劇場公開日 2021年4月9日

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街の上でのレビュー・感想・評価

全160件中、141~160件目を表示

3.0草食系コント

2021年4月13日
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笑える

楽しい

下北沢の古着屋で働く読書が好きな27歳の男と周辺人物達の日常と恋愛と、という話。

一応全編を通してストーリーはあるけれど、Liveハウスに飲み屋に古本屋に喫茶店に聖地巡礼に…and moreと5分ぐらいのシュールなコントで下北沢及び下北沢民イジり?を積み重ねていく展開。

なんだかぬろ~っとした話だし、自分からしたらハッキリしない人達だけどwそれが今っぽくもあり下北沢っぽくもあり、なかなか面白かった。

劇中でトリウッドが少し出て来るけれど、今作を公開していないというのもネタだったら凄いなというのは勘繰り過ぎかw

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Bacchus

2.0出来の悪いコントのような作品

2021年4月13日
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鑑賞方法:映画館

 若葉竜也はその容貌のせいかチンピラみたいな役が多いが、仲野太賀が主演した「生きちゃった」では主人公の友人武田をナイーブに演じていて、とてもよかった。しかしそのあとの映画「朝が来る」ではまたチンピラ役だった。
 本作品は「愛がなんだ」の今泉力哉監督作品。「愛がなんだ」は失礼ながら「赤ん坊が泣いているような映画」だと評させていただいた。登場人物の若者たちが、暴走する自意識とつまらないプライドに動かされて思いやりに欠ける言葉をぶつけ合う群像劇で、星2つが限界だった。何故か観客は若い女性が多かったことを憶えている。本作品も同じように若い女性客が多かったので、鑑賞前から悪い予感がした。
 本作品の若葉竜也は繊細な演技をしていたが、台詞があまりにもチープで、せっかくの若葉竜也のいい演技がまるで心に響いてこなかった。「愛がなんだ」と同じように、本作品の登場人物の若者たちは互いにプライドを傷つけ合おうとするばかりで、愛がない。共感はあるが愛がないのだ。そして共感を愛だと勘違いしている。同じ花を見て美しいと思うのは共感であって愛ではないのだ。しかし登場人物の誰もそのことに気づかない。
 ときには同じ花を見て美しいと思わない人もいるだろう。本作品の登場人物はそういう人を排除する人たちだ。「思わないんだったら別にいいよ」「別にいいよってなんだよ」等々の台詞がすぐに思い浮かぶ。若者たちによって日常的に使われているであろう台詞である。本作品には非日常的な部分が一切なく、すべてのシーン、すべての台詞が日常的だ。

 日常的な台詞が悪い訳ではない。しかし映画や小説は「異化作用」といって、これまで普通に受け止めていたことに改めて別のスポットライトを当てて違う見え方をさせることで、人生の真実や世界の真相の一片に迫ろうとするものだ。観客や読者はときに不安になりときに恐怖を感じながらも、新たに示されたものの見方によってこれまでと違って見える世界を理解しようとする。ホラー映画もいい。コメディもいい。トラジディも文学作品もいい。どんな作品でも「異化作用」があれば心を揺さぶられる。
 本作品のジャンルがコメディになるのか青春群像劇になるのかわからない。登場人物は日常的で当たり障りのないセリフを喋る。確かに自分たちも普段使っている言葉だから登場人物に共感はできるだろう。しかし感動はない。胸を打たれる、心臓を鷲掴みにされるといった言葉で表現されるような感動とは、程遠い作品である。感動のなさは「異化作用」のなさに由来する。
 本作品をコントだと言ってしまえば言えなくもない。しかしそれにしては間延びしすぎてテンポが悪く、台詞はLINEのスタンプのようで底が浅い。今泉監督は青春を描きたいのかもしれないが、青春は心のうちにカオスを抱えたドロドロしたもので、本作品の登場人物のようなプライドバカ、共感バカには表現できないと思う。本作品も星2つが限界だ。

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耶馬英彦

4.5『街の上で』を観る。今泉力哉監督の「若葉いけー!」「中田やってまえ...

