いとみちのレビュー・感想・評価
全80件中、21~40件目を表示
化粧って個性を消して理想の顔に似せることなんだ
ちょっといい話を綺麗にまとめてあります
インディーズとは思えないほど完成されている
さすが、アジアン映画祭グランプリ作品
ただ、いとみちの由来が映像では伝わらなかったので調べました
三味線を弾く時に爪にできる溝を糸道(いとみち)というそうです
あのシーンの意味がやっとわかりました
鬼才と言われているが、うまい監督ですね
文句のつけようがない
ちゃんと地域のPRもしているしね
この手の映画は、若手俳優を売り出すのにもってこいの作品なんだけど、駒井蓮を売り出すのはちょっと早いか、それだけの素材かは微妙ですね
役者は個性だから、
化ける可能性は無いとはいえないけど
現状はよく出来たインディーズ作品にとどまります
主演の駒井蓮はスッピンだと美少年のようです
手足もスラッと長いし、とても好感がもてます
高校の制服は、こういうモデル体型には似合わないなって気づいた
こういう着こなしになる女の子はプロポーションがいいんだってわかりました
メイドの時はスッピンで、三味線ライブで初めて化粧をしているんですが、よくいるメイドさん顔になっていた
同じ女の子とは思えなかった
化粧って個性を消して理想の顔に似せることなんだとつくづく思う
典型が韓国メイクだよね
そしてこの作品の意外な特徴
みんな背が高い
駒井蓮も横田真悠も168cm
160cmの黒川芽以が見上げて話していた
まぁ2人とも可愛い顔してデカいんだから
だから男連中も彼女達に合わせたんでしょうか
豊川悦司、古坂大魔王186cm、中島歩183cm
実物よりセットを小さくして経費節減をするために昔の俳優は小さかったって聞いたことがあるけど
今はみんな大きいわ
昭和のチビには本当に羨ましい
女子高校生とメイド喫茶、津軽三味線の三題噺
1 内気な女子高生の家族との日常やアルバイト先での出来事を通じて成長していくさまを描いた青春ストーリ
2 主人公は、小さいときに母がなくなり、青森の母方の祖母に育てられた。そのため、土着の年寄り並に津軽弁がキツイ。また、津軽三味線の奏者として鍛えられた。学校では友人がおらず、家では亡き母のことを想い寂しさを覚える日々。ある日、三味線の稽古をさぼり、胴体の手入れミスから音が歪み祖母から厳しいお小言。そんな彼女が三味線の修理代稼ぎなどからメイド喫茶で接客アルバイトに入る。言葉づかいなどで苦労するが、店長や同僚のフォローにより彼女にとって大事な居場所となる。喫茶店が存続危機に陥ったとき、彼女は三味線ライブを思い立つ。
3 主人公と父親との親子関係は、とても淡白。母親の死後、娘を長らく祖母に預けたままにしていたのだろう。そして、その後同居したが、主人公と心の距離は縮まらなかった。その後、娘のバイトを巡り、互いに背を向けあうが、喫茶店で真正面から向き合うことでわだかまりが氷解し、ようやく心が通い合う。コ−ヒ−を飲みアップルパイを食べる。言葉はなくともとても良いシ-ンとなった。三味線のライブ演奏やラストの山登りのシーンでは、主人公の顔付きや表情が様変わりしており、内面の成長が見て取れた。
4 横浜監督は、女子高校生とメイド喫茶、津軽三味線という三題噺みたいなリアリティに乏しい設定の中で、親子が関係を見つめ直し、人間的に成長する様を真面目に描いたと思った。
また、配給会社はロ-カルな話をよくぞ全国配給した。とはいえ、主人公や祖母などの津軽弁の会話は、理解できないことが多く、字幕での表示があればと思った。
東北方言話者の素朴さとプライド。
映像はとても地味で素朴です。リアルな青森を感じました。いとの真なる情熱が素朴な言動と華やかな方言で伝わってきて、青春を直視した時の胸の鼓動を覚えました。しかしそれは表面的なテーマであって、もしかして主題は意外と母の死でしょうか?
