ジョジョ・ラビットのレビュー・感想・評価
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ん〜良かったけど期待しすぎたかも
子どもでも見れて易しい戦争ものという印象でした。
衣装やセットがとてもいい、ミニシアター感溢れる画面の色も悲惨になりすぎないコミカルさも合間って悪くはない。センスもいい!でもこのモヤモヤはなんだろう。自分の捻くれ者加減がひどいのか求めていた感動の形と違ったんだろうな。
キャラクターの前後の人生が見えてこなかった。いっときの悲劇といっときの感動で何かが誤魔化された様な気がしてならない。楽天的すぎて心の傷も傷シールの様なサッと剥がせるものに見えてしまった。
コメディだから割り切れる筈なんだけど、先導された人々を一括りの馬鹿として見る事は差別と何が違うんだろう。
子どもの目線とはそんなに素直で浅はかだろうか。
理想のヒューマニストたる母が息子に残したものは理想論以外の何があったのか。ジョジョは父の真実や母の人生を捧げた活動を結局何も知らないまま取り残されている。まあ、色々と軽く流せなくてモヤモヤと
結局最後の最後にアメリカ国旗にドヤ顔で正義を押し付けられた様な気が何となくしている。
靴
私たちは戦争のことを表面的にしか知らない。物語のジョジョのように。
それが本作の終盤、街でアメリカ軍との銃撃戦のシーンでジョジョは戦争がなんたるものかを理解したのでは。あの時、彼は母の『無意味な戦いはすぐにやめるべき』という言葉を思い出したのかも。
同時に観ている私たちも戦争のリアル感を実感する。
序盤から、靴を印象的に映していた意味に驚愕。スカヨハの死を靴だけで見せるのはすごい。
本当のうさぎはエルサのことだったのかも。
ジョジョの視点から視聴するので、ドイツ語ではなく英語で作られてたのは納得(アメリカ映画なので)。
戦争映画をこんなにポップに描いたのはすごい。終わりかたもダンスで終わるという戦争映画的にはなかなかできない表現の仕方。
かわいい兵士。
ナチス思想をもつ10才の男の子ジョジョ。
🇩🇪兵士になる為の訓練しているがまだ度胸がなくウサギを殺す事もできない。そんな時。屋根裏部屋に住むユダヤ人のエルサに会う。
初めユダヤ人のエルサになかなか受け入れることが出来なかったが…。
ジョジョは少しずつエルサに心惹かれていく。
エルサと関わり合うことでユダヤ人が悪い人間ではないと思う様になった。
ジョジョは母親の死、エルサを通じてまたドイツの敗戦でナチスの思想を捨て自由になる。
少し大人になったジョジョが頼もしく思える。
戦争も少しコメディに作られているので楽しく観ることができた。戦争は人の思想をコントロールして人間の自由を奪う怖い事だと思った。
2019年の反戦映画
ナチスとホロコーストを扱う映画史上、一番ポップで可愛い作品。
主人公ジョジョにフォーカスすることでその向こうに広がるナチスの非人道的な残酷さ、ひいては排他主義的なヘイトがまかり通る現代社会をも浮き彫りにするという構成は見事だし、「恐ろしい存在」であるはずのナチスやヒトラーを滑稽と茶化すことで排他主義や人種的な優生思想の間抜けさを揶揄するという構成は、さすがタイカ・ワイティティ監督という感じ。
一方でこちらがコメディーだと油断していると、いきなりドキッとさせられるシーンをぶち込んでくるあたりのセンスや、それら108分とイマドキの映画としてはかなりコンパクトにまとめているのも好感が持てる。
色んな意味で、2020年の映画になっていると思った。
消えない心とからだの傷
あどけない少年を主役に配した反戦映画の傑作。
大切な母の死体が広場にさらされる心の傷。
手榴弾の誤爆によりこうむったからだ(顔)の傷。
そして、
主人公がユダヤの少女に対して突き立てたナイフの傷。
主人公をかばい続けたヒトラーユーゲントの教官。
主人公と母がかばい続けたユダヤの少女。
自らが、
・加害者と被害者
・かばう人とかばわれる人
を往復する不条理。
監督自らが演じる空想のヒトラーは、
無邪気な少年による脳内創造物であるため、
やはり、とことん無邪気である。
ゲシュタポの緩さと併せて、リアリティーを欠く
との批判もあるように聞くが、
許容範囲だと考える。
閑話休題、
自民党一強になってしまった日本を省みると、
戦争経験者が減ってしまったことと、
強い相関関係があるに違いない。
ウサギのフワフワからの落差よ
イカれた戦時中を朗らかに生き抜きつつ、人種関係なく人間を守ろうとしたママの生き様に泣いた…。
序盤のウサギのモフモフからの暗雲立ち込める流れとか、もう109分での出来事とは思えない。
とにかく、もう戦争はしちゃいかんよ。
久々に映画見て嗚咽するほど泣いた。コメディタッチの反戦ものだよね〜...
