「映画なのに予算オーバーで打ち切りになっちゃいました」大怪獣のあとしまつ サプライズさんの映画レビュー(感想・評価)
映画なのに予算オーバーで打ち切りになっちゃいました
予告はものすんごく面白そう。だけど、これ系はどっちに転ぶか分からないよな〜と思っていたら、なんと脅威の星2.2。Twitterでも酷評の嵐。けどまぁ、こんなんで怯みません。「さて、どこまでやってくれるかな?(逆の意味で)」と思いながら鑑賞。
意外とそこまで悪くなかった。
怪獣映画なのに迫力はなく、悪ノリかつ大滑りをカマしている失笑だらけの豪華キャスト無駄遣い映画であることには間違いないのですが、構想はやっぱり斬新でそこそこ面白い。
始まり方は好き。小ネタもしつこいけど、少し我慢すればユーモアが効いていて楽しい。まさかの登場にテンション上がったり、山田涼介のカッコ良さに惚れたり、ふせえりの使い方がやっぱり上手かったり、いい所は結構ある。間をとって…なるほどね笑 あたーらしい朝が来た!
とても空想の物語とは思えない序盤。現実と照らし合わせながら見るという面白い発想で、内閣の無能さとか行動の遅さとかもまたいい。西田敏行が総理大臣で笹野高史が財務大臣。配役カンペキ。中盤に差し掛かると、しょうもなーい茶番にも慣れて、落ち着き、割と楽しめた。
まぁ、とにかく意味がわからない映画。
当然の無意味キスシーン×3、本当に意味不明な岩松了の下ネタ例え、無駄に多用される謎のスローモーション、誰ひとつとして汲み取れないキャラクター設定。挙句の果てには嶋田久作に変な声を出させるという。見ているこっちが恥ずかしくなるシーンばかり!せっかくベースは良いのにこんなんじゃ...。作る発端となった構想は三木聡監督だからしょうがないけど、これは庵野秀明監督に頼んでバリバリの特撮映画にするか、福田雄一監督に頼んで抱腹絶倒のコメディ映画にするかした方が良かったな。。。
各所にツッコミどころ満載ですが、まぁ正直覚悟していれば気にはなるけど見逃せるレベル。この感じで進んでいけば星3.5も夢じゃないかな〜、と思っていたら。。。いや、マズイなぁと薄々感じてたんですよ。別に興味もわかない設定を無理やり引き伸ばしていたから、これをオチに持ってくるのはヤバいでしょと。そしたらまさかの結果でした。これは邦画史に残る伝説のラスト。誰一人として席を立ちませんでしたから。いや、立てないの間違いか。
畳み掛けるかのように続編製作の話題に。
まぁ、三木聡監督の評価も今回ので取り返しのつかないほど下がってしまったので、次の製作は叶わないかな。ここまで大バッシングされていて作れないよ笑
でも、星2.2はやり過ぎ。そこまで酷くない。オススメは出来ませんが、別に嫌いじゃないです。