人数の町のレビュー・感想・評価
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シチュエーションフィクションの誕生。
ソイレント・グリーン、アルファビア、華氏451など、海外には優れたシュチエーションフィクションが以前から作られていたが、不思議と日本では余りストレートに作られたものを見たことがなかったように思う。この作品は非常に戯曲的でシュールでそれでいてすべてのロケをセットに依存することなく、既存の風景の中で実は現実の裏側に極めて一見幸せで翳がなく全てが環境によって管理された、その代わり外を見る事、外と比較すること、外に出ていくことを否定された社会が実にリアルにあるかのように描かれている。それはカルト教団のコロニーでもあり、現実の苦悩から統べてが解放されたかのような描かれ方をした社会でありながら、実は現実の社会からホンのチョットスライドしただけの本物の現実ではないのかと思われるような薄ら寒さを感じさせられたリアリティがあった。この作品には遊びがなく物語性も薄いのでその点が弱点と指摘されそうだが、見る側の興味を最後まで引き付ける最低限の映像の積み重ねでeこれだけのリアリティを描き切った監督の手腕は大変評価できる。
この町に住みたくないと思った人は正常なのか。
衣食住性が約束されていれば、
人は幸せなのか。という映画だが。
問題提起がよく分からない。
支配される側とされる側。
監視される自由と監視する自由。
アイデンティティがある人とない人。
さて、いったいどっちの方が幸せなんだろう?
と、考え悩むのが「映画」の面白さならば、
この映画ではちっっとも悩まない。
なぜならば、「この町」を魅力的に描いていないからだ。
娯楽が少なすぎる。プールだけ?性も娯楽と言えなくもないが。
食べ物がまずそう。基本的にジャンク。
住居に冷たい。部屋を豪華にする方法もあるのか?
衣服をもらえる「ミッション」はあったね。
箱庭の快楽生活と、苦痛にまみれた現実世界と
さて、どっちが幸せなんだろうか。と、悩みたかった。
でも、この映画ではちっっとも悩まない。
それゆえ、残念。
では、この映画に共感できず、残念に思った私は
はたして正常で幸せなのだろうか。
中村倫也。
ペタペタと歩く姿がここでも魅力的。
あまりダッシュとかしてほしくない俳優第1位。
レビュー
もっと突っ込んでほしかった
街で暮らすのは、何も考えずに、ただのんびり生きられればいい人たち。無気力で、疑問を持たずセックスして飯が食えればいい。
そうなってしまえば、生きてはいても家畜と同じで世の中は権力者の思うがままになってしまう、ということが言いたい映画だと思った。
今の自民党政府はSNSを操作していると噂されたり、人事を掌握して司法と警察を牛耳ろうとしたり、改ざん隠蔽やりたい放題。それでも国民は政府広報と化したマスコミが垂れ流す情報に骨抜きにされ文句も言わなけりゃ選挙にも行かない。つまりあの街はまさに今の日本のこと、もしくは将来の日本の姿だ。
ただ、その社会が結局どうなるのか、行き着く果てに何が待っているのか、そこまで突っ込んで描いて欲しかった。
気づかなければそれはそれでアリだよね。とか思われないためにも。
自分の目に景色は美しく映るのか?常に自問していきたい
なんだかよく分からない作品
まあありがちストーリー
トワイライトゾーン、ブラックミラー系の
もしもこんな世界があったならというストーリー。
衣食住とsexが約束されているが退屈な世界。
現実をとるか夢の世界をとるか。
設定はすごく好き
どんななのかなぁと気軽な感じで見てみました!