2021年4月12日
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鑑賞方法:映画館

『街の上で』を観る。今泉力哉監督の「若葉いけー!」「中田やってまえー!」という声が聞こえてきそうな演者への信頼と愛に満ちた映画。登場人物たちは悪戦苦闘し、結局状況は変わり映えしないかもしれない。それでも圧倒的に肯定的なものが残る愛すべき映画です。

あと、オール下北沢ロケと聞いて、「あの店映ったりするかなー」と思いながら見始めたら、オープニングがその店のシーンからだったので、「いきなりかよ!」と心の中でツッコみました。うん、小沢健二「アルペジオ」にも登場するあの店。

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ピンボール

4.5下北沢に行ってみたい

2021年4月12日
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鑑賞方法:映画館

自分は生まれてから、現在まで札幌在住なので、出張で東京に行っても下北沢までは足を運んだことはない。
本作では登場人物全てが魅力的で、また、本当に下北沢にずっと住んでいるような佇まいだ。
どこにでも居そうな若者のふれあいを、こんなに面白い映画にしてしまう今泉監督は見事。
初めて映像で「マヒトゥ・ザ・ピーポー」を観た(妻がファン)。
コロナ禍が開けたら、下北沢に行ってみよう。

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hanataro2

5.0【噛み合わない日常、愛おしい日常】

2021年4月12日
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どうして、思ったことが口から突いて出てきてしまうのか。

相手を傷つけたり、誤解されたり。

その割に、よく考えて、相手に伝えたいはずのことは、上手い言葉も、良い表現も見つからず、黙り込んでみたり。

僕達の日常は、そんな噛み合わないことだらけだ。

でも、そんな日常も大切な日常だ。

たとえ、カットされても一所懸命やったら、それはそれで大切なことなのだ。

今、噛み合わない歯車のようでも、

一呼吸置いてみたら、
ちょっとリシャッフルしたら、
ちょっとガラガラって振ってみたら、

そう、

よく考えてみたり、
言い争ったり、
怒ってみたりしたら、

案外噛み合うことが沢山あるかもしれない。

小さな深呼吸をしてみよう。

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ワンコ

5.0下北愛

2021年4月12日
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鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

幸せ

ライブハウス、劇場、古本屋、古着屋、雑貨屋
怪しげなBARや喫茶店、深夜の居酒屋で打ち上げetc·····

さすがにあんなお巡りさんは知らないけど笑
私も若い頃の思い出がいっぱい詰まってる街
ザ・下北沢

今泉力哉監督が撮る若い子の感情表現が好き
つい笑ってしまう表情や言葉、会話の間が良い

青を取り巻く女性達の強さも良い

結構気まずい会話が多くて
演じてる方は辛そうだけど見てるコッチは何か笑える

若葉竜也さんは感情豊かな役が上手いですね
最後の成田凌さんとの場面、いい顔してた!
あと素人役者さんの役も凄く良かった

待ちに待った若葉さんの初主演映画!

これまで作品ごとに色んな表情を見せてくれていたのですが、改めて凄い役者さんだな、と思いました

ミニシアター上映なので満席が続いていますが
監督の思惑通りですかね?

広々した劇場より、私にはこの位の距離感が(スクリーンの大きさも)非常に心地よかったです
めちゃくちゃほっこり出来ます(個人的感想ですが)

またすぐに観に行きます
1回観終わってみて、もう又観たくなりました
不思議な魅力のある作品です(*˘˘*).。.:*♡

追記📚✨R3.5.19

すごくすごくリアリティある演技に
若葉竜也が改めて凄いな、と。

最初の別れ話シーンとか
ド緊張で撮影に挑む姿とか
イハとの深夜の恋バナで盛り上がる所とか
間宮くん追っかけないと!って言うとことか
そんな青に好きって言うユキにメロメロになる所とか
(*>ω<)b

