サヨナラまでの30分のレビュー・感想・評価
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北村匠海が素晴らしい
北村匠海がすごく良い。ナイーブで内向的な青年も、快活なバンド青年も見事に演じわけられているし、なにより芝居にリアリティがある。『影踏み』の時は幽霊役だったが、今回は幽霊に乗り移られる側を演じているのは奇妙な偶然だろうか。ファンタジックな青春映画なので、彼のリアルな感情を込めた芝居が作品全体にリアリティを与えてくれた。
撮影監督の今村圭佑が作るルックも良い。若手の撮影監督ではナンバーワンだろう。今度監督デビューするというので楽しみにしている。
主人公の2人は、片方は命を失い、もう片方は青春の貴重な時間を失っている。2人の欠けたものが一つの肉体で合わさり、前に進み出す。失った命はもとに戻らないけど、それでも残った人に前を向かせることができれば、彼の命はどこかにのこっているのかもしれない。素晴らしい青春映画だった。牧瀬里穂を久しぶりにスクリーンで観た気がするが、相変わらず可愛い。
歌がいい
颯太と自分を重ねながら観た
バンド復活プロジェクト
せつないけど温かい
泣けた
入れ替わり
古今東西の映画で、「入れ替わり」の起こる映画はかなりの数あります。
「君の名は」では主人公の少年と少女が・・・。
東野圭吾原作「秘密」では娘が母親に・・・。
「天国から来たチャンピオン」
大林宣彦監督の「転校生」と、他にも「鍵泥棒のメソッド」とかも・・・。
この映画では、
一年前に死んだ人気ミュージシャンのアキ(新田真剣佑)と、彼の遺したカセットテープを媒介に身体を入れ替わることになる大学生の颯太(北村匠海)
古いカセットテープが回り続ける30分間の入れ替わりです。
私たちは観客には見えないはずのアキや、入れ替わったアキ(姿形は颯汰・・・そしてボーッと所在なげに立ち尽くす颯汰本人)
幽霊が見えちゃうのが、映画の面白いところ。
アキの突然の死を受け入れられない恋人のカナが切ない。
みんなそうだと思う・・・そう簡単に忘れられて、立ち直ることなんか出来ない!
音楽シーンが本格的ですごく素敵。
それもそのはず、北村匠海くんは元々がミュージシャン。
新田真剣佑くんの歌唱力も音楽プロデュースを担当した内澤崇仁さんの折り紙付き。
入れ替わりの時間が短くなって行き、アキの残り時間は?
この辺をぼかしてあるのも、案外いいかもしれませんね。
爽やかな青春群像劇でした。
メディア学の視点から見る
映画のストーリーとしては、「過去につらいことがあっても希望を見出して、前に進もう」という感じで、強いメッセージ性は感じられなかった。しかしそうたとアキに芽生えた友情が見られる場面や、最後のライブの、そうたがアキの意志を継いで歌う場面にはウルっと来た。
真剣佑の演技は、一番最近見た『るろうに剣心』の縁の演技が印象強かったので、今回のアキのようなポジティブな好青年みたいな演技もできるのかと驚いた。
しかしそれ以上に、北村匠海の陰キャと陽キャを交互にスイッチする演技には、ふり幅があって驚いた。相反するようなキャラを演じ分けるのは大変なはずなのに、違和感がなくて素晴らしいなと思った。
僕は大学でメディア学を学んだことがあるのだが、そのメディア学の観点からしてもこの映画はとても面白い作品だと思った。
まずこの作品の設定ともに、キーアイテムであったカセットテープについて考えたい。カセットテープは音声、また今作では思い出を記録する「メディア」であった。
この作品の設定は主人公の人格が入れ替わる、バディもののようで一見ありがちに感じられた。
しかし新しい思い出で上書きすることでアキの存在が薄くなっていくという設定は、カセットテープの「記録メディア」としての性質を上手に利用した面白い設定であるなと思った。
そして今度はメディアの媒体としての側面を利用して、アキはかなに好きな音楽を手渡ししていた。本来手に持てるはずのない音楽を、「カセットテープ」というメディアを利用して手渡しすることはとても面白いし、素敵なことだと思った。
次にアキがそうたの「身体」を借りてバンド仲間やかなに接する点に注目したい。「身体」もまたメディアという媒体である。人が人に接するとき、相手の「心」より先に「身体」を知ることになる。つまりは心と心の間には「身体」という媒体、障壁がある。
心はアキ自身だとしても「身体」はそうたのものであるため、アキはかなへのキスもはばかられた。そして本当の自分自身は見られていないように感じて、アキは皆に正体、真実を教えたくなった。
映画としても、研究に対する文化作品としてもとても素晴らしいもので、もっとメディア学の知識を身に着けてから改めて鑑賞したいと思える作品だった。
北村匠海のオンとオフのギャップに殺される
就職活動中の窪田颯太が偶然拾ったカセットテープを再生したことで1年前に亡くなった宮田アキと入れ替わる体になり、彼がボーカルを勤めていたロックバンドのメンバーとの交流を通じてバンドの再結成へ動き出す姿を描いた音楽青春映画。
カセットテープを再生したら体が入れ替わっちゃったというトンデモ展開からスタートする今作はありがちな体入れ替わっちゃった系のストーリーだが、人気絶頂期の北村匠海がお得意の伏し目がちで寡黙系のイケメンと陽気でポジティブなイケメンの二面性を使い分ける演技で、女性はギャップに殺され、男性はこんな引き出しもあるのかよと嫉妬に狂うこと間違い無しの素晴らしい存在感を放っている点が大きな特徴だった笑。
また歌手を務める北村匠海もさることながら、新田真剣佑の歌声も素晴らしく、ダブルキャストが隙無しすぎて若干弱目のストーリー展開も違和感なく観れる気がした。
ラストを雰囲気で丸め込んで終わらせた感と入れ替わりの真相が明かされないままだった点は少し気になったが切なさは充分の良作だったと思う。
北村匠海の演技力、歌唱力に脱帽
(原作未読、ネタバレなしレビュー)
北村匠海さん、新田真剣佑さん主演とのことで鑑賞しました。
ストーリーは少し既視感ありますが、おもしろいです。満点とまではいけませんが評価としては高いと思います。
というよりも映像のクオリティが本当に素晴らしいです。特に演奏シーン。カメラワークが本物のライブをYouTubeで見ているようで臨場感もあり最高です。
演技力も素晴らしく皆さん初心者とは思えない演技でライブシーンも本物そのものです。そしてなによりも主演のお二人。歌声も素敵で魅了されました。特に一人二役演じた北村匠海さん。見た目は同じで分かりにくそうですが、少しの仕草などでしっかりと区別されています。ふと見てもどっちの役を演じているのかわかるくらいの表現力です。
北村匠海の演技力の素晴らしさ、映像のクオリティの高さを評価し、星4です。
映画館で見なかったことを後悔。
予告を見て絶対に見に行こうと思ったのですが、同時期に公開された映画が多くDVDで鑑賞しました。
真剣佑さんが自分がもうみんなと同じ世界にいないことに気づき、葛藤をしながらも遺した仲間とまた歌うために、みんなを集めていく所がとてもよかったです。また、遺されたECHOLLも真剣佑さんが居なくなってしまった葛藤からそれぞれ進んでいく所も良かったです。
最後のライブは、自分がその場にいるような高揚感と迫力でとても感動しました。
さわやかでほっこりできる登場人物と物語
今の時代にカセットテープが新鮮
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