テッド・バンディのレビュー・感想・評価
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サイコパスに感じないから怖い
1970年代のアメリカを震撼させた殺人鬼テッド・バンディの実録ドラマ。
私はこの事件の事は知らなかったので、話が続くうちに、無実な人間だったらどうなるんだと思って見ていましたが、結果は殺人鬼だったんですね。
しかし、怖いですね。随分の女性を殺したみたいですが、動機は一体何だったんだろうか、本当のサイコパスだったのか・・・・
人は見た目で分からないものですね・・・・・オウムの時にも、現ひかりの輪の上祐史浩に、若い女性が騒いでいたりしていましたが、どの時代、国は違えども同じような事が起きているのですね・・・・何とも残念な話です。
映画の話が進んで行くうちに、事案は少し違いますが、日本の三浦和義の事件も思い出しました。
ザック・エフロンが殺人鬼を熱演していましたね。
強いて難を言えば、捕まる過程までが結構あっさりと言うか、また本人が手を出す殺害のシーンなどがないので、少しリアリズムに欠けるかな・・・
しかし、場面場面、当時を忠実に再現しているのは凄いですね。
もし
もし、デッド・バンディが、死刑を前にして、殺人の詳細を自白しなければ、フロリダの有罪となった事件でさえ、今も冤罪の可能性が取り沙汰されていたのかもしれないと思わせる。
映画で描かれるテッドの為人は、それほど殺人行為からはほど遠いイメージだ。
しかし、テッドは、なぜ、自ら自白する気になったのか。
自白することによって、死刑のカウントダウンを伸ばしたかったのか。
もしかしたら、自己顕示欲なのか。
信じていたリズこそが、第一の通報者であったことを知り、自身の弓ノコによる頭部切断を告白して、リズに恐怖を植え付けたかったのか。
きっと全てなのだろう。
また、キャロルとの接し方から考えると、テッドの支配は愛情を内包しながら、実に巧妙に仕組まれてるように思える。
テッドの動機はなんだったのか。
犯行の多くが告白によって世に知られるようになっても、謎が明らかになることはない。
そして、専門家が動機を分析し、世の中が謎だと騒ぎ立てれは立てるほど、これこそが、テッドの巧妙な支配の一部なのではないかと考えさせられる。
大量殺人をいとも簡単にやってのける異常者の頭の中を覗いたような感じがする、後味の良くない作品だった。
淡々と語られる怖さ
前半と後半で。。。
深い
現代なら違う展開なんだろーな。
予備知識が無いと辛い
マーダー・ケースブックにてテッド・バンディという
連続殺人犯の存在を知り、その後はテレビ番組等で
取り上げられることはあったが、アプローチの仕方は
似たり寄ったりであった。
この映画は今までのドキュメント映像とは一線を画す、
違った視点での構成になっている。
テッド・バンディの恋人による著書を原作としているため、
犯行の一部始終を詳らかにするというものではなく、
周囲の人々がいかにしてこの凶悪連続殺人犯に翻弄されていき、
やり場のない怒りにどうやって終止符を打つのかということを
考えさせられる作品。
観終わると虚無感だけが残る。
作品の品質が悪いという訳ではない。
裁判の再現などは完璧と言っても過言ではない。
性交シーンや、衝撃的な映像を含んでいるのでお子様には
お薦めできない。
タイトルなし
余裕の微笑みを保ち続けるシリアルキラーに翻弄される
自分を大切に
テッド・バンディについて、彼が何をしたのか、どんな結果になったのか、サラッと把握している状態での鑑賞。
把握しているのに、最後の最後まで惑わされ迷わされた。
殺人鬼の遣り口を描いた実録サスペンススリラーを観るつもりでいたけれど、彼の騒動に巻き込まれ振り回されながら、「やったのか、やってないのか」と苦悩させられる作品だった。
テッド・バンディは徹底的に否定する。
真剣に自分を弁護し、真摯に無実を訴え、本気で逃げようとし、「パピヨン」を愛読する。
何が起きたのかきちんと説明されないまま彼が逮捕され、あれよあれよという間に疑いの中身が濃くなっていく様を観ていると、「本当にやってないんじゃないか」と思えてくる。彼のまっすぐな視線も相まって。
俯瞰の描き方と構成が秀逸。
殺人や誘拐の直接的シーンも決定的な証拠も画面になかなか映らないので、どこに真実があるのか分からない。
どんどん進む裁判劇、追い詰められてもなお抵抗するテッド、確実に病んでいく周りの人間の描写は、ある意味殺人鬼の所業よりもスリリングに感じた。
忠実かつドラマチックに再現したシーンの連続にも痺れた。
テッドを愛しテッドに愛された女、リズになったような気がしてくる。
信じればいいのか、疑えばいいのか。
彼女だからこそ感じるとてつもない苦悩とやり切れないジレンマを全身で受けて、本当に辛くなった。
「愛してるから問題なのよ」というセリフが胸を突いた。
愛し合った時間は本物だったのか、自分もいつかは殺されていたのか、子供はどう思うのか。私ならどうしようか。
裁判を傍聴にくる民衆の一人になったような気がしてくる。
一連の事件も裁判劇もかなりエンタメ的で、世間が面白がるのもわかるじゃない。
清廉潔白で平凡な人よりも後ろ暗いモノを背負った怪しい魅力のある人に性的魅力を感じてしまうじゃない。
テッドに群がる人々と映しだすテレビカメラが、スクリーンにくぎ付けになっている私と重なった。
最後にぶつけられる静かな衝撃。むせ返るような切なさと仄かな希望を感じさせるラスト。
頭が熱くなった。
本当に本当に本当に、見せ方が上手すぎる。
焦らしに焦らした末の答え。さりげなく鳴る音に鳥肌。
テッド・バンディというシリアルキラーをストレートに見せることはせず、彼のしたことによって苦しむ人や振り回される世間を中心に見せた作品だった。
しかしそこを描くことで、間接的にテッド・バンディの異常性も浮き彫りになってくる。
恐ろしい人だ、と心底思う。
キャロルがテッドとリズを振り返るシーンがとても印象的。
尋常じゃない振り返り方だよねあれ。執着の強さをあのぼやけた一瞬の中で表現する巧さ。好きだな。
多分、少数意見だと思うんですが この作品になんの面白みも感じら...
恋人の視点で描いているのに、彼女の描き方が薄い
悪魔がいるとするならば
「シリアルキラー」という言葉が生まれたくらい有名な殺人鬼テッド・バンディ。ドキュメンタリーから彼にインスパイアされたフィクションサスペンスやホラーまで数々の作品に取り上げられたけど、残虐な話や映像をほぼ使わずに、無実と信じる恋人から見た彼の姿を描いたのが面白い。
ザック・エフロンは誰もが惹かれるイケメンぶりでブイブイ魅力振り撒いてるし、フィル・コリンズの娘のリリー・コリンズはやさぐれてもキュートで美人、ハーレイ・ジョエル・オスメント君は色々と大きくなったけど優しそうな笑顔は健在だし、大好きなジョン・マルコヴィッチは相変わらず味のある素敵な演技で引き締めていて、なにげに豪華な出演陣でした。
今なら科学捜査でもっと確実な証拠が出るだろうけど、当時はこれで精一杯か…何が真実なのか、誰を信じていいのか分からないのが何よりもゾッとする。これだけ見ると最後の最後まで冤罪だと信じてしまう。悪魔がいるとするならば、彼のように魅惑的で恐ろしい生き物なんだろう。
それにしても、なぜ彼女は殺されなかったのか。観終わっていろいろと調べたくなった。
あえて内面に迫らない
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