望みのレビュー・感想・評価
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自分の家族に起きたら、何を望む
前に「人魚の眠る家」のレビューで「当たり外れの落差が激しい堤幸彦監督」と書いたが、本作は“当たり”だ。まず石川家を演じた堤真一、石田ゆり子、清原果耶がいずれも感情の起伏を大仰になりすぎない範囲で効果的に表現し、観客を引き込み飽きさせない(長男役の岡田健史も悪くないが、出番が少なかった)。
そして、第5の主要キャラクターと呼びたくなるほどの存在感を放つのが、堤演じる建築士・一登が自ら設計した石川邸(外観は実在の家だが、室内はセットを構築)。アイランドキッチン、妻の仕事スペース、2階との行き来が一目瞭然な階段など、開放感あふれるリビングの空間構成は一登の理想の具現化だが、長男の失踪後は3人の食い違う“望み”が衝突する修羅場と化す。
行方不明の身内が殺人犯か犠牲者かという両極端の可能性に翻弄される家族を、マスコミ・ネット・世間が追い込んでいく光景は、悲しいかなこの国の現実を確かに映している。
望みの意味が分かります
2024年11月2日
映画 #望み (2020年)鑑賞
高校生の息子が外泊したまま帰って来ず、同級生の殺人に関わってる可能性が
父は被害者であろうと息子の無実を信じ、母は犯人であっても生きていてほしいと願う
妻と一緒に見て、我が夫婦は無実を信じる派でしたが、とにかく悩ましいですね
ただ噂は怖い
親の氣持ちを観る
10月14日にBSテレ東のシネクラで【無料テレビ初】として放送され、録画していたので視聴しました。
出演者が豪華で演技は一流、カメラワークも文句無しで、引き込まれる演出でした。
行方不明の息子の周りの人達の氣持ちに焦点を当てています。特に両親の心境が見どころです。
結局きちんと真相が分かりますが、最後まで情報が少なくて推理する楽しさはありませんでした。
見応えあり
気になっていたが重い気持ちになるだろうと思い劇場には見に行かなかった作品でした。加害者、被害者どちらに転んでも希望のない事件ですが、大好きな家族が加害者だったという方が不幸具合が大きいのではないかと感じました。その後の家族の人生も考えると現実的には。この感じ方は人によって大きく異なりますね。
事件がまだよくわからない状態の頃からズカズカ取材と称してカメラやマイクを向ける報道陣にもゾッとします。実際にも起こっているのかと思うと…
石田ゆり子さんの元々の美しさが邪魔してなのか、やつれた感があまりなく髪もツヤツヤなのは説得力に欠け、もう少し考慮した方がよかったのではと思いました。
現実にもこういった事件が起こっていると思いますが、最悪の結末を回避できるかエスカレートするかの地点があるはずです。しかしそれは後にならないとわからない。渦中にいると最善の判断、最善の行動だと思っていて、その時は、その瞬間は、生きていたのに…
BSテレ東で見た キツイいたい
4年ほど前の作品ですか 今リアルに若い人たちが追い詰められてる空気感の予言のよう
若い時はその世界が全てで必死で でもおじさんにしたら少し深呼吸して止まって きっと別の行き先も見えるから
まず自分を愛して欲しい親から愛された人愛されなかった人きっとそれぞれでも愛したい愛されたいと人は思うんじゃないかな ほんとうに優しく笑っていたいし笑ってる人のそばのなかにいたいバカみたいにそう望んで欲しい
優しい社会になりますように
非常によかった
なんか葛城事件のような嫌〜な内容を想像していたが
被害者でなく加害者であってほしいと願う複雑な両親の気持ちがとても感動してしまった、結末は願いもむなしい感じだったが、息子さんの事、詳しく把握できないもんね親って
ちゃんとお父さんの言葉、通じていたの泣けてくるね
それにしてもマスコミやsnsでの噂や憶測はほんとにむかつくね
これは現実でもあると思うけど、家族からしたらたまらないよね
仕事や、私生活に悪影響を及ぼす
事件起こした本人以外の家族に責任あるん?
