THE CROSSING 香港と大陸をまたぐ少女

劇場公開日:

THE CROSSING 香港と大陸をまたぐ少女

解説・あらすじ

香港と中国・深センという隣接する2つの地域を行き来し、それぞれにアイデンティティを持つ少女を主人公に、香港と中国大陸の越境問題や経済、社会情勢、現地の青少年の裏事情など、さまざまな実情をリアルに重ねながら、青春のみずみずしさを描いた中国映画。香港人の父と中国人の母を持つ16歳の高校生ペイは、深センから香港へ越境通学している。母は家で友達と麻雀に興じてばかりで、父は香港で別の家族を持ち、国境付近でトラック運転手をしている。孤独なペイにとって一番楽しいのは、学校で親友ジョーと過ごす時間だった。2人は日本の北海道へ旅行に行くことを夢見て小遣い稼ぎしているが、ある日、船上パーティでハオという青年に出会う。クールなハオにジョーが好意を抱くなか、ペイはハオからスマートフォンを香港から深センへ持ち出す密輸の仕事を持ち掛けられる。ペイは旅費欲しさに、その裏仕事を引き受けてしまうが……。2019年・第14回大阪アジアン映画祭では「過ぎた春」のタイトルでコンペティション部門で上映され、監督のバイ・シュエが「来るべき才能賞」を受賞した。

2018年製作/99分/PG12/中国
原題または英題:過春天 The Crossing
配給:チームジョイ
劇場公開日:2020年11月20日

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映画レビュー

4.0越境する少女

2025年6月21日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

斬新

ドキドキ

カワイイ

一国二制度の歪みが生み出した経済格差と、それを利用した密輸犯罪という現実とともに、深圳と香港という特殊な地にいるが故の、魂の癒しを求める孤独な少女の彷徨をも描き出した青春映画としての佇まいが素晴らしい。そういう雰囲気が90年代末の香港のフルーツ・チャン監督のデビュー作『メイド・イン・ホンコン』にちょっと似ていた。監督はこれが長編デビューのバイ・シュエ(白雪)という若い女性監督なのも今という時代を映し出している。良い映画でした。

主人公の女子高生を演じてるホアン・ヤオっていいなあと思ったら撮影時は24歳くらいだったらしく、インタビュー映像を見たら全然年相応の大人の女性でした。映画では女子高生にしか見えないが、女優ってすごいですな。

しかし「香港と大陸をまたぐ少女」っていう邦題はダサい。もうちょっと良い邦題を付けてほしかった。

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バラージ

3.5【”香港と、中国、深圳との運び屋の少女の恋と。危うき青春。”今作は、中国映画の新たなる息吹を感じさせると共に、良く中国政府が公開を許可したモノだと感じた作品である。】

2025年5月28日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

難しい

■香港出身の父と中国大陸出身の母を持つ高校生・ペイ(ホアン・ヤオ)は、香港籍を持つためか、中国の工業都市、深圳から香港の高校に通っている。
 家族がバラバラで孤独なペイにとって、心の拠り所は親友・ジョーの存在であった。ジョーと北海道へ行くことを夢見るペイは、その旅行資金を稼ぐために、スマホを香港から深圳に運ぶ”運び屋”をしつつ、ジョーの恋人ハオに、仄かな恋心を抱いて行くのである。

◆感想<Caution!内容に余り触れていません!>

・本作は、どこかドキュメンタリータッチの映画であり、私が今まで観て来た中国映画とはかなり風合が違う作品である。

・それは、本作の舞台が中国経済特区として、物凄いスピードで反映して来た、中国らしからぬ都市、深圳が舞台という事が大きいと思う。行
 った事がある人は分かると思うが、経済特区に指定された頃は工場がドンドン立って行った地域であるが、今や今作でも描かれる通り、高層ビルが立ち並び、繁華街は発展し、香港とは新しく開通した地下鉄で直ぐの距離にある。
 故に、大陸の風土はあまり感じられず、香港が持つ民主主義の風合が濃いのである。

・故に、一時期はこの映画のホアのような女が、若い男達を使って香港から銃や電化製品、今作でも描かれているようにスマホなどを”運ばせて”利ザヤ”を稼いでいたのである。だが、そこは矢張り中国であり、取り締まりは厳しいのである。

・今作が、中国映画の新たなる息吹を感じさせるのは、当時の上記の様な空気感を、上手く描きつつも、年頃の女子高生、ペイの心情をドラスティックなシーンを介さずに描いている点だと思う。

<それにしても、一国二制度を徐々に潰そうとして、香港文化人や若者達が大反対デモを起こしていた状況で、中国政府は良くこの映画の公開を許可したモノだと思った作品である。何か思惑が有ったのかな。
 ”新鋭、バイ・シュエ監督が、2年間の取材を行い完成させた意欲作。”と言うこの作品。面白かったのだが、バイ・シュエ監督の最新作と言うか、活動状況の報が、全くないのが杞憂であれば良いのだが。>

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NOBU

4.0ギリギリで紙一重の境界

2022年1月2日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波
ネタバレ! クリックして本文を読む
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Bluetom2020

3.0越境通学

2021年3月25日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

主人公は深センに住み、隣の本校の高校に通う女子高生で、父は香港人、母は中国人だ。
お金をためて日本に行くのが夢で、アルバイトに精を出しているが、もっと稼ぐために密輸に手を出す。
香港と中国、今は殆ど同じになってしまったようだ。

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いやよセブン

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