シン・ウルトラマンのレビュー・感想・評価
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三部作でも良かったかな。
前編は対:禍威獣
中編は対:外星人
後編は対?人類
どうしても、シン・ゴジラと比べてしまいます。
シン・ゴジラがワン・イシューで構成されているとするなら、シン・ウルトラマンは禍威獣、外星人、人類の3部構成とも言えるでしょうか?
詰め込みすぎ感はありますが破綻してません。
テンポが心地よいのと、隊員や政治家などのキャラクター作りや、政党や各国家などのステークホルダーの関係性作りが上手だったのだと思います。
特に外星人(ゾフィーも含む)のエッジが効いていながら、得体のしれない不安感を持たせるキャラクター作りは見事でした。
二部または三部作としても良かったかも。
ウルトラマンはカッコいい!
初代ウルトラマンについて細かい事まではわかりませんが、「正体は誰にも知られていない」という大前提が覆された点と、宿敵ゼットンがまさかの仲間から送られた敵というシナリオが驚きで、「す、すげー…」と驚愕した。ウルトラマンの登場シーンはカッコよく、特に夜の戦闘シーンは大好き。シルバーベースに赤ラインのボディ、そして目の光が夜の摩天楼に映えていてカッコいい(私は幼い頃にウルトラマングレートを繰り返し見ていたのでそれを彷彿させた)。
ただ、3話を1つにまとめたような作りなのでラストの達成感がイマイチなかった。(途中、眠くなっちゃいました)
三部作にして欲しかった
全体的にスピーディな展開だし、「シン・ゴジラ」との連続性も感じられる内容だった。
要するにゴジラ撃滅で国連安保理に核を使わせなかった日本は「その道のプロ集団」だと認定され、米軍も弾代だけだしゃB2は送るしバンカーバスターも使っていいよとなり、災害慣れしている日本人は「禍威獣」が出てきても「またか」としか思わず、通常兵器が効くだけゴジラより遙かにマシだとあしらい続け、ゴジラ退治に一役買った物理化学官僚集団の後釜として「禍特対」を設立し、直接攻撃役を担う自衛隊、在日米軍の上位指揮に位置付けた。
やがて本格的にヤバい禍威獣が出現しだしたことで見るに見かねた正義の善人ウルトラマン(ルピア)が助けてくれるようになる。
ウルトラマンが善意の存在だとなると今度はウルトラマンを貶めるザラブが出現する。
ウルトラマンの正体が神永だと暴露された上、拉致され、偽ウルトラマンの暴虐で信用を失墜させると既婚者の葛城ミサト的な神永のバディ浅見が信頼に応えて神永を救いザラブの謀略を暴き倒す。
すると一連の禍威獣騒動の黒幕メフィラスが地球人類と取引して巨大化の仕組みであるβシステムを供与する見返りに地球人類を生物兵器として内戦させようと画策し、ルピアとの停戦交渉を求めるが拒否したことで戦闘になるものの、ゾーフィの介入を知ったメフィラスはアッサリ退く。
一連の事態を監視監督していたゾーフィは地球人類の危険性を感じて最終兵器ゼットンを送り込み、一度は敗北したウルトラマンは人類への情報提供で滝ら科学者たちの解析で共闘してゼットンにリベンジするが・・・という話。
ただ、勿体ないのが折角の設定と展開とが生かし切れていないこと。
山本耕司演じるメフィラスはビジネスマン的な存在でとても魅力的な悪役。
「シン・ゴジラ」では臨時内閣の一員だった嶋田久作が大隈総理に、竹野内豊が「謎の男」として劇中終盤に登場する。
三部作設定であるなら、第一部を禍威獣激闘編とでも位置付け、禍特対と自衛隊、米軍が協力して事に当たるが対処しきれなくなるところでウルトラマン登場とし、レッドキングあたりをラスボスにして、ラストで外星人の存在を仄めかす。神永とルピアは身体は一つ心は二つの曖昧な存在となる。