1人の女性の死の悲しみが癒えぬままそれがジンジンと響くような10年を過ごす家族の強さにも似た痛ましさ。どこに行き、どうあってもそれと向き合わなければならない苦しさですね。しみじみとした痛い悲しみが心に響きました。
主演の子はとても魅力的で、他の方も素晴らしかったです。色気を出さずにしっかりと作られていると感じました。地元おこしのよくある地方映画ではなくとても楽しめました。
コピーで良いんだ
この映画のリズムが、個人的にとにかくツボです。
クスっと笑えるポイントが散りばめられていたり、津軽地方の風景がバックで映えたりと、沖田修也監督の作品を観ている感覚でした。主人公の家庭といい、メイド喫茶の職場の人間関係といい、独特な居心地良さが感じられます。
観てから1日経って、この作品のテーマが分かってきたのですが、文化でも芸術でもコピーすること自体は、全く恥ることでもなんでもなく、そこから新しいことが生まれて、継がれていくものもあるのだな、と気が付かされました。
メイド喫茶のオーナーが「オリジナルなんてない、全部コピーだ(うろ覚え)」と豪語していましたが、あれは否定ではなくて何かを始めようとする人へのエールとも聞き取れます。
この映画の中では、2つの事象についてコピーがされていて、1つが「メイド」という文化、もう1つが津軽三味線という文化でした。
「メイド」の文化は、東京からやってきて青森という地で根付こうとしているところ、そして津軽三味線は、青森という地で脈々と、見て聞いて(耳コピ)継がれてきた文化。
その対比も面白いのですが、どちらとも(映画の中では)途絶えそうな危機を向かえる中で、また新しい魅力の発信へと昇華していく流れが、奥深いテーマなのでは、と勝手に読み取りました。
たまたま観賞した翌日に、企画展で俵屋宗達と尾形光琳の両者の描いた「風神雷神図屏風」という作品について知る機会がありました。
オリジナルは、俵屋宗達なのですが、尾形光琳は宗達の作品を上からなぞる(それこそコピーする)ことで、そこに色使いなどの光琳独自のエッセンスを加えていき、
宗達の技術を真似ながら自身のオリジナリティを加えることで、琳派が誕生したそうです。
そんなことに気が付けたこともあり、この作品すごいんじゃないかと思っています。
あと、メイド服が最初はただの制服だったのが、映画の終盤ではユニフォーム(スポーツ選手のそれ)に見えて、非常にカッコよく見えるのも印象的でした。
演出、脚本、主演の子三拍子揃って良かった。一番最後の山の上からと、...
演出、脚本、主演の子三拍子揃って良かった。一番最後の山の上からと、それを受ける下の主人公のシーンは客観的に自分を捉えられて、成長した姿を表しているようで、良いシーンだと思った。
「安易に量産されるご当地映画を吹っ飛ばす傑作」
青森を舞台にした人見知り女子高生とメイドカフェの物語と甘く見ると驚くほど丹念に撮られた演出と主演から傍役までの生き生きとした姿を青森の風景を元に収めた映画で地域に生きた傑作。
主演の駒井蓮は長身痩躯系の女性だが、劇中で放つ津軽弁の心地よい可愛らしさに心を掴まれ、ジャガイモの皮を剥く姿やネギを刻む佇まいに魅了される。
家に帰るなり部屋で靴下を無造作に脱ぎ裸足になる姿なども地に足の付いた性格を感じさせる。(劇中では家にいる場面やラストの三味線場面でも裸足である事で素の自分を出せる演出?)
いとの家族の姿も的確に描かれていて、父親役の豊川悦司の変わらない存在感も良いが何と言っても祖母役の西川洋子がとてもいい。優しさとユーモアを自然体で表現して3人のやりとりに和む。経歴を見ると青森では有名な三味線奏者の弟子で奏演者としても一流らしい。
メイド喫茶のメンバーや優等生の友人と出番は少ないが母親達なども皆好演している。(個人的には優等生役のジョナゴールドのちょっと個性的な佇まいと硬質な演技や表情が変わる様が良かった)
