劇場公開日 2021年3月26日

ノマドランドのレビュー・感想・評価

全426件中、421~426件目を表示

3.0ああいう生き方は嫌だなぁ

2021年3月26日
iPhoneアプリから投稿

年取ってからああいう生き方するのは絶対に嫌だなぁ。

1ヶ月とか決まった期間だけレジャー気分でなら楽しそうだけど、体が動かなくなるまで続くなんて考えられない。

なので、出てくる人に一切共感はできなかった。
ただただ、辛そう、、、と思いながら見ていました。

でも、これがアカデミー最有力なんでしょ?
自分が投票権もってたら、この映画には投票しないなぁ。

アメリカって町ごと地図から消滅させたり、郵便番号まで廃止したりするんですね。
それが一番衝撃的でした。

コメントする (0件)
共感した! 14件)
ただの映画好き

3.0生きることと死にゆくことの営み

2021年3月26日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

不勉強を恥じるしかありませんが、アメリカでは、この映画で描かれているような〝老後生活〟(定年前の失業という背景や、まだ働く体力がある、という意味では、比較的若い人も含まれると思いますが、便宜上そう呼ばせていただきます)を送る方、送らざるを得ない方がかなりいらっしゃるのですね。

住所不定の状況でも、ブラックでない表の会社が雇ってくれるというのは、社会保障番号がしっかりと取得できている、つまり公的裏付けのある身分証があるということなのでしょうか。もし、日本で同じことをやろうとしても、住所変更していない運転免許証だけで、各地でバイトしながら転々とするというのはとても難しいと思います。場合によっては、バイト先から保証人を求められるかもしれません。
本人確認とどこにいても電子的手段等で追跡できる社会保障番号(スパイ映画ではそうですよね)があるから、車も持てるし、修理会社も相手にしてくれる。違ってたらごめんなさい。すべて推測で書いてます。
日本でノマド生活を送ろうとしたら、その前提としてマイナンバーカードの全国民への普及とその本人確認資料としての公的裏付けが担保されないと直ぐに行き詰まる。きっとそういうことになるんじゃないかな。
これも行政のデジタル化の遅れ(そのほうが望ましい、という意見の方もいらっしゃると思いますが)のひとつの表れ?

つまらない話のようですが、ノマド生活を送る方は、制度上は、決して国から見捨てられた訳ではないし、
病気の時はちゃんと手術もしてくれる(あの人はたぶん、趣味嗜好の範囲内で旅に出ていた普通の退職者のように見えました)。
ある意味、老後生活の選択肢のひとつなのですね。
ノマド生活を送らざるを得ない方より、敢えて送っている方の方が多い、なんてこともあるかも、です。
本当はハウスレスじゃないけどハウスレスっぽく振る舞って、気ままな自由旅をしている人も含まれるのかもしれません。

この映画は、ファーンの心情に寄り添いながら、出会う人たちとの一期一会の大切さをスケールの大きな自然とともに描き、生きることや死にゆくひとの営みを淡々と綴ります。

大自然と比べたら、一人ひとりの生なんてちっぽけなモノだけれど、こんなにも愛おしくて深い趣きや個々の想いがあるんだよ。

そういう映画だとは思いますが、テーマ性とか作家性とかの抽象的な概念に捉われた大仰な見方はしないほうが、楽しく味わえるような気がします。

【追記】
劇中、年金が少ないと嘆く場面がありましたが、コロナ禍で国民年金保険料が負担になっているケースが増えていると思います。
現在、学生であっても20歳になれば、国民年金加入が義務となっていますが、国民年金保険料については、学生納付特例という保険料後払い(追納)制度があります。適用を受けるには、申請が必要なので、忘れないように注意が必要です。申請しておかないと、万一ケガのリスクの高い部活やバイトや免許取り立てのドライブなどで不運な事故に遭い障害を負った時も、障害基礎年金が受け取れないということになるようです。
なお、学生納付特例が認められていた場合でも、卒業後に追納しないと、老齢基礎年金額が減額となります。追納は10年間可能なので、分割でも一括でもなるべく納めるようにしたほうがよさそうです。
年金制度や将来の制度存続に懐疑的な方もいらっしゃるかもしれませんが、20代の若者とその家族にとっては、支えとなることもありますので、ご参考までに記しておきました。
各種適用条件など制度の詳細については年金機構のHPや地元の年金事務所でご確認ください。