第二部は外星人謀略編とでも位置付け、国際宇宙ステーションの作業員が拉致され、βシステムで巨大化した上で地球外星人母星に奇襲侵攻し、ウルトラセブンを彷彿とさせる光の星の戦士たちに殲滅され、星団評議会が地球人類を生物兵器となり得る脅威だと危惧し、調査責任者のゾーフィを正式派遣。騒動に便乗したザラブやメフィラスがそれぞれの思惑で暗躍する。
第三部が地球命運編と位置付け、外星人による度重なる地球人類拉致事件とメフィラスの提供したβシステムによる人類決戦兵器ウルトラマンアースとルピアの共闘で数々の脅威を撥ね除けるが、逆に増長した地球人類はβシステムを各国が要求し国家間対立の火種に。星団評議会の脅威意識は強まり、中立的に差配し強攻策に反対するゾーフィが星団評議会の決定に押し切られる形で最終兵器ゼットンを用意するものの、ゾーフィはルピアの真意を問い質した上でどうするべきかの最終的な結論を地球人類の精神活動に最も通じるルピアに委ねる。
そんな形であれば政治的な動きと外星人の策動、地球国家間の共闘論とβシステムの扱いや神永の帰属を巡って荒れる展開となり、ウルトラマンアース(エヴァンゲリオンのオマージュでありウルトラマンAとも通じる精神的に未熟な少年少女の化身)が鍵を握ることになり、元公安所属の加持リョウジ的な神永本人とルピアの対立葛藤共闘と揺れ動く展開となり、ウルトラマンと禍威獣の戦いで一般市民の死傷者犠牲者は増えて世論は二分し、あくまで地球人類側の警察官僚という立ち位置の神永とルピアは葛藤対立し、ルピアは地球人類に協力すべきか見限るべきかで苦悩する。
禍威獣が日本にしか出現しないのも元々の光の星の戦士たちのルーツが日本にあり、ゾーフィ、ルピアら光の星の戦士たちとは生物兵器たる起源もつ日本人がその姿を変え、大きな戦いを通じて発足した星団評議会から信任と共に戒律を課された存在だとなれば、過去の経緯を知る外星人たちが一番脅威になりそうな日本と日本人を早めに叩くなり、懐柔しておきたいとの説明がつく。
そして、地球人類は未開でこそあるが繁殖力に富み、その知性は時として外星人たちの高度理論を看破する侮れない存在と規定すれば、大逆転劇を可能にする叡智も備えた存在だとなる。
なんにせよ妄想が膨らみ、シン・ウルトラマンの世界観は無限に拡大する。
戦闘シーンにおいては殊に空中戦においては着ぐるみでは再現が難しかった多彩な動きが表現されていてその象徴たるカラータイマーが逆にないことで、エヴァにあった活動限界を悟らせない趣向となっている。
4DXで鑑賞
長澤まさみの匂いが嗅げるのでは?という卑しい思考のまま
これは4DXで鑑賞せねばと意気込んで行ってきました。
4DXは観る作品によっては揺れ過ぎやエアが多すぎて映画に集中できないのですが
シン・ウルトラマンは戦闘とドラマパートがハッキリ分かれているので
比較的ドラマパートに集中できた
メフィラス星人までは非常に面白く観ていたのだけど
ラストゼットンのエフェクトがなんか他の禍威獣と比べて強そうじゃなくて
少し残念だった。
カメラアングルが庵野さんだなと思う
撮影場所でいろんなアングルを探っていたのか元々コンテ段階でアングルを決めていたのかが
気になるところだが
GoProで撮ったからかなのか独特な構図は良いのだけど画質にムラがあり
数カットなら気にならないのだけど多用されているとなんか気になってしまった。
円谷プロ版のウルトラマンが好きな方は少し抵抗があるかもしれないが