そんな人間を育てたってことはあるかもしれないが、それを問う前に明らかにやった本人が悪いよね
今回は加害者の側に立ってなかったが、やったように見えてくるのがなかなか見事で、この家族はどうなってしまうんだろう?って気持ちもあり感情移入してしまったね
すごく面白かった
役者がよすぎるよね、ものすごい気持ちが刺さった
どっちに転んでも…映画NO1
行方不明の息子が渦中の事件の加害者か被害者らしい
既に死んでいる被害者であって欲しい父→殺人をしない息子を信じたい
今も逃げている加害者であって欲しい母→殺人犯でもいいから生きてて欲しい
どっちも地獄
警察やマスコミやネットの情報に揺れ動きながら、不安メーターは上がっていき「もう元の生活に戻ることは一生ないんだな…」って追い詰められてくる
色が違うだけでどっちに転んでも最悪の結果ってしんどすぎるぞ
望みってのが僕が普段思う「ああ〜毎日14時間くらい寝てえ」なんてもんじゃなく「“地獄の中の最後の”望み」ってイメージ
家に卵を投げつけられるのは本当にムカつくけど、よく考えたら僕は賃貸だから別にいいかも。敷金引かれないよね?
家の壁にスプレーアートされんのは許せないな(バンクシーは例外)
シーンのほとんどが家の中で撮られていて舞台みたいだった
頑張れば一日で撮影できちゃった系?予算は卵くらい?
「望み」とは?
息子タダシの仲間が何者かに刺され、遺体で発見された。
警察の捜査上に浮かび上がった「タダシ」は、もう2日間も帰ってきていない。
ざわつき始める周囲と、誹謗中傷の渦の中に巻き込まれてゆく家族。
誰もがタダシは犯人じゃないと言うが、心の中は半信半疑だ。
父は、タダシが小刀を持って出た情報から、信じていると言いながらも疑心暗鬼が募る。
母は、犯人でもいいから生きていてほしいと望んだ。
この微妙なスタンスが、家族を引き裂いてゆく。
このどんよりと思い流れが後半まで続く。
タダシも、少年AとBによって殺害されていた。警察は両親に、「子供の本当の姿を知ったとき、一番悲しいのです」という。
さて、この作品のタイトルの「望み」とはいったい何を指すのか?
この作品という条件で言えば、起きてしまった事件後の「望み」なわけで、それが両親の中で違ったニュアンスがあり、それが亀裂の原因でもあった。
救いは、タダシは家では何も話さなかったが、将来の展望や尊敬する父の言葉を大切に押していたという、彼の本当の姿が美しかったことだろう。
私の息子は小児がんで生まれて、何度も腸閉塞で入院手術という経緯がある。
私が息子に望むのは「ただ生きていればいい」だけ。
大学生になってもゲームが好きで、帰省した時は一日中遊んでいるが、それでいいと思っている。
息子が入院していた時、そこには奇形の奇形といわれるような子供たちがたくさんいた。
肛門がない、腸がない…
その親たちはみな、生きてほしいとだけ願う。健康を願う。
これ以上のものはないと思う。
それだけで十分だと私も思う。
親が子供に「望む」のは、それだけでいいと思う。
子供がどれだけ正義感が強くても、死ねば、空になってしまう。
あの、家族写真のように。
そうなってしまえばもう何も望めない。
☆☆☆★★ 冒頭、『市民ケーン』のファーストシーンを意識するかの様...
☆☆☆★★
冒頭、『市民ケーン』のファーストシーンを意識するかの様なカメラワークから、映画本編は始まる。
原作読了済み。
これはかなり読み応えのある原作でした。
〝 自分の息子は果たして殺人犯なのか? 〟
普通の家族を襲った《世間からの厳しい眼差し》
「息子の無実を信じたい。だけどひょっとしたら…」との思いが拭えない父親。
「あの子は人殺しなんかじゃない。そんな子じゃない。」と、オロオロするしかない母親。
「どうするのよ!私、行きたい高校に行けなくなっちゃう!」と、憤る娘。
一見すると何の問題もない幸せな家庭だったのだが。実は事件の前から、夫婦関係であり親と子の間には、それぞれ小さな亀裂が入っていた。
その亀裂は、事件が明るみになるに連れ、次第に大きくなって行く。
だが、この原作が本当に面白かったところは…。
徐々にこの家庭に於いて、「ああしなさい!こうしなさい!」と、実権的な決定権を握っていた父親が。「どうすれば良いのだろう、、、」と、オロオロし始め。逆に、始めはオロオロするしかなかった母親が、父親とは逆に「私がしっかりしなければ!」とばかりに。次第次第に立場が入れ替わって行く辺り。
食べ残したチャーハンを三角コーナーのポリ袋に捨てる。
皿に残っている間はかろうじて食べ物のなりを保っていたチャーハンが、ポリ袋にはいった瞬間に穢れをまとい、グロテクスなごみへと堕していく。
(原作191頁より)
マスコミの餌食となり、徐々に世間から好奇の目に晒されて行く家族。