コメントする 12件)
共感した! 50件)
グレシャムの法則

4.0またどこかの旅路で

2021年3月26日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

生きていく上で、毎日同じことを繰り返し、無駄のない仕事をしていると、
過去を思い出し、出会いと別れの少ない人生を過ごすことになる

仕事においては、Amazonの配達手続きのように、無駄と手間を省いて、正確に与えられたタスクをこなすほうが自分にとっても、他人にとってもよいことだろう

しかし、無駄のある時間や出会いが人生と思い出を豊かにすることもある
主人公は、夫を亡くし、今までより効率の良い生き方をおそらく選んできたが、家を亡くし、旅先での出会いと別れ、そして再会を経験することで、死ぬ前の走馬灯は豊かになるだりう

コロナ禍の現在、自然を、出会いと再会を多く経験することは難しいが、
たくさんの事を経験できる世の中にいち早く戻る事を切に願う

コメントする (0件)
共感した! 24件)
Eeee

4.5硬派な映画

2021年3月26日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

これは人を選ぶ映画

万人が観て面白いという作品ではないが、主演が主演なだけに一見の価値はあるかと

今年のアカデミー作品賞最有力らしいが、同じ社会派の昨年の「パラサイト」がエンタメ度満点だったのに対して真逆の作りとなっている

コメントする (0件)
共感した! 13件)
たれぞう

4.0本当はこんな暮らしは嫌なのに。

2021年3月26日
Androidアプリから投稿

自分の気持ちに正直だから居場所を永遠に探す旅に出ている。主人公の本当の居場所はもう無い。夫と暮らした今は廃屋になっているあの家以外に。老後の問題を扱っている映画と思いきや少し違う。働くために季節労働者をしているがその中で常に居場所を探す主人公が痛々しく自分に嘘をつけたらどんなに楽なのにって感じさせる。実際に私達は生きていくために自分に嘘をついて生きることが多い。決して妥協は不幸ではなく、幸せな事なのかもしれない。実姉や行為を寄せてくれている男性の気持ちを受け入れればどんなに楽か。
何が幸せなのかは本人にしか分からないって事。
姉に借金して分かれる引きのショットは印象的。

コメントする (0件)
共感した! 28件)
ゆう

5.0石を拾う

2021年2月17日
iPhoneアプリから投稿

2020年・第77回ベネチア国際映画祭で最高賞にあたる金獅子賞を受賞し、第45回トロント国際映画祭でも最高賞の観客賞を受賞した作品。
最初の70分はナレーションのないドキュメンタリーのよう。これもリアルなアメリカの姿だといわんばかりに、流浪の民を追っていく。思い思いのキャンピングカーで全米を放浪し、そこここでコミュニティがあり、互助しあっていく「社会」が形成されている。ドラマチックなことが何も起きず、ノマドたちのエピソードが主人公の周りで描かれていく。出会いと別れ、そして再会しまた別れを惜しむ。そんな日々に映画的な動きが残り40分で語られる。それはドラマの収束のために計算され、用意され、その線路をきちんとクライマックスまで進んでいく。観客はそのまま予測通りの(製作者の狙いどおりの)感情(気分)をもってストーリーを追い、こうあれかしと思う最終的な主人公の決断と余韻まで連れていかれる。トロントの観客は、このストーリーの<心地よさ>と、ナチュラルでエコロジカルで清貧な姿に心を鷲掴みされ、観客賞に一票入れたのだろう。
フランシス・マクドーマンドの演技は圧巻。前半は、ノマド密着ドキュメンタリーの取材対象になっている「素人」としか思えないほど、自然な存在感。しかしじっくり見ると、後半の展開へ向けての心理的な伏線のようなものも見える。このあたりは名人芸としか思えない。捨て去った?過去の遺物を大事に車内の家具にしていて、それを自慢するエピソード、喪失した「家」の残影を引きずっている思い入れで微妙にはにかむ表情の演技のくだりなど。

コメントする (0件)
共感した! 27件)
t2law