ドロステのはてで僕らのレビュー・感想・評価
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「カメラを止めるな!」に並ぶ傑作!
アマプラにて鑑賞。こんなに面白い映画があったとは!だから自主制作映画も侮れないのだ。
個人的には同じく低予算映画の「カメラを止めるな!」以上にアイデアに富んで面白かったと思う。これはもっと多くの人に観られるべき名作だ。
作中でも触れられているが、藤子不二雄の短編作品のような出来栄えだった。もう一度結末を知ったうえで見直したい。
しかしながら、カメ止め前半のようなワンショットに見えるが、画面の中には未来が映っているわけで…本当にどうやって撮影したんだろう。メイキングも見なくては。
【”これは生配信ではありません。2分後の僕らです!”時間で遊ぶとロクな事はありません・・。良く考えたなあ、この設定。練られた脚本の勝利作であり、映画製作者の方々の熱意が伝わって来る作品でもある。】
ー 『サマータイムマシン・ブルース』の上田誠さんが脚本担当なのが、良く分かる作品。それにしても作品構成、良く考えたなあ。-
■2階の部屋と1階のカフェが2分の時差でつながっていることを知るカフェのオーナー、カトウ。
“タイムテレビ”の存在を知ったカフェの常連客たちは、先の未来を知ろうと躍起になって行くが、結果的に、暴力団にチンピラを含め、さまざまな人々を巻き込んで事態はややこしくなっていく。
そして、時間を弄んだとして、未来からタイムパトロールの人達がやってきて・・。
◆感想
・ほぼ同じ場所で、全編長回しで撮影されているため、最初は頭の中が混乱する。
・が、冷静になって観ていると、良く寝られた脚本である事が分かって来る。
・2分違いのカフェの人達を映し出す”タイムテレビ”の発想も面白い。
<「ドロステ」の意味を理解した上で鑑賞すると、今作は、より面白くなるかな。120分だとキツイ感じだが、70分だとサクッと見れて良いね。
”未来を知って、過去の自分達に有利な情報を得ようとしては駄目だよね!気持ちは分かるけれど。”とも思った作品であり、低予算だけれど、頑張って映画を作る製作者の方々の熱意が伝わって来た作品でもある。>
かしこすぎ系タイムトラベル
2分後の未来が映るというだけのテレビ。
一見ショボそうに感じるが、それが重なったり移動したりすることによって、テネット並みに難しい時系列が生まれる。
そういうことか!となったときの気持ちよさが半端じゃない。
舞台っぽい
舞台っぽい感じが満載でした。
何人かは、見たことのある俳優さんでしたが、多くは舞台俳優さんなのかなとおもいました。
面白い脚本と展開で楽しめましたが、序盤は同じ展開の繰り返しのためくどく感じたところが残念。
レビュー書き込み忘れ
終盤までなんでこれメも取らんで分かるん😓⁉️って困惑しながら見てましたが、終盤一気にカタルシス~✴️😅☝️そっちかぁ~それなら分かる‼️でも検証もしたくなる~時間論やモンタージュ論▪️▪️▪️でも青春映画ぁ~😅シナリオ凄いし、何よりもエンディングの落とし込みが凄く良い‼️😅藤子不二雄先生に感謝です(笑)
アパート内のワンシチュエーション、有名俳優なし、小道具はモニタ2台...
アパート内のワンシチュエーション、有名俳優なし、小道具はモニタ2台のみのほぼワンカット70分中編インディーズ作品は、意外な掘り出し物だった。2分差で未来が見えてしまうというワンアイデアから、次は何が起こるのかプチワクさせる緻密でコンパクトな脚本が秀逸。それほど突飛な展開にはならないが、冒頭の隣のお姉さんや途中で使われる小道具などの伏線も、ベタだがしっかり回収されている。舞台風の低予算作品で気になるのは劇団にありがちな大げさなセリフ回しだけど、演出で抑えたのかそれほど芝居がからず許容範囲。原作は京都の劇団「ヨーロッパ企画」の舞台で、映画化はクラファン。同じ劇団発の過去作品「サマータイムマシン・ブルース」(2005年)は暗くてつまらなかったけど、こちらは軽くておススメ。タイトルの「ドロステ効果」って用語は知らなかったけど、合わせ鏡で見られる再帰的な画像の呼び名らしい。オランダのドロステココアのパッケージ絵が由来とのこと。何気ない日常のひとコマから、あれよあれよとややこしくなり、楽しく見続けて最後は期待通りにさりげなくほっこりできる良作。
未来に引っ張られないように
ワンカットであるが故に、どうやって撮影してるのか気になる。時間を緻密に計算していたとは。
未来が分かるという作品は多いけれど、2分先の未来が分かるというものは少ない。そして、その未来を過去の自分も見ることができるというアイディア。
どうしても未来で起こった通りに行動しなければならないと思いがちだけど、最後自分の意思で行動を決めた2人は良かった。それによって得た2人の未来は明るそう。2人並んで話す光景が愛おしい。
タイムサスペンスの傑作
テレビ業界を引っ張り続ける佐久間宣行氏が「もっと評価されるべき」と称えた作品。彼の感性は無条件に信用することにしているので、当番組をTVerで一時停止し、amazonプライムで再生をスタートした。
彼曰く「2階の自宅と1階のカフェがモニターを通して2分の時差で繋がっている」話。そこから膨らむタイムサスペンス。理系頭がないとクラクラする可能性があるが、あまり気にせず「少し不思議」なSFを楽しめばイイと思う。深く考える必要はないのだと思う。
本作の最大のポイントが、時間を題材にした作品だからこそシビアに繋がる70分長回しワンカット(実際は何度か止めているらしいが)風。時間に追い回され、時間に追いつき、追い越さんばかりの演出や撮影手法がとにかくすごい。一歩間違えると酔う。いや、片足どころか数歩突っ込むほどに画は気持ち悪い。だがその違和感がある意味、時間という概念を自由にし、観終えた時の爽快感を与えるのだ。
国内無冠、海外20冠。この作品を教えてくれた佐久間氏に感謝。
おしゃれだった
事前情報なしで見た。
ほんわかとした雰囲気を裏切るようなSF設定とオシャレ感に引き込まれた。
あっさり終わったけど、パラレル物って長いと考えるのがめんどくさくなるからこれくらいで良かった。
長回しで一発撮りで撮ってたのはすごい。
あと2分もちゃんと本当に2分で撮ってるなんて。
タイムマネジメントだけで気が狂いそう(笑)
拍手!
