マリッジ・ストーリーのレビュー・感想・評価
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制度を超えて模索する家族の幸せ
これは結婚とか離婚とかの話というより、二人の人間が個人として、そして親として、結婚という制度やそこに連なる様々な調停ごとを乗り越えて、関係性を構築する話だと思った。
関係性を解消する話ではなく、新しい関係性を構築する話。
クソ女と出会ったのが、そもそもの間違い
主人公アダム・ドライバーさんはスターウォーズのイメージが強く、大根役者としての印象があったが
ジェームス・ハント(ドライバー)さんと同じように、西洋ではこの馬顔がモテルのだろう。
本作では演技が上手く、物語が進行していくにしたがって、主人公が可哀そうに思え、感情移入できた。
この主人公は糞女と出会った段階で、不幸になる運命だった。
撮影は可もなく不可もなく、良いカメラで撮影しているので、粗がでないし
室内では影もでないようにライティングするだけ。
ただ、外と屋内が同時に映るシーンでのバランスのとり方は下手。
撮影・監督まだクイントイーストウッドさんに追いついていないようだ。
アメリカの弁護士は依頼者を鴨としか思っていない糞野郎ばかりだ。
そして、ハリウッド映画にでてくる女は皆、男でも言わないような下品なセリフを連発するので、不快になる。
この映画よりもっと品のいい「クレイマー、クレイマー」を観た方がいいだろう。
👍他作品とは違う見せ方をする映画
多くの作品は、観客にシーンごとの状況を理解させるために視覚的に見せて理解させるが、この作品はとても台詞が多く、言葉で理解させるパターンだと感じました。
興味深い映画の1つ。
アダムドライバーの他の作品をもっと見てみたい。
人間味あふれる2人が最高
離婚をめぐるたくさんの会話とぶつかり合いを演じたスカーレット・ヨハンソンとアダム・ドライバーの演技が最高。
お互いボロボロになりながら、全力で対峙し、時に支え合う姿には、別れを選んだ夫婦とはいえ、あらゆる感情を超えた深いつながりがある。
言葉が溢れるシーンからも、言葉のないシーンからも、
2人にしかわからないつながりと紡いだ時間を感じ取ることができる映画でした。
2人のその素晴らしい演技を観られることに一番価値がある映画。
結末は変わらなくとも
書き出した思いこそ、一番伝えたかった気持ち、その事を知ったのは、失った後であり… それでも、譲歩する感情に少しだけ救われた思いでエンディングを結ぶ、夫婦の物語。主演二人が太い幹となり、脇役が枝葉で存在感を光らせる。小細工の無いベーシックな構成だからこそ際立つ感情表現が、切なさを受け止める様に見届けてしまう要因だろう。
アダム・ドライバーとスカーレット・ヨハンソンの二人の圧倒的な演技力...
アダム・ドライバーとスカーレット・ヨハンソンの二人の圧倒的な演技力に尽きるのかなと。
ただ、内容は体力を消耗するような連続で😅
夫婦間の不穏なやり取り、弁護人を立ててからの離婚闘争(調停)、一気に爆発させてからの涙の終結?と、他人の事とはいえ、内心穏やかにとはいかない内容で皆さんのレビューにあったような感動も私にはありませんでした。
成約の取り決めで行ったり来たりをさせられている子どもが何と言っても気の毒に感じてしまいました。
結婚に至るプロセスには愛が確かにあった、、互いに忘れていたそのことを思い出すにはやはり、距離が必要なのですね。
補足 Netflix、最強。時代の変遷を感じます
離婚騒動なのに愛が染み出してきた
NYて暮らす女優ニコール(スカーレット・ヨハンソン)と舞台演出家チャーリー(アダム・ドライバー)の夫婦崩壊の物語。
愛していないわけじゃないのに、愛する息子がいるのに、何故別れなきゃいけないのか?悶々としながら真の理由を探る。
ニコールは夫の劇団を辞め、自らの可能性を追求すべく、息子を連れてNYからLAへ。離婚の理由が見え隠れする。
LAでの弁護士をたてた争いは悲痛だった。ひとりNYに戻ったチャーリーの歌に落涙。本当に染み入った。時間が傷を癒してくれるのだろうが。
2019年の外国映画のベストの一本だろう。
まあ普通の夫婦の話
最初の幸せも時間が経つにつれ、仕事で別々に過ごすうちに亀裂が生じて、弁護士を通じて離婚協議。親権だったり、財産だったりを争うストーリーはとても日常的で面白く、何より演技力の高さが光る。ラストの子供を思う親子のシーンはとてもよく感じられた。
好きではないけどいい映画
他人の怒鳴り合いを見させられることが単純に辛く、途中でもうやめようかと思ったけれども、なんとか最後まで観切った。
既婚者として共感するところはほとんどなかったこともあり、好きな映画ではないにせよ、それでも役者2人+女弁護士が超いい演技、映画としてはすごくクオリティ高い。
「結婚」という法的なしばりを超えての、人間関係、感情を、うまい役者でよく表現している。
「ケールサラダ」には笑った。
なかなか
深い映画だった。お互いの気持ちがすれ違い離婚することになったけれどお互いが嫌いになったわけではない。それでも争ううちにどんどんお互いを非難し合うようになる。最後二人の歩み寄る感じが良かった。主演の二人が熱演だった。
アダムドライバーという男
アダムドライバーすげえええ…
が感想です。何か賞をとるのではないでしょうか。きっと
序盤は妻側の話なんですが、後半は俄然「夫はつらいよ」状態に。そりゃあ感情移入しますよね。
終盤のあのシーンは地獄…( ´_ゝ`)
男女で見方が違うと思うので、あれこれ意見を交わすと面白そう(夫婦で見るのはおすすめしないかも)
〜ネットフリックス映画について〜
とてもよい映画だったので沢山の人に見てもらいたいです。しかーし、都内でも数館しか公開されていない現状がとてももったいない。
ネトフリ入れば見られるけど、やっぱりいい映画は映画館で見たいじゃないですか?
