デニス・ホッパー 狂気の旅路のレビュー・感想・評価
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デニス・ホッパーに魅入られた男がふたり
監督のエベリングは、子役をやっていた頃にたまたまデニス・ホッパーと遭遇したことから、ホッパーの才能の虜になり映像作家を目指したという。
一方、本作の語り部と言うべきサティヤという男性は、映画とは関係のない暮らしを送っていたが、ホッパーのキャリアを破滅寸前に追い込んだ怪作『ラストムービー』のラフカットを見せられたことで、ホッパーが死ぬまで裏方として支え続ける親友になった人物だ。
本作は、ホッパーの人物像や功績、偉大でありつつも迷走したキャリアを振り替えるドキュメンタリーであると同時に、世代は違えどホッパーに魅入られた男ふたりが出会い、ホッパーに取り憑かれた人生を検証する心の旅路でもある。
ふたりが『ラストムービー』の撮影が行われたペルーの僻地にたどり着くクライマックスに得も言われぬ感慨と感動が湧いてきたのも、本作が天才の影に隠れた名もない人物の生き様を伝えてくれているからだろう。
あと、伝説の爆弾椅子のパフォーマンスの貴重映像は、ホッパーファンであれば必見。ホントにイカれてたんだよなあ、ホッパー。
ファンにはたまらないかもだけど
ラストムービーがとても好みだったので見てみました。そんなに評価が低かったとは。イージー・ライダーも見たし、ブルー・ベルベットも大好き、スペーストラッカーという大昔見た映画も面白かった記憶だけどこれについては言及なしでしたね。と言うわけでデニス・ホッパー憎からず思っていますが、大ファンと言うわけではない。となると関係者の証言だけで運ばれるこの映画はなかなか眠くなります。途中ウツラウツラ、でもストーリーのある話ではないのでそのままダラ見して感動のないまま終わってしまった。ファンにはたまらない映画なことは理解できる。
壊さない革命。
異端児デニス・ホッパーは枠組みも制約も破壊することなく、何かを変えるための革命を起こそうとした。んですよね、多分...
映画としての公開は2017年。イージー・ライダーは1969年。ラストムービーの製作が1970年前後。地獄の黙示録は1979年。2010年にロサンジェルスで死去。
ホッパーの大ファンだったと言うニック・エベリングが製作したドキュメンタリーは、ラストムービーの編集を行っていた時期から、その後の数年間の映像集(登場するクルマの年代から推測すると少なくとも1975年までの映像が使用されている)。ほぼ全部が、デニス・ホッパーの日常、語りで埋め尽くされていますが、そこからは、1970年代のアメリカの姿の一部が垣間見られ、かなり興味深い内容になってました。
プレイボーイのプレイメイトとの文化論。ハリウッドとの契約で「ラストムービー」の編集権だけは渡したくないと主張するホッパーの姿。ホッパーが撮影した1900を超えるシーンで、映画として使うのは59個で良いとホッパーに伝えるプロデューサー。
ホッパーに"拾われた"女性料理人。ホッパーに纏わりついて一時も離れようとしない恋人。フィルムチェックをしながら編集の指示を飛ばすホッパー。荒野に向かってコルト・パイソンとM16A3を撃つホッパーと親友。30人の女性を集め、3人の女とバスタブに入り濃厚なキスを交わす姿。女性達と「何も秘密を持たない事」を共有し集団ヒステリーに陥って行く場面。原爆製造の街、ロスアラモスでいきなり服を脱ぎだし全裸でシボレーC-20に乗り込む姿。
時に。カメラに向かって毒づく姿。ただ、いかなる場面においても、この人の言葉は流れ落ちる水の様に、留まることが無い。
個人的には、興味深い内容でした。デニス・ホッパー個人に対する興味がなくとも、「時代を映す鏡としてのドキュメンタリー」とてしての価値はあると思う。ちなみに、ベトナムは一切合切出て来ません。かすっても居ません。逆に、そこが斬新でもあり驚きでもありました。
女の子達へ。君たちの為に、俺は映画を撮っている。男性諸君へ。ブラブラブラブラブラ(何言ってたのか憶えてません)。
これなんか、男の真理だったりするかも知れないなぁ。って思いました。コロナ明け二本目。盆踊りに打ちのめされた頭ん中が、少しだけ回復したw
それと、この邦題考えた人。
本作、見てないでしょw
"サティヤ"
D・ホッパーのドキュメントだけあって、全体的に作りや雰囲気が格好良い。
ヴェンダースが語る「アメリカの友人」でのB・ガンツとの殴り合いの喧嘩が笑える!?
知らないオッサンが語るかと思いきや、40年来の右腕としての凄み、健在なD・ホッパーの弟との会話も興味深く楽しめる。
J・ニコルソンがN・ヤングの"Hey Hey,My My"を口遊み「アウト・オブ・ブルー」を紹介し、現在のL・マンズにインタビューしているシーンは良かった。
M・マドセンも相変わらずな渋さで。
思っていたよりも深く描写された内容でドキュメンタリー映画として文句無し、D・ホッパーの魅力が溢れ、好き量が漏れ出してしまう出来に拍手。
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