監督脚本の横浜聡子は、的確な演出と構造で物語をまとめており、適当なユーモアも含めて心地よい作品に仕上げてあり過去の作品も機会が有れば見てみたい。
撮影はベテラン柳島克己が担当して風光明媚な青森市の風景と狭い部屋での凝った撮影などしていて何気ないところも随所にキレのあるカット収めていて見応えがある。
地方映画として、個人的に良かったのは、冒頭にいととすれ違うリンゴ農家の農薬散布車や祖母がおやつ代わり渡す青森名物の干し餅などの描写や祖母と玄関で話すおじさん(好演)との津軽弁での自然な会話などや三味線職人の姿をサラッと挿入していてもCM臭くなくて文化記録としての側面もある映画として好ましい。
映画のコピーにもある市井の人の姿を、女性達主体で見せてくれるのも本作の特徴だと思う。
いとの家族、メイド喫茶の子持ちの同僚葛西、いとの友人となる公共住宅に住む優等生の伊丸岡などは、片親で生活していて、その為に世間の偏見やトラウトや仕事の都合で生活に苦しんでいて裕福では無いけれど頑張る姿に危機陥ったメイド喫茶の姿もオーバーラップして物語に深みを与えて、働く女性達へエールを送っている。
気になるところは、原作の書かれた時期の問題もあるけど、メイド喫茶の描写がかなり古いイメージで、やってくる常連客もちょっと偏見入っている印象。原作だといとが住む地域はもう少し田舎で山奥だったと記憶(間違っていたらすいません)しているが、割と普通になっており、祖母ベッタリな生活で津軽弁が身についた設定だったので映画では割と普通な場所に見える。
日本映画界隈では、地方映画やご当地映画を村おこし的観点から自治体などが出資(税金や市民の募金)をしてそれを専門に請け負って映画を製作するプロダクションも存在感すると、映画批評家の柳下毅一郎氏のいくつかの著作で地方ご当地映画について書いているが、それによると大まかにテンプレ的パターンの脚本が有りそれを、適当にその地方に当てはめて作られる粗製乱造な魂のない作品が殆どであると指摘しているが、おそらく青森出身者が多くてキチンと作られている本作には当てはまらないと思う。
ちなみにお笑い芸人を多数抱えている吉本興業も地方映画祭やご当地映画市場に参入していて、自社の芸人に演出や出演をさせている。(吉本の無名で奴隷に近いタレントをタダ同然でこき使って制作していると噂されている模様)
安易に量産されるご当地映画を吹っ飛ばす傑作としても是非観る価値のある作品で、人見知りの主人公の変化と成長を、美しい夕景山を背景にしたタイトルバックでの見上げてるだけの山から、父親とも今まで以上に理解し合い互い登山する終盤場面でまたの世界の広さと知るなど描写や物語構造しっかり明確に見せてくれる。
メイド喫茶がどうなったかなどは安易に見せないのも良い。
ほっこり
とっても優しくて佳い作品。
所々、おばあちゃんのリアル青森弁が判らなかったけど、
それも愛嬌で笑顔になれました。
三味線の「糸道」というのを始めて知りましたが、
そこから取った『いと』という名前、とても可愛い。
いとの歩む道、良いタイトルですね。
人見知りの若者が、今までの自分を知らない場所で、新しい自分に慣れる。
解ります。
また、それぞれに悩みを持ちながらも前向きに生きようとしている
新しく出会った先輩たちに、成長の手助けをして貰える。
心の過疎化が進む都会では、なかなか見られない人間関係に、
心がほっこりしました。
黒川芽以さんのシングルマザー、良かったです。
観てよかった
観に行くかどうか悩んでたけど、ちょうど時間が合ったので観れるました。ほんと観てよかった。前日に観た「竜とそばかすの姫」とめちゃくちゃ重なってしまった。でも私はこっちの作品の方が、しっくり来たかな。恋愛要素ないのもよかったです。幼馴染のイケメンはいらないですね。主人公の駒井蓮さんが本当に素晴らしかったです。何歳になっても自分の殻をぶち破る瞬間を大切にしたいと思いました。
人生で、一番好きな映画になったか?
