花束みたいな恋をしたのレビュー・感想・評価
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私が思う坂元裕二の究極のラブストーリー
公開からもう4年が経過してしまい、これまでも坂元裕二の作品が大好きだったが、今になってようやく見る事ができた。
結論を先に言っていくが、私が思う坂元裕二の究極作だと思う。
この作品に限っては見るタイミングを何度も見送っていき、いつしか見ようと思っての今回であったが、決して「なんでこんな最高な作品を見なかったのだろう」と後悔するのではなく、これからの人生を考え始めた状況下で見たからこそ考えや捉え方、刺さり具合は今初めて見たからこそとてつもなく大きいのだろう。
大豆田とわ子は何周もしてるし、何回見ても飽きない程の面白しさ、素晴らしさそして何よりも人生の勉強ができた。
ただ、こんな最高純度の作品は後にも先にもないかもしれない。こないだのファーストキスも最高な作品であり唯一無二ではあるが、今の状況においての自分と比べたらこっちの方が刺さりまくった。久しぶりの恋、どうやってアプローチすればいいのか、どうやって歩んでいっているのだろうか、どうやって別れてまた次の人生に繋げていっているんだろうか。そう思ったらとんでもなく考えさせられる作品であった。
全くとして今まで想像してたイメージと異なっていた。見ていなかったから当然であるが、もっとラブストーリーをやっていたと思っていた
大学生の良くある恋で社会人になったらそこで終わりです。そう思っていたがそんなじゃなく最初から最後までの流れや展開が究極すぎた。
出会い
物語としての始まりは坂元裕二の作品で良く見られる自分語りやナレーション。この技法が自分が大好きな坂元裕二の世界観である。
坂元裕二の作品に菅田将暉と有村架純が主演であるだけで鬼に金棒だろう。キャラクターのアイデンティティ、常日頃思っていることや考えていることがナレーションとして語られているだけでこの作品への評価及び高精度はとんでもない。そうしてこの2人がとてつもない程に上手く演じていき、冒頭だけでそのキャラクターの性格や惹かれ具合、アイデンティティを知れる機会であるだろう。
出会い
物語の大きな展開となっていく出会いではこれまで同じような価値観を持った2人が交われば上手くいかない訳がない。映画や小説、好きなことなど持っている趣味がとことん被っていき、話がとことんに噛み合っていく。こんな感じで意気投合でき、こうやって結ばれていくんだろうという表現や背景を味わうことができあ
そして3回目のデートまでお互いのナレーションによって相手への思いが語られていき、徐々に歩んでいく。そしてすんなりと好きという気持ちを伝え、2人は付き合っていく。
そこで余計に考えたのは趣味を多く持つことも重要であり、自分の知っていることを出し合うことで会話は盛り上がっていき、上手く進んでいく。それに関してはいくら趣味を持っていようが、今まで思っていたことを素直に出すことができようが、話を簡単に持ち出すことができようが、比較対象で考えて全然まだだなと思っていても全くとして障害や課題にはならない。
だからこそ恋愛することによって自分の好きなものを手放すべきではなく、趣味があるからこそ自分の良さが作りあがっていくだろう。
素直にかつ自然体に自分の良さやアイデンティティを出していけば相手も自ずと乗っていき、会話や距離感は盛り上がっていくのだろう。
愛情
こうして冒頭と出会いで結ばれていった2人は