公開からこんなに経ってもまだ満席だなんて
何度観ても愛おしい作品です

今日見付けたのが
白鳥座の所で告白に向かう猫Tシャツの後ろで
2番目に好きな女の子がチャリで着けてたw‪w‪w

若い頃の恋愛の様だなぁ

時間ある限り、寝ても覚めても
好きな人の事ばかり考えてたな。。

大人になれば恋愛どころじゃなくて
仕事の事や親の事や考える事たくさん

あ、でもあのお巡りさんは仕事中でも
好きな姪っ子の事で頭がいっぱいでしたね!

ユキの頑なな心を動かす程の熱量があって羨ましいわ〜

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rin*

4.5近くて遠い素晴らしいファンタジー。

2021年4月11日
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今泉作品に何故ここまで自分は惹かれるのか。

どの若者も美しく感じる。姿も心ばえも。

こんな若者ばかりだったら素晴らしいよなと思い、こんな若者ばかりだったら少々息苦しいなと思ったりもする。

みんなきちんとしている。コミュニケーションもごくごく上手に見える。それぞれがそれぞれに当たり前に悩み苦しんでいるのだが。それでも、すごいよな、今の若い子たちとまぶしく見えてしまう。

力感が心地よい、登場人物たちがキラキラとしている、いつかは終わるかけがえのない毎日を愛おしく描く、この辺りが自分が今泉作品に惹かれる理由だろう。

こんな世界の住人になってみたい、でも自分には難しい、そんな近くて遠いファンタジーを観てきた気がした。

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エク

3.5ユーモアのある映画だけど、コメディ映画張りに笑わないでほしい。

2021年4月11日
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シネマカリテで鑑賞。たまに思うことはあったが、この映画館の平均年齢ってそこそこ高い気が、、、。確かにユーモア性のあるシーンは多いんですが、おじさんおばさんの乾いたケラケラケラって笑い声がマッチする映画ではないな、と。
テアトルで見たかった。

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TM

4.5今泉ワールド、コミカルなタッチ

2021年4月11日
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今泉力哉監督の特徴がものすごく表れてる映画だと思うし、オリジナル脚本だったのかなと思った。様々な男女が群像劇のように同時にそこに居て、良い悪いの判断基準は出さずにものすごく謙虚で誠実な感じの若者たちの日常を垣間見ているようで好感もてた。
長回しのワンカットと寄りのバランスが絶妙。セリフもセンスあって掛け合い漫才のようなコミカル。5人の男女の場面は真剣なのにコミカルでおもしろかった。

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菜野 灯

4.0至福の時間だった

2021年4月11日
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これは不意に出会った最高傑作。
これだから映画はやめられない。

下北沢、、古着屋で働き、古本屋、飲み屋にラーメン屋、ライブハウスなど、馴染みの場所を一人でループする荒川青。自分は間違いなく彼と同類。

青を演じた若葉竜也くんと同化してしまったんだろうなぁ。出会う女性たちとのやりとりがたまらんかった。

別れるという穂志もえかさんに未練たらたら、古本屋で働く古川琴音さんは自分に気があるんじゃないの?なんて思い、学生たちが撮る自主映画の監督の萩原みのりさんに上げられ落とされた。

一番は映画の撮影クルーの城定イハを演じた中田青渚さんとの語らい。このシーンは神がかっていた。口下手のはずなのに途切れない会話。もれなくツッこんでくれるんで楽しくて仕方ない。関西訛りいいなぁ。

う〜ん、これは至福だった。
至福の時間だった。
映画から出るのが辛かった。
ずっと入っていたかった。
これが今泉力哉マジック。

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エロくそチキン

4.0全ての出演者、街が生きている

2021年4月11日
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日常に溢れるちょっとしたすれ違いの可笑しさや、気まずさが続くヒューマンコメディ映画。

