青くて痛くて脆いのレビュー・感想・評価
全285件中、141~160件目を表示
青くて痛くて脆い青年を吉沢亮が好演
若くして日本アカデミー賞最優秀助演男優賞をとった吉沢亮が今までとはテイストの難役にチャレンジしてます。杉咲花はルックスは置いておいて上手さは同世代トップクラス。監督が正直知らない人だったので不安を感じましたがなかなかの佳作に仕上げてます。
理想主義者たちの内ゲバなんて昔からよくある。特に掲げた理想に到達するための手段に対して異を唱えその組織を離脱するのはよくあること。ただ、その組織、団体に対して妬み嫉み、憎悪が膨らみ楓(吉沢亮)のような取り返しのつかない行動をしてしまうのは稀でしょう。
原作は未読ですが、住野よるさんは君の膵臓を食べたいとは明らかに違うテイスト。買って読むことにします。
最初は安っぽい中二病大学生の身勝手な物語と思えるけど実は噛めば噛むほど味の出る青春群像劇と言えます。
森七菜が施設のイベントで歌ってた、サメに喰われた娘は最高でした。(野坂昭如の曲らしいです)
青くて痛くて脆い
この映画は、SNSの怖さやいつの時代にも悩む人間関係の考え方、捉え方など学ぶことの多い作品だと思います。
感動物や王道ラブストーリーでもエンタメでもないので、万人受けはしませんが、主人公の楓(吉沢亮)に少しでも共感できるかで評価が分かれそうです。私は、人見知りでは無いものの他人の顔色に敏感に反応してしまって、意見を言えなかったり引いてしまうので俗に言う意見の言える人に利用される(押し付けられる)側なので、かなり共感しました。確かに、ちゃんと伝えない自分が悪くて勝手に押し付けられたって被害者ぶってるのはわかります。でも、相手もこっちが引いてるの分かってるのに気ずかないふりしてる時ありますよね?って思いながら映画を観てました。
なので、脇役が放つセリフにこういう考え方があるんだと心に残り、救われもしました。
それと、最後に流れる主題歌までが映画の一部であると思います。歌詞が、楓の気持ちそのものであるように感じました。
それから、出ている演者さん達みながほんとにリアルで素晴らしかった。
吉沢亮さんと杉咲花さんは、今人気をあげたい時期なのに良くこの役を引き受けたな、役者として攻めてて格好いいと思いました。特に吉沢さんはイケメンなのに、かっこつけた演技をしない。歩き方、走り方までダサくしてた。二人のバトルシーンは、役者同士の演技のぶつかり合いでリアルで引き込まれました。
人間関係で悩んだり迷った時に、少しでも興味があったら観てみてほしいなと思う作品でした。
大学生として共感できるところが多かった
予備知識なしで映画を観てみた。
楓の復讐心が、中盤から秋好に向けた復讐心だと分かり、一気に心がザワザワした。あのゾクッと感を味わえただけでもう満足笑。
大学入学当初、誰でも仲良くなろう、といった雰囲気があるのは自分も数年前に感じた。嫌ではなかったけど、変に距離が近く、楓と同じく自分も一歩引いてあまり関わらないようにしてたのを思い出す。
関わらないとその分、関わる人とのつながりはより大切にしたいと思うので、その大切な人から『裏切られた』時の気持ちは余計にでも悔しく、悲しく、怒りが込み上げてくる。
秋好は飲みサーみたいになったモアイの中でも、自分の意思はしっかりと貫こうとしていて、咎めるべきところが見当たらない。それだけに楓の気持ちはより腹立たしいと思う。
責めたいけど、責めるべきところが見当たらず、結局自分が秋好にはじめに気持ちを寄せてしまったがための復讐心だと気づいた時のやるせない気持ちはなんとなくわかる。
自分は少しでも楓と同じような気持ちを抱いたことがある分、この映画に共感できるところは多かった。
楓の心の変化に注目
刺さるものがあった
私は、映画を見終わった後、単純にもやもやした。自身も大学生であるため、大学での人間関係、主人公が持つ意志、意思を成し遂げようと行動すること、大学生であるからこそできることについて、共感しながら鑑賞した。
復讐劇と言われているが、それだけでこの作品を理解するのはもったいない気がして、2時間ぐらい映画を自身の頭の中で振り返った。
