劇場版「鬼滅の刃」無限列車編のレビュー・感想・評価
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日本人の琴線に響く作品
2020年〜2021年にあれほど観たのに、再上映にすでに3回も来てしまった。遊郭編が始まるまでまた来るだろう。
なぜこれほどまでに何回観ても色々と深く考えさせられる作品なのか。
まずはセリフに哲学があるから。帰宅してマンガでセリフを確認すると、やはりほぼそのままである。
煉獄杏寿郎の弟への言動は、泣きたい時に自分より弱い存在を笑顔で励ました経験のある者ならば痛いくらいに分かるだろう。
しかも杏寿郎は弟に一切嘘は付かない。でもお前は俺とは違う、お前には兄がいると励ます。
これは出来そうでなかなか出来ない事なので杏寿郎の思いに毎回考えさせられ、引き込まれる。
なぜ煉獄杏寿郎はこのような生き方になったのかという問いに、ラストは強烈に答えを出す。
かつて日本人の母はこうであった。
上に立つ者とはどうあるべきかという世の中へのメッセージ性も強く、母の言葉は人の生き方を示す。
鬼にならないか? 何度も何度も問われる。
人は人生の中で、鬼への道に落ちそうになる出来事に何度か見舞われる。
人は切羽詰まる時に、言葉は違っても鬼のような生き方に誘われる時がある。
今だけ金だけ自分だけ等の言葉が流行る令和の世の中には、鬼になってしまった者がより競争して強くなる事だけを望んでいる。
一方、死の淵にあっても鬼になれとの誘いを即答で断り、人としての生き方を貫く姿は美しい。
何度観ても、人間とは本来こうあるべきだとのメッセージに打ちのめされる思いになる。
人は現実から目を背けて都合の良い夢を見たいものとのセリフにも、今の日本人には耳が痛い。
幻想の中で生きていると、いつかどん底に突き落とされる。
辛くても炭治郎のように、俺はもう失った!と振り返らずに前に進むしか人として生きる道はない。
何度も何度も夢から覚めるために自分を切るという覚悟に胸を打たれる。
他にもすべてのキャラクターに背景が見えて共感が出来てしまう。映像の素晴らしさはもちろん、音楽が感動を盛り上げる。
でも何よりもこの作品の一番素晴らしいところは日本人が本来持っていた美徳や哲学を思い出させてくれるところだろう。
なので、ここから先は特典が無くとも観る人は観るだろう。不況やインバウンドで旅行は行かないので、今年は鬼滅で楽しもうと思う。
時々見て己の芯を叩き直すと良い
コロナ禍中の公開時に4~5回見てボロ泣きして、今回のリバイバル上映で久しぶりに「今でもまだ泣けるかな~?」とまた見てみました。最初の頃ほどではないけれどやっぱり泣けますね。
毎度毎度の涙腺崩壊スポットは、家族が変わらず生きていて貧しいながらも賑やかに幸せに暮らし続けている夢を見ていた炭治郎が、幸せな光景への断ち切り難い思いを抱えつつ、本当なら、本当ならと苦悶しながら覚醒しようとする姿。ヤバい、思い出しただけでまた涙が。
また、性格の悪い魘夢に今度は家族が殺されて血まみれになった姿で炭治郎に怨み言をいう夢を見せられて、これ、炭治郎にとってはものすごい後悔を、痛いところを突かれていたと思うんですが、そこでうちひしがれることなく、「俺の家族がそんなことを言う訳ないだろう!俺の家族を侮辱するなー!!!」と憤怒に変えられるところが、炭治郎の強さだよなと思ったり。
各々の夢の中で善逸が禰豆子ちゃんとデートしてたり伊之助がボスとして洞窟探検隊を率いていたり、その一方で夫々の深層は真っ暗闇で侵入者を襲っちゃったりってあたりは笑えました。煉獄さんは夢も深層もちょっとキツいけど。
禰豆子ちゃんの私頑張ったでしょほめて~撫でて~の仕草は可愛かった!
