしく際立っていたし、
岡田将生が絶妙におじさんをムカつかせてくれたのは好演技だったとも取れるし、
あらゆるパーツがしっかり機能した映画という印象。
前半、奥さんに運転させたくない気持ちを滲ませていたのと対比するように
ラストシーンで車を完全にまかせているところから彼のマインドの変化を描いているのも秀逸だと感じた。
感想。
感想。ネタバレあり。
色々と受賞してるのを知っていたので見たいと思っていた作品。三浦透子さんが出るのも楽しみだった。
海外で賞をもらわなくても国内が先に評価して話題にしてほしいみたいなのをどこかで見た。
本編感想。
最初は少しびっくりした。ベッドシーンが多くて。PG12表示があったけど、なるほどとなった。12でいいのか…。
性描写は撮り方配慮されているのが感じられた。夫婦が親密なのを表すための性描写。
音はとてもミステリアスに描かれてる。美しく魅力的な雰囲気はあるが、家福と高槻が好きになるのは分からなかった。
原作未読。本だったら気にしなかったと思う。女優さんは素敵。
彼女が何考えてるか分からない家福の視点だから、家福と同じ側から見てるからミステリアスに感じるのは当然か。余計なシーンはないから仕方ない。
車に家福、みさき、高槻が乗ってて話してるシーンを見て色々考えた。
家福は自分の行動を後悔してる。こうしていたらああしていたらと後悔する時、どこまで遡ればいいのか考える。
はじめ私は、遡るとそもそも浮気したからだと思った。家福を楽にしてあげたかった。妻が浮気して家福が傷付いて話さない選択をしても仕方ないし、見て見ぬふりや帰るのが遅くなるのもわかるから、後悔の分岐点は映画でわかる範囲だと、浮気したとこだと。
でも、家福が探しているのは自分の選択の中からで彼女がした行動を変えようとは考えていない。
彼女の浮気は起こったこととして、それに対して自分は他の選択があったと悩んでる。
みさきも、母親に酷いことをされてたが、違う選択もあった。みさきも家福もそれをわかってて、自分の取った行動を自問してると思った。
高槻は相手が亡くなってしまい分かりやすく間違った行動だから、責任があるとすぐ思えた。
相手が盗撮してても、色んな選択肢があるはずで、たとえば無視したり話しかけたり、写真取り返したりポーズ決めたり…。相手が嫌なことをしてきた返しに暴力を振るう選択をしたのは高槻。
家福とみさきも自分の選択したことに苦しんでいて、私がそもそも相手が先に〜とか言うのは違うなと考え直した。
でも、相手が生きていたら話せたのに、居ないから自分側の後悔ばかりで慰めがなくてつらいと思う。
自分の行動は自分の責任というのは当然のことで、現実は全部そう思うとつらいけど。
このいろいろ勝手に考えてたことは映画の言いたいこととは関係ないかも。
タバコがよく出てくる。アイテムとして分かりやすい。ハードボイルドに見せたいとかかっこいい仕草とか、タバコの演技は色んな作品でよく見る。
タバコは不安や疲れたとき落ち着きたくて深呼吸するのを助けるものと思う。
映画では共通点で、距離感の変化をわかりやすくしてくれた。
あるシーン、抱きしめたくなりそうと思って見てたけど、抱きしめるとこは違うなと思ってしまった。
村上春樹の世界には「正解」が無いのが「正解」では?
加害者、それとも被害者?
突然、妻を失った主人公(西島秀俊)は広島の演劇祭に招かれる。
出演者は各国から集まり、自分たちの言葉で話し、ろう者は手話で演じるという多様さだ。
専属の運転手(三浦透子)がつき、親しくなるにつれ生き方を考え直すことに。
3時間あるが退屈はしなかった。
付箋を回収していく
てんこもり
よくできた話で、総じて面白かったけどエピソード盛りすぎで冗長。無駄なシーンが多い、というほどでもない。もっと短くて面白いものにできる、ということ。ってことは無駄なのか。そうかも。
例えば死の話が多すぎる...まあハルキだからしょうがないのか。
最後の15分間(北海道以降)はちょっとクサい話だった。家福の気恥ずかしい独白など、なくても余韻として感じるように演出できないのかな?というかあのセリフを聞いても「ほぼわかってた」ってたいがいの観客は思うんじゃないの? 「言語によるコミュニケーションのあり方」も一つの主題だからそうなっちゃうという言い訳は成り立つのかもしれないが、そこは行間を読ませる演出が欲しかったね。
カンヌ国際映画祭4冠受賞作品ということで、観る前にハードルを上げ過...