この作品は、人によって感じ方が本当にそれぞれ分かれると思う。ただ、一個人の見解としては、楓と秋吉お互いに不足していたものがあったと感じる。これは、私自身にも通ずるものであり、欠如しているものがあるからこそ、思いが通じあったり、通じ合わなかったりして、現実は様々な展開へ進み、一回一回の決断が今を導いているということだと思う。
また、この作品をみて共感が出来たところは自然に相手に対しての理想像を通して見ていることがあるということである。自身の理想としてた相手と違っていたとしても、受け入れられる強さも必要である。
そのため、この作品を通して得た『伝えたいことはきちんと伝える』『出会いを大切にする』そして、一度起こってしまったことに対して復讐をしようとしても何も変わらない、だからこそ『今を大切に生きる』ということが大切であると考え、感想をまとめたい。
主題歌は作品にピッタリの曲であり、映画の理解を助けるものでもあり、作品を見たあとに歌詞の中での『僕』と『君』の感じ方が変わると感じたというのが個人的な意見である。
日本人に多いかも
文明に慣れすぎて人との距離を置いてしまっているのを上手に表現している、他の作品見て無いのですが、自分がどうしたいかを言い合わないSNS上で自分を守っている今を象徴しているのだろう。現代人は自分のした事にSNS上で自白出来るのだろうか?習って無い事に対してはモラルが無い無法地帯化している、そこに参加するなら自分の行動/言動に責任持って欲しいと感じました。
青くて痛くて脆い
この映画は単なるラブコメではなく、青春とは何かというメッセージを詰め込んだシリアスな内容も含まれており、加えてオリジナルストーリーが多く含まれているので小説とは違った「青くて、痛くて、脆い」が感じられるので、映画、小説どちらも見ることをおすすめします。
まず、映画の内容ですが吉沢亮さんの演技が、普段とは違ういい痛さを出していて、でもどこか否定できない自分との共通点があり楓というキャラクターと自分を重ねている場面がいくつもありました。学生はもちろん大人にも刺さるところがあると感じました。
主役以外の役者も素晴らしく、特に森七菜さんのリアリティーのある演技には息を呑みました。
この作品では、楓の自分の感情をコントロールできない青さであったり、楓が思い立った計画、秋好に対する思いの痛さ、そして自分がなにをしたのかを気付いた時の脆さがアップテンポで構成されており見ていて飽きない内容です。その青くて痛くて脆いという感情
から、得られる何かが少なくともあると私は思います
一度見ていい作品だと言えると思います。
予告編で抱くイメージと違う物語でした。
想像していた物語ではありませんでしたので、どうしてめ評価が低めになってしまいます。
予告編で完全にミスリードしています。
「あなたはこのウソが見破れるか?」
そう言う話ではないですよね。
しかし、自分の作ったサークルが3年でその存在を忘れられてしまいますかね?まだ大学在籍中ですよね?
脱会にまつわるエピソードも全カットですが、これこそ大事なシーンでは?
一番分からんのは、先生?が引きこもり?の子と絡むシーン。あんなに大立ち回りする意味がよく分かりません。
最初は、変わり者の子に振り回される展開で面白かったんですけどね。
確かに、自分の作りあげたものが組織で肥大化して自分の意に反するものになっていくことはありますわな。
モヤモヤ
(´༎ຶོρ༎ຶོ`)感動した。自分がお恥ずかしくなった。
前日 『君の膵臓を食べたい』を地上波で見たのをきっかけに視聴。『君の膵臓を食べたい』は何とも良い作品でした。本作品も、、、、最高でしたと感想を述べると同時に若かりし日の自分がいかに下劣であったのか、、、、悔恨。帰り際 スクーターを運転しながら大声を出してしまった。お恥ずかしい限りです。
理想と現実どっちを取るの?みんなから望まれる自分はいますか?利用される自分に耐えられますか?復讐心に燃える自分に耐えられますか?全てぶっ壊して何か生まれましたか?
言い出したらキリがありません。悔恨の数々。
しかしながら最後の主人公の言葉は救いでしょう。
その時の悔しい思い、、、、伝えたいけど伝えることができない事、、、、好きだという事、、、、その場で全力で昇華させてあげなければいけないんですね。
今からでも遅くない、、、全力で生きようと思う。
本当に嬴政と同じ人?
