宇宙でいちばんあかるい屋根のレビュー・感想・評価
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歳を取ったら何でも…
・なんとも不思議な世界観で、素敵なストーリーに心暖まりました。
・清原さんの魅力が沢山見れて、ホントに素晴らしかったです。
・星ばあインパクト凄くて、慣れるまでにちょっと時間掛かりました。振り切ってましたねぇ♪
・終盤もホントに素敵で、素晴らしかったです。
未来を照らすひと夏のであい
毎年初夏に渡り飛んでくるツバメは
みなさんの住まう家々の屋根の軒先に
雨風をしのぐため巣をつくり
つがいになって家族をつくる。
そこで孵って育ったヒナは
ひと夏のあいだに飛べるまでに成長して
夏の終わりを告げるように家族みんなで旅に出る。
そして来年には新しい家族をつくるため
また家々の屋根に集う。
ツバメのなんと、めまぐるしい成長!
またなんと、活動的なことでしょう!
でもヒトの成長は、ヒトそれぞれ...
焦っては飛び出して
心も体も傷つくこともあるだろうし
勇気を持って飛び立てず
いらだち歯がゆい思いもするだろう。
そういう時、一緒に寄り添ってくれた家族や仲間が
成長できた時の、証と絆になるでしょう。
【 昼のお星は眼に見えぬ
見えぬけれども あるんだよ
見えぬものでも あるんだよ】
…と、金子みすゞ さんの詞のように
絆や愛情といったものは
目には見えないものだから
ヒトは疑心暗鬼になったりするけれど
星のように輝くヒトがそばにいてくれたなら
未来への道しるべを照らしてくれて
それに呼応して自分も輝こうとすれば
今まで見えなかったものが、見えるようになるのでしょう。
それを成長と言わずなんと言おう!
澄みきった 清原果耶 さんの、その透明感ならではの
複雑な成長期の機微なこころ模様に惹き込まれ
いつしかかつての自分を思い返えしていて
なんだか自分のこころも掬われた気持ちになりました。
思い込みの【こだまでしょうか? いいえ、誰でも...】
星ばあはイマジナリーフレンドかな
小説原作の映画です。うん、ストーリーと演者は良かったです。去年「新聞記者」でマイナー配給から中ヒットを飛ばした監督の作品として、少し期待していたのですが、演出としては、、、イマイチかな。
ストーリーは中3の少女ツバメの成長物語。家族や恋愛や学校のことで、人に言えない悩みを抱えるツバメは、ある日、ビルの屋上で空を飛べる老女、星ばあ、の出会う。傍若無人な星ばばあに振り回され、色々とぶつかりながらも、成長する物語。
星ばばあは、きっとツバメにしか見えない「イマジナリーフレンド」なんですよ。原作読んでいませんが、そういう伏線もありましたよね。なんで、実在させて、殺して、お涙頂戴にしちゃったかな〜。
この作品には「少女の成長」がテーマにあるはず。ここで出てくる男は、ツバメの元カレはグレたクズだし、憧れのトオル君の姉貴のカレはDV野郎、ツバメのお父さんも女房に逃げられる、とみんなダメ男なんです。だから、ツバメという鳥の名を持つ少女は、王子様の迎えなど待つのを辞めて、自らの翼で巣立つ。というのが大きなテーマ。
ツバメの巣立つをサポートするのが、彼女にしか見えないイマジナリーフレンドである「星ばばあ」なんです。
ちょうど、魔女の宅急便のヒロインと黒猫の関係と同じ。ヒロインのキキの成長と共に、黒猫キキとは会話が出来なくなる。でも、黒猫を殺さなくてもいいじゃん!