会話劇の面白さや間合いの良さ、テンポの良さでとにかく心地よい。

出番の少ない役者さんも含め、みんなが実在する人物のような錯覚を感じた。

下北沢のもつイメージにぴったりの映画だった。

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nrhg0104

4.0さまざまな2人の会話劇の先に待つ最高のカタルシス

2021年4月11日
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さまざまな組み合わせの2人の会話をワンカットで長回しするシーンが印象的な今作。
作品中の映画撮影シーンでカメラに撮られていることを意識し過ぎてガチガチになってしまう主人公荒川とは対照的に、本作に出演している演者は、カメラに撮られていることを忘れているような自然な会話が長回しで続く。あまりにも自然な会話過ぎて、2人だけの世界をこっそり覗いている気がして、なぜだか少し緊張感を持って鑑賞してしまっていた。
そして、あらゆる2人だけの自然な世界の先にある、「とある展開」がこれまでのこっそり覗き感覚で鑑賞していた気持ちを一気に解き放させてくれる最高のカタルシスを用意してくれていた。その瞬間、満席の劇場も、みんな思わず声を出してしまうんほどで、劇場で映画をみる醍醐味を久しぶりに体感することができた作品であった。ぜひぜひ映画館で見てほしい作品でした。

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モトコ

3.0びみょうです。

2021年4月11日
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5人が言い合っているシーン、よかったです。
ラスト、イマイチです。
合鍵今彼に渡すシーンよかったです。

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かん

4.0日常感

Nさん
2021年4月11日
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カッコつけない、あくまで日常を切り取ったような雰囲気が素敵な映画。いろんな人が出てきて、いろんな恋愛をしていて、それがいいとか悪いとかもなく、いろいろあって人それぞれ。長回ししてるのか、妙なリアルさがとても素敵です。カッコつけたセリフ、いいこと言ってやるぜ感がなくて。

後半の5人の道のシーンを中心にくすくす笑えるところがあっておもしろかった。

警察官の姪っ子がどんな人か気になる、笑。

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N

1.0間違いなく今泉力哉監督の映画

2021年4月11日
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楽しい

単純

難しい

大切な友人が今泉監督のファンで、フォローしていなくても彼のTwitterの愚痴やらなんやらがタイムラインを横切っていく。正直、Twitterで幅を利かせるクリエイターは作品の評価を過剰に高く見積もってもらえる側面があるので監督のことは嫌いです。そこも本人は計算に入れているだろうし、そういうTwitterのキャラクター込みで仕事が増えたんだろうというのが正直な見解です。

そして、今回もその今泉ファンの友達に連れられてこの映画を観て、友達に少しだけ似ているような役がおり、何故か変な気持ちになりながらも間違いなく今泉監督の映画だなと思いました。不愉快でもないけど、退屈な映画。

映画を観た後、友人には正直に感想を言って色々な話に広がりますが、まあそれでも楽しく話せるので退屈な映画も友人と見るなら悪くないのかもなと思いました。

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むす子

4.5どこもかしこも今泉力哉。やってくれたなオイ!

2021年4月10日
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鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

幸せ

今泉力哉監督舞台挨拶&サイン会付き上映にて。

「わぁー!大好きだこれ!好き好き大好き!」これが鑑賞直後の心の叫び。

今泉監督の優しい演出とシュールな笑いが最大限に惜しみなく発揮されている。
上映中、満席の劇場内が笑いで包まれたシーンは沢山あったし、久しぶりに声を出して笑い転げた。
偶然が重なり続け非現実的なシーンが多いけど、そんな「非現実的」というのを観客に敢えてツッコませることで笑いをリードしている。
警官の複雑な話に、自主映画の控え室や、終盤に街中でキャラが大集合するシーンは爆笑必至!思い出すだけでも笑えてくる…
「映画」というより「コント」を観ているような感覚に近い。笑いのテイストで言うとアンジャッシュの勘違いネタに近いかな。