まず、これだけは言わせてください。吉沢亮が素晴らしいです。これほどまでに作品によって、いや一つの作品の中でも、顔が変わる俳優さんを見たことがありません。きっと顔が完璧な黄金比だから、角度や髪型、力の入れ方によって自在に顔を変えることができるのでしょう。この作品においても、一年生と四年生の時の顔が別人のようで、時間の流れがダイレクトに伝わってきますし、10年間の下積み時代のさまざまな作品での経験を活かした演技力が最大限に発揮されていて、目を離せませんでした。彼の出世作である、「銀魂」、「キングダム 」、「なつぞら」などとのギャップが凄まじくて、しかし、それらと同じくらいの演技の熱量を感じ、大袈裟でなく、映画館でのけぞりそうになりました。これほどまでに、「演技」と「顔」の両方を自在に操れる俳優が出てきたのは、日本映画界にとって、とても喜ばしいことですね。
また内容も素晴らしく、最近のヒットする映画は、個人的には心の表面を当たり障りなくかすっていくだけの印象でしたが、今作は心の奥深くまでグサッと刺さる内容で、たとえヒットはしなくとも、2020年を代表する名作と言っても過言では無いと思います。心に響くか響かないかで、賛否は分かれると思いますが、この映画は、この映画の良さを理解できる人たちだけであっても、強烈なインパクトを与えられる作品なので観て損は無いと思います。
これもまた青春
青春と言えば、部活動で友と共に汗を流し目標に向かって切磋琢磨したり、好きな人と恋愛するような王道の青春を思い浮かべるが、若いがゆえに失敗をする、そんな苦い青春も他と変わらず価値のある同じ青春であることは間違いない。
勝手に好きになり、勝手に裏切られたと思い、心のどこかでは間違ってるのではないかと思いながらも復讐に走り、すべて終わってしまった後に悔やむ。もしかしたらありえたかもしれない未来を妄想し、さらに悔やむ。
小説版も読んだが、映画では映像ならではの表現の仕方で、パラパラ漫画や、秋吉との幻の未来を想像しながら泣く場面が特に良かった。
苦い苦い青春を悔やみながらも前へ進もうとする主人公の成長に感動した。
傷付いたっていい
この物語の趣旨とは、主人公の楓が「傷付きたくない」から「傷ついたっていい」に変化する過程を描いたものです。僕がこの物語を考える上で、着目した点は下記の3つです。いづれも脇役の何気ない一言と漫画示す意味についてです。
◎「人はその時々の間に合わせで人と付き合っているじゃない?」~脇坂さんの言葉~
◎「お前一度、秋好と真剣に話をしてみた方がいい」 ~董介の言葉~
◎ 憎しみは自分に跳ね返ってくること ~パラパラ漫画の示すもの~
◎「人はその時々の間に合わせに人と付き合っているじゃない?」~脇坂さんの言葉~
楓の「秋好は自分を間に合わせに使った」という言葉に対して、脇坂さんが楓に返した言葉です。
続けて脇坂さんは「人は寂しさや悲しさを抱き、その時にたまたま近くにいた人を、間に合わせ人として使い付き合っていくのではないか?人間関係とはその繰り返しなのではないか?」という発言をします。脇坂さんの言う「間に合わせ」とは僕の解釈では、「縁」という言葉に置き換えられるのではないかと感じます。楓が大学でたまたま秋好と出会ったのも何かの縁。楓がその時に抱いた感情と秋好がその時抱いていた感情が二人を引き合わせた。そう考えると楓が秋好の元を去り、モアイを脱退したのも一つの縁であったと思います。この「間に合わせ」という言葉に、人間関係を考える上での核心があると感じました。
◎「お前一度秋好と真剣に話をしてみた方がいい」 ~董介の言葉~
モアイの個人情報流出をネットに晒そうとする董介が楓に、頭を冷やさせる意味で発した言葉です。楓は秋好が自分をモアイから追い出したと思い込んでいます。楓は秋好への憎しみや嫉妬心が増幅し、人や物事に真剣に向き合う姿勢から、どんどん遠ざかっていっていました。「人と向きあうこと」とはすなわち「人と話し意見を交換すること」それにより誤解を解くことだと僕は思います。誤解を生んでいる相手に対して、話し合うことで誤解が解けた、単なる自分の思い込みだったなんてことは、世の中にはたくさんあると思います。
