バニシングのレビュー・感想・評価
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ずっと暗くて重い
チャーリー、だれ?
決して軽くないサスペンスホラーに仕上がっている。雨の日に観たい映画。
実際に起きた未解決事件を独自の解釈でまとめた本作。ある意味閉鎖された孤島で、不運な事故と、幸運とも思える切っ掛けから、少しずつ人の本性が見えて歯車が狂い始めるドキドキ感と緊張感は良い。人は危機的状況に陥ると3タイプに分かれる。「逃げる(弱い人)」「受け入れる(正直な人)」「嘘を吐く(狡い人)」。敢えて演じ分けされているか。
主演のジェラルド・バトラー演じるジェームスが主役の様だが、ピーター・ミュラン演じるトマスの方が主役に感じるストーリー展開。そしてコナー・スウィンデルズ演じるドナルドが良いアクセントになっている。
普通の灯台守達が徐々に疑心暗鬼になっていく様、精神的に壊れていく様、人を信じられなくなっていく様が怖い。皆が望まぬ方向へ淡々と、そして確実に展開していくストーリー、秀逸なサスペンスホラー。アクション色の強いジェラルド・バトラーだが、表情での演技が素晴らしかった。メインの3人の人の部分の掘り下げが少ない分、感情移入しにくい部分もあるが、ここは第三者の目線で、坂を転がり落ちる様に起こっていく出来事をモヤモヤしながら楽しむ作品。
逃げ道のない孤島の恐怖
孤島にある灯台を守る為に住み込む3人の灯台守。その孤島に小舟が漂着したことで巻き起こる惨劇を描く物語。
地味ですが、骨太の映画です。低い評価をされている方が多いようですが、私には佳作に思えました。
普通の市民である3人の灯台守が、ある出来事から「不信に陥り」「追い詰められ」、そして「壊れて」いきます。
その様子を淡々と映し出す描写は、所謂ホラー映画よりも恐怖を感じます。
あまり演技での評価をしたことがないジェラルド・バトラーですが、この映画での表情は良かったと思います。
前述の通り、観る人を選ぶ作品なのかもしれませんが、私には高く評価したくなる作品でした。
罪悪感
【liar】タイトル通り実際の灯台守失踪事件をある仮説に基づいて映...
【liar】タイトル通り実際の灯台守失踪事件をある仮説に基づいて映画化、それも毎度観客受けが最悪な"罪の意識に苛まれる"系の(心理)サスペンスに仕上げて。製作も兼ねるほど熱の入ったジェラルド・バトラー含め限られた出演者の好演と、手に汗握る演出や撮影でグイグイ引っ張られる。金塊に目が眩んで次々に罪を重ねていく様は圧巻で、人間味溢れる失敗というか詰めの甘さ含めて緊張感を否応なしに高めていってくれる。...からこそ終盤の展開は鑑賞前の予想からすると意外だった。仲間内の衝突や猜疑心は膨らんでいく。個人的には、あそこから追手の第二波連中が来てくれたりしてほしかったくらいだけど、きっとこの結末だからこそ脚本家や監督含め製作する意義を感じたのだろう。うむ、悲しくやるせなく難しいけど深い余韻。
今年映画館鑑賞15本目?
失踪の真相?
戦略不足
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