劇場公開日 2021年3月26日

ノマドランドのレビュー・感想・評価

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4.5硬派な映画

2021年3月26日
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鑑賞方法:映画館

これは人を選ぶ映画

万人が観て面白いという作品ではないが、主演が主演なだけに一見の価値はあるかと

今年のアカデミー作品賞最有力らしいが、同じ社会派の昨年の「パラサイト」がエンタメ度満点だったのに対して真逆の作りとなっている

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うんこたれぞう

4.0本当はこんな暮らしは嫌なのに。

2021年3月26日
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自分の気持ちに正直だから居場所を永遠に探す旅に出ている。主人公の本当の居場所はもう無い。夫と暮らした今は廃屋になっているあの家以外に。老後の問題を扱っている映画と思いきや少し違う。働くために季節労働者をしているがその中で常に居場所を探す主人公が痛々しく自分に嘘をつけたらどんなに楽なのにって感じさせる。実際に私達は生きていくために自分に嘘をついて生きることが多い。決して妥協は不幸ではなく、幸せな事なのかもしれない。実姉や行為を寄せてくれている男性の気持ちを受け入れればどんなに楽か。
何が幸せなのかは本人にしか分からないって事。
姉に借金して分かれる引きのショットは印象的。

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ゆう

5.0石を拾う

2021年2月17日
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2020年・第77回ベネチア国際映画祭で最高賞にあたる金獅子賞を受賞し、第45回トロント国際映画祭でも最高賞の観客賞を受賞した作品。
最初の70分はナレーションのないドキュメンタリーのよう。これもリアルなアメリカの姿だといわんばかりに、流浪の民を追っていく。思い思いのキャンピングカーで全米を放浪し、そこここでコミュニティがあり、互助しあっていく「社会」が形成されている。ドラマチックなことが何も起きず、ノマドたちのエピソードが主人公の周りで描かれていく。出会いと別れ、そして再会しまた別れを惜しむ。そんな日々に映画的な動きが残り40分で語られる。それはドラマの収束のために計算され、用意され、その線路をきちんとクライマックスまで進んでいく。観客はそのまま予測通りの(製作者の狙いどおりの)感情(気分)をもってストーリーを追い、こうあれかしと思う最終的な主人公の決断と余韻まで連れていかれる。トロントの観客は、このストーリーの<心地よさ>と、ナチュラルでエコロジカルで清貧な姿に心を鷲掴みされ、観客賞に一票入れたのだろう。
フランシス・マクドーマンドの演技は圧巻。前半は、ノマド密着ドキュメンタリーの取材対象になっている「素人」としか思えないほど、自然な存在感。しかしじっくり見ると、後半の展開へ向けての心理的な伏線のようなものも見える。このあたりは名人芸としか思えない。捨て去った?過去の遺物を大事に車内の家具にしていて、それを自慢するエピソード、喪失した「家」の残影を引きずっている思い入れで微妙にはにかむ表情の演技のくだりなど。

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t2law