ハーフ・オブ・イット　面白いのはこれから

何かの記事のお勧めだったのか、何かの拍子に目に留まり鑑賞。
あらすじも何もチェックなしで鑑賞したので、景色がきれいに撮れてるなぁとか、独特なテンポ感だなぁとか、クイーンビーはやっぱりイケてるなぁとか、ほんわかムードで鑑賞していたら、終盤にかけての意外な展開に一気に緊張感が走る。しまった、そういう心模様だったのか。
そうこうするうちにクライマックスの教会シーンへ。しかし時既に遅し、飛び交う主役陣達の魂の叫びにも残念ながらポイントがつかめず理解が追いつかない。
もしかしたら序盤からそう解して観れば、もっと深く感動できるラストシーンだったのかも知れない。しくじったか。
そこはともかくとして、本作はとてもピュアな青春映画だと思う。心底純粋な愛達が、洗練された言葉と澄んだ風景に包まれながら交差していくさまは、とても文学的に映り心洗われる思いだ。
そして本作は、映画や本の言葉を多用しているところも魅力のひとつだと思う。映画好きにはたまらないところなのだが、度々出てくるテレビに映る映画のワンシーンに、即座に反応できなかった自分にちょっとへこんだが…。
とてもシンプルなのにとても難しい…まさにそんな印象の作品だ。

高校生の三角関係の話のはずが「愛とは」という簡単には答えがみつからない、正解なんてあるわけない　哲学を論じているかのようなストーリーだった

『卒業』と『藍色夏恋』と『シラノ・ド・ベルジュラック』だ。

『信ずるものを見つけてね』
『ニ、三年後に会おう』

『弱虫』

最後は『殺意のサン・マルコ駅』みたいだ。

『アニーズソング』で始まり『ブレイク・ザ・ルール』で、ぶらぶら終わる。

『愛とは厄介なもの。大胆なもの。完璧な相手を見つける事じゃない。いい絵が台無しになることをいとわない事』