殺人を犯した人、借金まみれの人、DVを受けて逃げ出したい人、家出をしてる人、そういう人たちを集めて作った国の話です。
国というか、なんかしらの事情があった人達が集まった場所。
ここに来ると戸籍も消されてしまうため、元の世界に戻っても戸籍がありません。
人数が減らなければそれでいい国らしく
行方不明者の人数や、何かの人数の平均を管理する様な感じで、それをニュースで見た人が間に受けるというか、そういう世界を作るための人間の世界でした。
選挙投票を色んな人の戸籍を使ってなりすまして、同じ人に入れるとか、行列の店みたいに見せるように仕向けたり、たくさんの人がデモ活動をしているように見せたり、などなど、人の行動をこの国の人が代わりにやって、あたかもみんながそうしてるみたいに見せる情報操作をする様な国です。
批判をする時間にはネットから批判しまくるとご飯がもらえて、誉める時間には、褒める書き込みをするとご飯がもらえる。
この国の外に出ようとすると耳につけられた異音が鳴って動けなくなってしまうシステム。
ルールさえ守れば衣食住は確保されていて、安全と言えば安全。
この国の方が生きやすい人もいれば、生きにくい人もいる。
主人公は生きづらくて逃げ出して、家族を守るために頑張ってましたが結局戸籍がないから働けないしお金もない。
戻ってこいとあっちの人間に言われるが、奥さんは妊娠していて、戻ったら子供とはバラバラの生活になる。
どうなるのかなって思っていたら最後は家族を守っていくためにあっち側の人間の社員(?)になっていて、人数の国に人を招き入れる仕事側についてました。
あの人たちは戸籍がないからあそこで働くことになってるんですかね、抜け出したい人も結局は抜け出せずにそこで働いて生きていく代わりに、家族と過ごす自由がもらえるんですかね。
助けに来てくれたお姉さんをそっちのけで
やりたい放題の妹は、DVされてそれがいやで
こっちの世界の方がいいってなったのはわかるけど
豹変しすぎてて、なんかただのビッチみたいで
そうなってしまった流れももう少し説明ほしかったです。
設定がとても面白いなと思いました。
その人の当たり前が、別の人にとっては当たり前じゃなくて、異常に見えたりするのに、その環境にいたらそれが慣れて普通に感じてきたり、不思議な世界です。
評価として、すんげえええってなるほど楽しいわけではないですが、見てよかったです。
映画よりも、アニメや、漫画で出ていたらめちゃくちゃ人気になりそうだなって思いました。
実写ではなく、アニメで見てみたい作品でした。
このアニメやってたら絶対たのしいと思う設定です。
結局大元はどこなんですかね。
戸籍も消せる力があるなら
政府が管理してる隠された国みたいなかんじなんですかね。
呼び方も徹底されててくせつよってちょっと鳥肌でした。
挨拶した後絶対なにかを褒めるとか、なんか宗教感すごかったです。
なんか本当にありそうだなぁってざわってする作品です。
これみた後に、なぜか行列がすごい店とかみると、うそなんじゃないかってなってしまいました。笑
あと平和の象徴、パーカーは謎でした笑
54点
何故か社会の闇を正当化してしまいました
ありえないはずなのに、ありえそうで怖い
日本の失踪者(84,865人)・ネットカフェ難民(9,851人)
映画「人数の町」(荒木伸二監督)から。
家庭にも職場にも学校にも、自分の居場所がない人に、
「居場所がないんだろう?、いるか?」と誘い、
社会の役に立つ(?)仕事を与えるけれど、そのリアル感が、
ミステリー映画で片付けられないものがある。
居場所を与えてやるから、存在自体を放棄しろ、
衣食住が保証され快楽をむさぼることができる、
謎の町の住民になることが、本当に楽しいのか。
作品の中で表示される数字の数々。(いつ現在か不明)
・日本の失踪者(84,865人)・ネットカフェ難民(9,851人)
・倒産(8,235社/年)・自己破産(73,084件/年)
・食品廃棄物(2,775トン/年)・人工中絶(168,015件/年)
・平均投票率(53.8%)・投票したことがない人(706万人)
・総人口(1億2,632万人)・完全失業者(137万人)
この人数、件数をどう感じ、どう利用しようか、
そう考えた時、選挙に悪用しようとする人たちがいても、
おかしくないな・・と本気に思った。
今の選挙システムは、そう簡単には破れないだろうけど、
投票所ではなく、ネット投票などが現実化してくれば、
それを悪用する人たちは、いるに違いない。
闇の世界では、一票数万円で投票券の売買が横行し、
投票率が一気に上がることも考えられる。
だから、この作品は怖いな・・と本気に思った。
デジタル庁、あとは頼みますよ。
設定は抜群
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