このツバメってヒロインが、まるで宮崎駿のヒロインと同じように健気で一途。それって今の時代も受け入れられるのかな〜?不幸な境遇に健気に耐えて、最後には王子様に幸せにしてもらおう、っていつの時代のディズニーかよ、と。
ツバメって、今の家に居場所なく、生みの親は新しい家族を持ち、鈍感トオル君は振り向いてくれず、学校では半グレ元カレ仮面友達、ってどんだけ不幸な少女?って設定。だけど、イマジナリーフレンドの星ばばあに「強くしたたかに生きろ」と言われて奮い立ち、自立するんでしょう。しかも、育ての母のように愛に生きるではなく、芸術家として自分を捨てた生みの親の道へ進む、って結構、踏み込んだテーマだな〜と。ただ、それを「星ばばあとの悲しい別れ」で泣きの映画にしてしまったのは、ちょっともったいない。
清原果耶は、意外にも本作が初主演なんですね。朝ドラとかによく出ているようでメジャーな女優さんかと思っていました。まあ、演技は安定しているし、可愛い。将来的には綾瀬はるかのようなポジションになることでしょう。
で、裏ヒロインが星ばあの、桃井かおり。樹木希林が生きていればやっていたような役どころ。桃井かおりが演ると艶っぽいばばあになるんですが、それも味ですな。
ちょっと、演出というのか、撮り方なのか、編集なのか、もうひと工夫欲しかった。
役者が出てくる前のアバンタイトルも、キーワードになる「屋根」や、タイトルの「宇宙いちばん」とかをちゃんと、見せれ良いのに、適当な空撮。
星ばあが、いなくなるシーンも、最後の別れが夜で、次のカットも夜。普通は昼間のカットで「そうだ、今度、トオル君を紹介しよ。今夜、話そうかな」的な日常を入れて、夜の屋上で見つからない、って展開ですよね。それを夜→夜で繋ぐのは、、、
水墨画もなぁ〜、心情描写と絵がチグハグ。最初の生みの親の個展の時は、ツバメに気付かないなら、あの絵は雲雀にすべき。だいたいツバメってあんな風に電線には留まらないだろう。で、ラストの絵ではツバメが力強く飛ぶなり、自分たちの巣を持って幸せになったり、って韻を踏んで伏線回収が妥当かな。
あと、そもそもアニメ映画で撮って欲しかった。実写だとファンタジー要素が描けず、桃井かおりの演技で誤魔化していましたが、アニメなら、もっとファンタジーに出来て面白かったはずです。で、上記の通り、健気で可愛い清原果耶も良いのですが、幸せは自分で勝ち取るものよ!って、強くしたたかな少女を描いて欲しかった。
と、文句ばかり言っていますが、結構気に入った作品です。
優しいメルヘン
この映画はメルヘンな家族のそれぞれの思いが織りなす、優しさ溢れる物語です。家族の個性を屋根の明るさや色であらわしている所に、新しい魅力があります。桃井かおりが、幽霊となっていて、孫に会いたいという望みを、清原が叶えてあげるのです。その前には、桃井にいろいろ助けられるので、その恩返しとして清原が歩き回ります。そんなことをしているうちに、自分の家庭の中にあった継母との葛藤も、ちゃんと成長して乗り越えていきます。爽やかに彼女が成長する姿に号泣です。最後の桃井との別れを観ているうちに、嗚呼、桃井は清原が強い女性に成長していくための守護霊の役割を果たしているんだなと思いました。家族を大切にと桃井や伊藤に言われる清原が、素直に聞いて良いところを伸ばしていくところは、爽やかすぎます。歌も清原が歌い、主演ですから、清原のための映画であるような気もしました。