これはこれで面白い試みだなと思う映画でした。
マルチバースを匂わせる雰囲気があったけどシンシリーズはいずれ交差することが
あるのかな?あるんだったらこんな感じかなと空想させてくれるのが良いですね。
最後に匂いはなかったです。倫理観大切ですね。
醒めた映画
シンゴジラ同様、セリフが早口なわりに緊迫感がない。
早口なのにスピード感もない。
引き込まれない。
場面の切り替えの間が早いので、ついていけない。
頑張ってカイジュウを倒す感じが全くない。
そういう意図で編集してるんでしょう。
最近、流行りの作りかたなんでしょうけど、
でも映画なので、びっくりしたり、笑ったり、ドキドキしたかった。
単なるプロモーションビデオになっている。
この映画を作った人達のファンだけの映画なのかな。
ゼットンが、地球を壊すための、ゾフィーが持ってきた兵器になってるけど、
特撮カイジュウ映画を皮肉っているのか、とても壊せそうにない兵器なのに
ウルトラマンの変身パワー?(はっきり分からないが)で壊してしまう。
今度作る時は、特撮の演出と人間の演出する人を分けてほしい。
三池監督がいいな。
シン仮面ライダーも期待できないので、動画配信サービスだけでいいですよ。
ヒーローとは、なんてありがたい存在なんだ
全世代、全日本人に対して製作されているのがよくわかる。
そのため、(シン・ゴジラのような)なにかに全振りしたような、尖った作品にはなっていない。
もっと大衆寄りにも、もっとマニア寄りにも、もっと芸術作品寄りにも作れたろうに
このへんがちょうどいい、バランス感覚に優れた作品。
興行的にも成功するでしょうし、それなりに各ゾーンの観客の満足度も超えてきている。
これは非常に良い商業映画ですよ。
個人的にはもっと、色々と再会したいやつら(怪獣、星人)がいっぱいいたんだけれど、
尺を考えると仕方ない。
仕方ないというよりも、この尺でこれだけ詰め込んだなという感想になるあたり、
満足感でいうと、やっぱり素晴らしい映画だなあと感じる。
特に、ゾフィとゼットンはこう解釈するかという展開には唸った。
(思わず「おおーっ!」と声が出たのは、ゴジラ ファイナルウォーズ、モンスターX → ギドラ進化以来)
なにより、災害から、核廃棄物保存施設や街を「守ってくれる」「味方」が、こんなに頼もしく、
有り難い存在だという事を、本当に強く感じた。
ヒーローというのは、人間側が勝手に抱くイメージだけれども、
やっぱり、人間という存在は弱く、強い者守護者に憧れるのは本能なのだと思った。
ウルトラマンを見たことがなかったけれど
ただ怪獣とプロレスしているイメージしかなかったが、ウルトラマンが地球にきて、戦い、そして去っていく背景がしっかり描かれていた。
途中メフィロスには地球を支配させちゃっていいんじゃないかなって思うところはあったけど戦い続けるのが正義のヒーローってことで無粋な考えなのかな?
ラストシーンは当時の予告の誤植を元ネタに作られたらしい。昔からのウルトラマンファンっぽい青年が映画後に「もうシンシリーズは見ないわ」と言っていたので不満な部分があったのかもしれない。しかし、ウルトラマンをほとんど見たことがない身としてはとても楽しめた。
エモエモ
なんか小学生の時思い出すわー
ガボラのソフビ持ってたなー笑
ゼットンのピコピコ音と鳴き声が当時のままでエモエモ
でも、もはや巨大な破壊兵器と化してたのはビックリだけど。。。
メフィラス星人がすごくスタイリッシュになってたのはエモくないけど。
レッドキングとバルタン星人とダダを出さなかったのはあえてなのかしら?
