「ランボーとしての大団円として…「It's a long road」が欲しかった~!」ランボー ラスト・ブラッド 松王○さんの映画レビュー(感想・評価)
ランボーとしての大団円として…「It's a long road」が欲しかった~!
シルヴェスター・スタローンと言えば「ロッキー」と「ランボー」のイメージがどうしても強い。
12年前に公開された「ランボー:最後の戦場」でランボーシリーズは終わりかと思いきや、もう一回!と言う事で作られたのが今作。
「ロッキー5」が上手く大団円を迎えられなかったからと作られた「ロッキー・ザ・ファイナル」は個人的には大満足の大団円を迎えて、アポロの息子を主軸にした「クリード」は自分の中では余波みたいな物(それでも好きなんですがw)
長年ランボーシリーズを観てきた者ならやっぱり観るでしょ!と言う事で初日に観賞しました。
で、感想はと言うと…う~ん。
まあまあと言えばまあまあ。
悪くないけど、なんか物足りない。
大団円を迎えたかと言えば、迎えてない訳ではないけど正直迎えてない。
どうにもランボーと言う映画に思い入れを持ちすぎて、観る前からハードルを上げ過ぎたからか、個人的にはしっくり来てないんですよね。
一般的なランボーのイメージは「ランボー 怒りの脱出」以降のいわゆるアクションドッカンドッカン。
それはそれでもちろん面白いんだけど、個人的に好きなのは第1作目の「ランボー ファーストブラッド」
あのアクション映画でありながら、ランボーの苦悩と悲しみが込められた人間ドラマは今観てもグッと来る。
ラストの警察署内でのランボーがトラウトマン大佐に発する魂の叫びは胸にキリキリ来て切ないんですよね。そこにまたラストに流れる「It's a long road」が良い♪
なので、大団円を迎えるなら、第一作目の様な哀愁漂う何処か切なくて、それでいてアクションガンガンで、ラストではIt's a long roadが流れるだろうと踏んでたし、それを期待してました。
アクションは相変わらず凄い。
敵をバッタバッタと倒していくのにも爽快感がある。首を切って、道路に捨てるのはちょっとやり過ぎw
ロッキングチェアに腰をかけて、佇むランボーに「あしたのジョー」のラストを思い出すくらいのグッと来るものがある。
そこに今までの名場面が走馬灯の様に流れてくる。
いろんなランボーとの思い出が甦る…
…でも、It's a long roadは流れなかった…
オープニングからボランティアでの山間の救助なんて、1作目のオマージュだし、頬にナイフで傷つけられるのもそう。
カウボーイハットなんて1作目で敵対するティーズル保安官も思い出させるし、敵対した警察にボランティアとして協力するなんて伏線が効いてますやん♪と思いますわなw
だからこそ、期待値は上がるんですが、家族同様に暮らしていた娘が買春カルテルにさらわれて助け出すが、娘はあえなく死んでしまう。
そこからランボーの過激かつグリーンベレー仕込みのトラップでカルテルに復讐を行うと言うのが、大まかなあらすじなんだけど、娘の様に可愛がってた女の子を助け出すと言うのはどうにも「96時間」か?と思えるし、娘の為にと言うのもなんとなくしっくり来ない。
また、その娘も無惨にも麻薬漬けと買春を強要され、挙げ句の果てには頬にナイフで傷を付けられる。ちょっと復讐の設定とするにしても結構過激。
ぶっちゃけ殺さなければならなかったのか?と少し考えると…殺さなくても良かったし、いつまでもハッピーエンドを迎えられないランボーがちょっと可哀想と言うか報われなさすぎて、これなら前作の「最後の戦場」の終わりの方がしっくり来るんですよね。
また、買春カルテルが相手と言うのもなんとなくスケールダウン感が否めないし、ガブリエラの父親やフリージャーナリストのカルメンの立ち位置や使い方加減も微妙。
強大な敵と闘うのはランボーの真骨頂ではあるのとベトナム戦争の呪縛からは解き放たれる事のないやるせなさと悲哀が切ない。
「ロッキー5」の様にハリウッドお得意の無かった事にしてもう一本!とは…ならないよなぁw
ロッキー・ザ・ファイナルの様な〆を期待してたからの「It's a long road」が流れたらのなら大団円を迎えられたであろうなんですが、まあ個人的なイメージでの思い込みなんで上手く行かないもんですねw
といろいろと細かく勝手な事を書きましたがランボーの最終章に期待していた事の裏返しの一意見と思って頂ければ幸いです。
今から36年前に「お好きな映画のビデオソフトをプレゼント」と言う懸賞に応募して何気無しに書いた「ランボー」のVHSソフトが当たって、自宅で何度も何度も繰り返し見たのは良い思い出で、今でも捨てずに保管しています。
また、レーザーディスクが流行り始めた頃に「ランボー 怒りの脱出」のクライマックスのヘリコプターからのナパーム弾を回避してダイブする爆破シーンはLDならではの映像の美しさが今でも印象に残る程で、自分のオーディオ機器との関わりでソフトとしてのランボー作品は切っても切り放せないんですよね。
ロッキーと並んでジョン・ランボーと言う男の最後の生き様を見届けたかったのと、74歳になっても衰える事の知らない活躍を見せるシルヴェスター・スタローンにはただただ感服するばかり。
本当はそれだけでも満腹なんだろうけど、好きだからこそのちょいと辛口。
それでもランボーは憧れのヒーローなんですよね。
作品の感想は人それぞれかと思いますが、観て良かったかと言えば観て良かった。
ランボーと共に世代を接した方は思い入れがひとしおかと思います。
お疲れ様でした。有難うございました。
竹尾ゼネラルカンパニー様
コメント有難うございます♪
泣きますよね。
エンディングでIt's a long roadが流れたら泣きますよね。
泣きたかったです。
でも、74歳で筋肉ムキムキでアクションもガンガンこなすスタローンも凄いし、ランボーの作品をリアルタイムで観続けられた事が嬉しかったですね♪
また、お暇がありましたら、覗きに来て下さいね♪