この家族を知る人達からは好き勝手な言われようを浴び、SNSでの言葉の暴力から、メンタルを削られて行く。
多くの〝 面白がる人達 〟から格好の餌となってしまう地獄の日々が続く。
父親は世間体を気にし始めた途端に、それまでの「あの子は無実だ、間違いないんだ!」との思いが揺らぎ始め。逆に「もしも犯人だったなら、今までとは全く変わってしまうんだ!」と、体裁を取り繕ろうとする。
ところが母親は、「寧ろ殺人犯の方が良い!母として生きていてくれるのを望む!」と、強い意志を露わにする。
この逆転現象が、読み進めて行くに従っての1番面白い部分だったと言えると思います。
だからこそ出来上がった映画本編を。単なる事件の結末から、お涙頂戴の家族ドラマに仕立て上げてしまったならば、この原作の面白い部分が観客には伝わらないのでは?…とゆう気がしました。
後半に於ける母親の心変わりによる〝 人間の業の深さ 〟
「絶対にこうだ!間違いない!」…との決め付けをしていた人達が、事件の全容が明らかになるに連れて(そこは原作には詳しくは描写されてはいないものの)どの様な気持ちで、この家族を見つめて行くのだろうか?
その辺りが、映画化に於いてはおそらく1番大事な部分なのでは?…と。
↓ 以下は、映画本編を観ての感想になります。
ん〜〜〜〜〜! そりゃ〜そうなりますかね(-_-)
オープニングとエンディングを映画的なカメラワークで「どこの家でも起こり得る出来事なんですよ!」…とばかりに、映画的な広がりを持たせて描写するのは良いと思います。
但し、やはり恐れていた様に、単純な《親子愛》を強調する作品になってしまったのは、残念なところでした。
まあ、ある程度は予想出来ました。その様に描く方が、なによりもお金を出して観に来てくれるお客さんには1番分かりやすいのだから、、、
その為に、色々と原作の部分をカットしており。原作の後半に登場する、中学生時代のサッカー仲間の男の子や、飼っているペットのクッキー。更には、マスコミ報道の加熱振りも細かな点でカットされていた。
マスコミ関連で言えば。原作では描かれていた、執拗に鳴らされる呼鈴や固定電話(仕事の為に必要)など。そこまで固執しなくても良い箇所も有るには有るが。2階の妹の部屋への盗撮で有り、愛犬には散歩させなければならないので、やむなくマスコミの前に出なくてはならなくなり。その事で一方的に(加害者として)責め立てられ、不条理な状況にドンドンと追い込まれて行く描写。
お通夜の時に暴力を振るわれ、マスコミの餌食にされた瞬間。自体が一変し、マスコミが一斉に撤収する慌て振り等は描かれてはいない。
それらの、SNSでの無責任な書き込みと並び。現代社会での加熱報道の行き過ぎが、映画本編ではないがしろにされていたのは、正直なところ少しガッカリとしました。
そして何よりも、映画本編で《親子愛》を強調した事で、原作が描写していた〝 人間の闇の深さ 〟 が薄まってしまったのが、、、
映画が原作との違いをはっきりと見せるのが、最後に明らかになる母親とジャーナリスト内藤。父親とリハビリ医師とのエピソードの順番。
映画ではこの2つの順番が入れ替わっており。父親の言葉が、息子の胸に届いてくれていたのが分かる、感動的な終わり方(の様に)に描いていた。
…しかし………
原作の恐ろしいところは。母親とジャーナリスト内藤とのエピソードで、「例え殺人犯だったとしても、母親として生きていて欲しかった、、、」とゆう、人間の闇の深さを露わにする言葉で唐突に終わる事で…。
〝 結末はこうなったものの、本当は逆の立場も有り得たのです。貴方ならば、その時にどちらの立場を《望み》ますか? 〟
…と、問われているところだと思ったのですが、、、
それにしても、この監督は相変わらずに光の描写が好き過ぎて、観ている間「おいおい!また光当てますか〜!」…と(u_u)
2020年10月10日 TOHOシネマズ錦糸町オリナス/スクリーン3
被害者なのか加害者なのか最後まで分からない斬新な作り
原作を読んだので映画版も視聴。
原作の面白さの最大のポイントは「息子がいなくなった。そして近所で殺人が起った。息子が被害者か加害者か最後の最後まで分からない」というところです。
本映画はかなり原作に忠実です。原作の面白さを最大限に失っていません。
原作の解説にもありましたが、本来はこういう作品を作る時は「息子は被害者で別の犯人を両親が探し当てる」という物語にしがちです。
しかし前述の通り本作の最大の特徴は「本当に息子はやってないのか?」「本当なのか?」と最後の最後まで分からないところです。
未見の方はその驚くべき結末をぜひご確認下さい。
それどれの気持ちが分かるから辛い
試写会で鑑賞しました。
キャストさんが豪華で見入ってしまいました!