ピグモンとかもいたのになー
ウルトラマン目線で観賞すれば良いのではないかなぁ。
本映画はウルトラマンが主人公なのだから、そこのみを追って観ていけばとても分かりやすいものだと思います。
1.禍威獣を駆除するために地球へ来訪、任務を果たす。
2.自身の戦闘の際、子供をかばって命を失った男の行動に興味を持つ。
3.男の身体に同化して地球の様子を探ろうとする。
4.なぜ男が自分の命を捨ててまで他人を助けたのかが理解できない。
5.幾多の戦闘や仲間たちの様子から、人間には外星人達とは違い「自己犠牲」という行動パターンがあると薄々気付く。
6.外星人達との接触の中で、その思いは確信へと変わってゆく。ただ「本当に救う価値のあるものは何なのか」の判断に思い悩む。
7.最後の審判が下される時、人間を救うべき存在なのかを試す為に「本当に自己犠牲の心があるのか?最終兵器の破壊に他人の為に本気で取り組むか否か」の問いを投げかける。
8.人間達が期待通りの行動・判断を下してくれたので、「自己犠牲」することを覚悟する。
9.自己犠牲とは、他人の事を思いやる「愛」だというものだと理解する。
10.愛すべき人達に心から受け入れられる。
禍威獣や外星人達がどんどんハイスピードで出てくるのは、作品の製作者側のファンサービス(趣味ともいう)であって、うまくストーリーを進める装飾的なものであると思いました。
特に音楽は顕著でした。
孤立していた人が徐々に周りから受け入れられていくという骨子は、最初のエヴァンゲリオンのTV版に近いのではないでしょうか。
映像とか細かな設定にどうしても目が行きがちなのは仕方がない事ですが、これはあくまでも「ウルトラマン」の映像なのでまずはストーリーから追ってみてはいかがでしょうか?
観方が少し変わると思います。
大人向けなのか?(言ってないけど)
ウルトラマンという外星人(異星人)。
彼の地球における活動とその理由を主軸において物語を語る。
昔々のウルトラマンとは視点を変え、いまの社会にもし?を作った様なお話である。
ただ主人公が所属する隊の中で、(浅見との初見は分かるとして)他隊員との関係性が全くない(語られない)のには驚きを持ってしまった。っていうよりモヤモヤを感じた。
カイジュウとの戦いというより人間そして外星人の地球を掛けた争いが主体となっていくのだが、ウルトラマンが主人公に化ける理由がとても短絡的過ぎた上に、それだけで自身の命をかけることになるのか?ってところが描き切れてない様に思いました。
良く出来た作品だと思いますが。
良く出来た作品だと思いますが、あくまで庵野秀明のウルトラマン。円谷のウルトラマンと系統が違います。円谷のウルトラマンがM78星雲から来たウルトラマンとすれば、これは米津玄師君の作った主題歌「M87」から来たウルトラマンと割りきれば、シンゴジラみたいなグダグダ感がなくてスッキリしていたと思う、帰ってきたウルトラマン(ウルトラマンジャック)からリアルタイムでウルトラマンシリーズを見てきたおじさんの感想です。まあ、円谷のウルトラマンみたいに特別チームにオリジナルの武器が有っても良かったかな?まあ、それ以外特に悪口は無いし、タイトルにも有る通り良く出来た作品だと思います。
神々の対話?(ネタバレ注意!!!)
最初から、厳しい事ばかり言います。
地球と云う星の中でも、日本にだけ発生する「禍異獣」を、自衛隊等の部署が「適切に」処理している世界。世間も「ふ~ん」と云う薄いリアクション。対応する各部署も熱気はまるで無し。ちょっと厄介そうな「禍異獣」が現れた時に、ウルトラマンは姿を現し退治しますが、社会からアッサリと受け入れられ、
「この力を何か(軍事)利用出来ないか」と考える悪い大人達が出てきます。
その後現れた宇宙人は、「地球」という惑星の人間が、今後科学を発達させて他の惑星へ侵略してくる傾向が有るか無いか…の議論が宇宙人同士で続き、実際にそんな事ばかり考えてる小狡い地球人達はそっちのけ。
