青くて痛くて脆いのレビュー・感想・評価
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変わるって怖いよね
理想を実現する為に理想論を声高に語るだけでなく、しっかり現実を見て企業、人とのパイプを作った秋吉。
それが最初の理想とはかけ離れてると感じ、居場所がなくなったと感じてモアイを抜けた楓。
最初のモアイに戻したくて始めた復讐。
それで世界は変わったかな?理想に近づいたかな?ただただ人を傷つけただけじゃないかな?
変わらないことの良さもあるけど、変わって行くことが嫌なら相手を否定し、傷つき、傷つける結果になっても話し合うべきだったよな。
それを恐れて勝手に傷つき暴走した楓。気持ちは理解できるよ。世界を変えると謳うけど自分の身近な部分が変わるのって恐いもん。秋吉のことが本当に好きだったかどうかは置いといて、自分がいた場所に他の人がいて、その結果モアイが発展していったら自分の居場所がなくなったと感じるわな。でも復讐に走るのはどうかなー。3年間お前はなにをしてたんだ。本当にタイトル通りの人間だよ楓は。
秋吉にも若干の不満は残る。彼女が作ったモアイが間違ってるとは思わないけど、楓の言い分もわかる。実際にモアイに反感を持つ人は少なからずいる訳だし。やり目的な不貞な輩もいたし。個人情報流出について明確な説明もなかった。モアイは楓が作ったビラを真っ向から否定できるかな?企業との交流や就活が活動のメインなら最初に掲げた理想はどこ行ったと思われてもしょうがない。それに楓が抜けてから一度も連絡をとらないし、交流もない。楓が避けてた可能性もかなり大きいが、楓が間に合わせに使われたと勘違いするのもまぁわかる。最初は鬱陶しいくらいに近づいて誘ってきたのにな。楓は秋吉を『同志』と言ったけど、秋吉にとって楓は何だったんだろうね?
っていうか、モアイの創設者の1人なのに、モアイ内で楓の知名度か全く無いのがちょっと不思議。ああいう集まりって創立から今までの歩みみたいな映像とか流してそうなのにね。秋吉が自らのカリスマ性を上げる為に意図的に楓の存在を隠して自分一人でモアイを立ち上げましたって謳ってたとしたら相当ヤバい。
楓の言い分や気持ちは理解できるし、秋吉も悪意があってモアイをああいうサークルにした訳じゃない。復讐に走って全てぶち壊した楓が正しいことをしたとは思えないし虚しさが残る。
すれ違いや苛立ち、青春って本当にタイトル通りだよ。
ラストのあの台詞と終わり方はけっこう好きだな。
にしても吉沢亮の目力凄い
後味悪い作品。いい歳した男が、好きな子を他の人にとられていじけてダダこねてるだけの物語。
最初はサスペンスかミステリーっぽく、杉咲花さんが悪役に回って彼女を正していくみたいな物語かと思っていましたが、物語が進むたびに拍子抜けてしまいました。主人公が杉咲さんが裏切ったのだと物凄く彼女のせいにして戯言を吐いていたのには笑ってしまいました。彼女は最初からずっとひとりぼっちになりそうな彼に気を遣って接してくれていたし、あげく、あなたの望む方向にいかないモアイになっていってないかとわざわざ聞いてきてくれていたのに、そういう彼女の心遣いに少しも気付いていないアホさ加減に拍子抜けしてしまいました。彼女と同じ方向を見るチャンスはいくらでもあった。彼女に告白するチャンスだっていくらでもあった。それを全部潰してきたのは彼だというのに、大好きな彼女のせいにする始末。もう見ていられませんでした。ただ、一つだけ、彼がいうことに賛同できることは、彼女の方から彼に接してきたということ。あの接し方は勘違いする。まあ、女性はタダでは男にあんな風に接してこないから俺なら裏がありそうだなとは思うけど、疑わない人ならコロっとその子を好きになってしまうよ。その部分については、彼を利用するために近づいたと言われても否定はできないと思います。まあ劇中ではしてませんでしたけどね。この作品の意図はなんだったんだろう。正直全然わかりません。俺にはただ胸糞悪い映画だったとしか思えませんでした。
こう言うのも青春ドラマですね。
想像していたのとは全く違う内容の映画でした。
争いのない世界は確かに理想論だけど、それを真っ直ぐ信じて行動する力は素晴らしいと思う。
この映画の感想を端的に言うと…ただただ杉咲花ちゃんが可愛かった。😊 花ちゃんを見るためだけで映画館に行っても良いんじゃないかな?
ネタバレはしたくないから内容は書かないけど、ちょっと納得行かないなぁ〜。
学生時代のまだしっかり外を受け入れられない感情がしっかり描かれてい...