美しい透明感
14歳の少女らしい心模様が丁寧に描かれていた。
星ばあが桃井かおりによって、原作以上に現実味を帯びて映画の中で動いていたのには驚いた。小汚い感じの捻くれたバァさん、近くに居そう。
この小汚さを受けて、さらに輝く、清原伽耶の透明感!が美しかった。最後の方で見せた、2人のクラゲのダンスのシーンも凄くよかった。つばめの中学生らしい初々しい恥じらいに心掴まれる。
隣の大学生、享に関しては、原作にある、怪我での入院直後に付き合っていた女子大学生の彼女に振られるという苦渋の部分が省かれていた。時間的制限とかつ、本題を際立たせるために、致し方ないのか…少々残念
つばめや星ばあの誰かを想う気持ちに、今年一番泣いた。
まずこの作品は清原果耶さんありきで藤井監督は製作したのが凄くわかる。
つばめの純粋さと凛々しさが果耶さんにすっぽり被さる、というか果耶さんはつばめそのものだ。
藤井監督、デイアンドナイトで素晴らしい演技を披露した果耶さんを信用しきっているんだなあと
わかった。それに答えている彼女も本当素晴らしい。本当凄い女優さんが出てきた。
星ばあ演じる桃井かおりさんも、彼女のキャリアがあるからこそ、言葉一つ一つに重みを感じた。
最後、つばめに話しかけてるシーンは役を通り越して、これから長い女優人生を歩むだろう
果耶さんに語り掛けているように思えた。本編ではそこが一番泣けたな。
最後、星ばあの孫のマコトが写っている写真も泣けた。
孫にとってはあまり思い出のない祖母かもしれないが、
孫を想う気持ちって会った回数や話した回数じゃないんだろうな。
それこそ屋根の上から見ているみたいなものだろう。
去年、亡くなった祖母の事を思い出し、帰り道10分くらいずっと泣いてしまった。
あと個人的に最後、書道の先生が15年後のつばめの水墨画を見て微笑んで終わり、
エンドタイトルが出るが、凄く美しいエンディングだった。
編集も素晴らしかった。
先生役の山中崇さんの笑顔も素敵だった。
本当、名脇役ですね、彼は。
あと、伊藤健太郎くんもなかなか良かった。
清原果耶さんの演技は、その一挙手一投足に見入ってしまう。
ちょっとした細かい引きつった笑いや、あと星ばあがいなくなったと
悟った15秒ほどのアップでの表情の変化。
役というものを着飾っているわけではなく、
等身大に演じている感じがする。
松岡茉優さんみたいな。
藤井監督は『デイアンドナイト』、『新聞記者』に続き3作目だったが、
今度は全く違った内容の作品で、素晴らしい作品を出してきた。
まだまだ若いから、これからもとても期待して待ちたい。
らしさ
三月のライオンで出演されている時から、素敵な女優さんだなぁと思っていましたが、3年半の時を経てついに主役の座を射止めた清原果耶さんの主演映画という事で、胸躍りながら鑑賞しました。
素敵な映画でした。家族での葛藤や愛情が描かれるたびに涙がホロリホロリと出てきました。星ばあの存在感が非常に愛らしくて、長く生きているのに小生意気な部分が抜けていない部分も物語の優しい部分を際立たせていて良かったです。
伊藤健太郎くんも、近所のお兄さんでありながら、つばめの事を大事に想っていてくれて、優しさで物語を包み込んでくれていて良かったです。