地球人から見れば、人知を超えた能力を持ってる宇宙人同士の会話は、いわば神様同士の会話の様で、拍子抜けするほどアッサリと方が付いて、それほど命懸けと云う印象も無く戦ったウルトラマンが頑張ったお陰と云う形で、他星の宇宙人達も皆許して帰ってくれて、めでたしめでたし。
自分は、「自分がこの映画に求めていたものは何だっけ?」と、エンドロールを見ながら自問自答してしまいました。
「皆が幸せに暮らすこの地球を、邪悪な宇宙人から守るため、力を合わせて戦う物語」じゃ無かったんだっけ???と。
でも、それじゃあ現行の「ウルトラマン何とか」で事足りちゃうんですよね。
だから、大人の観賞物として、こういうメッセージ性を持たせたのかな?と。
人間が科学技術をどれだけ発達させても、悪い方向へ利用する事ばかり考えるから、そんなに未来は明るくないよ、と。
でも、それにしては出てくる人間達は恐ろしいぐらい呑気で冷めていて、ルーティンワークの様な顔でやり取りしています。
「シン・ゴジラ」の時のような、「震災と云う裏テーマ」が無いので、出てくる人間達に使命感も何も感じられなくて、全てが淡々としちゃっているんですよ。
こう成ると、「性悪説に基づいた観念の宇宙人が、地球を滅ぼす又は管理する等の目的で色々仕掛けてくるけど、地球人だって悪い人ばかりじゃないって事を理解した宇宙人達は、ウルトラマンを葬り、地球人だった神永さんを助けて良かった~」ってだけの、スゴ~く有難味の無い特撮映画を観させられた気分に成りました。
キャストやスタッフの方々は何も悪くないです。長澤まさみは「やっぱり綺麗だなぁ~」と再確認出来ましたし(あかりちゃんもね)。禍特対と自衛隊の共同対策本部のシーンでは、「もしかして〇さんが映るんじゃないか?」とまで期待していましたが、そんなことは流石に出来ませんよねww。
でも、竹野内豊さんだけ、唯一「シン・ゴジラ」と同じ設定の役柄で嬉しくなりました!
脚本を書いたアノ方だけに、文句は言いたいです。〇ットンだって、「エヴァ…」の最後に出てくる戦艦だか何だかに良く似てたし…w。
ただ、これで良い意味でおかしな期待をせずに、「シン・仮面ライダー」を待てます。その点ではありがとうございました。
「学生の頃から憧れていて、本当に作りたかったのは、こんな話なの?!」と何度も脚本家に聞きたくなる映画でした。
見応えのある作品
ウルトラマンっていうと昔の特撮というイメージがあったけど、今回の作品は、そんな古臭い様なイメージが全然無かった。
少し概念的な要素や情報量が多く解釈に戸惑う様なところがあったけど、見応えのある作品だった。
物語の伏線の回収も見事だと感じた。
日本という小さな国で他の大きな国に対等になる為には、物凄い大きなものに頼る必要がある。
それがウルトラマンであるのか。
人としての倫理観や哲学的な考え方をもたらしてくれる作品でした。
この作品から見ても充分に楽しめます!
ツッコミどころは満載だが、突っ込む必要なし。
オリジナルのウルトラマンはそれはそれで、これはシンウルトラマンなので、今の時代に登場させるとどうなるかというトライアルとして観ました。いいんじゃないでしょうか。楽しい時間を過ごせました。
地肌なのか衣服なのか。巨大化のメカニズム。カラータイマーは元から付いているのは変だろう。などなど、TV版の色々な突っ込みどころを解決しようとしてくれました。
その上で、CGを駆使した、実際に戦ったらこうなるよなと納得できる格闘シーン。交渉で迫ってくる宇宙人たち。いいようにされてしまう政治家。ゼットンの新解釈。新しいウルトラマンのベースを作ろうとする意欲も楽しめました。
変身の時の効果音や最後のゾーフィとの対話、何故か自分の名前を言うゼットンなど、オールドファンへのサービスも忘れず、気遣いの跡が伺われます。
ゼットン破壊後の脱出シーンを観て、トップをねらえ!の第6話、ガンバスター脱出シーンを思い浮かべたのは私だけでしょうか。