久々に映画見て嗚咽するほど泣いた。コメディタッチの反戦ものだよね〜と油断していたら、綺麗に不意を突かれました。ナチス政権下の笑えるぐらい偏った思想に染まった人たちも含め、実は基本的に善人しか出てこない。現実もそんなもんかと思う。一人一人は普通の人たち。そんな人たちが戦争のために洗脳され、引き裂かれ、憎み合わないといけなかった悲しさ。
アーティスティックで愛溢れる映画
賛否あるかな・・・とは思います。
画が美しい。音楽もいい。
現実的ではなく、ブラックユーモア、コメディ。
でも残虐シーンや無理矢理感動を入れ込む下手なナチス、戦争映画よりずっとずっとメッセージ性があり、愛に溢れている。
とてもよかったです。
ママの靴がステキと思ってたら~・・・。
スカーレットヨハンソンマジで好き❤️
スカーレットヨハンソンが美しくて大好きな事と、ヨーキー役の子がめっちゃ可愛い😍
歴史はあまり詳しくないですが、ユダヤ人が差別され大量に虐殺されたというくらいは映画やテレビなどで知っている。映画の中にはホロコーストはなかったんじゃないかという内容のものもあるは知っている、そんなレベルの僕でも人は皆平等だということくらいはわかる。
そんな映画。
素晴らしい戦争お伽話
とても良かった。
どこから思いついたんだろう?
空想のヒトラーからなのかな?
あり得ないお伽話だけど、
戦争の悲惨さ不条理さ、
ナチス側からナチスに敬意を払う形で馬鹿にし、
ユダヤ人を疑う立場から愛情に発展する図式は
とても素晴らしかった。
子どもと観るのにも丁度良く、
これはこう言う事だよと説明しながら観ることが出来た。
お母さんの愛情が全編に染み渡ってた。
ジョジョの成長を観たかったろう、
最期何を思ったかを想像するとたまらない。
サムロックウェルのキャラがとても良い味だしてるが
ヨーキーの可愛さもたまらない。
戦争がこんなわけないだろと言ったらそれまでだけど、
戦争が何も産まない事は伝わるし良い映画だったと思う。
子どもたちには、戦争の事は分からなくても、
自分と対話し、外に出て経験する大切さ、他者との会話、
常識を疑う事は少しは分かってくれたと思う。
ラストの背伸びしたジョジョ、お母さんに言われたセリフを
言わせて、一段高いところに立たせて目線を女の子と一緒に
する。そして踊り出す。
ほっこりしました。
仕事早退、劇場直行。二本立て一本目。 主役の子役が愛らしい。敗戦直...