学生時代のまだしっかり外を受け入れられない感情がしっかり描かれていて、主人公の成長が心地よく感じられたら良い作品だった。吉沢くんと、杉咲さん二人のお芝居はさすがの一言で作品をかなりひっぱていたと思う。
限りなく透明に近い青さ、限りなくサイコに近い痛さ、そして、決して崩れない脆さ
とても、バランスが悪くて、あざとい演出と予告編、そんな物語をぎりぎりの雰囲気で演じ分ける吉沢亮の演技のキャパシティは限りなく無限に近いと予感させる映画でした。
つっこみどころも無限にあるこの話を名作の域まで高めた彼の演技は、それだけで鑑賞の価値ありです。
それと森七菜の歌、もうこれだけで、十分です。
ところで、痛い、とか、死んだ、とか比喩で言い分ける世代にないので、聞くだけで、びくっとなります。
とにかく名作が、また、ひとつ増えた、そんな映画でした。
原作より映画の方が格段によかった
「きみすい」が凄く良かったので、原作も発売してすぐ読んだのですがちょっと期待外れでもう手元にもありません。叙述トリック的な小バカにした感じと、あの「気持ち悪い」のところが凄く嫌でそれ以降の記憶がなく結局どんな結末だったかいまいち思い出せないんですよねぇ。。なんか後味の悪い絶望的な結末だったようにうろ覚えしてました。
ところが映画では、ストーリー展開がシンプルで分かりやすく希望の持てるラストでとてもいいお話になってたので気持ちよくエンドロールまで観ることができました。
珍しく、原作よりはるかにいい仕上がりの映画だったと思いました。
原作は読みたくなる
映画として、作品として面白かったかと言われたらそこまでではない。地上波に出るのを待つレベルだった。
吉沢亮さんと杉咲花さんの演技はとても良かったし、感情的になるシーンはとても引き込まれた。
ただ物語に伏線などはなく、復讐劇といっても大学生が出来るレベルのものだった。若干の茶番感がある。
心理描写がされている訳でもなかった。
キミスイがそうだったが、原作がとても良かったので原作を読んでみようという気になった。ただオススメ出来るかといえば微妙だ。
監督が大した事ない人なのか、キミスイの実写と原作が良すぎたのかわからないが別に映画館で見る必要はないと思う。
人間関係で大事だなこれ、と思うセリフはいくつかあったので気になったら見に行っても全然良いと思う。勉強にもなった。
ただ、キミスイの実写を100だとしたら20いくかいかないかくらいの作品だった。
もう少し中味の濃い物かと期待したが
単なる吉沢のストーカー的な嫉妬話
当初の目的はボランティアだったが柄本と出来ちゃって機嫌悪くて退会 その後サークルは肥大化して就職援護サークルに 別に生徒がそれを希望しているわけだしそんな悪いことしてる訳じゃない 彼もあっさり自分のやったことに対して屈服 正義では無く彼女への報復!三年間の間にどの様な経緯で変化していったもう少し描いて欲しかったけど
人の負の感情を爆発させる映画
私は、すごく主人公に共感できたので、かなり刺さりました。なんとなくですが、この映画はストーリーというより、メッセージ性を強く意識して作られたのかなと感じました。
それまで、自分が傷つきたくないから人と距離を取って生きていた楓が、今まで散々痛いやつだとバカにしていた秋好にその生き方を肯定されることで徐々に心を開いていく。しかし、その秋好が楓と共にふたりで作った秘密結社モアイはだんだんと大きくなり2人だけのものではなくなっていき、秋好も楓がある意味憧れていた、理想を追い求める姿ではなくなっていく。そして、楓は秋好に対して、憎しみや怒りといった感情を持つようになる。
その心情の流れも手に取るように理解できました。自分は1番の親友だ、と思っていた友達が、急に割り込んできた他の人と仲良くなっていったら、嫉妬や疎外感を感じますし、それはほとんどの人が身に覚えのあることだと思います。そういう、ほとんどの人間が抱えているけども、プライドを守るために隠し続けている負の感情を、この映画はテーマにしているので、なかなかグサッときます。
俳優陣の演技も素晴らしかったです。特に吉沢亮さんは、演技力の高さを見せつけられた感じですね。これまで彼が演じてきた、「ぼくは麻里のなか」や「リバーズエッジ 」などでの少しダサかったり、闇を抱えていたりする役の経験が最大限に活かされていたと思います。歩き方や走り方などのふとした仕草をとっても、吉沢亮を感じさせない演技は圧巻でした。彼はブレイク前にダークな役はたくさん演じていたといえど、やはりキングダムやなつぞらからのギャップが凄いですね。改めて演技の振り幅に驚きます。
杉咲花さんやその他の脇を固める俳優さん達もとてもリアルに演じていて良かったです。森七菜さんと光石研さんのシーンはよく分からない涙が溢れてきました。森さんは今後の活躍も楽しみです。