ただ、魘夢との戦いの場面はちょっと間延びも感じます。マイナス0.5はそれに対して。
後半の煉獄さん対猗窩座はつくづくBGMがカッコいいですね。
亡き母に言われた「人よりも多くの才に恵まれた者は、その力を世のため人のために使わなければ」「弱き人を助けることは強く生まれた者の責務」を守って戦い続ける姿には、真の誇り高さを感じます。
日頃拗ねてだらけてぐにょり~んと捻じ曲がった己の芯がまっすぐ矯正される思いです。
うん、この映画は時々見て、曲がった自分の芯を叩き鍛え直す槌とすべきです。今回のレビューで言いたいことは以上。
次作も観に行くしかない‼︎
最新作の公開を控えリバイバル上映が行われている。この作品は当時公開時にも視聴し感動した名作。その後、家でも再視聴したがその時も涙した。その煉獄の台詞の一言一言が心に響く、いや心につき刺さる。最大の名言は『こころを燃やせ!』である。まさしく我々一人ひとりに訴えかけている。こんな作品を魅せられては次作も観なくてはならない。それもIMAXで。
このアニメはTV版もレベルが違う。まさに"レベチ"なのである。TVとて手を抜いていないのだ。あらためて日本アニメの至宝の素晴らしさが全面に出た作品。
原作も素晴らしいが絵が私のタイプでは無かった。しかしアニメは違った。この作品をより昇華させ、より高みへと押し上げている。この作品に対する全てのスタッフの熱意を「ヒシヒシ」と感じるのだ。
エンドロール後に次作映像が出るので最後まで立たないで下さい。。
その"炎"は聖火の如く、新たな"柱"に…
一番泣いた
2025年劇場鑑賞143本目。
舞台挨拶中継付き。
エンドロール後劇場限定無限城編予告有り。まぁこれ観て内容分かる人いないと思うけど・・・。パンフレットないけどさすがに当時購入したので減点なし。
これが公開された2020年はまだ映画の感想をFacebookに書いていたのでこちらでは初レビュー。
舞台挨拶でも花江夏樹が言っていましたが、先の展開を知ってから観ると煉獄さんが弁当食べてるだけで泣けるというのが納得(さすがにそこでは泣きませんでしたが)なくらいプラスアルファがあるので、舞台挨拶の度に観に行っていたから、テレビ版と合わせるともう今回で7回目ですが涙が出て止まってまた出るのを2回とすると5回泣いてしまいました。特に最後は泣きっぱなし。最終対決は何回も観て結末知っているのに「もしかして今回は勝てるんじゃないか」と本気で思ってしまうくらい気迫が伝わってくるんですよね。
笑いと泣きとワクワクを全部兼ね備えた稀有な作品だと思います。
ただ心配なのがこのリバイバルでさらに興行収入増やすと無限城編が多少稼いでもしょぼくなる・・・(笑)
4Kアップコンバートリバイバル上映
改札鋏音で落ち見る幸夢。
鎹鴉からの伝達で乗車した人間が行方不明になってる“無限列車”、その無限列車に任務でいる煉獄へ合流するようにと命じられた炭治郎達の話。
無限列車に憑く下弦の鬼・魘夢とのバトル、…後に現れる上弦の参・猗窩座とバトルとなる炎柱・煉獄杏寿郎だが…。
本作の公開当時2度劇場鑑賞、Blu-ray購入で何度観ただろう。各キャラのバトル、そのバトルで流れる各キャラごとに違うBGMがカッコイイ!特に禰豆子のピンチ時助ける善逸の“霹靂一閃・六連”とBGMが好きで一番好きなシーン!
終盤の猗窩座と煉獄のバトルは熱すぎて目頭熱くなる、バトル後の煉獄から炭治郞への話、炭治郞の後ろに幻として現れる煉獄の母に「…全うできましたか?」問い笑みを浮かべる煉獄の姿に涙。
リバイバル上映を機にBlu-ray鑑賞でしたが久しぶりに観て面白かった!
何も知らずに観て、どハマりしました
いい映画でした。怖さもあり癒されたり笑えるシーンもありました。特に後半は、物凄い熱量に圧倒されました。
ジェンダーレスっぽいエンムが、「上弦」について触れていて、そのあとでアカザ(声:石田彰)が登場して伏線回収しました。
エンムは、独り言で鑑賞者に詳細を説明してくれました。
だいたい普通の映画は会話という形で説明する場面があるのですが、お喋りのエンムは欲張りで独り占めするタイプで、作戦を誰とも共有しないため、独り言の癖があるのかなと思います。
各々の夢が人物紹介の役割を果たしていました。
炭治朗の心の清さが、美しい映像で印象深く描かれていて、煉獄さんの母親の台詞も素晴らしく、夢の中でネズコの「ムー」以外の台詞も聞くことができました。
どのシーンも綺麗で迫力満点でした。台詞がユニークだったり、詩的で美しかったりして個性的だと思いました。
ラストの煉獄さんとアカザの戦いが素晴らしかったです。その後の炭治朗の言動もガツンと来るものがありました。
エンディングロールの絵も歌も最高でした。
♪僕たちは 燃え盛る 旅のとちゅーで でーあいー…。
『鬼滅の刃』の面白さを知ることができて満足しています。
本当にすごかった。 まず映像が美しすぎて、戦いのシーンとか息を呑む...
