映画レビュー
小平義雄事件から大久保清事件へ
少なくとも7人以上の女性を誘って乱暴・殺害した小平義雄事件(1945~46)に材を取った物語です。僕らの時代ならば大久保清事件でしょうか。でも、彼の反抗事実が物語の中で並んでいるだけの様に見え、時代・社会・個人史への斬り込みが感じられませんでした。彼の唸り声や叫びを聞きたかったな。
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"コレクター"
主人公の気弱さに苛々させられ、自分本意で異常な行動に怒りすら憶えない。
こんな輩は現代にも今時分、存在するわけで精神疾患?小難しい病名を当て付けて、罪を逃れる行為は許されない、そんなテーマを主人公に寄り添っているように感じてしまう怖さ。
心の声が反響し、罪の意識すら持たず、最後の最後まで胸糞悪い、現実的なリアリティ。