事情があるんでしょうがシネコンのひと頑張ってくださいよw
「ほどけた靴紐」から見える人生
新年一発目の映画始めにとんでもない作品を観てしまった気がする…
私的な話で申し訳ないけれど、現在20代半ばの私は結婚をしたいと思ったことがない。色恋沙汰にも全然興味がないし、縁もないまま生きてきた。
ただ、先の年末にFacebookに連なる「実は今年入籍してました」報告や、世の夫婦という生き物を見ていて、「なぜそんなにみんな番になりたいんだろうか」とぼんやり考えることが多くなった。
だから客観的に結婚という事象に興味がある。
これは事実で、少し前から結婚にまつわる本や映画をあたったり、実際のご夫婦に話を伺ってみたり、私なりに最近結婚について人生史上1番考えていた。
もちろん、この映画にもその答えの1つを求めて観に行ったのが正直なところだった。
結論を言ってしまえば「やっぱりよくわからない」としか言いようがなかった。
劇中何度も「結婚は面白いのかもしれない」「結婚なんか狂気の沙汰だ、同級生もみんな別れるんじゃないか(失礼)」などと、いろんな感情をぐるぐる繰り返しながら観ていたし、
「人生は近くで見れば悲劇で、遠くから見れば喜劇だ」という視点で、完全に他人事として少々冷めた目で面白く見てしまったところもあった。
(チャーリーが一人で歌うシーンなんか私は全然感動しなかったし孤独で何が悪い?と思ってしまった。私情ですみません。)
しかし…そんなものラストシーンで吹っ飛んでしまった。
ほんの少しだけ多くの息子の時間を勝ち得たニコールが、ちょっとだけチャーリーにその時間をオマケする去り際。ほどけた靴紐を結ぶその刹那、スクリーンの前の我々は全てを理解し、そして全てなんて到底わからないのだと思いながら、ただただこみ上げる感情のやり場に困ってしまうのだ。
だからこそNetflix映画だって映画館で観たいし、現実世界に戻るための着陸態勢のためにエンドロールというものが在るのだ、と今日心の底から思った。
いささか脱線してしまったけれど、靴紐の話をしたかったんだ。そう、ニコールから見たチャーリーは「男の人にしては珍しく着るもののセンスがよく、彼の几帳面さに助けられている」と評されていた。
一方のニコールは冒頭を観れば、帰宅して靴や服を床に平気で脱ぎ散らかす様が見て取れる。
そんな男が、靴紐1つに気を取られなくなるほど目の前の生活で余裕がなくなり(髪が伸びてボサボサという指摘も途中であったけれど)、
そんな女が、他人の身だしなみの解れを瞬時に見て取ってしまう。
…あぁその変化こそが「結婚」なんだな。
人生経験の浅い小娘ながら、親や周囲の年長者に説教されるよりも、このたった数秒のシーンの方が私にとっては雄弁に結婚を物語るものだと確信した。
そういえば劇中でも「愛するとは等しいことだ」みたいな台詞あったな。お互いの価値観や癖や生き様や様々なものを等しく交換したり、譲れないものは線引きしたり、その中で折衷点を探る過程が結婚生活のある人生なんだろうな。
それから劇中劇で「嘘みたいで泣けない」と言っていたニコールが、千秋楽の夜、チャーリーにおやすみの挨拶をした後、こみ上げるように涙を流していた、その現実の皮肉も、
冒頭でニコールが読み上げられなかった「お互いの長所」のメモを最後に息子が読み上げているのに加わってチャーリーが泣いてしまうところ(しかもニコールがそっとそれを見ている)も、
互いの立場や耐え難かった環境や感情を、それぞれが追体験するようで悲しくも美しく思った。
そして、そんなことがあったとは後生当の本人たちが知る由はないのである。でも、多分それが人生なんだろうな。知っているのは画面越しの我々だけの特別なのだ。
もちろん、画面を離れた後の生活では、彼ら彼女らと私たちは等しく、悲劇のような喜劇のような人生を歩まねばならないのだが。
緊張感のあるシーンにドキドキ
前評判の割に予告編でさほどそそられるシーンがなく、よくある家庭不和の話かなと期待せずに鑑賞したのですが、大変見応えがありました。
特に、後半の夫婦の口論のシーンが迫力満点。結婚している人やしたことのある人は、誰でも身につまされるのではないでしょうか。