正しく傷つきましょう。
好きな世界観
飛行機の中で鑑賞。
「自分自身の心なら、努力次第でしっかりのぞき込むことができるはずです。結局のところ、僕らがやらなくちゃいけないことは、自分の心と上手に正直に折り合いをつけていくことではないでしょうか。」そんな高槻は人を殺めてしまう。その事実から逃げることなく正直に向き合った。人間は弱い。それと向き合わないことはもっと弱い。
この映画はどのシーンを切り取っても美しい絵になる。家福と渡利が高速道路で車に乗りながらタバコを空に向けているシーンは何とも良かった。
家福の舞台。テキストに身を投じるという役者の姿勢。家福はもう二度と身を投じることができないと言う。その精神性。
どの役もいい。コン・ユンスという役は素晴らしい。心の美しさが伝わってくる。「妻の言葉を知りたいと思って手話を始めました。一目惚れでした。」
「僕は音に会いたい。会ったら、怒鳴りつけたい。責め立てたい。僕に嘘をつき続けたことを。謝りたい。僕が耳を傾けなかったことを。帰ってきて欲しい。生きて欲しい。もう一度だけ話がしたい。音に会いたい。でも、もう遅い。取り返しがつかないんだ。どうしようもない。」妻を愛する気持ち。痛いほどに伝わってくる。
なんとも言えないなぁ
I've found a driver, and that's a start. Beep,beep,beep,beep,yeah…
喪失を抱えた演出家・家福悠介が、女性ドライバー・渡利みさきとの出会いを通して自らの心の深層に向き合ってゆくというヒューマン・ドラマ。
監督/脚本は『寝ても覚めても』『スパイの妻』(脚本)の、オスカー監督・濱口竜介。
主人公である俳優兼舞台演出家、家福悠介を演じるのは『風立ちぬ』『クリーピー 偽りの隣人』の西島秀俊。
家福の専属ドライバー、渡利みさきを演じるのは『悪の教典』『天気の子』(主題歌)の、歌手としても活躍する三浦透子。
家福が演出する舞台の出演者、高槻耕史を演じるのは『告白』『銀魂』シリーズの岡田将生。
👑受賞歴👑
第94回 アカデミー賞…国際長編映画賞✨
第79回 ゴールデングローブ賞…外国語映画賞✨
第74回 カンヌ国際映画祭…脚本賞✨
第87回 ニューヨーク映画批評家協会賞…作品賞✨
第47回 ロサンゼルス映画批評家協会賞…作品賞/脚本賞💫✨
第37回 インディペンデント・スピリット賞…外国映画賞✨
第75回 英国アカデミー賞…外国語映画賞✨
第45回 日本アカデミー賞…最優秀作品賞/最優秀脚本賞/最優秀監督賞🌈💫✨
第13回 TAMA映画賞…最優秀作品賞✨
Beep,beep,beep,beep,yeah!
という訳で、2021年度邦画界最大の話題作を鑑賞しました〜👏
原作は村上春樹の短編集『女のいない男たち』に収録されている同名短編。
この短編集に収録されている作品は、「愛した(一度は強く結びついていた)女性を喪失した男の物語」という点において共通性がある。一種の連作小説と言っても良いかも知れない。
「ドライブ・マイ・カー」自体は80ページ程の短い小説であり、これを3時間の映画として描くなんて不可能だろっ!?と思っていた。
しかし濱口竜介監督は『女の〜』に収録されている「ドライブ・マイ・カー」を含む全6作品を解体・融合し、更にそこに村上春樹の代表作『羊をめぐる冒険』の要素を加えることにより、全く新しい一つの物語を生み出した。
じつはワタクシ、大学の卒論に選んだ題材が村上春樹のデビュー作『風の歌を聴け』。
この小説が好きで好きで…。
人生唯一の聖地巡礼も『風の歌を聴け』。
神戸タワーや西宮、芦屋、六麓荘、夙川当たりをぶらぶらしたものです(六麓荘はマジで別次元の高級住宅地で、歩いているだけで逮捕されるんじゃないかと思いました😅)。
今、撤去するかどうかで揺れている打出公園の「猿の檻」もちゃんと見ております。
自分は割とハードコアな村上主義者だと思うのですが、
とはいえ、全ての作品に思い入れがあると言う訳ではないです。というか、長編作品は読んですらいないものも多い。
彼の小説は、大長編になればなる程スノビズムとエロティシズムが全面に押し出されている…ような気がする。
短編や中編、エッセイや旅行記は面白く読めるのだけど、長編はその点が鼻につくことも多い。
『ノルウェイの森』と『海辺のカフカ』は特にそれを強く感じて、ちょっとついていけなかった。
近作だと『多崎つくる』は面白かったけど…。
『1Q84』や『騎士団長殺し』は読む気起きないんすよね〜😥
長々と脱線してしまった💦
かなりの冊数の村上春樹作品を読んできた身として、強く思った。本作はまさに「観る村上春樹文学」!