結局今回はゾーフィが命を二つ持って来なかったのでウルトラマンは自らを犠牲にし、死んでしまったということでしょうか。TV版でハヤタの記憶が飛んでしまっていたことに子供ながらがっかりしたのですが、今回はどうなのかな?色々なその後の想像の楽しみものこしてくれました。
私はトップをねらえ!で庵野監督の素晴らしい才能に驚嘆しましたが、エヴァンゲリオンで落胆していました。しかし今回のシンウルトラマンで次の仮面ライダーへの期待がふくらんでいます。
色々突っ込みどころや不満はみなさんおありでしょうが、レトロな空想特撮モノをここまで魅せてくれたのは素晴らしい。楽しめたらいいんじゃないでしょうか。
いちばんえげつないのは光の国だというのも、なかなか皮肉が効いている。地球に来たばかりのウルトラマンが妙にクールで暖かさを感じないのはそういうことだったのね。地球人と共に暮らす中で暖かい人間性を学び、本国に反旗を翻すなど、発展することで失うことってあるよね、というのも感想のひとつです。
つ、つ、つまらなさ過ぎ
シン・ゴジラが大好きなので、シン・ウルトラマンも期待してみたけど、なんだこれは。登場人物のミスキャスト感、人物描写の背景不足、ストーリー展開の無理矢理感、変なカメラアングル、マジなのかギャグなのか分からないセリフ。。。誰にも感情移入できず、気づいたら途中3回くらい寝てた。長澤まさみの美しさと竹野内豊のキャスティングには☆1つプラス、なので作品は☆半分。久しぶりにつまらない映画を見た。
シン・ウルトラマン。私の好きな映画です。2回目を見たくなった久々の映画。
仏像を意識してデザインされた初代ウルトラマンの純粋形を見せてくれた傑作だと思う。このあとのウルトラマンシリーズで角が生えたりしたことを、成田亨氏は快く思っていなかった。そこにリスペクトすれば、今回のウルトラマンのデザインになるのは必然と言える。
カラータイマーをなくすことにより、体表色の変化で「まだ人間と一体化していない」「エネルギー不足」などを表現するという点は秀逸だと思う。デザイン上邪魔なカラータイマーをなくしつつ、活動限界をわかりやすくすることが可能になった。
相変わらずの庵野監督の情報過多映像で、初代ウルトラマン&ウルトラQを初体験という人たちにとっては説明不足だっただろうが、オープニングからそのスピード感に引き込まれていった。「ウルトラQと禍特対設立」でエピソード1、「ウルトラマン登場」でエピソード2、「ウルトラマンと外星人」でエピソード3、というふうにやろうと考える映画関係者は多いだろうと推測する(し、その方が一般には理解されやすいだろう)が、これを一作にまとめ、整合性を保ったことは素晴らしい決断だったと思う。
バルタン星人、ベムラー、ゴモラ、レッドキングなどの有名怪獣が出てこなかったが、それも不満にはならなかった。むしろ、他の怪獣や宇宙人を削ぎ落とすことで、禍威獣と外星人に一貫したストーリーを持たせることに成功したと思われる。
もちろん、続編があるならバルタンもゴモラも待望せずにはいられないが。
初代ウルトラマンの特撮上の制約(人形が回転して跳ね飛ばすような動きなど)をあえて残しつつ、CGならではの迫力ある映像を見せてもらえたのもよかった。CG的には、ザラブ戦で、墜落しかけたウルトラマンが街を破壊するギリギリのところで飛んでいくシーンが好きだ。まあ、ザラブがビルに落下したりして派手に破壊してしまっているのだが、ウルトラマン(本物)自体は一切ビルに触れないところに感心した。
禍特対のメンバーそれぞれもキャラクター付けがあってよかったと思う。よく見ると神永新二も人間のときとウルトラマンになってからで完全に別人格になっていることがわかる。ウルトラマンのぎこちなさ(生真面目さ)がよく伝わってくる。
特にお気に入りは早見あかりさん演じる船縁由美で、ストレスがあると過食するものの、諸々の出来事にブレずにマイペースを貫くところがストーリーを動かしており、その性格がよく描かれていたと思う。