この映画はきっと、主人公の心情を理解できるかで評価が分かれるんでしょうけど、私は完全に楓くん側の人間なので、この映画をつまらないと感じる人とはちょっと友達になれないかもしれないです(笑)またもう一度、もっと大人になってからも観てみたいと思える作品でした。
痛くて脆い
正に青春の苦い思い出の中に必ず一回は経験したことがある。
自分に共感していると思って信じていた人が、いつも間にか自分と
違うひとと自分の知らない話題で盛り上がり、共鳴する姿にショックと
裏切りを感じてしまう。それが若さと未熟さだと理解するには時間が必要。
まるで若いころの自分に出会った気がした。
予想外の内容だったが…
予想していた展開と違い、ある意味期待を裏切られたが、内容は正直微妙。
一部の口コミで原作を後から読んだ方が良いと書いてあったので、読む必要はありそう。
今回の作品で改めて杉咲花の声が苦手であることを実感した。
大きな声を出すシーンでは、キンキン声が耳につき、物凄い嫌気に襲われた。
どの作品も大きな声を出してばかりで、役の幅が狭い。
気持ち悪いが気持ち悪い
原作を読まずに鑑賞。杉咲花と吉沢亮の言い合いの中から出てくる、気持ち悪い。これがどうも気持ち悪くて。
戦争のない世界を、って言ってるような痛い人が言うセリフではないな、と。元々、そういう性格だったのか、3年間で変わってしまったのか。この部分と、人間みんな埋め合わせ、の部分がキーのはずなので、もうちょっと丁寧に持っていって欲しかった。今の構成で、あの気持ち悪いを成立させるなら、キャストの問題な気がする(浜辺みなみや松岡茉優なら違和感なかったかもしれない)が、杉咲花だったこその、前半の痛さ、だったはずなので、そこは難しいのかな。
予告、というより予想していたものとは全くの別物。そしてタイトル通りの物語
予告を見て想像したものとは全く違います。
ヒロインの秋好が死んだ、というのも物理的に死んだのではなく、主人公の楓が過去に理想論を語っていた秋好はもういないと勘違いしての比喩表現でしたし。
サスペンスや過激な復讐劇を楽しみにしていた人にとってはガッカリすると思います。
ただ、私はそれでもとても面白いと思いました。
青くて痛い理想論から始まった二人の関係は、少しのすれ違いで簡単に壊れてしまうほど脆い、というまさにタイトル通りの物語。
つまらない意地やプライドで自分に正直になれず、それが原因ですれ違いが起き、関係が切れてしまうというのは現実でもわりと起こりやすいことだなと、少し恐怖を覚えました。
人のうわさや目に見える情報のみを信じることであの人はこういう人だ、最低だと決めつけてしまうところや、炎上の様子もとてもリアルで最初から最後まで面白かったです。めちゃくちゃ盛り上がる、というわけではないですけど。
それと、フリースクールにいた中学生の女の子と担任の会話にもすごく現実感を感じました。
私自身、元不登校で似たような体験をしたことがあり、「元気な様子が見れて嬉しい」「学校に来ない?」「みんな待ってるよ」などの言葉一つ一つが私の過去と重なり鳥肌が止まりませんでした。不登校を経験した方で先生のトラウマがある人は見るのが辛くなると思います。
途中で秋好は結局生きてるの?死んでるの?とわからなくなったりしましたが、それでも今こうして面白かったと言えるのは終わりが良かったからだと思います。
いままでにいろんな映画を見てきましたが、ここまで終わりがいいと思った映画はそんなにありませんでした。
なりたい自分になるために、あの悲劇をもう繰り返さないように変わろうとしている楓の様子はもちろん、「ちゃんと、傷つけ」に心を打たれました。
傷つくことを、傷つけてしまうことを恐れすぎず、自分の気持ちをぶつけ話し合う。
一見簡単そうに見えるそれは、本当はとても難しくてとても大事なことなんだと気づかされた映画でした。
青くて痛くて面倒臭いけど眩しい
痛い思いはしたくないので、危ない事には一切手を出さずに生きてきました。(おかげで今のところ骨折も入院も経験してません)
かなり楓寄りの私には、秋好のような人間は眩しすぎて、憧れる一方でイラッともします。杉咲花さんの演技はその辺の感じが絶妙で、ピッタリハマっていました。
またあのいつも落ち着き払った吉沢亮さんが大学生に見えるのだろうかと観る前は思っていたのですが、後悔して泣いている場面は確かに、頼りなげな二十歳そこそこの若者でした。
傷付く勇気を持つ事は実際とても難しいですが、良い映画を観たと思います。
ボロボロの横断歩道に夢を乗せて…
