「ギリシャ語から派生した ”misogyny” ッて何よ?」チャーリーズ・エンジェル Naakiさんの映画レビュー(感想・評価)
ギリシャ語から派生した ”misogyny” ッて何よ?
ステーキハウスに行った時、分厚いステーキを注文する。仮の話として、出てきたのが、脂身をそぎ取り、徹底的に脂分を取り除くために焼く前に丁寧に湯煎をし、なおかつ油なんてサラサラ地球上では無く、塩コショウなんてチョコザイな事はしないことに加え、がっつり焦げ焦げのウエルダムなんて言葉は存在しない。ダイエット用映画か? たとえ話として....!? 知らんけど。
テレビドラマのジャンルでは、「ワンダー・ウーマン」と並び、テレビ界の’ポルノ’と言わしめた ”Jiggle television” の雄の1つとして名を残し、禁忌とも言える英語では珍しい”sexual allure”なんて言葉がぴったりあう女性のセックスアピールをただ単に男性向け娯楽番組に仕上げた”buffoonish”テレビと揶揄されたものから前作における有名3女優陣とビル・マーレイを起用することで「ミッション・インポッシブル」や「ジェームズ・ボンド」と肩を並べる”テクノスリラー”映画の格を一段にも二段にも押し上げたものを....! スティーブン・スピルバーグの顔を知らなくてもDrew Barrymoreの悲惨な過去を知っている寡聞な者でも、前作の映画が初登場にしてNo.1になったのを記憶している。さらに’リメイク’と’リブート’との違いが分からなし、知ろうともしない蒙昧な人間でも、この映画が、脚本家である監督によって、内容もさることながら、登場人物やチャーリー・タウンゼント探偵社自体を改変しているのが一目瞭然のように理解できる。あなた方は、何をしたいのですか?
一番の欠点は、スタン・ボズレー 役のパトリック・スチュワート。彼が登場した時、「チャーリーズ・エンジェル」シリーズ初となるチャーリー本人のご登場か?と一瞬思ったけれども肩透かしを食らったような気分となるのと同時に、その仏頂面が、大学の学長らしく、コメディの要素をぶち壊して、しかも、映画を最後まで見なくてもラストのオチが鮮明に分かってしまう。"Sir"の称号を持つイギリス人俳優。スピンオフ・ドラマでまたピッカリ・ピカード(失礼)を演じている。謝るぐらいなら書くなってか?
暗殺者役のジョナサン・タッカーという俳優さんが映画「T2(1991)」でのT-1000の俳優さんと後ろからも前からもクリソツなところが、気になり映画どころではなかったなんて言い過ぎか?
3人のお嬢さんの中でマーシャルアーツが唯一できない設定のエレナ役のナオミ・スコット。以前鑑賞した「アラジン(2019)」での演技もさることながら、今回はクイーンズ・イングリッシュを隠し、ヤンキー娘になりきっているようにオーバー・アクションが目についてしようがない代物となっている。それと映画「モンスターズ 悪魔の復讐(2018)」ではその内容からニコリともしない役柄からか、あまり好感が持てない感じがあったが、セザール賞やゴールデンラズベリー賞など由緒ある180度も違う賞を独占されているクリステン・スチュワートさん。この役はミスキャストと言え、あなたでは、サビーナ役を演じる前に背が低すぎて見た目がよくなく3人のバランスも悪い。皮肉たらたらでした.....すみません。
辛口なコメントのオンパレードの中にも救われる思いにさせてもらえたのが、アクション映画の作曲なら右に出る者がいないといえる音楽監督のブライアン・タイラーが挙げられ、テレビドラマのオマージュともとれる1980年代を彷彿とさせるディスコ調のサウンドスケープを活用して映像と音楽の融合が成されていると...
この映画のなんと言ってもNo.1なところは、アリアナ・グランデ、マイリー・サイラス、ラナ・デル・レイが歌う主題歌 ”Don't Call Me Angel” 批評家からはあまり高い評価が示されていない歌にもかかわらず、個人的には、たった数分間のPVにもかかわらず映画よりもセクシーさを前面に押し出して好感が持てるものに仕上がっている。この歌の共同制作者であり、プロデューサーでもあるアリアナ・グランデさん。特にひいきをするわけではないが、アメリカのシットコムテレビ「サム&キャット(2012)」のキャット・バレンタイン役の印象しか残っていなかった人が、さなぎから蝶にかわるように....変な話、自分の歳を数えてしまう。
ハリウッド映画界は悩みが尽きないようで、象徴的な映画として「ティファニーで朝食を(1961)」まず挙げる方が多いホワイトウォッシングの問題や有名プロデューサーやスパーヒーローを演じている俳優が実は、テレビの本番中にセクハラ大王になり、しかも彼は、離婚訴訟中の最中、婚姻関係にあった時のセクハラ行為は認めず、独身の時の行為は、すぐに認めるという人間美的感覚の喪失を起こしそうにさせられたり、また本作については、大ラスの変なオチを持ってくることによって、この監督の意地の悪さや偏ったメッセージを暗にシナリオに組み込んでいることで、ドン引きとなり興ざめもさせられてしまう。言いたいことはわかるけれども押し付けがましすぎるように感じてしまう。
Uh, I make my money, and I write the checks
So say my name with a little respect
All my girls successful, and you're just our guest
”Don't Call Me Angel” の歌詞の一部からとオーラスのオチから独断でこの映画のことを称するなら”タフなフェミニン映画”と...対義語をつなげ合わせたようなそんな映画です。
こう評する方もおられる。「チャーリーズエンジェルという映画を押し付けられて、しかも初めて、時代遅れを感じさせられた映画」と.....
この3人の女優陣では、2000年に公開されたアクション・コメディ映画とされる前作のコメディ部分をそっくりそのまま取っ払ったような映画作りがされていて、2000年の「チャーリーズエンジェル」のプロモーションビデオとしてなら見る価値があるかもしれない。言い過ぎました。それなら書くなってか?