仕事早退、劇場直行。二本立て一本目。
主役の子役が愛らしい。敗戦直前のドイツ🇩🇪を風刺した前半、笑ってしまう。
シリアスな後半、ユダヤ人役の子が可愛い、うちの娘に似てる(笑)踊れる幸せ。踊りはうちの娘の方が俄然上手いぞ、なんせ専門ですから。
見る価値大いにあり。ヒトラーもこんなになっちゃいました(笑)
トータルでAランク
とても好きです。
戦時下でのある少年の成長物語。
実際は、ハードでやるせない内容だけど、
コメディな部分のバランスがちょうど良く、
観終わったあと、少年や少女の強さに未来を感じることが出来ました。
音楽も衣装もとても良かったですし、
奥行きのある画の撮り方が非常に好きです。
俳優の皆さんのキャラクターも個々に面白く、
スカーレットヨハンソンが、とてもステキなお母さんでした。
オシャレなB級っぽいんだけど、
トータルでAランクみたいな、
印象に残る作品。
リアルとユーモア、そして愛
友人とパジャマのまま鑑賞。なんていい休日の始まり。以下友人へ話した映画の感想ハイライトです。どうぞ。
何を伝えればこの映画の良さが伝わるだろう。
ナチスというタブーに触れる好奇心?日本人が愛してやまない家族愛と戦争への慨嘆?赤と緑の織りなすハイクオリティな芸術的映像?はたまたオネショタへの偏愛?
どれもしっくりこない。ただ、もう一度、人生で見返す映画にはなると思う。
とにかくどの瞬間で止めても絵画のような美しさがある。赤色が印象的。まぁナチだしね。どこかムーンライトキングダムに通じる映像の美しさがあったな、リスペクトしてるのかな。
ママがパパの役するところあるじゃん、あそこ最高じゃない?なにあれ、あんなママ欲しい。なんて芸が細かいんだ、素敵だ、素敵すぎる。ママは、自分の息子の思想を否定しないし、ディナーの場は中立国だという。なんていい子育て。
キーパーソンはキャプテンK。なんていい男なんだ、チャリ抱えて家に突入してきた時は息を呑んだ、なんでいい役回り。あとヨーキーは可愛すぎる、キーホルダーにしたい。かわいい。
嗚呼、ジョジョ、君はきっといい男に育つ。君が信じた髭の男もファシズムも、国も、思想も崩れていったけど、愛し、愛されたかけがえのない人もいなくなってしまったけど、なぜか君の将来に一筋の光が見えるんだよ。
子どもの視点で描く戦争
イマジナリーフレンド アドルフとジョジョの掛け合いを楽しみつつ
主人公ジョジョ(子ども)の視点から見た戦争
を体験する映画でした。
戦争を体験すると書きましたが、主人公 ジョジョの
子どもならではの視点で描かれているため、とてもポップに描かれています。
ポップはポップなんですが…、そこは戦争。
その事実から逃れられず、少しずつジョジョが大人になることで
戦争そのものの見え方が変わっていく
そんなことを感じながら鑑賞しました。
とてもよかった…。
われわれにできない芸当
ジョンブアマンの戦場の小さな天使たちで学校が爆撃に遭ったとき、子供たちが空をゆく敵機を仰いで「サンキュー!アドルフ!」と言ったのを覚えている。
子供が子供ゆえに、戦況ともイデオロギーとも無縁なほど、マジカルなペーソスになりえることを私たちは知っている。それを縞模様のパジャマの少年やLife Is Beautifulに見てきたからだ。本編はその名画たちの方法論をもっと大胆に深化させている──と思う。
ジョジョとヨーキーには基本的に演技の気配がなかった。台詞をおぼえて、動作を指示されて、はいアクションで、それをやっている──という感じがまるでない子供だった。加えて、ふとしたとき素の表情があらわれた。なにげに、カメラを向けていないかのような自然体の顔を見せる。とりわけヨーキー君のシンギュラリティの絶妙さは凄かった。アニメだってこれだけadorableには創れない。
エルサにはアンネフランクのような死の予感があった。全体がコミカルなオーバーアクションのなか、相対する諦観を一人もっていた──ように感じた。
しばしば、挿入される、本物の戦争の気配──吊られたユダヤ人、身体の欠損した軍人、荷台に揺られる傷痍軍人、と併せて、エルサはカリカチュアの行き過ぎを抑制していたと思う。