難点として、学校の裏掲示板で書かれていたことを、誠は鵜呑みにして言っていた割には後半部分で俺じゃないっていうのは後付けだなと思い、首を傾げました。
物語の始まりが2005年なのは何故かなと思っていましたが、終盤のためのオチのために用意していた伏線だということに気づき関心しました。
本当に素敵な映画です。ぜひ劇場へ。
清原果耶と桃井かおりの両方良い
清原果耶と桃井かおりの会話がメインの作品。
つばめ役の清原果耶の流す涙は自然で良かった。
星バア役の桃井かおりはさすがの怪演で、一言一言に重みのある素晴らしさだった。
伊藤健太郎はイケメンでいい役だが、あまりパッとしなかったかな。
醍醐虎汰朗はそんなに登場場面は多くなかったが、存在感有った。
全体的にほんわかした良作でした。
つばめよ 地上の屋根は
何より、清原果耶ちゃんの才能が光る作品。意外にもこれが初主演とのことだが、自分から発する演技、受ける演技、喜怒哀楽の表情…一つ一つが丁寧に表現されていて素晴らしき。この先、どんどん磨かれていくんだろうなぁ。
主演を支える他キャストの演技もさすが。星ばあの汚さ(いい意味で!)と可愛らしさ(孫を目にしたとき)を見事に演じた桃井かおりさん、爽やか姉思いちょっとボンクラ青年がハマっていた伊藤くん、「青の帰り道」に続いて男運ない女性を巧みな台詞回しで演じた清水くるみちゃん、ワルだけど実はいい奴ちょいおバカっぽい誠くんの醍醐くん…。俳優陣すべてから目も耳も保養させていただいた。
作品に関して…最初はもっとファンタジー感あるのかなと思ったら、次第にそれを忘れてしまうくらいのストーリー展開。これは、星ばあがつばめと親交を深めていったり、家族と再会できたりすることで、人間くささが増した(不思議感はなくなった)ことをあらわしているのかな。描かれている時が何年か前の設定だったり、つばめが遠慮しがちの性格だったり、つばめの友人トリオがデリカシーの欠片もない感じだったりする理由も(裏SNSに書かれていたって皆の前で本人に直接伝えるとは…)、無理なく説明する押し付け感もなく自然に流れていく良さもあった。
藤井監督の作品は、(ヒロインの日本語演技が無理あるので「新聞記者」を除いて)空間的・明暗的にも好きな作品が多いのだが、本作も場面ごとの風景の素晴らしさがよく伝わってきた。(屋上がセットみたいでちょっとチープだったが…)
殆ど前知識なしに鑑賞。 婆さん役で桃井かおりが出てビックリ‼️ 実...
殆ど前知識なしに鑑賞。
婆さん役で桃井かおりが出てビックリ‼️
実在しているのか分からない、魔女的な存在?
でも、主人公にとっては何でも話せる関係になっていく。
星ばあの言葉で自分で行動ができるようになり、色々な事が変化し始める。
片思いの彼や家族との関係も。
星ばあが主人公以外には見えていない謎は残る。。
家族関係の再構築、星ばあとの最後のダンス、
特に糸電話には泣かされた。
邦画によくある妙なファンタジーものかと思いましたが、見事に嵌ってしまいました。
清原さんの自然な演技にやられた。
これから注目していこうと思います。
また一人素敵な女優さん見っけ!
皆さんはすでに見つけられてたんでしょうね?!
清原果耶さん、これまで出演作を観たことがなく(出てたことを知らなかっただけのものもあり)全くノーマークで、来年のNHK朝ドラの主役にっていう報道で名前を知ったくらい。
調べると脇役や子役で結構出てたんですね。勉強不足でした!