勿論、ただ笑える映画な訳でも無くクソわがままで面倒くさい恋愛劇でもある、というかそちらがメイン。
長回しで男女のリアルな会話を切り取るイメージのある今泉監督だが、今回は舞台挨拶でも語っていたが長回し会話劇が印象的。
特に城定さん(城定秀夫監督で名前を説明していたため印象深く覚えてる)の家での「友人同士」としての会話と「男女」としての会話は面白かった。
友人としてならベラベラ喋れるけど、男女としてだと買い被ってキャラ崩壊する。みたいなある意味恋愛の哲学的テーマについてあれこれ言い合う意見は今泉監督の持論なんだろうな。『有村架純の撮休』6話での「普通って何?」をなんとなく思い出した。
今泉作品は他愛も無い、又は奇妙な会話劇の中にポイと哲学的問いを提示して、それを好き勝手展開させていくのが見所の1つだなと発見。まだあまり今泉作品は観れていないからもっと観ていきたいな。

それにヒロインの存在も面白さの1つ。
・穂志もえか演じる浮気して翻弄する女性。
・古川琴音演じる恋愛に問題を抱える女性。
・萩原みのり演じる新人女性映画監督。
・中田青渚演じる主人公の「友達」である女性。
みんなクセが強くて面倒くさくて。それだけど生き生きとしていて。
女性蔑視が社会問題になってきて「女性をモノとして扱う男」という描写が際立つようになったが、今泉監督の映し出す女性はみんな様々抱えながらも自分勝手に活気よく存在していて、今泉作品にしか無い存在感がある。いい意味で女性らしくないというか。成田凌のセリフじゃないけど「男と女以前に同じ人間じゃないか」という感じ。
みんな生き生きとスクリーンに映されるし、その姿が体温を感じる程リアル。
だからみんな愛おしく感じるし、キャラが際立つ作風なので結果的に映画自体が愛おしくてたまらない。やはり今泉力哉、演出上手いなぁ…

あんなに客席が湧いたのは初めての経験かもしれない。満席って作品に集中しにくくなるから毛嫌いする人も多いけど、逆にみんなで一丸となって見守るような別の楽しさもあるから案外好きだったりする。
それにミニシアターは観客の反応が分かりやすいからもっと楽しいし、料金がシネコンより高くても通ってしまうんだよな〜
映画館という知らぬ人達が同じ体験を共有出来る空間にピッタリな作品です。さらにインディーズ映画的なレトロな空気感も漂いミニシアターとは相性が抜群な気がする。
爆笑必至の誰かと語りたくなる恋愛映画。
ある意味、究極のデートムービーだと勝手に思っています。
苦言は「もっとこの人達を覗いていたかった」のただ1つ。他は最高です。口コミで広まって欲しいな…
時間があったらもう1回観にいきたい。次は恋人と一緒に、っていないんだった……

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Pegasus

5.0俄然人が恋しくなる、ユーモア溢れる街の小さな群像劇

2021年4月10日
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『あの頃。』を超える、今年のベスト。あの作品が涙でベストなら、こちらは笑ってベスト。ユーモアと愛と人のこと。可笑しくて楽しくてずっと観てられる。延々と部屋で流していたい。

率直な感想として、延期して良かったなと思う、申し訳ないが。若葉竜也と成田凌が朝ドラに出演したり、城定イハとは関係ない城定秀夫監督を『アルプススタンドのはしの方』で知れたり…。ちなみに、最近観た『さつきのマドリ』に出演していたタカハシシンノスケが萩原みのりと付き合ったり別れたりする役で出ていたのも嬉しかった。そうしたリアルとのクロスに加え、4人のヒロインがここ2年で知名度を上げたことにより、作品が熟されたことは大いに影響している。
次に、脚本の旨さ。本作に脚本に名を連ねている大橋裕之のユーモアがプラスに作用したのだと思う。『ゾッキ』のように角度のついた作品の表現者なのだから、くだらなくて愛おしい会話の応酬に一役買っているに違いない。
ミニシアターも相まって、ドッと湧き上がる笑い声や下北沢の柔らかい空気で起こる出来事が一体感を作る。だから、映画館に来て、知らない誰かと共感しているという体験が伴っている。それが最高に気持ちよくて堪らないのだ。
また、ビックリしているのだが、何故か人が無性に恋しくなる。友達とか、恋人とか、知らない誰かとか…。人に興味のなかった私が、誰かと話せる歓びと快感を渇望している。きっとこれは魔法。そういう作品なのだ。