浅見弘子分析官は、思っていることを垂れ流す傾向があるが、その分まっすぐで、しかも思いきりがいいのが爽快。フジ・アキコ隊員の再来として、こちらも納得の演技だった。世評ではセクハラ的描写に嫌悪感を示す人の声が大きく取り上げられているが、作品全体としてはそのような目線に対して否定的であり、鑑賞後には気にならなかった。
滝明久はイデ隊員とは少々雰囲気が異なるものの、ウルトラマンに任せればいいと考えたり、ゼットン対策の鍵となる発見をしたりする役柄は共通している。
そして、班長田村(西島秀俊)と室長宗像(田中哲司)が、このストーリーのリアル感を増す演技で非常によかった。もちろん、「真犯人フラグ」を思い出してしまうと不穏なペアなのだけれども。
それにしても「帝都物語」で帝都を破壊しようとする加藤保憲役だった嶋田久作がシン・ゴジラでは副総理兼外務大臣、今作ではついに首相になったというのは感慨深い。
なんといっても山本耕史演じる外星人0号メフィラスが圧巻。自分としては珍しく映画の二回目を見に行ったのだが、その動機としては山本耕史が6割。あと4割は初見で見落としたところを見直したい気持ちだった。人間の姿なのに外星人だと言われて納得できるのは驚異的である。その違和感をブランコや居酒屋やワリカンで見せつけるのが最高だ。
シンウルトマンを見せてくれたなら、あえて語ります。
以前、シンゴジラにある一定の評価をしました。しかーし、今回のシンウルトラマンにはガッカリしました。
1)フラッシュビームは3分間の光エネルギーだったはずなので、カラータイマーが無いならフラッシュビームの必要があるんかい?
2)カラータイマーを無くしたかわりに赤の色が緑に変わる。屁理屈の割には執着した制限ありの戦闘時間。
3)カイジュウのこだわりの割に、外星人のCGがまるで3流アニメ。途中で早く終われ!と思いました。ザラブの偽ウルトラマンは原作の怖さに比べると100点満点中20点以下。
ワザと作ったにしても全く同意出来ない。
本当にシンシリーズで、何をしたい映画なのか?全くわからない。ある一定の年代の人間にとって、ゴジラ、ウルトラマン、仮面ライダーは3種の神器なのです。触ってはいけないコンセプトに昔感は対比するしかないのであえてコメントします。1966の円谷のスタッフ達がどれだけすごかったか?もともとオリジナルにかてるわけはないでしょう。
真ウルトラマン
企画段階のデザインと、当時のスーツアクターを用いた、スポンサーやテレビ局の意向を排除した原初であり本来のウルトラマンがここに居ます。
庵野秀明センスの画面作りと、日本的な特撮技法のミックスのクオリティは、すでにシン・ゴジラで証明済み。
今回はポリティカル(政治的)な部分を排除した、外星人ウルトラマンと最前線で禍威獣対策を講じる禍特対の活躍に焦点の置かれた、より理解しやすいドラマとなってます
(ストーリー)
巨大不明生物、禍威獣につづけて襲撃された日本。
なんとか6体までは退けるも、新たな7号ネロンガにはなすすべがない。
放射性物質を食料にするネロンガは核廃棄物を食らわんと貯蔵施設に肉迫。
あわやの瞬間にあらわれたウルトラマンが、その強靭な肉体と強力な光線でネロンガを排除する。
次々と襲撃してくる禍威獣を打ちたおすウルトラマンだが、人間社会を丸めこむ外星人たちに正体を明かされ、禍特対とともに動きを封じられてしまった。
たくみに人心を惑わすメフィラス星人に、なんとか侵略を諦めさせるも、母星からの使者ゾーフィと星系破壊兵器ゼットンにはまったく歯が立たず、ついにウルトラマンは倒されてしまう。
人類の叡智を集めてゼットンの倒し方を見いだす禍特対と、最後の戦いにおもむくウルトラマン。
コンマ数秒の誤差も許されぬ作戦は、果たして成功するのか。
幼い頃に受けたイメージのままのウルトラマンの姿が、ここにあります。
彼は重厚な背中に、知恵と勇気をつめ込んで戦う巨大なるヒーロー。
高層ビルのたちならぶ都会で、こちらも巨大な禍威獣や外星人との戦いを見ずして何を見るのか。
シン・ゴジラにつづき、今後の日本の特撮技法のスタンダードを決めたであろう傑作です。
全383件中、41~60件目を表示