付き合うことによって互いに好きなライフスタイルになっていき、デートや家での過ごし方、帰りの電車で会えば家までの帰り道にコーヒーを飲みながらあぁだこうだ語り合い、愛は徐々に育まれていく。こんなことを自分もいつしかできるようにしていきたい、恋がしたい、そんなことを多いに思えるような展開や流れであっただろう。そして2人が同棲するようになれば持っている価値観で生活するようになっていき、インテリアや好きな本、映画、漫画、ゲームなどお互いの好きが共有できるようになり、ライフスタイルが構築されていく。これでこそ2人の同棲、恋愛は流石二大俳優による演技は誰もが恋したいなと思える程の完璧なラブストーリーが作られていくのだろうと考える。
すれ違い
絹ちゃんが好きなコラムニストの死や生き方、作品を通じて次第に恋ははじまりではなく
終わりの始まりであるとナレーションで語っていたように次第にすれ違いが生まれていく。
これまで大好きだったものがそうではなくなってしまい、次第に今の生活を保たなければいけない為の就活、そして就職。これは誰もが共感できる様に仕事やライフスタイルの変化によって自然に価値観や趣味も変わってしまっていく
見る前まで想像していた別れ方への流れは大学生だから就活や就職によって別れていくのかと思っていたがそうではない。今の幸せな生活を守る為に仕事をしていきお金を稼ぐ。それはどうしても考え方や進み方が仕事やこれからの人生によって大きく左右されていく。
別れるきっかけは全くとしてどちらが悪いという訳ではない。結果的に5年も付き添ってきた関係はいつしか冷める時期は訪れていき、些細で少しのすれ違いが徐々に大きな違いを生み出してしまうのだろう。そして仕事だからしょうがないという理由、これから結婚という大きな人生のターニングポイントを無理にでも考えていかなければならない状況が自然に時間や価値観が大きくズレていき、別れへの時間へと近づいていく。
私が思うに坂元裕二の作品に共通するものといえば「別れによる学びや気付き」であるだろう。大豆田とわ子、ファーストキス、最高の離婚、カルテットのメインとして描かれるのは愛し合っていた2人の別れが大方物語は始まっていき、その時になってこその「あぁしとけば良かったこうしとけば良かった」、そしてそれまで当たり前に過ごしていた存在の大事さを知り学ぶという表現がとてつもなく多い。それが坂元裕二作品の醍醐味であり圧倒的人気の要因、離婚などはまだまだ先の事であっても、こうなるとは限らなくとも見る者が仮に恋してなくても「こういう人生歩んでいきたい」恋してる人は「こうして今いる恋する人との関係性を見つめ直し、共に歩んでいきたい」と思える人生にとっても恋愛にとっても唯一無二のラブストーリーの教科書であるのだと改めて考える。
ファーストキスは完全に冷めきった離婚当日の夫婦が急な別れによって関係性や出会いをタイムリープによってカンナと駈がまた最初から恋していくという最高な作品であっただろう。
だが、本作品の流れでは良くあるようなすれ違いや別れへの近づき方、そして若い恋人たちのこれからの人生への歩み方となっている為に見ていた若者の共感はこっちの方が大きいだろう。
別れ
再三言うが見る前までの本作品へのイメージは
最終的には別れるがそれまでの愛の歩み方を描いているんだろうと思っていたが、最高な方向に裏切られた。
すれ違いが多くなり、ズレが大きくなっていた2人に別れの日が訪れた。友人の結婚式に2人は出席した際それぞれ友人に「この結婚式が終わったら別れるから」と話していた。
「会話が生まれず、喧嘩にもならない、感情が湧かない、でもどうやって別れたらいいのか分からず、5年も続いてきたけどとにかく今日この結婚式が終わったら別れるから」という演出は幾多あるラブストーリーにおいても傑作シーンとでも言えるだろう。結婚式が終わり、2人だけで別れようとする流れは完璧だった。
まず目の前にあった観覧車に乗って、お互いの価値観やこんなことあったねと振り返っていく
そして告白した時のファミレスで別れ話しをし始めていったが、麦はこの機を逆手に取って