小さな世界の街を切り取った、小さな空間に居候させていただく心地よさ。可笑しいのに愛おしい。ただ人が恋しくなる。喜怒哀楽どれでもいい。そのユーモアは確かに人の中に存在しているのだから。人と話したくなるのは、この作品が人間の"らしさ"と"本能"をくすぐってくるからだろう。

2021/5/21 2回目@イオンシネマ大宮

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たいよーさん。

4.0聞きますよ恋話

2021年4月9日
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鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

日常にありそうな
地味〜な会話や恋バナ

終始笑えて
でも的を突いてて

若葉竜也の
この演技
最高に面白〜い面白い!

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H1DE!

5.0日常(と文化)に恋する映画の魔法 --- 舞台挨拶!余韻がすごい

2021年4月9日
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聞きますよ、恋バナ。どう思う?アウェーもホームにしてしまう。下北沢という街への愛に溢れた今泉監督流『ハイ・フィデリティ』みたい。公開が1年延期され、今ではもう"日常"ではない日常に思いを馳せるよう。誰も見ることがないけど、確かにここに存在してる。相変わらず、どころか普段にも増しての長回しで生み出される独特の空気感が本当にいい。現場でのアクシデントやその場その場の空気がそのまま生かされているのを感じる、随所に見て取れる。どのシーンを思い返しても愛しい。この映画すごく好きだ、特別だ。何から何まで最高すぎる。あ〜すっげー悔しいなぁ…。すっかり他の作品見る気失うくらい。
初主演だからといって特段気負うこともなく普段のまま佇む若葉竜也の受け・リアクションの芝居がいい。友情出演の成田凌然り、やっぱり監督と初めてでなく、ある程度気心知れた関係だからだろうか。例えば、まるでウディ・アレンが自身の作品にまるで自分のようなキャラクターを出すように、荒川青という主人公もまた少し今泉監督っぽさがあるのじゃないのだろうか?…なんて考えてしまう。嫌味なくまっすぐピュア。
また、今泉監督は本当に女性を魅力的に撮る。そして、監督の作品の根底にある誰かを好きだという気持ちと、成長しなくていいという考え方。セリフなんかも小津さんばりに繰り返すオウム返し。ゆるりと、けどしっかりと困らされていて、考えうる、ううん、誰も考えつかないような方法で日常の延長線上を面白おかしく描いてしまう手腕には本当に唸る、頭が上がらないよ。
遂に見た!もう嫉妬、観客という形でしか本作に関われないことが何よりもどかしい。これ作りたかったと嫉妬しすぎて、つらくなるから、一時期少し避けていたほどに…。本作の存在を知ってから恐らく1年以上、やっとの思いで実際に見てみるとだめだ、めちゃくちゃ引きずってしまう。満たされたのに虚無みたい。本当はもっといい意味であっさりと楽しめるはずなのに、不思議と引きずってる。誰にも教えたくない。映画に恋した。これはパッケージ出たら絶対BD買う。下北沢に最近ずっと行っていなかったけど、すごく行きたくなった。また足を伸ばしてみよう。ラッキーオールドサンはもちろん最高だ。そういや彼らのライブを昔見に行ったのも下北沢だったなと思い出した。