董介は楓にそのことを分かって欲しかった。楓が抱く秋好への憎しみや嫉妬心は、楓の中の単なる思い込みであり誤解だということ。そのように私はこの言葉を解釈致しました。
◎ 憎しみは自分に跳ね返ってくること ~パラパラ漫画が示すもの~
楓がメモ帳に描いていたパラパラ漫画は、走っている人が壁にぶつかり、また走り出し岩を登っていくというものでした。「壁にぶつかる」=「傷つくことを恐れない」ということを象徴しているのではないかと感じました。楓は周囲との摩擦を恐れず「傷つくことを恐れない」秋好の姿を潜在的にまぶしく思っていたのでしょう。自分も秋好みたいになりたいと。だから楓がモアイや秋好に向けられた憎しみや嫉妬の感情は、ある意味で不器用な自分に向けられた苛立ちから来る感情でもあったのだと思います。
僕は物語を観る時に脇役の何気ないセリフなどに着目します。そこに主人公の存在以上の物語の核心が内包されているように感じるからです。一つの参考にしていただければ幸いです。
痛くて痛くてつらい
原作は読了済。
大学で出会った女友達と2人で結成した秘密結社モアイ。理想とはかけ離れたモアイを元に戻すためぶち壊そうと画策する男の話。
観終わった後、周りから聞こえてくる「思っていたのと違う」という声。原作を読んだ時点でそう思っていたので密かにめっちゃ共感してしまった。
原作と違う点が結構よかったのでまだ観れた感じはする。特にラスト。コミュ障的な主人公が、コミュニケーション不足から勘違いし逆恨みし暴走するという基本構図は同じだけど、映画の方がまだ救いがある。いや、それでも十分痛くてつらいけど。
それにしても吉沢亮がこの役をやることにかなりの違和感。演技がだめとかではなく、あの顔で目立たないようにおとなしく生活するってできるのかな?と思ってしまう。オーラがありすぎるのも困りものだ。
「青い」「痛い」「脆い」
原作が発売された時から気になっていたが、原作未読のまま鑑賞。主人公の勝手に勘違いして、被害妄想して、全部他人のせいにする感じ、自分もそんな経験が何度もある。そんな時って良くないってわかっていても勢いで変な方向に行動してしまうんだよなあ、、そしてすぐにこんなの間違ってたって気づくんだけど、どうすればいいかわからなくなって、、ほんとにこの点は共感した。この後、傷つくことを避けてきた主人公が傷つくことを覚悟で動き出すことができたのがすごい。自分じゃできないなと感じた。青臭い学生生活を痛いと感じながらも傷つきやすい脆い心。そんな心は若者なら誰にも、いや人間なら皆持っているのではないか。誰もが自分の意見をバンバン言えたりできるものではない。そういう人間のなんとも言えない感情をひしひしと感じた。
俳優陣も素晴らしい演技で、吉沢亮さん、杉咲花さんはもちろんだが、森七菜さんのシーンでは演者魂というか、必死さがとても伝わってきた。タイトルを見て少しでも引っかかったらぜひ見てほしい作品です。
題名通りの若気の至り
原作は単行本発行当時に既読。住野よるさんの作品は、等身大の青春像とその時代の淡さや切なさ、そして、若さに任せて突き進む姿が、若者の共感を呼ぶのでしょうね。
時の流れの中で変化していく理想…。そこに、この主人公のようについていけない若者も、世の中には多いのかもしれません。
『誰もが鳴りたい自分になって、世界平和を願う』という当初の理想像を掲げて、モアイを立ち上げた田畑と秋吉。しかし、現実と理想のはざまの中で変化していく理想論。自分が信じ、恋愛感情も芽生え始めた秋吉に裏切られたと思い込み、その腹いせに、自分が感じた傷と同じ傷を秋吉に追って欲しいと願った田畑。
しかし、その結果として残ったものは、自分自身に対する後悔と恥だけだった。大人の階段を行きつ戻りつしながら、厳しい世の中に一歩踏み込み、自分自身や人生の価値観に葛藤しながら歩んでいきます
題名通り、若さゆえに突っ走ってしまう、正に『青さと痛さと脆さ』がテーマとなるストーリー展開。あとタイトルに付け足すなら『後悔、そして成長』かな(笑)
杉咲さんは、本のイメージにピッタリ。また、吉沢君はもう少しオタク的なイメージでしたが、青く痛く脆い青年役をスクリーンいっぱいに演じていたと思います。
普通で面白かった
全285件中、141~160件目を表示