父、母、妹の視点での望み、家族の未来。
とても考えさせられました!
涙がポロポロと出る場面も、、、
ぜひ見てみてください!
信じる家族の物語
観る前はグロテスクだったらどうしよう。
後味悪かったらどうしよう。
って思ってたけど。
そういう映画ではない。
テーマは重いが、描写はグロテスクではないので、安心してください。
「日常」とは、有難いもの。
失ってから気づく尊さ。
家族にも、友達にも、日頃から感謝して生きようと。
教えてくれてる映画でした。
映画最高!
マスコミの報道により、 誹謗中傷を受ける夫婦と妹(清原果耶)。 捜査の行方が待たれるだけで、 家族は何もできないでいる。 原作の小説はベストセラーらしい。 映画化するとどうだろう?
動画配信で映画「 望み」を見た。
劇場公開日:2020年10月9日
2020年製作/108分/G/日本
配給:KADOKAWA
劇場公開日:2020年10月9日
堤真一
石田ゆり子
岡田健史
清原果耶
加藤雅也
市毛良枝
松田翔太
竜雷太
平原テツ
堤幸彦・監督
雫井脩介・原作
一級建築士の石川一登(堤真一)と
妻・貴代美(石田ゆり子)はお洒落な家に住んでいる。
サッカー部員だった長男(岡田健史)はけがをし、サッカーを辞めた。
以来遊び仲間が増え、無断外泊が多くなっていた。
ある日長男は家を出たきり帰らなかった。
高校生が殺されたというニュースが入る。
家を訪ねてきた刑事(加藤雅也)たちによると、
さらにもうひとりの高校生も殺されているかもしれないという。
事件には長男が関与している可能性が高いという。
長男は被害者なのか?加害者なのか?
マスコミの報道により、
誹謗中傷を受ける夫婦と妹(清原果耶)。
捜査の行方が待たれるだけで、
家族は何もできないでいる。
原作の小説はベストセラーらしい。
映画化するとどうだろう?
見ていてつらいだけだった印象。
満足度は5点満点で3点☆☆☆です。
どんどん追い込まれていく家族
堤真一扮する建築士石川一登は、自宅を客に見せながら新築のイメージを持たせようとしていた。一男一女の家庭だが、長男は怪我からサッカーが出来なくなり不穏当な行動が目立ってきた。テレビニュースで男子高校生がなぶり殺しされた殺人事件が報道されていて親として帰って来ない息子を心配していたところ警察が家にやって来た。
警察が来たり雑誌記者が来たり親の心配この上ないね。何も分からないからついついイライラしてしまうし泣けてくるよな。マスコミが押しかけたりしてこんな時は家族は結束しないとね。でもどんどん追い込まれていく家族。良い時もあれば悪い時も家族なんだから信じる事しか出来なくとも耐えなきゃね。かすかな望みにかけるしかないね。
この状況はつらすぎる。
何も真相がわからないまま憶測だけが独り歩きし、
正義者ぶったマスコミや野次馬、そして一般人だけでなく
知人までもが いわれのない牙を家族に向ける。
被害者かもしれないのに、この状況はつらい。
そして緻密によく書かれている。
未成年による凶悪犯罪も どうかならんのかな。
未成年を保護するとか言ってはいるが、結局一部を保護する
為に最も被害を受けるのは、弱い立場だったり正しい行動を
しようとした「未成年」。
両方未成年なら「法」は諸刃の剣、相手もやったもん勝ちは同じ。
だからやる側になると決めたら、極振りする。
未成年の過剰な保護をやめた方が、世の中 生きやすくなるのでは?
一部の悪ガキと、そいつらを食い物にしているアウトローたち、
そして一部の弁護士は困るかもしれんけど。
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