YouTubeなりにも同じようなコメつけてますが、自分は大ファンな人間椅子さんからこの映画の事を知り、エデンの少女が三味線カバーで‥?って聞き、音楽青春映画も大好きなところ、人間椅子さんのバンTで観に行かせてもらった、メイドと言えばBAND-MAIDな、根っからのメタル、ハードロック好きな人間ですが、鑑賞前は完全にコメディかと思っていたとこ、コロナ禍で30名定員の小さなシアター、ほぼ満員でしたが、自分以外は見るからに70前後のジジババ一色、それでも皆さんが要所要所でクスクスと笑ってる中、自分は終始だだ泣き。もっと皆さんに観てもらいたい。ほんととてもいい映画です。自分、こちらもいい映画でしたが、地元舞台の映画で、たった一度の歌って映画。それなりに各県で上映はされたようですが、単館映画。その後製品化それず‥。このいとみちも、そんな風にDVD、Blu-Ray化もされずに、ひっそり?と終わっちゃったら、俺は泣きます。
口下手な女子高生
母親の死をきっかけに、感情を押し殺してしまった高校生の物語。このところ、ハリウッド映画ばかり観ていたので、展開の緩い邦画に苦労した。
大きな事件はメイド喫茶のオーナーが逮捕されたぐらいしか起こらない。あとは親と喧嘩して家出することか。徐々に感情を取り戻していく過程が描かれる。原作が新潮文庫にある。小説だから、本ではその内面が詳しく書かれているかもしれない。映像だけでは、よく摑みきれない。自己表現として、津軽三味線が利用されるが、私にはよくわからない。
原作を読んでから、また評価し直ししたい。
地味だ。
音楽の才覚あるメイド映え美少女が少しだけ蛇行する物語。
変態的鬼才と目した横浜聡子の毒気は何処に。
娘を理解する気満々だからこそ苦悩する父豊悦の風情は少し新味かな。
三味線の民謡はサビが何処か判らないから感情の盛上げ方に指南が要る。
地味だ。要はツマラナイ。
侮っていました、すみません。
ポスターの印象では青森の町おこし的タレント売り出し映画か?なんて思ってました。すみません。お詫びを申し上げます。私が無知でした。横浜監督のこれまでの作品を知っていれば、そんな思いをするはずもなく。
さて、本作。
16歳の女の子が人と触れ合い、社会を知り、家族を知り成長していく物語です。
王道の成長物語なんですが、なんと言うのでしょうね、背伸びもウルトラcもなく、なんとも等身大?現実的な展開が地味ですが好きです。
そんな物語を青森のおおらかな風景と温かい方言、染み入る三味の音色が包み込み、彩っていきます。
津軽三味線の使い方が本当に良いです。
それは「いと」にとって何なのか?の描き方が、押し付けることなく、あざといわけでもなく、彼女の心の代弁者のように使ってるの、好きだなー。
さらに演技陣が舌を巻きます。
主演の駒井さん、三味線の特訓の成果バッチリです。おばあさん役の西川さん。奏者であって役者じゃない。いやいや、素晴らしいです。
駒井さんの感情の乗った津軽三味線は必聴です。
皆さん、素晴らしい名演!
宮城県出身で高校は仙台の進学校だった。
岩手、山形など他県出身者も多かったから、大体訛りはわかる。
しかし、津軽の板柳の言葉は…わがんねなあ…
何を言おうとしてるかはわがる…気持ちは伝わるんだが、細かい所が…
話が進むと馴染んだんだが、よぐわがるようになるのが不思議だ。
空気どが雰囲気どが、東北の者にはしみじみ共感でぎるんだ!
友達もばあちゃんも父ちゃんもメイド喫茶の皆さんも、素晴らしかった!
減点1は、東北以外の人への言葉の伝わりにくさの配慮が足りなかったこと。
導入では「あまちゃん」が使った標準語字幕を入れたらいがったんでねが?
言葉のリアリティ
けっぱれ!豊川悦司が演じる父親の濁りのないその言葉に、主人公と同じように違和感を覚えてニヤけてしまう。
そんなやりとり実家でよく見たなって。
大真面目な主人公いとは言葉で表現するのが苦手と言うだけあって、津軽三味線の演奏シーンで言いたい事が伝わってくる、上手いとか下手ではない表現力が豊かに感じる。
特におばあちゃんと演奏するシーンは対話の様で見応えがあった。
アルバイトを通してやりたい事とかやりがいとか見え隠れして行く姿、初々しくて時に強気でぶつかり合って、表現して行く姿がとてもよかった。
父親の2回目のけっぱれ、どっしりとした寒い地方らしさを感じホロリときました。
け!(食べて)
2021年映画館鑑賞64作品目
7月11日(日)フォーラム仙台
原作未読
青森県板柳町に住んでいる三味線弾き女子高生が青森市のメイドカフェ『津軽メイド珈琲店』でバイトする話
津軽弁とメイドカフェのおかげでコメディーに仕上がっている
オリジナルはない。世界は模倣で動いている
