「かっての 義理・人情 を現代で説明するには”家族”となる。 そして、ヤクザの常道文句は「すまん」」ヤクザと家族 The Family YAS!さんの映画レビュー(感想・評価)
かっての 義理・人情 を現代で説明するには”家族”となる。 そして、ヤクザの常道文句は「すまん」
敵側の元売人だったのか? どこの組に所属していたのか判らない主人公の父親には、戒名が6文字しかなかった。
半端者はしょせん半端なのか。。。仏門の方に聞いてみたい。
どのカットでも撮影には各種のこだわりが感じられ、とても頑張っているのが解った。
殴られて腫れた顔を表現する 特殊メイク もうまい。
前後半部を区切る10秒以上の”ブラックアウト”の表現が凄い。こんな使い方をするのは、今まで観たことがありません。
世界的にも突出した凄い表現です。
かっての健さんは健坊になったが、前半部での半端者は”これ見よがし”に左手を使わないが、
後半部になると、きちんと両手で食事をする。
そうした各種演出や細かい演技指導もよかったが、
なにより綾野剛さん自身の役者としての完成度が高く、世界のどこにだしても自慢できる役者レベルでした。
登場人物の中で、ひとりも「指を落としている者」がいないのと
舘ひろしさんは非常に貫禄あり、良いのだが、ちょっと いい人過ぎ なので、ヤクザらしい 鋭い面がなかった。
「すばらしき世界」でも書いたが、1カットでいいから、ヤクザの目を入れてほしかった。
映画を観ている人に ヤクザを再認識させる事が、この手の映画には必需です。
主人公の相手役を務めた尾野真千子さんは年齢が15歳くらい 若い別人に見えました。
映画を観ている時は100%気が付かずに、
逆に前後半で別の役者さんを使うなら「もっと特徴が似ている新人さんを、ちゃんと探せばいいのに!」と思った程だ。
帰宅して、ネットで調べたら、同一人物である事が判明し、僕は腰を抜かした。。
映画を観て、人は自分の為と言うよりも、家族の為にも 真面目に生きないといけない と実感しました。
そして、この映画を観たら、同時期につくられた「すばらしき世界」と並べてみたいと思います。