「そしてバトンは渡された 壇蜜→阿部純子→アナスタシア・シガ」ハチとパルマの物語 カールⅢ世さんの映画レビュー(感想・評価)
そしてバトンは渡された 壇蜜→阿部純子→アナスタシア・シガ
再上映していたので、公開同時は見逃したこの映画を観ることに。きっかけは「犬と私の10の約束」を地上波で見て、犬の映画が無性に見たくなったから。忠犬ハチ公は秋田犬だったんですね。もう長いこと、ハチ公=待ち合わせ場所、改札口の認識のみでした。秋田出身の壇蜜は秋田犬会館の館長役で、一瞬でした。阿部純子も会館の職員役で、一瞬でした。
ハチとパロマの物語という題ですが、ほぼほぼ、パルマとコーリャ少年の物語です。コーリャ役の少年はなんとなくボブ・ディラン似でよかったです。あと、父親のパイロット、空港職員の二ーナと空港の敷地内で古い飛行機を修理しながら、雑草生い茂るボロバラック生活をしている二ーナの父親。父親はその後、二ーナと結婚して、四人は仲良く暮らしたんでしょうね。主人の帰りを2年待ち続けたジャーマン・シェパードとそれを世話した少年の存在は実話?その少年の実の父親は施設育ちから苦労してパイロットになったというのはやはり脚本でしょうね。
副操縦士が博多華丸?大吉?に似てるなぁと思って観ておりました。
40年前のロシアの古めかしい感じ(衣装や髪型)と俳優さんたちの古めかしさ(失礼)がマッチして、コメディタッチで、とてもよかった。
最後の方で、「手放したんじゃない。捨てたんだ。」と、父親が少年に言うところは少年にとってはかなり酷だと思いました。手放すというのは、相手の幸せのことを考えて、泣く泣く手放す感じですが、捨てるというのは愛情がすでになく、邪魔だから手放すという感じです。モスクワの空港から愛犬と一緒にウィーンで一旗上げるつもりだった男が、窓の外の主人を追って走る愛犬をわざと見ようとはせずに旅立った覚悟は嘘じゃないはず。政治利用されて、仕方なく迎えに来たのも嘘じゃないはず。それに呼応した父親のセリフだったような気がしましたけど。旧ソ連時代に男が信念を持って生きていくことは並大抵ではなかったということを監督は言いたかったんでしょうか。
優勝したことで、秋田犬がほしいとザギトワが言ったのは、本音???言わされたのか?安部晋三がプーチン大統領に僅かな恩を売りたかっただけ?いぬのしっぽ振り外交たった?ザギトワはその後もマサルを大事にしているそうで、安心しましたけど。
日本側で出演のアナスタシアが気に入った仔犬はちょっとあのブサイク犬「わさお」に似ていて、可愛かった。
阿部純子は映画「わさお」に出てたみたいです。わさおも見なくちゃ。
モーレツに犬を飼いたくなリました。どこか飛行場の端っこに犬と暮らすのにいい土地と二ーナのようなよくできた美人さんはいませんかね。