『星ばあ(桃井かおりさん)』との結構口の悪いやり取り、でもそんな彼女に背中を押されてひと夏でひとまわりもふたまわりも大きく成長していく少女の転換期。涙をボロボロ流してなくシーンには思わずやられてしまいました。10代でこの演技力、本当にこれからが楽しみです。
脇もいいですね。『星ばあ(桃井かおりさん)』は安定の存在感ですし、亨くん(伊藤健太郎さん)もいい人感満載で、髪ツンツンの人と同じ人とは思えません。またお父さん(吉岡秀隆さん)とお母さん(坂井真紀)の心情がよく伝わってきて、つばめ(清原果耶さん)がこころなく暴言を吐いてしまい、お父さんにたしなめられるシーンでは思わずこちらも涙してしまいました。(寅さんが天国から意見しそうですが)
それから書道の先生(山中崇さん)もとっても重要な役どころで最近の映画やドラマには欠かせない役者さんですね。(JTのCMの猫顔の役者さんとしてくらいしか記憶がなかったんですが)
最近観た『幼な子われらに生まれ』でも再婚家庭で新たに子供ができることの難しさを感じましたし、『あん』の樹木希林さんのごとく『星ばあ』の正体はいったい何だろうか?(「見える人には見える」みたいなセリフもあって。)っていう不思議感もあって(『DESTINY 鎌倉ものがたり』などのファンタジーものとは趣向が異なりますが)いい意味での素敵なファンタジー作品になっています。『新聞記者』の監督(藤井道人さん)作品とは後で知ってびっくりでした。
またエンディング曲のCoccoプロデュース楽曲「今とあの頃の僕ら」を歌い上げる果耶さんの澄んだ歌声も心にしみてきます。余談ですが今日のFM番組でも話されてましたが初めて買ったCD(じゃなくて配信らしいですが)が小学校のころにDLしたPerfumeらしいです!若い)
心温まる素敵な映画でした。幅広い年齢層の方に観てもらいたい作品です。
×ネズミ △牛 ○不細工な犬
イヤイヤ、牛にも見えないですw
好意的に表現して「不細工な犬」か「タテガミを書き忘れたシンバ」とかw
少女の一夏のファンタジーは、家族を大切にして幸せな家庭を築けと言う、文部科学省推薦映画に推薦したくなる様なハートフルな物語。監督・脚本が藤井道人さんで、今、この主題は予想外でした。まぁ、ちょっと、ネガティブエナジーな人になっちゃったイメージ強すぎるんで。
山形県鶴岡市の加茂水族館にある「クラゲドリームシアター」の写真を、一時期プロフィール画像に使っていました。映画のフライヤーに、「クラゲドリームシアター」を見かけたので「こりゃスルーしちゃアカンかな」と。正直に言うと、監督・製作陣に、好き!な人は居ないし、ギガにネガに振れたストーリーも予想されたので、スルーか見るか悩んで。インターステラ―が「ほぼ満席」じゃなければ、後回しにしてたと思いますけど、スルーしなくて良かったです!
宇宙で一番明るい屋根
屋根は家族の象徴。その色や見た目は、家族と言う名の「人の集まり」の代用特性。ボロいトタン屋根も、手入れがされていれば、何かを大切にする心を持った人が居る、んだろうね。
継母との心の距離感が縮まらないのは、2歳の時に家を出て行った母親が恋しいからなのか、家を出て行った理由が「彼女」なのではないかと疑っているからなのかは、良く分からないけれど。外面上は幸せな家族でも、二人に実子が生まれる事で、自分の居場所がなくなるのではないかと言う恐れは、じわじわと少女の心の中に沈殿して行く。
少女が、自分自身を縛り付けていた己の心を乗り越えていくだけの、ひと夏の物語。その手助けをするのがファンタジーで、霊的な存在なのか、現実の存在なのかが曖昧な「星ばあ」。
樹木希林さんとか、市原悦子さんとかだよなぁ、こんな役回りと設定。桃井かおりさんも、その域に達したのかぁ、なんて思いながら見てました。あの独特のしゃべり方は若い頃と一緒なのに、正体不明のバアサンにぴったりやん!なところが可笑しかった。