結婚しようと提案していく。それでもこんな良い感情は今日だけでまた明日から戻っていくと断っている絹ちゃん。そんな逼迫した空気の中あるカップルが別の席に訪れた。それは良い感じになっていく最初の2人を連想させる若い男女。最初は好きなバンドの話や次第にどうしてるかな?と惹かれあっていく若者を見て別れる寸前であった2人の心に大きく刺さっていく。
そして涙が止まらずファミレスを出ていく絹ちゃんそして追いかける麦。そうして2人は別れる決心をしたのように最後に抱き合った。
しかし、これに更なる追い込みをかけるように
2人は別れても3ヶ月同棲を続け、昔のような関わりを最後に取り戻したのだった。
あの時こうだったね、あの時こう思ってたよと自然と会話し続ける2人に関係が戻るのではなく別れたカップルではあるが、最高な友人のように最後の時間を楽しくお別れしていったのだっただろう。こんな風に終わるのは最高すぎる別れ方であり、未練が全くない状態で次の人生、次の出会い、そして笑顔で離れていく2人を見てこんなにも最高な終わり方はないだろう
、こんな究極のラブストーリーは後にも先にも生まれないのだと確信してしまった。
そうして最後のシーンは最初に流れた別れて時間が経ってからの再開。時が経っても新しい恋人ができてもなお、2人の価値観は変わらずに
会話はなかったが、自然と2人はこれからも幸せになれよとまた別々の道を歩んでいった。
こうして語ってきたが、改めて今見て良かったと心から思ってしまう。今ようやく見れたことによって後悔ではなく、人生の歩み方を次第に考えている中で見れたことで大きな参考書となってきたと言っても過言ではない。
間違いなくこんな恋、こんな経験、こんな人生を歩んでいきたいと思ったが、ここでなんで今まで恋をしてこなかったのだろうか、という後悔がよぎったが、それを考えてもなお進むことは難しい。むしろ今までの自分を大事にする時間があってこそ自分というアイデンティティは作られていき、今こうして恋をしよう、誰かと一緒に歩んでいきたいと思えるようになった。
だからこそ今からでも遅くはない。自分なりのペースで恋をしよう、経験を積んでいこう、
そして後悔が少ない未来を作っていこうと心から思えた作品になっていっただろう。
切ないかな
麦くんは何も悪いことなくて、もちろん絹ちゃんも悪くなんかなくて、二人とも悪くないのにそれでも壊れていく
ある意味救いがない話でもある。
誰もが最初、「私もこんな運命の相手に逢いたい!」と思ったハズだ。そんな二人ですらすれ違っていく…じゃあもう誰とならずっと上手くいくんだ!?って話。でも、世の中には価値観が全然違っててもずーっと変わらずにいられる二人もいて、こればっかりはもう分かんない。
でも、やっぱり運命の誰かとめぐり逢いたいと思うよね、でも、きっと何の努力もなしに上手くいくなんてきっとない。運命だ!と思った相手であってもたゆまぬ努力が必要なんだろうな。
せつない でも ない世界
昨年(2024年)出た集英社新書「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」(三宅香帆著)を図書館で借りて読んだのだが、同書の中で再三、若者の意識・行動に関する部分でこの映画のセリフが引用されるのである。
4年前に公開された映画だが、当時気にも留まらず、今に至るも見ることも気になることもなかったのだが、上記新書を読んで、映画をチェックしたくなって、アマプラで見られるのを知って鑑賞した。
自宅の小さなテレビで録画した映画や配信作品を見るのは苦手だ。この映画も前半部分がどうにも感情が入らなかった。
何十年も前からだが、若い連中が出てくる漫画、ドラマ、映画などなどで、同性だろうが、異性だろうが、相手の下の名前(ファーストネーム)で呼び合うのが僕自身違和感を持ってしまうのである。
