劇場公開日 2020年11月20日

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「ハマれない」STAND BY ME ドラえもん2 イナヅマゴローさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ハマれない

2020年11月27日
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なぜだろうか、一作目よりはまれなかった。

ところどころウルっとする場面はたしかにあるのに。

原作の改編によるものか。あまりパッとしなかったドラゴンクエストユアストーリーやルパン三世ザファーストが頭をよぎるからなのか。

おそらく、ドラえもんのフルCG化自体に最早目新しさはなく、CMなどの斬新なキャスティングによる実写化など、アレンジドラえもんに食傷気味。観客目線にたてば、今やあまり制作される意味合いすら薄れているからではないかと思う。(なら何故みに行ったの?と突っ込まれそうだが、そういう感覚を味わうことも含めて映画を体験したいのです…)

正直主題歌も秦基博を超えない。
未来の世界(現実的には我々が今生きている時代とさほど変わらないのだけど、というよりも、変わらないから)もCG化により逆に薄っぺらいというか嘘臭さを感じずにはおれなかった。

さてさて、きちんと称賛すべき点も下記に。

まず、声だけになっても宮本信子さんはすごい。ウルっとした場面は大体おばあちゃん。

やはりしずかちゃんはかわいい。

CG化された街並みよりも、土手の夕日と雲の背景が美しい。CGなのに(CGだよね?)

終盤、のび太としずかが空に手をかざすのだが、男性であるのび太の手のひらと女性であるしずかの手のひらの書き分けにこだわりを感じた。これは個人的な感想。
男性は手の平とかあまり注意してみないが、女性は「手が綺麗」とか、手をよくみていると聞く。そういうことなのかな?

以上、中身にあまり触れてない気もするが、日本人の誰もが一度は読むドラえもん。どうやったって最低限のクオリティは担保されている。

一方で、非常に強い商売っ気を感じた。ドラえもんが食い物にされているようで気持ち良くなかった。二匹目のどじょうをおとなたちが探してできた作品なのだろう。エンドロール冒頭の製作に、あれだけ多くの名前が記載されていようとは。
個人的にはスタントバイミーはこれにて完結した方が良い、これ以上はドラえもんの為にならないと感じた次第である。

イナヅマゴロー