プリズン・サークル

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解説

取材許可に6年をかけ、2年にわたり日本国内の刑務所に初めてカメラを入れて完成となったドキュメンタリー。官民協働による新しい刑務所であり、受刑者同士の対話をベースに犯罪の原因を探り、更生を促す「TC(Therapeutic Community=回復共同体)」というプログラムを導入している日本で唯一の刑務所でもある「島根あさひ社会復帰促進センター」。受刑者たちはプログラムを通じて、窃盗や詐欺、強盗傷人、傷害致死など、自身が犯してしまった罪はもちろんのこと、貧困、いじめ、虐待、差別といった幼い頃に経験した苦い記憶とも向き合わなければならない。カメラは服役中の4人の若者を追い、彼らがTCを通じて新たな価値観や生き方を身につけていく姿が描かれる。監督は「Lifers ライファーズ 終身刑を超えて」「トークバック 沈黙を破る女たち」などアメリカの受刑者をテーマにした作品を手がけてきた坂上香。

2019年製作/136分/G/日本
配給:東風

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

監督
製作
坂上香
撮影
坂上香
南幸男
録音
森英司
音楽
松本祐一
鈴木治行
アニメーション監督
若見ありさ
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(C)2019 Kaori Sakagami

映画レビュー

4.0懲罰ではなく心の回復としての受刑

2020年2月27日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

官民共同の運営で、日本で唯一「TC(Therapeutic Community=回復共同体)」を導入している刑務所を追いかけたドキュメンタリー。懲罰としての受刑ではなく、犯罪にいたった要因を探り、罪の意識と向き合わせ、自身の過去とも向き合わせてゆく。受刑者の多くは貧困や虐待を経験し、何かしらの常識や価値観が欠落している。いくら懲罰を押し付けても、価値観が伴っていなければ意味がない。この刑務所では、過去を紐解くことで罪に走ってしまった要因を自ら考えさせ、他者への想像力を養うように教育していく。
窃盗に罪の意識を感じ取れていない受刑者が出てくる。彼は「窃盗と罪を感じる心」そのものが欠落している、その欠落を回復させていくことで反省を促す。プログラムではロールプレイングと対話を通して人間性を回復させてゆく。受刑者のプライバシーを守るため、顔をぼかし名前は仮名にしているが、それもまた見事な演出となっている。アニメーションの使い方も見事で、目の付け所も、技法も素晴らしい作品だ。

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杉本穂高

4.0「暴力の連鎖を止めたいと願うすべての人へ」

andhyphenさん
2020年6月11日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

犯した罪とどう向き合うのか。
舞台は「島根あさひ社会復帰促進センター」、所謂PFI方式の刑務所である。
刑務所といったときに想像する無機質さと過剰にも見える規律は勿論存在する。現代的な施設及び無人で運ばれる食事などを見たときに、現代の無機質さを少し重ね合わせてしまう。
ただ、本作の主題はそこではない(が、刑務所の無機質な映像には含意を感じる)。TC(セラピューティック・コミュニティ、日本語では回復共同体)とそれにそれに取り組む受刑者たちの姿である。監督のインタビューを拝見すると、撮影にはかなり厳しい制約が伴ったようだが(作品中にもそれを示唆する文言がある)、TCという取り組みを伝えようとするその気概が伝わってくる。
取り上げられる受刑者たちは、私たちが「犯罪者」に抱くイメージとは異なる。彼等は悪の権化ではない。生育歴や生活の困難さから、遵法精神がどこか希薄になり、自己と向き合えず、視野を狭め、暴力や詐欺、窃盗をはたらく者たち。恐らくどこかで一歩道を踏み外せば私だってこうなっていた、と思わせる何かがある。そして、犯した罪とうまく向き合えず、「自分」を思ってしまい葛藤する。
教育で求められるのは自分と、罪と向き合うこと。徹底的なまでの自己開示。矛盾する感情との対話。
人と人が分かり合うのは、普通に考えるより圧倒的に困難だ。だからこそ、この社会は罪を犯した者たちを徹底的に糾弾し排除する方向に進んできた。自分たちに分からないものは「ないもの」とする。
映画に取り上げられた4名の受刑者のひとりに非常な共感を覚えた。私もそういう思いになったことがあると思った。私が彼にならなかったのは、ほんの少しの違いでしかない。
罪を犯した者たちが己の罪と向き合って一歩を踏み出すことは、市井に生きる我々にとっても重要なことだ。分かり合うことが難しいからこそ、分かろうとする、向き合おうとする努力は絶対に怠ってはならない。
そして、出所者たちの現状。再入率が他の刑務所と比べて半分というデータが最後に提示されるものの、やはりそこには厳しさも垣間見える。しかし、「仲間」が居るだけ彼等はまだ良いのかもしれないが...。
ラストに示される「暴力の連鎖を止めたいと願うすべての人へ」が全てだと思う。皆が考えるべきこと、向き合うべきこと。

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andhyphen

4.5《社会は紙一重》

2020年6月6日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

難しい

施設の設計、建築及び運営の一部を民間事業者に委託して運営される「PFI刑務所」の一つ「島根あさひ社会復帰促進センター」が舞台。
そこで実施されている「TC(セラビューイック コミュニティ)」と呼ばれる「治療共同体」で変化する4人の受刑者を描いたドキュメンタリーです。

私は精神障がい者の支援を本職としながら、ホームレス、ひきこもりの人達とも関わってきた。その全てに共通するのは「他人によって生活を壊された人」ではないだろうか?
受刑者たちは4人とも親による虐待を受けていた。合わせて学校でのいじめを受けていた。
虐待は背景に貧困がある。だから貧困の連鎖を解消する事が虐待を減らし、犯罪者、精神障がい者を減らす事に繋がるのではないか?

罪を犯した事には責任があるかもしれない。だからといって望まない人生、特に子供時代を過ごした事は自己責任だろうか?
歪んだ価値観が蔓延る世の中を作った日本の社会そのものの責任ではないか!

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邪悪ばうあー

5.0皆に見てほしい映画

ふうさん
2020年5月27日
iPhoneアプリから投稿

こんな素晴らしい映画を作ってくれた関係者の皆さまに感謝を言いたい!
くらい素晴らしい映画でした。

日本ではまだ一つの刑務所でのみ行われている
実験的な教育プログラム。
集団カウンセリングのような形で、
受刑者たちが自分の犯罪に向き合っていく。

犯罪は悪いことだ!
と糾弾しても何もよくならない。
犯罪に至るまでの悲しい経緯。
そしてプログラムを通して
更生していく受刑者。

出所後には辛い現実が待ち受けていることだろう。
それでも再犯率は通常の半分以下とのこと。

このプログラムを全国の刑務所で行って欲しい。

自分が幸せになりたければ、
皆で幸せにならなきゃダメだ。
負の連鎖を断ち切らなければ
1人だけの幸せなんてない。

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ふう
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