P.S. 舞台挨拶。監督の手の振り方かわいかった。昔、ヒューマントラストシネマでオープンスタッフ(?)としてバイトしていたらしく、スタッフの人がなかなかポスター立てる台の設置手こずっていたら、自らされていて素敵だった。あ〜あ、2回ともチケット取っておけばよかったな。中田青渚さんを見るのは『ミスミソウ』の舞台挨拶のとき以来、2回目だったけど、勝手にすごく感慨深いものがあった。あと、森の妖精・精霊みたいな服装ですごくすごくかわいかった。天使かと思った。

作中ポスター『愛がなんだ』、『苦役列車』『嵐電』『きみの鳥はうたえる』

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とぽとぽ

5.0人間関係の機微が浮き彫りにならないこそばゆさと浮き彫りになった時の凄まじさ!

2021年3月13日
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大傑作です。映画の上映中、特にラストの作品の根幹に関わるようなシーンでここまで笑いが起こってる映画はこれまでになかった。大きな展開はないんだけど、確かに物語は動いている。当人達にとっては大きなことだったりもする。変わってしまった街並み。確かにあった感情。確かに今も存在している登場人物。余韻もバッチリ残る素晴らしい作品でした。

今泉監督の映画は、「愛がなんだ」から知ったにわか。オールタイム・ベストに入る衝撃的な出会いだったんですけども、何が一番驚いたって、感情のズレや人間関係の機微が浮き彫りにならなかったときのこそばゆさと、浮き彫りになった時の凄まじい衝撃をリアルに表現していること。演者の演技を信じて、言霊ののったセリフを紡いでいるなと思ったし、それをどこか俯瞰的な目線で見させてくれる撮影の仕方(ワンカット、画作り)も素敵だなと思いました。

そこから、「mellow」「パンとバスと二度目の初恋」「his」「あの頃。」を観ました。どれも好きな作品です。共感というより叫喚したくなる、生きるのって希望もあるけどしんどい部分もあるよなって思わせてくれるのが良いですね。他の過去作も早いとこ観たいです。

さて、本作。あらすじを見ただけでは、何が起こるか分からないというか、掴みどころがない感じですけども、やっぱり“存在”がテーマなのかなと思いました。

例えば、自分が発する言葉って、口にした、放たれた途端に受け手によってその解釈が分かれたりするし、時間が経つとその意味合いが変わってきたりすることってあるじゃないですか。このズレこそ、会話や人間関係の構築において、厄介だし面白いし危ういんですけども。この作品にはそうした脆さが見事に表現されています。

決定的なネタバレにならない程度に言うと、若葉竜也演じる青が穂志もえか演じる雪にフラレて、古川琴音演じる冬子に余計なことを言ってしまったり、萩原みのり演じる町子に自主映画に出演してほしいと言われたり、中田青渚演じるイハと意気投合したり、特別出演する成田凌演じる登場人物が上手いこと絡み合ってくる、最終的には青と〇〇という関係がより多面的になってくるというお話。下北沢という狭い世界にいながらも、主人公の世界は決定的に広まっていく。

途中に出てくる古着屋に買いに来る男女二人の関係、警官とのやり取り、バーでのやり取り、それぞれ見せ場があって、心に刺さる言葉があって、意味があるようでないような気もする素敵な余韻。最高です。

どの演者も人間力と顔力があるなーと思いました。どうやって見つけてきたんでしょうって人もいました。「君が世界のはじまり」でも好演していた中田青渚さんが特に良かったですね。とあるシーンでたぶん噛んじゃったところを採用してるのもリアルで良いですね。

自主映画撮影に向けての練習のシーンや、実際に撮影するシーンは、いわゆるメタ的な構造になっていくわけですけど、そこでの若葉竜也の演技の使い分けがもう本当に凄くて笑っちゃいました。

こういう人間関係や会話のズレのややこしさも悪くないなと思わせてくれるラストカット。ビターな終わり方でしたね。

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わたろー