まあ、ほとんどどうでもいいや、と思いながら見ていたのだが、後半になって2人の恋と生活が崩れていき、結果別れるのだが、その後のさらりとした描き方に好感を持った。
本来なら、★2つくらいの映画だと思うが、終盤の物語に心ひかれたのでおまけして4つにしたのである。
絹が可愛い
麦(菅田将暉)と絹(有村架純)の二人に焦点を絞って、奇跡の出会いから、同棲して、クライマックスはプロポーズして、ラストはその一年後を少し見せて明るくエンディング、というそれだけのことで、事件が起こることも災害にあうこともなく、会話や表情で心を見せる作品でした。
麦と絹の交互のナレーションが面白くて、特に絹の言葉の使い方が魅力的で、絹を泣かせた麦の未熟さに失望したりしながら、最後までしっかり観てしまいました。
二人の結末に納得です。男女の関係は、男の言動次第だと思います。麦は、絹が望むようなロマンチックなプロポーズが出来なかったし、つがいになる子どもも出来ませんでした。子どもは敢えて作らないように避妊していたかどうかは知りませんが、いずれにしても麦の、絹の扱いは酷いと思いました。
クライマックスのファミレスでのプロポーズのシーンは、菅田将暉さんと有村架純さんの演技が上手くて、つい もらい泣きしてしまいました。
観終わって考えてみると、伏線回収をしっかりしていたなぁと よくできた脚本に感心します。
排泄シーンはありません。生活の描写が奇麗過ぎるきらいもありますが、二人の婚前交渉のシーンを爽やかに描写し、麦の失敗から学びもあり、後味の良い終わり方に好感が持てます。
前半ひたすら共感性羞恥
まだ開始30分くらいしか観てないんだけど、みぞみぞして耐えられなくなって、まずここまでの気持ちを言語化しておこうとレビュー着筆。
まず冒頭のイヤホンLRのくだりで「何だこの2人、鼻につく〜、好きになれねえ…やめよかな」と少し二の足を踏む。
が、あれだけ話題になってたんだからきっと面白いはず、と頑張る。
しかし、、きつい。
ちょっとした言葉遣いとか掛け合いとか仕草とか、なんかいちいち、鼻につく。
友達だれも読んでない作家、友達だれも聴いてないバンド、友達だれも行かないような企画展、そういのに興味もっちゃってるオレ/ワタシ、そこらの人とは違う感性の持ち主、分かってもらえなくてもいい。
そういうのが嫌らしいほど滲み出てて、製作陣的にはこれ皮肉なのか、それとも陶酔なのか、後者ならもうこれ以上観てられない…(前者なら良いが、しかしそれならこんなふうに若者に人気にならないのでは?おそらくオシャレな純愛ものとしてウケているのでは?ならつらいかも…)
そもそも何なんだこの圧倒的な居たたまれなさは…?と思っていたが、
麦くんの部屋の本棚のラインナップがだいぶ自分の本棚とかぶってて、やっと気づいた。これ、共感性羞恥だ…!
そうだ。これは過去の自分だ。約20年前、自分もこういう学生だった。サブカル気取りで、流行のものは流行ってだけで食わず嫌いしていた。
行く予定もない国のガイドブック、古本屋で買い込んじゃってましたよ。わざわざ隣県の美術館まで企画展まで行きましたよ。
自分はそこらの人とは違う感性を持っている、そういう感覚があった、そう思わなければ平静に生きられなかった。
そういう過去の自分が想起されすぎてキツいんだ。
で、今、絶賛もりあがっている若者2人に、イヤホンLRのくだりをぶつけてくるオッサンが登場。そこで一旦停止。なんともいえない表情の2人…。
このシーン観て、この映画最後まで観ようと決めました。この2人の行く先を、みぞみぞしながら見守りたいと思います。
2人は別人格、当たり前ですが
イヤホンのLとRを、恋人2人で片方ずつ聞くのは別の音楽を聴くのと同じ。同じ時、同じものを2人で体験しているつもりでも、2人は別の体験をしている。だから、2人のモノローグの内容のずれが、2人の物語を紡いでいく。