P-PRの水筒のフタを糸電話の受話器として機能させるには、かなりの張力が必要です。それ、そんなにたるんでたら、もはや糸電話じゃないでしょ。糸電話アピアランスの霊界電話w
もうね、泣かすには十分ですよ。清原果耶さんの一人芝居に、今回もシテヤラレマシタ。
14歳の少女の描写がリアルな気がして良かった。同級生の男子に向かっては、軽い姉御感。好きな年上の男の子の前では、完全乙女。星ばあに対しては、タメグチ。これが、どこにでも居そうな普通の14歳を感じさせてくれました。
14歳の少女の物語と言えば、ハチドリもそうだったよねぇ。題材は、似て非なるもので、実は決定的に違うんで直接比較はフェアではありませんので比べませんが。両者に共通する、ポジティブなテーマが良いなぁ、って思いました。
「宇宙で一番」、とデカく打って出やがってるけど、「明るい屋根」は「作るもの」。できるか否かは、あなた次第だよ、ってことで。
良かった。普通に。
藤井道人で、ちょっと不安に思ってるあなた。
大丈夫です。これは妙に着色されてません。「青の帰り道」の頃の藤井監督ですね。と、「青の帰り道」と言えば、清水くるみちゃんが、スェクシーな感じに成長してて、アレアレ、だったぁw
と。あんな「画伯」が個展を開けるぐらいに大成するんですよ。そこは、カエルの子はカエルって事で。
【”屋根の色を見れば、どんな人が住んでいるのか分かるのよ・・”と”星ばあ”は言った・・。"リリカルでファンタジックな作品。清原果耶さんの透明感溢れる存在感が素晴らしい作品でもある。】
ー清原果耶さんの弾けんばかりの笑顔、恥ずかしそうに俯く顔、哀し気に涙を流す顔、想いを寄せる人を心配する顔・・・。これまで、幾つか出演された作品を拝見してきたが、ここまで様々な彼女の表情を観たのは初めてである。
そして、繊細で心優しき少女つばめを演じた、全ての表情、佇まいが透明感溢れ、素晴らしい・・。勿論、ラストで流れる歌声も・・。-
・14歳の少女つばめ(清原果耶)は、優しい両親(吉岡秀隆&坂井真紀)に囲まれ、臨家の青年、亨(伊藤健太郎)への恋心を抱えながら、毎日を過ごしていた・・。だが、ある日、不思議な天衣無縫のおばあさん”星ばあ”(桃井かおり)と出会い・・。
■印象的なシーン
・“歳食ったら何だって出来るようになるんだよ・・”が口癖の”星ばあ”に
“後悔は思いを口に出してからするもんだ・・”と言われ、意を決して、亨に”誕生日おめでとう”と言う場面。
ーこのシーンから、つばめは日頃思っていたことを、どんどん行動していく少女になる・・。一歩成長したんだね・・。-
・書道教室で、先生(山中崇:良いバイプレイヤーである。)から勧められた水墨画。東京の展覧会で出会った女性ひばりは・・。そして、ひばりに駆け寄ってきた幼い男の子を見て、取った彼女の行動。ずぶぬれで家に帰り、心配する母に言ってしまった言葉。
ー彼女と優しい両親の関係性が分かる場面。
そうか、お母さんに赤ちゃんが生まれることを喜びながら、内心では色んなことを悩んでいたんだね・・。-
・”星ばあ”から刺激を受け、自分の意思をはっきりと出し、行動的になっていく、つばめの姿。だが、一緒に水族館に行き、幻想的なクラゲが乱舞する水槽を見上げた”星ばあ”は、何かを思い出したようで、何だか元気がない。そして、つばめは又、行動を起こす・・。”星ばあ”の願いを叶えるために・・。
ーつばめを想うが故に、憎まれ口を叩く誠(醍醐虎汰朗)が、実は良い奴で、しかも・・。
あの写真のシーンと”星ばあ”の思いが分かった場面は沁みたなあ。
星空と繋がっている”糸でんわ・・”にも・・。 ー
・ラスト、2020年現在のつばめが”ある分野”で活躍していることが分かるシーンの描き方もとても良い。
<つばめが”星ばあ”の荒っぽいアドバイスを受けながら交流し、どんどん成長していく姿が素晴らしい。つばめを演じた清原果耶さんの魅力全開の作品でもある。>
優しさに抱きしめられる映画
最初のシーンから美しくてぐんぐん映画の世界に引き込まれた。