不思議な作品でした。つまらないってわけではないです。「あのシーンってああだったよね」と話したくなったということは、それだけ映画を楽しんだということでしょう。とはいえ、よくわからない作品でした。
良いところ。役者。まず吉沢亮さんの高良健吾さんの雰囲気。イケメンなのにイケメンである気配を消して、横道世之介を演じた高良健吾さんのような佇まいを見事に表現していました。大学という何にでもなれるがまだ何者でもない危うさ、脆さが痛々しかったです。
そして、杉咲花さん。透明感。無自覚に人を惹き付けていく感じ。素敵でした。
さらに、松本穂香さん。「君が世界のはじまり」の時も思いましたが、"受け"の演技が最高ですね。絡んだ役者が必ず得するタイプだと思います。
演出で唸ったのは、横断歩道のシーン。横断歩道の白いところだけを大股で歩く理由が簡単に言うと「夢が叶うという言い伝えがあるから」という。そのセリフを杉咲花さんに言わせたあと、杉咲花さんを正面から捉えていたカメラが上からドローンのような視点になるんです。そこから見える横断歩道は、ヒビが入っていてボロボロです。なりたい自分や夢なんて、容易く叶うもんじゃないよっていうことを皮肉的に示唆しているのかなと思って、全く本筋とは関係ないところで唸ってしまいました。もしくは、杉咲花さん自身も結局はレールの上を歩くしかないというか、自由に見えて自ら制限をかけてしまっていることを示唆しているのかなと思いました。
ストーリー的には、予告編が1番ワクワクすると思います。どんでん返し的な展開は用意されているんですけど、まあ想像の範疇でおさまっていきます。
なりたい自分とは何か葛藤していくというのは、大学というモラトリアム期間でさまざまな映画でも提示されています。吉沢亮さん演じる主人公は、自分の思い込みや被害妄想で復讐を開始していきます。
ただ、復讐を果たすんだったらその相手方が罪を犯していなかったり、主人公には許せないけど他の人にとってはどうってことないことにすれば良かったのではないかと思います。杉咲花さんは悪いことをしているんだから、復讐には成功したけど傷付かせて後悔…っていうのにはのれないでしょ。逆に復讐万歳というか、されて当然ですよ。
あと、「なりたい自分」という言葉がよく出てくるんですけど、結局杉咲花さんのなりたい自分っていうのが見えてこない。世界平和を望むのは分かるんだけど、それに向けて"就職へのコネ作り"を"たくさんの人に押し付ける"ことが本当にしたかったのかなあと思ってしまいます。
また、森七菜さんの役柄がいまいち話の本筋に絡んでこないので、取って付けたように見えてしまったのも残念でした。初映画出演の方の演技も、これからに期待しましょう。
SNSの描写が面白く、一側面だけを見て芸能人批判をツイートしたりする人には、共感できるところが多い作品なのではないでしょうか。人を傷付けまいと生きる姿が何よりも痛々しい、青春映画でした。一見の価値はありです。
文字通り、青くて痛くて脆い
青くて痛くて脆い大学生の話。
大人なのか子供なのかわからない境界線上に放り出され、何でもできそうで何もできず色々な感情に葛藤する世代である大学生。
少し前の「何者」という映画に通ずるところが多く、社会というよくわからないものに直面した複雑な心境を感じ取ることができる。
自分という特別であるはずの存在の内側から湧き出た納得できない想いの痛さがとても懐かしく思えた。
何が悪で何が善かはほとんど主観に寄るのだろうけど、自分が満たされたいという痛い正義に突き動かされる主人公の青さが見どころ。
気持ち悪っ
という杉咲さんの予告編ラストの言葉を、僕も鑑賞しながらこころの中で呟いてしまった。
近づかないことが一番傷つかない方法
そう思って生きてきた楓にとって、秋好は近づいても傷つけられない格好の依存先だった。
だけど、彼女は楓に依存してるわけではない。
自分にとって彼女がそうでも、
彼女にとって自分がそうとは限らない。
普通に考えれば、当たり前のことだ。
この話は要は、
思春期をとてもとても遅く迎えってしまった
こじらせ青年の妄想復讐話なわけであるが、
「ちゃんと傷つく」
「自分の気持ちを言葉にする」
これを経験しておかないと、
とんでもない妄想人間になってしまうのは
僕たちもだ。
ラストのシーンで楓がちゃんと傷つこうと
決意できたのは、この映画の唯一の救い。
結果はわからないが、
どんな結果になったとしても
“なりたい自分”に向かって一歩踏み出せたんじゃないだろうか?
『何者』
でもあったような
若い世代のアイデンティティを求める様と、
現代のSNS社会や意識高い系の組み合わせは
まあ〜心をかき乱す。
こういう話は、好物です。
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