そんな感じで半尺までは、わたしも冷静だった。
しかし、ヒトラーの幻影と、陽気な母親と、愉快なナチの面々にささえられ、暢楽な気分で見ていると、映画は次第に戦争を露呈してくる。
観る者とて、悠揚迫らずというわけにはいかない。いや、人様のことは解らないが、少なくともわたしは恐恐としてくることを予期していなかった。終いまで朗らかな風刺を保つだろうと楽観していた。だから、青いコートの裾と瀟洒な靴にひしっと抱きつくジョジョを見てしまったら、もはや、マジカルなペーソス──などと、こまっしゃくれた分析ができる状態ではなかった。
かえりみれば、大仰なほどのフラグを見過ごしていた。
緑いっぱいの美しい川辺。眩しいほどの青いコート。ジョジョと二人で自転車を駆る並木道。真っ赤な口紅にサングラス。Horizontal Stripeの赤いニット。傷だらけの帰還兵たちに向かって、まるで「アメリカ映画」のようにWelcome Home Boys!と声をかける。
そのときなぜ彼らが英語なのかを個人的に理解した。
悲嘆を和らげるためだ。
ドイツ語をドイツ市場向けのビートルズのI Wanna Hold Your HandとデイヴィッドボウイのHeroesに任せたからだ。
そして怒濤の破壊を、ナチの饗宴を、Heroesで踊ってカリカチュアに収めるためだ。
もう抗えるところなんか一つもなかった。
海外の評は少なからずラストの不自然を指摘している。わたしは逆で、魂を持っていかれた。はるかに遠い第三帝国にあのイントロが流れてきたときの驚嘆をどう言い表したらいいか解らない。またウェスアンダーソン監督が引き合いにされてもいた。そこは頷ける。色彩や演技のテンションに近似性がある。見上げるような長身のゲシュタポ役Stephen Merchantが現れハイルヒトラーが飛び交う場面はアンダーソン監督映画を観ている気になった。
総じて、一線級俳優を配しながら子役を全面featureしているところはムーンライズキングダムにそっくりである。
「抱きしめたい」
ナチスドイツを扱いながら、このようなポップなテイストに仕上げるのは勇気が要ったと思う。
が、タイカ・ワイティティ監督の意図は十分に伝わった。
『この世界の片隅に』観賞後にも同じようなことを思ったが、
どの時代にも日常はあった。
歴史の教科書では「悲惨なできごと」という角度でのみ紹介されるホロコーストを生きた人々にも、クスッと吹き出すようなできごとや、友情や愛に心を熱くする夜、もしくはただボーッと過ごすだけの時間もあったに違いない。
この作品を見ていると、ナチス思想に汚染され厳しい迫害を行う・もしくは迫害を受ける一方で、「ごくふつう」にも生きていた彼らの日常が手に取るように見えてくる。
その証拠に、この作品に明確な「悪人」は一人も登場せず、どの立場の人物も生活を覗き見てみたいような不思議な魅力を持っている。
(特に、ヒトラーユーゲント育成陣営のふくよかな女性のバックグラウンドが気になった。素晴らしいキャスティング!)
だからこそ、母・ロージーの死やキャプテンKの死が、圧倒的な死が、胸に突き刺さるのだ。
どちらのシーンでも涙が止まらなかった。
多分、ずーっとシリアスなテイストでやられるより何倍も辛かった。
ありがちな感想かもしれないが、
百パーセントの悪意で出来ている人間はいないのだと思う。
ホロコーストという人類の負の遺産を作り出した側にも、同じように日常はあって、もしかしたら心安らぐような時間もあって、けれど何かが少しずつ食い違って、あまりにも大きな悲劇に繋がってしまった。
しかし、被害を受けた側からすれば、それほど残酷で理不尽なことはない。
映画館1回目の鑑賞であまりにも感激し、間髪入れずに2回目を観に行ってしまったが、
一度ラストまで観たあとだと、冒頭に流れるビートルズの「抱きしめたい」(ドイツ語版)に、たまらなく胸が締め付けられた。
まとまりませんが最後に。
監督、ヨーキーを生き残らせてくれてありがとう....!
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