でも、こういう物語を書くには、2人の人格をきちんと描き分け、生きた人物像を作る必要があるのだと思う。だから、脚本の書き手はかなりの手練れでなければ、破綻してしまうのでは、多分。なるほど、東京ラブストーリーの脚本家さんなら納得(見ていないのですが)。でも、繊細で文学的な言語表現、腹を決めた強い女性の描き方。見ている間は女性の筆とばかり思っていました。50越えの男性であれば、こうした作品が書ける人がいるんだ、と感心です。いや、年齢ではなく人なのかな。
恋人と夫婦、違いは何?と、未婚の友人に聞かれたことがあります。「妥協の数と程度」だと答えました。恋人のずれは別れの結末につながるけど、夫婦のずれはどれだけ積み重なっても、それを越えて生活を作っていくしかない。もちろん、離婚という選択肢もあるけれど、2人の生活を継続していくということは、相手を受け入れ続けるということ。長い時間の共有でしか、見えてこないものもある。
でも、LとRで同じ音楽を共有している、と錯覚していた時代にか見えていなかった景色もある。そんな甘酸っぱさに、懐かしく、いとおしく、こころが揺り動かられてしまいした。年甲斐もなく、です。
ありきたりなラブストーリー
BSで録画視聴。
やっと花束みたいな恋をしたを観た。ただ、ありきたりなラブストーリーに見えて観た人にとってはわかるわかると共感する人もいれば、退屈と思う人もいるだろう。私は後者。
菅田将暉が主演だが、どうもサンセット・サンライズやこの作品もそうだが、現代作品の演技はどこか軽さを覚える。人気恋愛作品だが、私はもの足りなさを感じた。
はじまりは 終わりの はじまり
大学生の麦( 菅田将暉さん )と絹( 有村架純さん )は、或る夜、東京の街で出逢い、恋に落ちる。
何処かに居そうな青年を演じるのが巧い菅田将暉さんがハマり役の本作。相手役の有村架純さんもまた、何処かに居そうな役を演じるのが巧い。
菅田将暉さんも、有村架純さんも、フツーには居ないんだけど、居そうだと感じさせる、そんな魅力あるお二人による、若者達の眩しくも切ない恋愛を描いた作品。
2人で交わす少し文学的な言い回しが効果的で、時の経過とともに関係性が変わっていく2人の姿が、とてもリアルでした。
ー 楽しかったね
TBSを録画にて鑑賞
男性と女性のお手本的運命
目指せ造花!?
似た者同士は近すぎる。煮たものどうしは同日中に食べないで別日に分けて食べた方が飽きないで良い。
恋愛は永遠に続かない⋯⋯。
若い二人にはハードルが高すぎる?
そんな事はない。ちょっと近すぎた。共感しすぎると正しい距離感が保てないし狂うと補正出来なくなってしまう。
キャッチボールは近いと手が痛い。離れすぎると届かない。コントロールが悪かったり優しいボールばかり投げ合っても楽しくない。
上手く投げるよりも捕り方を工夫する方が楽しいし満足出来る。
花は咲いているから楽しいのかな?
滅多に咲かない花だってあるし畑の土作りや種選びする準備期間も楽しいよ。
作品の中でたらればポイントがたくさん散りばめられていたけど同棲しなかったら良かったのにと思った。
あんまり相性がピッタリ過ぎると余裕が入り込む隙間もなくなっちゃうから良くないね。
別れという隙間が出来て丁度よい距離感に戻ったのがホッとしたなぁ。
ロス・インディオスが脳内再生されたのはじじいならではです。
儚い恋愛映画
出会ったときに価値観が合うと思っても、環境の変化やふたりの将来を見据えたりすると価値観はずれていってしまうこともある。
変わらず趣味に没頭している彼女と、仕事に忙殺され趣味に身が入らなくなる彼氏。
人と何年も一緒にいるということはそれほど困難なことなのかと思わされる話。
菅田将暉と有村架純の気持ちのすれ違いの喧嘩が自然でよかった。
出会ったころと、仕事で趣味も興味を示さなくなった菅田将暉の変化がすごい
破局に向かっていく様子は、楽しかったふたりを思い返すと切なくなった。