一般的に、男性の方が相手の気持ちに気づきにくいので、女性が溜まりかねてそれを口に出したときには、もう遅いこともある。妻が行動に移すまで、夫に不満や希望が伝わらないというのは、古今東西同じなのですね。
男性には心して観てほしいです。両親にも勧めたい映画。
わかる気がする
本当のところはお互い想い合ってる部分はあるだろうに、弁護士が入って親権を争うからあれだけ揉める事になるのでしょうか
2人だけの話し合いで親権も両方だったらスムーズに離婚できてたような
ニコールのように仕事をしながら育児のほとんどを担う妻が本心を夫に言わず、その妻の気持ちに鈍感な夫も多いように感じます
もちろん夫の気持ちに鈍感な妻も多いはず
「今日はパパの所」、「今日はママの所」じゃなくて、両親と一緒にいるのが子供の望む事だから途中で何とか修復できたら良かったのに
2人の言葉のバトルシーンは切なすぎたけど、あのラストは2人の未来に期待ができそうな予感が持てて良かったです
「愛」は「憎悪」と表裏一体、1度ヒビが入ったら取り返しのきかないもの
「カイロレンとブラックウィドウの離婚劇!」という情報のみで鑑賞してみたが。
離婚劇というので、
倦怠期でとっくに愛の尽きた夫婦仲最悪の二人が罵詈雑言浴びせあいながら親権を争い合うドタバタ修羅場シリアスコメディ
かと思いきや、そんな単純明解なものではなく、もっと複雑で難解でピュアなものであった。
個人的に夫婦という生き物の複雑怪奇さを如実に描いた傑作だと思う。
まず前半、離婚は決まっているがお互いを尊重しあい、相手の長所も短所も理解しあっている、一見何が問題で離婚に至ったのかわからない夫婦像が描かれる。
二人とも大人である、お互いの不仲が子供の成長に大きな影響を与えることもわかっているし、実際お互い憎み合って別れるわけではない。
子供をアダムがいるNYとジョハンソンがいるLAの間を行き来させながら、適度な距離感で離婚を進めようと努めている。
しかし、ひょんなことから妻が弁護士を雇ったことを機に、親権争いはお互いの計画と反してもはや後戻りできないほどの泥沼に陥っていく。
前半コメディかと思えば親権争いあたりからシリアスになり、終盤に恋愛モノへと帰結し涙が溢れてくるこの構成は見事。
ベルイマンの倦怠期夫婦もの「ある結婚の風景」やら、親権争いドラマの傑作「クレイマークレイマー」やら、出会いと別れを対比して描いた「ブルーバレンタイン」やらを彷彿とさせる要素が詰まっている。
本作は男女の対比が明確で素晴らしい。
まずお互いの長所を言い合う場面、NYとLA、自分を取り戻していく妻と自暴自棄になっていく夫、カラオケのシーン、その他諸々。
長所は短所へと、好きは嫌いへと、安心は不安へと、成功は失敗へと、変貌していく。
極めて現代的な夫婦だが、抱えている問題はいつの時代も色褪せない根本的なもの。
結局、フェリーニの「道」の時代から(まぁ人類が誕生してからだが)男は失ってから気づく、鈍感で愚かで間抜けな生き物であるのかなあ。
僕は途中からアダムスの心情に完全に同化してしまい、見るのが辛くなっていった。
しかしあれだ、寄りは絶対に戻らなくても、愛というものは全て綺麗さっぱり払拭されるものではないと。
しっかりと愛し合って、しっかりと別れと向き合った相手となら、多分絆は永遠のものであると。
そんな、非常に希望に溢れるラストで素晴らしかった。
あと絶賛すべきは主演俳優二人の演技。
最近のイメージである、セクシーでグラマラスなアクション女優としてのスカーレット・ジョハンソンはそこに存在せず、見事な長尺の一人芝居、夫婦喧嘩などを演じきり、一人の女の喜怒哀楽がこの映画の彼女にはギュッと濃縮に詰まっていた。
アダムスドライバーはスーパー旦那としての前半部分と、男の情けない部分を凝縮させた後半部分、綺麗に転換していくグラデーションのある、泣ける演技が見事だった。
とりあえず本作はトラウマ恋愛映画の仲間入りです。
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