みんな不確か。それが人生。
など含蓄のあるお言葉が多い
主演の駒井蓮が好演
なんかデビュー当時の斉藤由貴以上にボーとした感じだけど父にメイドのことを罵倒され怒りに燃えるときの表情が良い
髪をとかしてもらうときの顔の動きが良い
なによりも三味線を引くときの顔つきが良い
若いのになかなかの実力者
常連客のなかに2015年セリーグ打点王がいた
今は引退して荒川の河川敷でバッティングコーチをしているはずだが
どうやら別人のようだ
それにしてもよく似てる
いまでも畠山和洋だと思っている
難点は津軽弁が所々わからないこと
岩手県と宮城県の県境に住む自分でさえこの有様なんだから東京や富士山より向こうの人たちにはかなり難解な言葉に聞こえるかも
それでも標準語の字幕が無かったのは横浜監督の拘りだろう
すきあらば戦争の話
あれは蛇足だった
ちなみにアップルパイの皿の「めーどー」は「メイド」なことではなく「うまいよ」「おいしいよ」の津軽弁だと思う
ご当地映画の良作
昨年鑑賞した『実りゆく』もそうだったように、地方を舞台に製作される所謂『ご当地作品』は、その土地で生まれ育った人達の自然な方言や、一昔前(昭和)の臭いがする風景が郷愁を誘うからなのか、観賞後の良い余韻を味わえる作品が多い。
今作も故郷と家族への深い郷愁に浸れる良作。登場人物全てが、いとの成長を見守り応援してくれる〝イイ人〟ばかりで、物語のテンポは終始スローだけど、退屈さを感じさせることもない。
無音の中、幸子に髪を解いてもらいながら母を想い涙する場面が今作のハイライト。
祖母役の西川洋子さんも素晴らしく、孫と三味線を弾く際の優しい微笑みが忘れられない。(この人、津軽三味線では物凄い名手として有名らしい)
けっぱれ!
三味線×メイド
青森が舞台の物語。
弘前の高校に通う相馬いとは、口ベタな上コッテコテの方言で友達もあまり多くない。
そんな彼女はある日、青森市内のメイド喫茶でバイトを始める。
そこでたくさんの人に出会い、やめていた津軽三味線を再び弾き始め、次第に少しずつ成長していく。
もう、空気感が素晴らしかった。
青森に行ったことはないですが、まるで自分の実家が青森にあるかのよう。
生活感溢れる家や自然な学校の雰囲気などなど、タイトルバックまでの数分間で完全に心掴まれました。
本当にリンゴだらけなんだろうな。
青森の雄大な自然と津軽三味線の耳を打つ音。
美しい映像と音楽だけでもう萌え萌えキュン。
どのシーンも愛おしく、何気ない日常に何度も泣きそうになった。
外出自粛が叫ばれる今、それはずるいよ。
メイドという夢を与える職業とその裏にある現実的な問題。
バイト代は三味線の修理費に当てて、徐々に周りの人や物を変えていくいと。
地元では脇役だった彼女が三味線を通じて、いつのまにか主人公になっている。
声に出せなければ音にすれば良い。
三味線ライブ後の登山シーンはまさに彼女の心情でした。
親子関係や過去の母親の記憶など、彼女の中のモヤモヤが色々吹っ切れたようで、こちらも青空の如くスカッとする。
恋愛、友情、スポーツと色々な青春があるけれど、彼女は彼女のままで。こういった青春も良いではないか。
主演の駒井蓮さんがとても良かった。
素朴な顔立ちだけど、何かを引き寄せる力を持つ圧倒的ヒロイン。
津軽弁も三味線もこれのために練習したにしては上手い。
基本的にどの登場人物も愛おしくて(あのクソ客1名を除く)、人間味溢れている。
おばあちゃん役の西川洋子さん、女優さんかと思ったら本物の方でした。え、演技素人には見えない。
K大魔王は「みんな、かに」って紙を残してたから許してあげましょう?
この作品の評価を大きく分けるであろう津軽弁。
確かに聞き取れない。
でも、半分くらいはなんとなく言いたいことがわかる。
おっ、わかるようになってきたと思ったらまたわかんないみたいな。
もはや外国語の領域ですよ。
津軽三味線と一緒に津軽弁を話せるようになりたいと思ってしまった。
絶対失ってはいけない日本の宝ですね。
こういった日本が誇る文化、大切にしていかなくては。
↓以下、笑ったシーン
・おばあちゃんとルンバ
・服のサイズ「エル?エル?」「LL?」
・「カチューシャ前の方が可愛いよ、どうせ自称永遠の22歳おばさんにやられたんでしょ」
・「お、お、おおんがえりなさいませ、ご、ごすずさま!」
・「あぁ、妖精さんだぁ 待て〜」
・クソ客に対して「いってらっしゃいませ、ご主人様」
・「首もぐど‼︎」
・ワンちゃんへもお疲れ様でした
・「あ、歳計算したでしょ」
・夜中に2人とも家出
・チョモランマ
…etc 覚えている範囲で
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