有村架純ちゃんの男性人気に引いてた民です。
恋愛は数パーセントに満たない生存率
「ファーストキス」に対する皆さんのレビューでこの映画を対比して書かれる方もかなりいらっしゃたので、観なくては思いつつ「花束みたいな恋」などと言う軟弱なタイトルが何となく障壁となり、大好きな坂元裕二脚本にも関わらず観ることを後回しにしていた。
結果、勿論、観てよかったのだが、若い時の恋愛が成就(いわゆる結婚のようなもの)しない理由が映画後半で満載となりあまりいい気分にはならなかった。
静岡に旅行に行った時、絹が「数パーセントに満たない生存率の恋愛を私は生きる」とのあるブロガーの文章を思い浮かべた時、麦は何も言わずにシラス(たぶん生シラス)丼を買いに行ってしまった。おまけに「さわやかのハンバーグ」も食べれなかった。このあたりから終わりの始まりが、。
麦と絹の運命に導かれたような偶然の出会い、挨拶がわりに読んでる本の交換してみたら盛り上がる作家談義、映画の半券を栞にするのも同じ。麦の家に行ってみたら「ほぼうちの本棚じゃん」。だから、今村夏子の「ピクニック」を語り合える。押尾守を神と言える。カラオケではきのこ帝国「クロノシタス」を一緒に歌える。映画はアキ・カウリスマ「希望のかなた」を観にいき、コミックは「ゴールデンカムイ」を好む。小説、漫画、アニメ、音楽、映画、演劇、ゲームなどさまざまなポップカルチャーを2人が大いに愛しているのが素晴らしい、。のだが、。
仕事してお金を稼がなければ家賃も払えないし、ご飯も食べれない。当然、趣味に贅沢なお金は使えない、。あーあ、当たり前の事です。だからバイトもするし、就活もするし、せっかく入った会社では頑張らなきゃいけません。
絹さん、麦が仕事ばかりになってつまんない人間になったのがいけなかったのですか?別れるってことは、結局好きではなかったのですか?自分でもよくわからないですよね、。若い時にありがちです。ちょっとした感性のズレ、一瞬のすれ違いが全てを壊してしまいます。
麦が結婚して空気みたいな関係になれば気にならないみたいな事言ってましたが、それって以外に真実なんです。あんなに好きなものが同じなんて多分奇跡的なことです。ずーっと一緒にいても良かったんじゃないですか?
坂元裕二脚本の「カルテット」「大豆田とわ子と三人の元夫」は私が選ぶドラマ史上最高ランクの作品だし、「ファーストキス」も私が選ぶ映画史上のトップクラス。ストーリーだけでなくこれらの作品はどれもセリフのノリが大好きだった。この「花束みたいな恋をしたい」もいい感じのノリだったのですが、ご自身の趣味嗜好持ち出し過ぎだったのでは?大ヒットしたから多くの皆さんが受け入れたんですけどね、。
次の新作は「片思い世界」監督も土井宏泰で再びタッグを組むとのこと。楽しみにしています。
若者向け恋愛映画と思いきや
意外なラスト…
こんな別れ方もありかも
推しの清原果耶が出ているので鑑賞。
さすが菅田将暉、有村架純を主役にしただけあって映像は見応え十分。
最近クローズアップされている瀧内公美、オダギリジョーも顔を出していて豪華な配役に満足。
麦と絹のそれぞれの語りが物語を進めていくのも良かった。
2人が暮らす部屋の間取りとレイアウト、本好きな2人が選んだ本棚の中身にセンスが光っている。
でも、なんだかな〜という印象。
冒頭、別れたカップルが偶然に、同じカフェで、同じ話を今カレ今カノにしているって、普通ないよね。
そういう展開から開始されるちょっと奇抜なラブストーリーだったら納得するけど、出会いから別れまで細かなところまで配慮されたリアルで丁寧な演出だけにモヤモヤが残る。
最後、麦がストリートビューで2人の散歩姿が画面に映っているのを発見した嬉しさは理解できるかな。
2512
「コントが始まる」のコンビ
全822件中、21~40件目を表示