正にヨーロッパ企画。好き嫌いくっきり。
知識ゼロでアマプラで発見し、設定だけで楽しそうと思い見始めたが…。
明らかに出演者の演技は上手いのに映画として違和感のある台詞回しと積極的に進まないストーリー。
なんか苦手だなーと思ってスタッフ見るとなるほどヨーロッパ企画の上田監督。
ヨーロッパ企画の舞台が苦手な自分としては全く刺さらずでした。
設定もストーリーも間違いなく秀逸なので刺さる人にはぶっ刺さる!…はず。
70点
いつぞやのカメラを止めるなを彷彿するような、革新的に突いてくる作品。
個人的にカメラを止めるなよりハマった。
朝倉あきさんが相変わらず綺麗で可愛くて、七つの会議みたくわーーと喋りだすシーンのオタク感が堪らなくいい。
終わり方も予想できないし、演技も等身大でリアル風で良い。主演の動機じゃないけどそれも最後に少し描かれていて良かった。
1時間ちょいでなんとなく楽しめる作品になっていると思います。
是非。
演劇感は好きです。
予算なくてできる、最高のこと。
アイデアなんですよね。結局。時空とか、この世のことって。
みんながあれ?って思っていることって、答えはないんですよ。教えてはあげられないので。
だから最高のエンターテイメントを持って、みなさんに希望を与えたらいいんじゃないかって、ねー
etみたいにねー
ごめん。
この映画はそんなこと思ってないのかもしれないのですいません。
でも好きです。
ヨーロッパ企画の神髄。ワンカット風の演出も光る。
「ヨーロッパ企画」といえば、奇抜なアイディアが光る数々の名シナリオで知られ、『曲がれスプーン』や『サマータイムマシンブルース』などの映画原作を生み出した有名な劇団ですね。そんな実力と知名度を兼ね備えた演劇集団が、初めてオリジナルで制作した長編映画が本作『ドロステのはてで僕ら』です。
とある映画紹介YouTuberさんが本作を紹介していて、興味を持ったので私も鑑賞しました。上映時間が70分と短く、スキマ時間に鑑賞することができて良いですね。
結論ですが、かなり楽しめました。テレビ同士が2分の時間差で繋がるというストーリーで、その「2分」という時間がなんとも絶妙なこと。未来が知れるのは確かに凄いが、たった2分先の未来を知ったところでできることは限られている。「未来が分かる」という能力をこんなにコミカルに描けるのは、やはりヨーロッパ企画さんの強みですね。
ただ、終盤までは凄く良かったんですけど、ラストの締めは正直がっかりしたかな……。そこまではかなりロジカルに脚本が組まれていたのに、最後だけあまりに強引と言うかご都合主義と思えてしまう展開で、ラストがもう少し良ければ私が今年観た映画の中でもトップクラスの作品になっていたと思います。やはり「ピークエンドの法則」は正しかった。ラストが酷いと、映画全体の印象が悪くなる。
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雑居ビルの1階で喫茶店を営み、2階で生活をしているカトウ(土佐和成)は、仕事を終えて自宅に帰るとテレビの中に現れた「自分」に話しかけられる。「俺は2分後のお前だ、1階と2階のテレビが2分の時間差で繋がっているんだ」とテレビの中の自分に話しかけられたカトウは、半信半疑のまま1階の喫茶店に戻ると、店の中にあったテレビには自室にいる「2分前の自分」が映し出されていた。
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ヨーロッパ企画さんの強みである「緻密な脚本と伏線」「コミカルな面白さ」を両立させた素晴らしい作品でした。「2分の時差で繋がるテレビ」という発想から、「合わせ鏡のようにテレビを繋げて更に先の未来を見る」という使い方の発想は素晴らしいし、2分刻みの未来しか見えない故に起こる「どうして2分後にこんなことになってんだ」みたいな緊張感のある要素が出てくるのも、コミカルとシリアスの緩急がついていて非常に面白かったですね。
ワンカット風の撮影をしていることでリアルタイムに時間が進んでいるのもしっかり活きています。ワンカットであることにしっかり必要性が感じられる作品でしたね。『1917 命をかけた伝令』というワンカット映画の大傑作が本作の前年(2019年)に公開されましたが、本作はそれに負けず劣らずの作品になっていたと思います。
しかし惜しむらくはラストシーン。それまではパズルのような緻密なストーリー構成で、「なるほどそうきたか!」と驚かせてくれた本作なんですが、個人的にあのラストシーンはものすごく陳腐に感じてしまってテンションだだ下がりでした。「もう少しマシな結末あっただろ」って気がしてならないです。物語の印象は一番の盛り上がりどころ(ピーク)とラストシーンで決まるという「ピークエンドの法則」というものがありますが、本作は重要なエンドシーンが陳腐で、観終わった時に「面白かったー」という感じなかったんですよね。なんだか残念です。
でも全体的に見れば非常に楽しめましたので、オススメの作品です。
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