村上春樹特有のドライでゴツゴツした文体。
そして、スノッブでニヒリズムに溢れているんだけど、読者の傷を癒してくれる優しさ。
シリアスとユーモアのバランスまで、とにかく村上春樹の世界をこれでもかと再現している!👏
村上春樹の小説世界を映画で再現している。…と言っても、それはただ単に小説の上辺をなぞっているという事ではない。
小説に書かれた描写をただそのまま映像化したのであれば、それはただの模造品。小説を読めばいいじゃんってことになる。
本作の優れたところは、紛れもなく村上春樹文学の世界でありながら、それと同時に村上春樹の原作小説とはまるで違った物語を紡いでいるところにある。
村上春樹文学のエッセンスを抽出/精製し、その風味を損なうことなく、監督独自の世界を映画内に現出させている。
これは一見矛盾しているように見える二つの事象をありのままに受け入れる、という本作のメッセージにも通じる描き方なのかも。
3時間という長さのため、かなり観るのを躊躇していたが、観始めてしまったらスルスルスルッとエンディングまで辿り着いてしまった。
特別ド派手な訳でも、心躍る大スペクタクルな訳でもないのに。
本当に不思議な感覚だった。
物語自体はシンプルなため、筋を描くだけなら2時間あれば十分だったと思う。
しかし、本作の登場人物たちの心の傷を描き出し、それを回復するためには2時間では絶対足りない。
とはいえ、前後編やテレビドラマといった長大な尺となると間違いなく持て余す。
まさに3時間というランタイムがピッタリな映画だと思います。
ただ、「3時間があっという間!」とか、そういう感覚は無い。3時間のものを3時間みっちり観たな、という手触り。
そして、しっかりと腰を据えて鑑賞しないと置いてきぼりになるタイプの映画であり、3時間常に集中力を要求されます。そういう意味では、実に映画館向きの作品だと言えるのかも。
なるほど。傑作との呼び声が高いのも頷ける映画でした。凡百の映画とは一線を画す作品であることは間違いない。
ただ、少しケチをつけるのならば、もっと春樹濃度を薄めてしまっても良かったのでは?
特にプロローグのシークエンス。
クラシック音楽のレコードをかけながらセックスを行うという、あまりにも春樹的な描写。
ヤツメウナギがどうたらこうたらという、あまりにも春樹的なセリフ。
この激長プロローグはあまりにもハルキっぽすぎて、なんかパロディ映画を観ているような感覚に陥ってしまった。
広島に行ってからはその濃度も丁度いい加減になって一安心したんだけどね。
もう一点。
やっぱりエンディング曲はビートルズの「ドライブ・マイ・カー」だろぉ〜!
これを流してくれないと!これが流れるかと思って期待してたのに〜😞
いやまあビートルズはめちゃくちゃ権利関係厳しいらしいから、大人の事情的に使用NGだったんだと思うけどさぁ〜。それでもやっぱり期待しちゃった。
大森一樹監督の『風の歌を聴け』(1981)は色々と問題のある映画だったけど、それでもちゃんとビーチ・ボーイズの「カリフォルニア・ガール」が流れたんだからさ!
本作も頑張って欲しかったなぁ〜…。
アカデミー賞を受賞したのも納得の、邦画史に残る傑作✨
本作出演をきっかけに、西島秀俊さんには国際的スターになって欲しい(この人こんなにムキムキだったんですね💪)!
※濱口竜介監督のことは本作で初めて知りました。
東京大学文学部卒。東京藝術大学大学院を修了。
バケモノみたいな学歴だぁ…😨
学歴だけでなく、作品内容も超インテリ。
天才っているんですねぇ…。やれやれ。
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