清原果耶さんが映画初主演だったとは、びっくり。
確かに今までは脇役だった。
でも存在感のある演技で若手女優の一押し。なかなか前に出ないなあ、と思っていたら本作の番宣でたくさんテレビに出てました。
さあ、いよいよ清原果耶の時代到来です。
やっと18歳になったのね〜
つばめの役が清原果耶さんにぴったりで、色々な表情を見せてもらいました。
特に隣人の大学生・亨に向ける恋する顔は必見です。
私は2人の屋上シーンが大好き。
あんな素敵な屋上があったら毎日のぼっちゃう。
星ばあが豪快、そしてチャーミングで楽しかった。
星ばあとの出会いで成長していく、つばめが眩しかった。
桃井かおりさんとの共演は彼女の財産になりましたね。
星空、クラゲ、坂道、横顔…藤井道人監督の作品は映像が本当に美しい。
どの場面を切り取っても絵葉書にしたいくらい。
つばめと星ばあのやり取りをずっと見ていたかったし、星ばあがつばめに伝える言葉の1つひとつが沁みました。
いろんな屋根の下、たくさんの愛が溢れてる。
優しさに抱きしめられているような映画。
ラストからのエンドロールが最高です。
主題歌は5年後のつばめという設定だそうです。
清原果耶さんの歌声が星ばあに届きますように。
お願い
私ごときがお願いするのもおこがましいですが、藤井道人監督のファンです。
作品や才能もそうですが、お人柄が素晴らしいんです。そんな藤井組の皆さんが心を込めて作った映画です。
映画の感想をふざけ過ぎないように書いてほしいと願います。レビューが次の作品に繋がります。どうか、よろしくお願いします。
極上の構図!!
予告編をさわったり、タイトルがしかり、これは邦画が得意とするベタなファンタジーだというのは大半の人はわかるハズ。だから「んな・・馬鹿な・・」「絶対ないっしょ・・」はクリアできる人でないと、ただのウザトい映画にしか見えないと思う。一応大手放送局や東宝松竹系フルプロデュースでないんで、ラストまでナンボの綱渡り作風からは逃れられた一品。
原作未読だし、高評価の藤井道人作品も初めてで偉そうなことは言えないが、やはり家族蘇生の話本体は思惑通り退屈。最後もこうなるかな?も2005年設定ではじまった時から、大体読める。朝ドラ除く映画では初主役となる清原果那の台詞回しも驚くほど上手くないし、期待してた久々適役が来た桃井かおりも思ったほど弾けなかった。
でも劇中不思議に涙がぽろぽろ出るんだ、これが・・・・
んん・・・何だろ話に泣かされてる訳でなく、誰が可哀想とかでもなく・・・
一つ一つの「はいスタート」「はいカット」までのワンコマ・ワンコマの構図が絶妙に素晴らしいのである。それも人物のアップの撮り方が最高にいい。だからしゃべらなくても、つばめが大粒の涙をこぼすとき、星バアが悲しい表情を見せるとき、亨がダメな姉をバイクで追うとき、誠がえんじ色の屋根に入るとき・・・・
それぞれのキャラクターの心情を見事に捉えている。
原作があるから大胆な脚色は出来ないが、これなら主人公をしゃべれない設定にして、最後の糸電話を奥深いものにしてほしかったかな・・・・清原果那ちゃんの涙だけで全てを語れますよ、これ。あの病院での、つばめと星バアのシーンは最高に絵になる場面だった。
満点にならないのはせっかく時代設定したのに現在は最高の水墨画家になったとしか描かない部分。もう少し余談だが危ない姉ちゃんの行方とか、書道講師とエレガントの行方とかプチ回収してほしかったかな(笑)
縁があって今日イオン調布の一番大きいウルティラで観れたのは収穫!全国的に100席前後の箱だろうな・・これ。話がもっと「湯を沸かすほどの熱い愛」なら拡大ヒットになるんだろうが・・・・
ま、藤井道人という才能に出会えましたんで、遅かれじこれからNetflixで復習します。(現点で全作観れる!!)
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