ストレイ 悲しみの化身
劇場公開日 2020年2月7日
解説
息子を失った夫婦が養子を迎え入れたことから巻き起こる恐怖を描いたロシア製スリラー。最愛の息子が行方不明になったイゴール夫妻。数年後、悲しみから立ち直れない彼らは、友人に養子縁組を勧められ、孤児院でいじめられていた男の子を引き取る。その子どもは行方不明の息子の名前「ヴァーニャ」と呼ばれ、母親に溺愛されて育つ。しかし時が経つにつれ、奇妙なほどに本物の息子そっくりになっていく。ある日、母親の妊娠が判明するが、それ以来ヴァーニャの母親を見る目が一変し……。ヒューマントラストシネマ渋谷&シネ・リーブル梅田で開催の「未体験ゾーンの映画たち2020」上映作品。
2019年製作/90分/ロシア
原題:Тvar
配給:インターフィルム
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2022年3月27日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
悪魔なのかゾンビなのかよく分からなかった。
養子で引き取るとよくある感じだがじわじわ恐怖に陥れてくる感じは見ごたえあったかな~
最後の場面特にいらないと思います。
2021年4月17日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
ネタバレ! クリックして本文を読む
「息子じゃない」
冒頭、亡くなった男児の身元確認のために警察に呼ばれた父親はそう言い放った。
行方不明として処理された息子・ヴァーニャ。両親は心を痛め、養子を求めて教会を訪れた。
このシーンから「なにか特別な力が働いている」と感じさせる演出。母親は何かの気配を感じてそれを探る······。
発見された遺体と幼い子ども。子どもたちから『ゾンビ』と呼ばれいじめられていたその子どもに母親は異様なまでの執着を見せ、連れ帰ってしまう。
そして、それが悲劇の始まりだった······───。
ストーリーのテンポは良いとは言えなかったが、それが逆に気味の悪さを演出していた。突然背後に現れたり大きな音で驚かせるビックリ系ではなく、視界の外で得体の知れない"何か"が蠢いているような恐怖や、手の届きそうで届かないところで大切なものが闇に侵食されていくような不快感を味わえる。
物足りなかった点としては【ここからネタバレに当たるが】、父親が『ソレ』に取り込まれるまでの描写をより丁寧に描いた欲しかったように思う。突然母親と父親の立場が逆転してしまうので、より自然に段々と変化していく······くらいが好みではあった。
『ソレ』の出生についてもっと深く掘り下げられていたらより楽しめたように感じるが、言葉では表現せず映像やフラッシュバック・鏡の演出による表現が秀逸な作品だった。
ハッピーエンドかと思ったのに
最後の最後でひっくり返りました
2020年2月18日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
愛する息子を失った夫婦が手に入れた、謎の問題児。
その子は天使か悪魔か…なんて考える間もなく、完全にただの鬼畜だけどね!!!
喪失感につけ入る所業と果てしない不気味さに恐れ慄きつつも、その子の存在意義をたしかに実感してしまった。
側から見れば異常な状況。
しかし冷静になれないその気持ち、縋ってしまう気持ちもわかるじゃない。
夫婦の間でその子に対するスタンスがだんだん逆転していくのが面白い。
身篭って満たされていく母親、どんどん「息子」に依存していく父親。
エスカレートする「息子」のイタズラがスリリングで堪らない。家族って良いねえ。
全体的にダラッとしたテンポ感は否めないけれど、常に危うくギリギリの空気が気持ち良く、飽きずに観られた。
サイコスリラーとダークファンタジーを掛け合わせたようなストーリーも興味深い。
そしてまた至高のラストカットに出会えた。
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