本当にすごかった。
まず映像が美しすぎて、戦いのシーンとか息を呑むレベルで迫力あったし、列車の中の雰囲気もめっちゃ引き込まれた。
炭治郎たちの絆がしっかり感じられて、仲間ってこういうことだよなって胸が熱くなった。
煉獄さんの存在感がとにかくすごくて、あの強さと優しさに心打たれて、涙腺崩壊しました。
ストーリーは切ないけど希望もあって、見終わった後に何か大切なものを貰ったみたいな感覚が残ります。
終わった後、しばらく余韻から抜け出せなかった
簡易検査キット
国民的人気アニメの仲間入りを果たし、どう無視してたって耳に飛び込んでくるニュースは大げさに誇張されたように感動を押し付けてくる。「なにがなんでも見てやるもんか」と、意固地になっている自分がいたが、試しにアニメを見てみたら意外に面白い。途中から見始めて、ほとんど予備知識なしに映画館に行ったら、なんと『ワンダーウーマン1984』の初日よりもお客さんが入っているじゃないか。小さい子供さん連れの親子鑑賞も多かったが、このコロナ禍で映画鑑賞マナーも大きく変わった中、映画館のあり方も様変わりしてしまったようだ。
いくつかのポイントで、感想を抱いた。
1.作品の訴えかけてくるメッセージのあまりにも真っ直ぐな強さ。これはむしろ希少な部類に入るだろう。最近はここまでストレートに主人公の生き方を問う物語も無かったように思う。コミックの主人公であれ、ひとくせもふたくせもあるキャラクター造形が成され、そこに共感を呼ぶ作り方がほとんどだった。家族とか、仲間、組織、敵など、分かり易い構成になっていながら、深く掘り下げると丁寧に描き込んである。重箱の隅をつつくような難癖をつけてくるファンに正面突破で直球を叩き込む作者の潔さに、老獪なしたたかさを見た。実際にはどんな人が作ったのか知らないが。
2.次に感情を揺さぶる演出の見事さ。クライマックスのエモーショナルな爆発までの見事な波。軽い笑いから、大粒の涙まで、見る人の呼吸を支配しているかのように巧みに引っ張っている。PG12ということで、学童以下の幼児にはハードルが高かったようだが、亥之助や善逸の動き回るシーンではちびっ子たちも見入っていた。禰豆子のちょこまかとした動きにも気を取られたようだ。そのバランスが絶妙に配してあり、全編通して、ストーリーよりも感情の起伏をコントロールすることに主眼が置かれているようだ。見事としか言いようがない。
3.登場人物の背景が、彼らの見る夢の中で簡潔に語られていること。初めて見る私にも、キャラクターの成り立ちがはっきりと見えるように作られている。特に、本編の主人公ともいえる煉獄杏寿郎の生い立ちは、ほとんどセリフのやり取りのない炭治郎たちにとっては謎のままだが、彼の見る夢を介して観客には読み取れるように作ってある。煉獄の生きざまは涙なくして見ていられない。逆に、列車に乗る一般人たちのあまりにも平板な魅力の無さに落差を感じるが、些末なことだ。単体でこの映画だけを見ても、普通に入り込めるように作ってある。
4.自然に自分の過去を振り返るきっかけを作ってくれるお話になっていること。昔、父親と一緒に見に行った最後の映画『さらば宇宙戦艦ヤマト』を思い出したが、あれも自己犠牲と守るべき大切なものを賭けた人間賛歌だった。そこに軍国主義を垣間見た人たちはたとえ子供向けのアニメとは言え、決していい心持ちはしなかっただろう。父もその意識があったのか、「あれはマンガの中のお話だから」と、感動の涙を流す私に「死んで花実が咲くものか」と言いつけた。今、この映画を自分の子供と見たとすれば、いったいどんなことを思うのか、考えさせられるきっかけになった。ほぼすべての国民が大きな災禍に巻き込まれた2020年に、まるでリトマス試験紙のように現れた映画。自分は何色なのか?知るきっかけになる映画だ。今風に言い換えるなら、簡易検査キットともいえるかもしれない。この映画に免疫がある人は、何の影響も受けずに、普通に受け流せるのだろう。
上弦の鬼に全てを持ってかれた
【上弦の鬼に全てを持ってかれた】
煉獄の活躍を期待して見てたのに、最後の最後でぱっと出の鬼に殺されて萎えた。「なんでここに上弦の鬼が居るんだよ!」炭治郎も言ってたけどほんとコレ。どこから来たのか、なぜこのタイミングで来たのか、一言くらい説明が欲しかった。挙句の果てには鬼が逃亡。せめて相打ちにくらいさせてやれよ...煉獄が救われないんじゃんか。
【全体的に中途半端で薄っぺらい】
炭治郎や仲間達の過去やら、煉獄の過去やらを詰め込みすぎて薄っぺらい。特に煉獄の過去にはちょろっと触れたくらいだから感情移入できなかった。だから最後もイマイチぐ〜んと来なかったなぁ。まあ2時間に全てをぶっこむのは無理があるか。
【炭治郎の無意識の世界に感動】
この映画で1番感動したのは、炭治郎の無意識の世界。炭治郎の優しさと思いやりが、清々しいくらいに青く染まっていた。核に導かれた少年が泣き崩れてたけど、俺でもそうなってたと思う。あんなに優しくされちゃ破壊なんて出来ないよ。
俺も炭治郎みたいな無意識の世界を持って生きたい。
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